【法人向け】ネットワーク構成を最適化する基本手順4ステップと成功のコツ3選を解説
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2023.6.30 (金)Posted by NTT東日本
ネットワーク構成は、さまざまな専門用語が飛び交うので「ハードルが高い」と感じている担当者の方は多いのではないでしょうか。適切なネットワーク構成をめざすには、用語や機器、基本の流れなどを知る必要があります。
そこで本記事では、ネットワーク構成に必要な要素と基本手順、成功のコツについて紹介します。社内ネットワークにおける基本知識を理解して、構築・見直しを行っていきましょう。
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ネットワーク構成に必要な3大要素
普段何気なく使用しているネットワークは、さまざまな機器を組み合わせて使えるようになります。しかしネットワーク機器の特徴や仕組みまでは、あまり知られていないのではないでしょうか。
そこで本章では、ネットワーク構成に必要な以下3つの要素について解説します。
- コンピューター
- 伝送媒体【有線LANや無線LAN】
- ネットワーク機器
ネットワークは、上記の要素が1つでも欠けると思うような動作ができなくなります。それぞれの特徴を理解して、ネットワーク構成の最適化につなげましょう。
コンピューター
ハードウェアとソフトウェアの2つの要素で構成されており「ハード」「ソフト」と省略して呼ぶケースもあります。それぞれの特徴は、以下のとおりです。
ハードウェア |
装置や設備などの目に見える物理的な機器。例)パソコン、キーボード、ディスプレイ |
ソフトウェア |
ハードウェアを使用するためのプログラムやアプリ |
オフィスで使用する身近なコンピューターと言えば「パソコン」を思い浮かべるのではないでしょうか。パソコンの正式名称は「パーソナルコンピューター」で、1人用のコンピューターという意味があります。
元々コンピューターは、計算する目的で使われていたので「電子計算機」と言い換えることも可能です。しかし現在は、計算することだけがコンピューターの要素ではなく、データ保存や検索などさまざまな機能を持ち合わせています。
オフィスだけでなく、自販機や家電製品などの身近なところにも小型のコンピューターが組み込まれています。コンピューターの一部の機能を持つマイクロコンピューターは、家電製品や車にも使用されている電子部品です。
※Windows、Excelは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※Google Chromeは、Google LLCの商標または登録商標です。
伝送媒体【有線LANや無線LAN】
コンピューターを他の機器とつなげるための伝送媒体は、ネットワーク構成において欠かせない要素です。なぜなら伝送媒体を通して、データのやり取りを行うからです。
伝送媒体には、無線LANと有線LANで接続する方法があります。ケーブルを必要としない無線LANは、配置の自由度が高く見た目もすっきり見せることができますが、通信状況が乱れるのがデメリットです。
また有線LANは、安定した回線と価格の安さが魅力です。しかし使用範囲はケーブルが届く距離になるため、持ち運ぶことを前提としているスマホなどのモバイル端末には向いていません。
オフィスなどで有線LANを使用する際は、ケーブルの種類にも注目しておきましょう。ケーブルによって、通信速度や耐久性などが異なります。
ネットワーク機器
ルーターやハブなどの機器は、ネットワーク上で通信するために欠かせません。それぞれの役割を理解していないと、ネットワーク構成の最適化は難しいでしょう。
代表的なネットワーク機器と特徴は、以下のとおりです。
ルーター |
複数の端末をインターネットに接続する機器。目的のサイトまでの経路をつくる役割がある。 |
アクセスポイント |
スマホなどの端末をルーターにつなげる装置。有線と無線を相互変換する役割もある。 |
ハブ |
複数のLANケーブルをつなげる集束機器。接続したい端末を増やす役割がある。 |
オフィスで使用するネットワーク機器は、有線LANか無線LANなのかによって必要なものが異なります。ネットワーク機器は従業員数や端末の数、用途に合わせたものを選ぶようにしましょう。
ネットワーク構成の基本の4ステップ
ネットワーク管理者は「何から手を付ければ良いか分からない」といったお悩みがあるのではないでしょうか。社内ネットワークを設計するには、基本の流れを理解しておく必要があります。
そこで本章では、ネットワーク構成の基本ステップについて紹介します。
- ネットワーク状況を調査する
- 現状の問題点を洗い出す
- 構成図を作成する
- 管理方法をマニュアル化する
本章の内容を参考にして、社内ネットワークを最適化していきましょう。
ネットワーク状況を調査する
まず「現状のネットワークがどう言う状況なのか」を把握することが大事です。調査が不十分なままネットワークを構築すると、通信エラーなどのトラブルが発生する恐れがあります。社内ネットワークをより良いものにするためには、最低限以下のポイントは確認しておきましょう。
- 必要なシステムは何か
- 今後のネットワークの拡張性
- セキュリティ対策の方針
- 現在の社員数と増減の予測
例えば、従業員を今後100人増やす目標がある場合、人数増加に備えたネットワーク規模を想定して構成を考える必要があります。今後の見通しが明確であるほど、具体的なネットワーク構成を考えられるでしょう。
現状の問題点を洗い出す
ネットワーク状況を把握したあとは、現場の問題点を洗い出していきます。現場の課題を放置したままでは、ネットワーク構成を進めても問題が解決されません。
