2016年9月28日
東日本電信電話株式会社
~スマートシティにおける市民の影響力を拡張するビッグデータ・クラウド・IoT融合基盤技術の開発 (通称:BigClouTプロジェクト)~
東日本電信電話株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:山村雅之、以下 NTT東日本)は、慶應義塾大学SFC研究所(神奈川県藤沢市、所長:飯盛義徳、以下 SFC)、大学共同利用機関法人 情報・システム研究機構 国立情報学研究所(東京都千代田区、所長:喜連川優、以下 NII)、日本電信電話株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:鵜浦博夫、以下 NTT)、国立大学法人 筑波大学(茨城県つくば市、学長:永田恭介、以下 筑波大学)および株式会社YRP-IOT(本社:神奈川県横須賀市、代表取締役 半田祐一、以下 YRP-IOT)と共に、欧州委員会(EC)が実施するHORIZON2020※1と連携して、国立研究開発法人情報通信研究機構(以下 NICT)が研究委託する 「欧州との連携による公共ビッグデータの利活用基盤に関する研究開発」を2016年7月1日に受託しました。
今後、神奈川県藤沢市および茨城県つくば市それぞれと、「欧州との連携による公共ビッグデータの利活用基盤」に関する共同研究の一環として、2017年よりフィールドトライアルを両市において、実施する予定です。
なお、本研究では、欧州連合(以下 EU)と連携いたしますが、EUの共同研究者としては、CEA-LETI (フランス)、Engineering Ingegneria Informatica SpA(イタリア)、 ABSISKEY Collaborative Project(フランス)、 School of Computing and Communications, Lancaster University(イギリス)、Institute of Communication and Computer System, National Technical University of Athens(ギリシャ)、Grenoble市(フランス)、 Bristol市 (イギリス)が参加いたします。
EUにおいては、Grenoble市(フランス)、 Bristol市 (イギリス)において、フィールドトライアルが実施される予定です。
背景
現在、地球温暖化、経済危機、セキュリティ脅威、天災、高齢化等、世界は喫緊の課題に直面しており、特に人口が集中する都市部においてそれらの問題が深刻化することが予想されています。ヨーロッパでは人口の 75%以上が、日本では 90%以上が市街地に集中しており、その傾向が進行する中、地球の表面積の 2%において75%の資源が消費されています。そのため増加する人口に対する水、エネルギー、交通等の自然資源、経済資源の共有化、割り当てが重要な課題となっております。
2013年に開始されたClouT※2 プロジェクトでは、日欧共同で技術の検討や統合を行うことで、多種のデータ収集・データ配信を実現可能とする「モノのネットワーク技術(IoT)※3」 + 「クラウドコンピューティング技術(Cloud)※4」のアーキテクチャおよびプラットフォームを確立しました。さらに、ClouT プラットフォーム上に、IoT デバイスから収集した多種多様なデータを利活用できるアプリケーションを開発し、日欧4都市と連携した実証実験を通して、市民・行政の行動変容を促すにあたっての有効性を検証しました。
本研究開発の目標および概要(図1)
本研究開発をBigClouTプロジェクトと位置づけ、ClouT プロジェクトで確立した技術研究要素および日欧連携ノウハウを最大限に活かしながら、ビッグデータ解析という研究要素を追加し、その成果を発展させていきます。また、都市にあふれるデータから抽出された付加価値の高い知識を市民に還元し、さまざまな分野(例えば、交通、健康、エネルギー、サービス、防犯など)への効率的かつリアルタイム性をもった活用を目標に研究開発を進めてまいります。
本研究における主な検討項目は以下のとおりです。
今後の予定
今後3年間(2019年6月末まで)、研究計画にもとづき、日本およびEUにおいて研究開発を進めてまいります。研究の状況については、適宜以下のWebサイトにて提供してまいります。
http://bigclout.eu/
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