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スマートスタジアムの取り組み
大宮アルディージャはファンのビッグデータを積極活用

カテゴリー:スポーツ・エンターテインメント

業種
プロサッカークラブ
課題
会員の利便性向上、会員層の拡大
活用技術
高密度Wi-Fi、アプリ
成果
会員の行動データを蓄積、キャッシュレス化を推進

Jリーグのサッカークラブ、大宮アルディージャはいち早くスマートスタジアム整備やデジタルマーケティングを行い、観客の利便性向上やファン拡大に取り組んできました。以前は複数の会員IDが並立していましたが、これを統合する基盤を構築。今では、会員個人にひも付いた行動データを蓄積し、地域との連携もめざしています。大宮アルディージャの先進的なデジタル活用を、NTT東日本はサポートしています。

顧客の利便性を追求したスタジアムづくり

NACK5スタジアム大宮をホームとするJリーグのクラブチーム、大宮アルディージャは、地元に密着したクラブです。スタジアムには周辺地域からファン・サポーターが集まり、選手たちのプレーに熱い声援が送られます。

Jリーグでは、1チームにつきホーム&アウェー方式で2試合行い、ホームで年間数十試合が行われます。観客の体験をより豊かなものにするため、大宮アルディージャはさいたま市などの協力を得て、スタジアムのスマート化を進めてきました。

まず2016年、スマート化のスタートとしてWi-Fi環境を構築。スタジアムの各所にアクセスポイントを設置し、スマホなどモバイル端末を使って手軽に情報収集ができる環境を整備しました。大宮アルディージャ事業本部長の髙須久典氏は次のように振り返ります。

「まずWi-Fi環境をつくり、ファン・サポーターの皆さまが楽しめる動画コンテンツなどを用意しました。1年ほど試してデータを検証したところ、試合を間近で見られるNACK5スタジアム大宮という場所では、端末の画面を長時間見るような使われ方は少ないと分かりました。そこで当初の『楽しめる』という考え方から『便利』へと方向を転換。以来、より便利なスタジアムを実現する方向でさまざまな取り組みを積み重ねています」

便利なスマートスタジアムづくりに向け、髙須氏は国内外のスタジアムを視察。例えば、米国の大リーグやプロサッカー、バスケットボールなどのスタジアムやアリーナ、ショーなどを見て回ったそうです。「アプリの使い方やチケットの販売方法など、先進事例から多くのことを学ぶことができました」と髙須氏は話します。例えばインターネットでのチケット販売。会場のどの席がいつ空いているかを、購入者が自分で確認しながら、初めてでも簡単な手順で購入することができる仕組みがあり、ぜひ同じようなシステムを大宮アルディージャでも実現したいと考え、取り入れているそうです。

大宮アルディージャ 事業本部長 高須 久典 氏
大宮アルディージャ
事業本部長
高須 久典 氏
NACK5スタジアム大宮
NACK5スタジアム大宮
設置されたWi-Fiアンテナ
設置されたWi-Fiアンテナ

スマホ1つで、気軽に応援できるスタジアム。会員拡大にむけて

来場者にとっての利便性を追求するため、大宮アルディージャはデジタル活用の取り組みを本格化。2018年には、スタジアム内の売店にクラウドPOSを導入。販売動向や売り上げなどの分析も開始しました。

またファンクラブなどの会員について、「1人に1ID」という形に整理する改革を実行しました。それまでは、ファンクラブや年間チケットなどの顧客管理が一元化されておらず、1人で複数のIDを持つ方が多くいました。これでは、「個」を意識した提案活動が難しくなります。IDを統合することで、デジタルマーケティングの基盤を整えたのです。

大宮アルディージャの会員カテゴリーは、登録するだけで加入できる無料会員と、有料会員(ファンクラブ)に分かれます。ファンクラブの会員証にはカード型のものもありますが、大宮アルディージャの公式スマホアプリに会員カードを取り込むこともできます。「アプリのダウンロード数は約2万。クラブとしてはデジタル会員カードへの移行を進めたいと考えています」と髙須氏。スマホのアプリは特典提供などのデジタル施策を打ちやすく、管理コストを低減することもできます。また将来的に、 会員からの同意を得てアプリでの行動履歴などを蓄積できれば、それを分析して今後のサービスに活用することも可能になります。

