• 2023.9.25 (月)
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■なりたい職業上位にユーチューバー

今、子供たちが「なりたい職業」はどんなものがあるのでしょう?

残念ながら「大家さん」とか「不動産会社さん」という言葉はあがっていないようです。第一生命保険株式会社の「大人になったらなりたいもの」調査によると、2023年調査では、小学生・男子の1位は会社員、2位はなんとユーチューバー・動画投稿者、3位はサッカー選手、4位は警察官、5位はゲームクリエイター。小学生・女子の1位はパティシエ、2位は漫画家・イラストレーター、3位は会社員、4位は看護師で、5位にユーチューバー・動画投稿者となっています。

会社員が上位にあって、ずいぶんと無難だなあと感じる方もいるかもしれませんが、この「ユーチューバー」とはなんでしょう?

子供たちに人気のユーチューバーというのは、インターネット上に自分で動画配信して稼いでいる一般の人のことです。

YouTubeという動画投稿サイトは、登録をして自分で動画をアップロードします。その動画を見ると広告などがついていて、その広告料がもらえるようになっています。よくニュースなどで「お騒がせユーチューバーが、こんなトラブルを起こした」などという話題になっていますが、例えば「逆上がりのやり方」「自転車に乗るコツ」「九九の早覚え」などいった番組もあり、決して「子供が見てはいけないもの」というものだらけというわけでもありません。

よく「ユーチューバーが年収●億」などと驚くべき話も耳にしますが、基本的には、素人が自分で動画を撮って、それをYouTubeにアップロードする。広告などはYouTube側が配信し、閲覧人数などで動画製作者に還元するというスキームで、多くのユーチューバーはさほどの年収があるわけではありません。

大家さんや投資家、あるいは不動産会社さんでもYouTubeに動画配信をされている方もいます。

私もYouTube配信しています。

■小学生の半数が 一日1時間以上YouTubeを見ている?

2021年の「ごっこランド」という子供情報サイトの調べによると、小学生がYouTubeを一日にどのくらい見るかというアンケートでは、「見ない・見たことがない」8.2%、「10分未満」が8.2%、「10分以上30分未満」が13.4%と少数派。「30分以上1時間未満」が20.6%で「1時間以上2時間未満」が19.1%、「2時間以上」が30.4%です。
実に49.5%、すなわち約半数以上の小学生がYouTube1時間以上見ている事になります。驚きですね。(https://gokkoland.com/articles/330)

そういえば、ファミレスで料理が来るまでタブレットで子供に何かを見せて時間をつないだり、新幹線や特急列車などでの長い時間、タブレットを見せている家族連れを見かけることがあります。「けしからん。そんなものに頼って」と思われるかもしれませんが、子育て世代は「YouTubeは宿題が終わったらね」「はーい」なんてやり取りも合理的に行っています。

最近では、「●●ライダー」「△△戦隊」「美少女戦士〇〇」といったテレビ番組のキャラクターよりも、子供向けのYouTubeのキャラクターが人気です。子供服売り場には、YouTubeで素人が作ったオリジナルキャラクターのシャツが売っていたりします。

学校でも、テレビの戦隊もので「今週●●ライダーがピンチだったよね」という話題よりも、「HikakinTVでヒカキンがこんなことをした」とか、「まいぜんシスターズで、ぜんいちが仕掛けた罠にマイキーがひっかかったよね」などいう会話をしていたりします。

■もう「レンタルビデオ」がない? 動画配信サービスが コロナ禍でも活況に

いわゆる素人が動画配信をするYouTubeとは異なり、映画やTV番組をネットで配信する「動画配信サービス」というものもあります。

わかりやすい例ですと、「ディズニープラス」です。過去のディズニーアニメなどが月額990円(税込)(年間で払うと実質2か月分が無料)で見放題です。そういえば、昔はレンタルビデオなどでDVDなどを借りてきて子供に見せていた、といった子育て世代は、わざわざそういうお店に借りに行ったり返却に行ったりも大変ですから、ネット配信を上手く活用しているのです。(そういえば、レンタルビデオ店もずいぶん見かけなくなりましたね)

また、TVドラマの中には「続きはWEBで」と、続編がhulu のようなネット配信サービスで番組を放映しているものもあります。NHKですら、「NHKオンデマンド」というサービスで見逃し配信をしています。「大河ドラマ見逃した。ビデオ撮ってない」という場合も「昔の大河ドラマを長い休みに一気に見たい」というニーズに応えています。NHKに受信料を払っていれば、ネットで好きな時間に見られる「NHKプラス」というサービスもあります。

また、AmazonPrimeNETFLIXでないと見られないものもあります。スターウォーズのスピンアウト版はAmazonPrime独占配信、イギリスの王子の暴露番組がNETFLIX限定、あるいは、野球やサッカーの試合が見られるDAZNなどは、有名です。独占配信の番組も増え、かなり利用が進んでいます。

私のYouTubeもある意味、ネット限定番組です。

■TVの画面に YouTubeや動画配信サービスを投影できる

さて、このように普及したインターネット回線を使った動画配信のサービス。みな、スマホやタブレット、あるいはパソコンで見ているのでしょうか。

実は、TVの画面で見られるのです。最近のテレビを買うと、リモコンに「YouTube」「AmazonPrime」などといったボタンがあるのです。

すごい時代ですね。もちろん、TV放映の電波で放送局とつながっていて見られる、のではありません。インターネットの回線にテレビをつないで、TVの画面にYouTubeなどを投影しているのです。そうテレビでYouTubeを見ている。だから「将来なりたい職業はユーチューバー」と子供が言ったりするのです。

こうした状況ですから、「ネット回線が遅い」と、どんなに最新のテレビでも、YouTubeなどが、「映らない」といったことも起こります。動画は大容量ですから、回線スピードは重要。テレビの性能だけでなく、ネットの回線スピードの品質はより求められる時代となっているのです。

  • 執筆:上野 典行(うえの のりゆき)

    【プロフィール】
    プリンシプル住まい総研 所長

    1988年慶應義塾大学法学部卒・リクルート入社。リクルートナビを開発後、住宅情報タウンズ・住宅情報マンションズ編集長を歴任。現スーモも含めた商品・事業開発責任者・ディビジョンオフィサー・賃貸営業部長に従事。20121月プリンシプル住まい総研を設立。All Aboutガイド「賃貸」「土地活用」。日管協・研修副委員長。全国賃貸住宅新聞連載。全国で、講演・執筆・企業コンサルティングを行っている。

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