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  • 2022.11.18 (金)
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■ネットで自分の名前を検索する「エゴサーチ」

 世の中に「エゴサーチ」という言葉があるのはご存知でしょうか? 略称は「エゴサ」です。自分の名前でGoogleやyahooなどで検索する事です。よく有名人が、「自分のことを他人はどう思っているのか」気にして検索するときに使います。

 私も時々エゴサーチをやってみますが、上野講師のセミナーがどうだったと書かれるのを読むのはドキドキするものです。

オーナーの皆さんも、物件名で「エゴサ」してみませんか?

 もちろん、有名人でなければ、広いネットの世界で、悪口も誉め言葉も特になく、検索結果がゼロ件だったり、同姓同名の別人が出てきたり、ということもあるものです。

■物件名でエゴサーチしてみませんか

 さて、そんなエゴサーチですが、「物件名」ではどうでしょう? 
 例えば「ウエノハイツ」という名前だったとします。同じ名前の物件名が多いということもあります。そんなときは、物件の所在地や駅名などを入れて「ウエノハイツ 四ツ谷」「ウエノハイツ 世田谷区」などで検索してみましょう。

 すると、案外、スーモやホームズなどの掲載ページが出てきます。物件名でも検索されるようになっていますね。満室であっても、空室時の募集のアーカイブという、過去の情報が表示されることもあります。そして、「ウエノハイツで暮らした4年間楽しかった」というような入居者の心温まるコメントや「ウエノハイツは、給湯器が壊れてもなかなか直らない。なんとかしてー。大家さん」といった苦情も見つけるかもしれません。

■実は見られている、口コミ情報

 こうした口コミ情報は、「多分見られていないだろう」とこれまで思われていました。なにしろ、世の中には山ほど物件がありますし、お部屋探しをするときは、家賃や立地や設備で探すはず。ウエノハイツの入居者の口コミなんて、さほど影響しないだろうというのが、一般的な考え方でした。

 でもどうでしょう? オーナーのみなさんのお子様が、就職するとしたら、その「会社名」で評判など検索しませんか? 「お見合い相手の名前」も検索してみるかもしれませんね。物件を建設するときは、建築会社名で評判を確認しませんでしたか?
案外見られている可能性がありますよね。

■「物件名」で検索したことがある人は、なんと約半数!!

 21C.住環境研究会(2020年度賃貸契約者にみる部屋探しの実態調査)※(株)リクルート調査によると、「物件名で検索して、口コミ情報を参考にしたか?」という問いに対して、「見て、部屋探しの参考にした」という人が、27.2%、「見たが、特に気にしなかった、あるいは、見たが口コミ情報が出てこなかった」という人が21.3%。「見なかった」が51.5%でした。

■ネットの口コミ情報【物件の口コミ】を参考にしたか

21C.住環境研究会(2020年度賃貸契約者にみる部屋探しの実態調査)※(株)リクルート調査

 つまり、48.5%の人が「物件名で検索した」ということです。これは見学する前なのか、それとも見学してからなのか、契約の前なのか後なのかはわかりません。しかし、なんと約半数の人が、「物件名」で検索して評判を確認はているという事。 せっかく家賃を下げても、設備を増やしても、リノベーションをしても、「悪口だらけの口コミ情報がネットにのっている」とすれば、かなり苦戦することが考えられます。

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■対策①  悪口を書かれないように注意する

 となれば、なるべく悪口を書かれないようにすべきです。なにかの故障を迅速に修理する。苦情やクレームの中で改善すべきことは、「早く」対応してあげましょう。
 特に、感情的な悪口は、「対応がいつまでたってもない」といったイライラから、書かれてしまう事があります。「廊下の電気が切れたまま」「エアコンが直らない」「ゴミ集積場所の臭いが、消えない」といった、不快や不満の継続がネットへの書き込みにつながりやすいものです。
 「早く」「適切に」「被害者の救済」をすることで、「よかったなおった」といった感情になり、書き方も変わるものです。

■対策②  オーナーと入居者との関係性をよくする

 オーナーに会ったこともない。どんな人かもわからない。そうしたケースでは書き方も辛らつになります。知らない人相手ですから。

「自分の部屋の前の廊下の電球がずっと切れたままで、何度言っても交換しない」という不満も、笑顔で挨拶してくれている大家さんと、会ったこともない大家さんでは、攻撃性は後者のほうが強くなってしまいます。
広島大家の会・横山 顕吾オーナーは、入居者が決まると会いに行かれるそうです。素敵な話ですね。そうする事で、人と人との縁も深まります。

入居者に会いに行く、横山オーナーのブログ

■対策③  入居者がいい話を書きたくなるような、物件にする

 ネット上に悪口を書かれてしまって困ったときには、それは消すことはできません。ではどうするかというと、もっと良い話を書いてもらうようにすれば、過去の悪い話は検索しても後ろの方になります。これはそうはいっても難しいものです。

池上オーナーのfacebookから。こうした飾りつけも、SNSには効果的。

 池上オーナーは、ご自身の物件で、ハロウィンやクリスマスの飾りつけなどをします。とても素敵ですね。そういうことをすれば、自然と入居者のほうが、「僕のアパートで今こんなことをやっている」と良い口コミを増やしてくれるものです。

■対策④  設備は品質を重視して

 そうはいっても、賃貸物件は、スーモなどで検索して、不動産会社と内見して、契約して住み始めます。入居者にとって納得が行かないのは、「思っていたのと違う」という事態です。
例えば、「ネット無料」と書いてあるから、オンライン授業はこれで大丈夫と思って入居したら、無料の回線は遅くて遅くてとても使えない。こうなると「騙された」と思ってしまうかもしれません。あるいは、「防犯カメラ付き」と書いてあるから安心して入居したのに、ダミーカメラだったというようなケースです。

 賃貸だから「一番安くてチープな品質で我慢してもらおう」というのは、オーナー視点です。昨今は在宅勤務やオンライン授業の普及により、インターネット環境は重視されるようになりました。スピードやセキュリティは、出来る限りよい品質であるほうが、悪い口コミを書かれない為にも大切でしょう。

執筆:上野 典行(うえの のりゆき)

【プロフィール】
プリンシプル住まい総研 所長

1988年慶應義塾大学法学部卒・リクルート入社。リクルートナビを開発後、住宅情報タウンズ・住宅情報マンションズ編集長を歴任。現スーモも含めた商品・事業開発責任者・ディビジョンオフィサー・賃貸営業部長に従事。2012年1月プリンシプル住まい総研を設立。All Aboutガイド「賃貸」「土地活用」。日管協・研修副委員長。全国賃貸住宅新聞連載。全国で、講演・執筆・企業コンサルティングを行っている。

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