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  • 2025.3.24 (月)
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ベストパートナーを選ぶ時代。空室をしっかり決める不動産会社の 差が出るポイント5

人口減少で空室が増えているという時代。
「昔からのつきあい」だけで、不動産会社を漫然と付き合っているとなかなか満室経営から遠のき、家賃の値引き要求ばかりとなりかねません。

そこで、今回は、いま、収益物件オーナーが不動産を選ぶための新しい「5つのポイント」について、解説していきます。

■賃貸仲介件数は、好調な会社と不調な会社の「二極化」が進んでいます

全国賃貸住宅新聞「1~2月中旬の賃貸仲介件数は前年より増えましたか?減りましたか?」を基にプリンシプル住まい総研にて経年比較。

毎年、全国賃貸住宅新聞が、3月頭に発表する「12月中旬の賃貸仲介件数は前年より増えましたか?減りましたか?」というアンケート。

今年も3/3の賃貸新聞で発表されましたが、プリンシプル住まい総研では、このデータを経年で分析しなおしています。

2020年の1-2月はクルーズ船でコロナ感染が広がり、未知の病原菌・コロナウイルスに日本中の関心が集まった年です。このとき、3月に当時の安倍政権が小学校を早期に春休みにし、卒業式の延期を決定しましたが、まだ感染拡大前。賃貸業界は大きな影響を受けず、51%の不動産会社が「前年と変わらない仲介件数」と答え、32%が「仲介件数増加」、17%が「仲介件数減少」と答えていました。

このあと、最初の緊急事態宣言が出され、国民はステイホームを強いられ、「結婚式を延期するから部屋探しは控えよう」「転勤は様子を見よう。むしろテレワークにしよう」「進学は自宅から通える学校へ」と賃貸仲介には厳しい時代となり、2021年は37%2022年は36%と「仲介件数減少」が増加しました。

そしてコロナが5類となり、ステイホームが過去のものとなった今日、「増加36%」「変わらない40%」「減少24%」となっています。つまり、「コロナ前の状況に戻った」のではなく、「仲介件数が増えている会社」と「減っている会社」の「二極化」が進んでいるのです。

このように二極化が進んでいる背景を考えてみましょう。

■POINT.1  リーシングへの注力の差

仲介件数で格差が広がっているのは、まず企業努力の差。「仲介が強い会社」が「さらに強くなり」寡占化が進んでいます。

スマホでの部屋探しが主流になり、賃貸仲介に注力している会社が有利に

この間、SUUMO・ホームズ・アットホームといったポータルサイトでのお部屋探しの傾向が高まりました。なにしろ国が「ステイホーム」といったのですから、店舗に飛び込みで探しに行く人は激減しました。となると、スマホで検索して、引っ越し先を探すという傾向が高まります。こうしたポータルサイトへの掲載は、掲載料がかかりますので、仲介部門も体力がある会社と、あまり賃貸を重視していない街の不動産会社では出稿量に差が出ます。売買中心で片手間に賃貸をやっている会社では、自社の管理物件だけを掲載していますが、積極的に賃貸仲介に力を入れている会社は自社の管理物件だけでなく、他社の管理物件や自主管理物件、魅力的なハウスメーカーの新築などもどんどん掲載します。こうなると、掲載件数の差が、反響数の差となり、結果、来店数・成約数にも差が出ます。反響メールをいち早く返信し、積極的に追客するリーシング力の強い会社が、成約件数を伸ばします。

■POINT.2  不動産テックへの取り組みの差

不動産テックへの取り組みの差が、仲介の業績の差に

さらに業績格差を広げているのが、不動産テックへの取り組みです。コロナ禍において、オンライン接客やIT重説など、賃貸業界の電子化が進みました。好調な企業は土日では内見・商談に集中し、重要事項説明は平日などにオンラインで行っています。こうしたIT重説への取り組みの差は、成約件数の格差につながることもあります。

例えば、なかなか賃貸仲介件数が伸びない会社では、宅建を持ったエースが土日に重説に時間を取られ、伸びている会社では土日はエースが内見・商談に集中し、どんどん成約を伸ばし、重説は後日オンラインでスタッフ職が行うなど、分業化が進んでいます。

