岩手県大槌町様お客さまの声
子どもたちの大切なデータを守り、9年間の切れ目ない教育を支える
校務クラウドサービスに期待
岩手県大槌町様インタビュー
- 大槌町教育委員会 教育長 伊藤 正治氏
- 大槌町教育委員会 事務局 学務課 学校教育班 主事 清水 正人氏
小中一貫教育を導入するに至る経緯をお聞かせください。
伊藤氏:復興に向けて町が主体となってさまざまな試みを始める中で、町の将来を担う子どもたちの教育についても、学校と保護者、地域住民が一体となって子どもたちを守り、育てる必要があると考えました。そのためには小中学校の9年間をトータルにとらえる小中一貫教育の導入が最適との判断に至りました。2016年秋に竣工する大槌学園(小学部・中学部)は木造2階建ての木のぬくもりあふれる校舎であり、町独自の施策として初めて具体的な形となるもので、町全体が期待を寄せています。小中一貫教育の中身についても、全国の先進校の視察などを通じて検討を重ねた末、文部科学省の「義務教育学校」指定を受けて小中一体化を本格的に推し進めることを決定。そして従来の小中「6・3制」の学校区分を「4・3・2制」に変えることで「中1ギャップ」の解決や英数教育の重点化による学力向上をめざすなど、復興とまちづくりを担う人材育成を加速させたいと考えました。
校務システムを導入するに至る経緯をお聞かせください。
伊藤氏:小中一貫教育を実践する上で、例えば教職員は数年ごとに異動があるなど、教える側の環境変化が避けられない中で、子どもたちをしっかりと見守る、9年間をつらぬく柱のような存在が不可欠でした。それが従来であれば指導要録などで蓄積される子どもたちの成績や成長の記録の継承となりますが、震災でその大半が消失したことから、これまでの紙ベースでの保管や職員室の端末に保存されてきた情報を外部の安全な環境に移行して、9年間の教育に効果的に活用できる環境を整備したいと考えました。そうした子どもたちの大切なデータを守り、情報を有効活用する手段が、クラウドや校務システムの導入でした。
NTT東日本の提案に対する感想や評価をお聞かせください。
清水氏:子どもたちの大切なデータを長期間にわたって安全に保管できるのは、NTT東日本をおいて他にないと考えていました。そのため、データ保全環境の整備に向けて、NTT東日本に早くから相談を持ちかけるとともに、実際にどういった仕組みでデータを保存して、現場の教職員に負担をかけずに効果的に活用するのが最適なのか、具体化していきました。NTT東日本には、教育現場からの要望や実情に即した校務クラウドサービスを提案いただくとともに、導入の際は、従来の使い勝手を維持したいとの教職員の要望を尊重して、帳票のカスタマイズや操作方法の説明に関する研修会を定期的に実施するなど、きめ細かな対応を評価しています。
現時点での導入成果をお聞かせください。
清水氏:子どもたちの学習や成長に関する記録をクラウド上の安全な環境で保管できるようになったことで、大きな安心につながっています。校務システムは使い始めですが、各学校でその日の出欠状況を、朝礼後に直ちにシステムに投入しており、養護職員が出欠情報を共有して児童・生徒の健康状態の把握やケアに効果的に役立てるようになりました。9年間の成長の記録を卒業の際に届ければ、ご家族もきっと喜ぶことでしょう。そんなことも検討しています。システムの必要性は多くの教職員が理解しており、通知表も本システムで作成し始めるなど、グループウェアを活用した情報共有など活用の幅はさらに広がると確信しています。
今後の展開や展望をお聞かせください。
伊藤氏:大槌町のすべての子どもたちに豊かな育ちと確かな学びを届けるのが教育の復興であり、正式科目となる「ふるさと科」の授業をはじめ、9年間の切れ目ない教育により、地域全体で総合的に子どもたちを育んでいきます。今回導入した「Bizひかりクラウド おまかせ校務」は、小中一貫教育の支えになるものであり、NTT東日本にはこれからもソリューション提案や安定したサービス提供で町の取り組みの支えとなってほしい。また、先進校への視察や教職員を派遣して研修に参加することは短期間で有用なノウハウが得られるなど、全国の先進的な取り組みはとても参考になりました。今後、大槌町の小中一貫教育が軌道に乗ることで、私たちの活動が県内外の役に立ち、恩返しできることを願っています。
- ※文中記載の会社名および製品名などの固有名詞は、各社の商標または登録商標です。
- ※文中記載の組織名・所属・役職・サービス名などはすべて2015年12月時点のものです。
- ※上記事例はあくまで一例であり、すべてのお客さまについて同様の効果があることを保証するものではありません。
(2013年10月導入)