大宮アルディージャのスマホアプリの画面とデジタル会員カード。シーズンチケットもスマホで管理できる
大宮アルディージャのスマホアプリの画面とデジタル会員カード。シーズンチケットもスマホで管理できる

デジタルマーケティングをテコに全体の会員層を厚くするとともに、その裾野を広げる。それが、大宮アルディージャのめざす方向です。クラブの入場料収入は、スタジアムのキャパシティが上限。将来的に入場料収入を増やしていくためには、さらに大きなスタジアムが必要ということになります。大きなスタジアムを実現するためには、ファンが増え「試合を見たいのに入れない」という状況にならなくてはならず、そのためにも大宮アルディージャに興味を持ってくれる人を少しでも増やす必要があるのです。「ファンの裾野に相当する無料会員をもっと広げて、試合のない期間もアプリを通じてコミュニケーションをとるなど活用したいと思っています。そしてリピーターを増やし、そこから有料会員への移行や年間チケット購入へとつなげていきたい」と髙須氏は力を込めます。

大宮アルディージャのスタジアム内外のデジタル化は、こうした戦略に基づき進められてきました。入場ゲートをデジタル化し、現在ではスマホをかざすだけで入場できます。アプリからホームゲームのチケットを購入し、チケットデータを取り込んだスマホをゲートでかざすという流れです。また、チケットや売店での買い物の決済はクレジットカードやd払い、QRコード決済に対応し、キャッシュレス化を推進しています。

「コンセプトは『スマホ1つで、気軽にスタジアムで応援できる』です。財布を持っていなくても、スタジアムでさまざまなサービスが受けられます。アプリを使って購入したフードなどを、座席まで運ぶデリバリーサービスもあります」(髙須氏)

スタジアムから、街へ。街からスタジアムへ。地元とクラブとのWin-Winをめざす

公式アプリはクラブと個人をつなぐ重要な接点です。そこで、チケットなどの購入時、イベントに参加したときなどにアルディージャポイントを付与。アプリを立ち上げるだけでも、ポイントがもらえます。会員はためたポイントを使って、「選手に会える権利」などファンサービスやクラブ内での特典を得ることができますが、今後はdポイントとの交換を可能にするなど、ポイントの仕組みを進化させることで地域活性化にも繋げたいと髙須氏は考えています。

「私たちがめざすのは、地元とクラブとのWin-Winの関係強化です。現在、アプリで地元店舗のクーポンを提供しています。クーポンコードを使っていただくことで、スタジアムの外での購買行動をたどることができます。またその情報を基に、よく使うお店のクーポンを優先的に配信したりするという活用方法も考えられます。将来的に、アルディージャポイントとdポイントを交換できれば、地元との連携をもっと拡大できるでしょう」

会員IDとひも付いたデータは日々蓄積されています。大宮アルディージャはこれをデジタルマーケティングに活用して、会員の利便性を向上させるとともに、会員層の拡大を図ろうとしています。

例えば、イベントを通じた会員獲得。地元の祭りでキックターゲットを実施するなど、クラブは年間100回ほどの地域イベントに参加しています。参加者にアプリで利用できるクーポンコード付き招待チケットを渡し、会員登録に誘導し、観戦に来てもらう。地域とスタジアムとで相互に人の流れを作り、こうした活動を通じて得られたビッグデータをクラブ経営に生かす。スタジアムのデジタル化はスタジアム内にとどまらない形で活用されていくでしょう。この取り組みを、NTT東日本は今後ともサポートしていきたいと考えています。

写真提供:
大宮アルディージャ

※「QRコード」は、株式会社デンソーウェーブの登録商標です。
※「d払い」「dポイント」は、株式会社NTTドコモの登録商標です。
※⽂中に記載の組織名・所属・肩書・取材内容などは、すべて2020年3⽉時点(インタビュー時点)のものです。

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