詳しいサービス内容や導入に関するご相談・お問い合わせは、お気軽にこちらから

■POINT.3  仲介会社が自社管理へシフトした

管理部が設備強化した物件を、仲介部が接客的に決めるという時代に

 ならば、「管理会社に管理は任せて、別のリーシングの強い会社に仲介を任せよう」「私は自主管理だから、仲介はいろいろな会社に声をかけている」こうした収益物件オーナーも多いだろう。しかし、ここ数年、賃貸仲介が強い会社が、自社管理物件の成約にこだわるようになっています。

社内で、自社管理物件を決めるための目標設定がされ、他社物ばかりで決めていると、上司から怒られる。コロナ禍以降、賃貸仲介の業績が悪化すると、自社管理物件の入居率が落ちる。ならば、他社物や自主管理物件より、自社管理物件の成約にこだわるようマネジメントするのは当然です。同僚の管理部が設備強化やリノベをした物件を、なんとかセールストークを磨いて、仲介部は決めてほしい、という方針は理にかなっているのです。収益物件オーナーは「リーシング戦略を見て、管理会社を変更する」という考え方もコロナ禍以降増えているのです。

■POINT.4  外国人・高齢者入居への取り組みの差

外国人入居や高齢者入居に知識と経験のある会社が伸びている

さらに、ニューマーケットと呼ばれる「外国人入居」「高齢者入居」への取り組みの差も広がっています。

賃貸仲介を得意としない不動産会社は、住宅確保要配慮者とよばれる外国人や高齢者の入居に対して、習熟度をなかなかあげられません。契約した経験が少ないのです。

オーナーも外国人の入居マナーや高齢者の孤独死に不安があり、入居活動には、「オーナー折衝」や「啓蒙」も必要になります。となると単価の高い売買仲介を普段している不動産会社は意欲的にこうした社会情勢の変化に対応できず、成約を逃します。

そう、高齢者はご存じの通り増える一方ですし、外国人もコロナ禍の入国制限が終わり、技能実習生の法律も変わり、増加しています。そこを逃してしまっているのです。

■POINT.5  物件も歳を取り、オーナーも歳をとり、 不動産会社の社員も歳をとっただからこそ「新しい感性」が大切

入居者の若い感性に、対応できるかどうかの差が、業績の明暗を分けます

そして5つ目のポイントは、物件・オーナー・不動産会社の高齢化に対する対応の差です。

 2020年から2025年までの5年間で、物件はそれだけ築古となりました。一方で、インターネット無料だけでなく、ZEHEVチャージといった新しい設備のついた新築物件も登場しています。ほとんどの新築物件がネット無料となっているのに対して、築古物件はまだまだインターネット無料となっていないものもあります。

そして入居者は、もはや「産まれたときからネットが当たり前」という世代。テレビを買わずにモニター画面だけ購入し、「NHK代を払わないで、ニュースはYouTubeで見ています」という世代が部屋探しをしています。ところが、オーナーも不動産会社も、その分歳をとっていて、社会の変化や入居者ニーズの変化についていけていないケースもあります。

となると、いま、収益物件オーナーは、どんな不動産会社と付き合うべきか。ズバリ、「賃貸仲介・賃貸管理に真剣に取り組んでいる会社」「オンライン内見やIT重説など不動産テックに積極的に取り組んでいる会社」「自社管理物件を大切に仲介事業部にマネジメントや教育をしている会社」「外国人入居や高齢者入居にチャレンジし、経験もノウハウもある会社」「そしてこうしたチャレンジを行う、時代にあった感性をもつ会社」ということになります。

時代の潮流を読んで、ベストパートナーを選んでいきましょう。

  • 執筆:上野 典行(うえの のりゆき)

    【プロフィール】プリンシプル住まい総研 所長

    1988年慶應義塾大学法学部卒・リクルート入社。リクルートナビを開発後、住宅情報タウンズ・住宅情報マンションズ編集長を歴任。現スーモも含めた商品・事業開発責任者・ディビジョンオフィサー・賃貸営業部長に従事。20121月プリンシプル住まい総研を設立。All Aboutガイド「賃貸」「土地活用」。日管協・研修副委員長・中国ブロック副ブロック長。全国賃貸住宅新聞連載。全国で、講演・執筆・企業コンサルティングを行っている。

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