「SAR衛星」のデータを活用して宇宙空間から地上全体をモニタリング!地域産業の活性化をめざす
[構想段階] 宇宙×NTT東日本による地域産業活性化に向けた取り組み
NTT東日本は、ついに宇宙の領域まで進出します。AIやスーパーコンピューターが日進月歩で発展するなか、これまで利用が難しかった「巨大なデータ」や「特殊なデータ」から、新たな価値が生み出され始めていますが、その対象は、防災・減災、環境・社会問題の解決から新しいビジネスの創出まで幅広く、とくに近年注目されているのが、宇宙空間から地上全体をモニタリングできる地球観測衛星のデータです。
NTT東日本は、2019年10月より衛星データを活用した「xData Alliance(クロスデータアライアンス)」に加盟し、SAR衛星データを活用した地域社会と産業の活性化への取り組みを進めています。xData Allianceとは、経済産業省が推進する「政府衛星データのオープンアンドフリー化・データ利用促進事業」で提供している衛星データプラットフォーム「Tellus(テルース)」の開発への貢献と利用促進を目的とした組織です。
SAR衛星のデータを活用したNTT東日本の地域産業の活性化への取り組みには、大きくの3つの柱があります。
1つ目の「衛星データを活用した一次産業活性化」への取り組みでは、SAR衛星データをAIなどで解析することにより、農業や漁業などでこれまで把握が難しかった情報取得を可能にし、一次産業の生産性向上につなげる活用をめざしています。
2つ目は「自然災害の際の広域情報把握」の取り組みです。この取り組みでは、近年、頻発している局地的な豪雨や地震に対して、その発生時に衛星のデータを活用することで広域の状況把握を可能にし、災害時の設備被害の状況把握や冠水地域の即時把握など、被災地域での自治体の迅速な救援・復興対応への活用をめざしています。2019年10月の台風19号の際には、被災した長野県千曲川流域のSAR衛星データから浸水エリアを解析した実証実験を行い、地図データとあわせることでより詳細な災害対策への活用が可能になることを確認しました。
そして、3つ目の「宇宙ビジネスエコシステムによる地域創成」では、宇宙関連企業とコラボレーションして、人流把握の観光活用など、地域に根付いたエコシステムを構築することで地域活性化をめざします。
今後は、NTT東日本の地域基盤や局舎などのアセットとデジタルデザイン部のAIデジタル技術や衛星データの活用ノウハウをあわせて、さまざまなユースケースを創出していく計画だということでした。
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