そこで従業員に対して、普段感じている課題や問題点についてヒアリングしましょう。現場の声を確認すると、以下のような課題が見えてきます。
- データの共有が遅い
- 障害が発生すると業務が止まってしまう
- 特定の時間帯に通信障害が発生する
- 在宅から社内ネットワークに接続したい
- ネットワーク構成が複雑で管理が大変
企業によって課題は異なりますが、現場の声を聞くことは重要なポイントです。課題解決に向けた対策を考えて、使い勝手の良いネットワーク構成をめざしましょう。
構成図を作成する
目に見えにくいネットワーク構成は、構成図(トポロジー)を使用して可視化できます。ネットワーク構成には「物理」と「論理」の二つのタイプがあり、用途に合わせて使い分けます。
物理構成図とは、ルーターや有線LANなどのネットワーク機器の配置を表す図です。論理構成図は、ネットワークの通信の流れを把握するのに用いられます。構成図で使用する代表的な形態は、以下のとおりです。
バス型 |
1つの線にすべての機器を接続させる |
リング型 |
ハブなどを中心にして、複数の機器を接続する |
スター型 |
円形に各機器を接続する |
ツリー型 |
枝分かれするように機器を接続する |
構成図を一から考えるのは大変なので、基本の形態を用いて構成を決めていきます。ネットワークに関する情報をいくつも書き出したくなりますが、構成図はシンプルさを意識する必要があります。
誰が見ても理解できる構成図であれば、万が一システム障害が発生した際も迅速に対応可能です。経験が浅い担当者がトラブル対応にあたる可能性もあるので、分かりやすい構成図をめざしましょう。
管理方法をマニュアル化する
ネットワーク運用をマニュアル化しておくと、万が一トラブルが発生したときに対応しやすくなります。また、ネットワークの管理担当者が不在でも、マニュアルがあれば安心です。
管理方法をマニュアル化する際は、システムごとにトラブルシューティングのやり方をまとめておくのが一般的です。よくあるシステム障害などのトラブルがあった際に、解決策をスムーズに探せるので対応しやすくなります。ネットワーク上で考えられるトラブルの一例は、以下のとおりです。
- ケーブルの切断
- サーバーの故障
- ルーターやハブの故障
このような障害が発生した場合、スムーズな原因究明が必要とされます。普段担当している人が対応できないケースもあるので、誰が見ても理解できるマニュアルを用意しておきましょう。
ネットワーク構成を成功させるポイント4選
社内ネットワークは、考えなしに拡張すると「使い勝手が悪い」などの問題が発生する可能性があります。そこで本章では、ネットワーク構成を成功させるポイントを解説します。
- 端末台数は必要最低限に押さえる
- システムを集約させ管理コストを削減する
- トラブルに対応しやすいシンプル
- 保守する会社を一元化する
ポイントを理解して、効率よくネットワーク設計を進めていきましょう。
端末台数は必要最低限に抑える
パソコンなどの端末台数が多いほど、システムやサーバーに負荷が掛かり「電波が途切れる」「速度が遅い」などのトラブルが発生しやすくなります。増加しがちな端末台数は、必要最低限に抑えていく必要があります。
オフィスで使用する端末と言えば昔はパソコンのみでしたが、現代はスマホ・タブレットやプリンターなどもネットにつなげて利用します。不必要な端末をネットにつなげている可能性があるので、本当に必要か見直してみましょう。
また古いルーターやアクセスポイントを使用している場合も、見直しが必要です。古い製品ほど性能が低くなるので、多くの端末を処理するのが難しくなります。
ネットワーク機器のスペックを確認し、接続可能台数を超えている場合は買い替えをおすすめします。
システムを集約させ管理コストを削減する
システムを分散すると「運用がしやすい」と考える担当者は多いのではないでしょうか。しかし実際は、運用する手間が増えるだけでなく管理コストも必要以上に掛かる可能性があります。
例えばシステム管理の担当者が必要になるので、それぞれに人件費が発生します。社内ネットワークにおいてシステムの分散が目立つ場合は、集約できるかを考えましょう。
システムを集約しておけば、人材を最小限にできてコスト削減につながります。また担当者も必要最低限になるので、人的ミスの軽減や合理的な判断がしやすくなります。しかし、システムの移行はデータの損失などのリスクが潜んでいるので、作業時には注意が必要です。
トラブルに対応しやすいシンプルな設計にする
ネットワーク構成が複雑化していると、原因の究明がしづらいため問題を解決するまでに時間が掛かります。トラブルが発生した際にすぐ対応できるよう、シンプルなネットワーク設計にしておく必要があります。
しかし、従業員の増加やセキュリティ対策の追加を行っていくと、ネットワークの複雑化は避けられないでしょう。それでもサーバーや回線などの構成要素をできる限り減らしていけば、シンプルな構成に近づきます。
また問題が発生した際は、システムの切り替えができる設計にしておくとトラブル回避をしやすくなるでしょう。
保守する会社を一元化する
社内ネットワークを構築する機器の管理や稼働状況、通信状況などを把握するのは簡単なことではありません。ネットワーク運用の効率化を進めるには、それぞれの管理を一元化するのがおすすめです。例えば、以下のような管理は一元化できます。
- FAX
- 電話
- サーバー
- パソコン
- LAN
システムごとに会社に委託すると、責任分解点が不明確になりお願いできる会社がいなくなる恐れがあります。都度お金がかかることから、対応に時間とコストがかかるので注意が必要です。業務に支障が出るのを防ぐために、NTT東日本が提供する「おまかせITマネージャー」で一元的に管理を任せてみてはいかがでしょうか。
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まとめ
ネットワーク構成には、コンピューター、伝送媒体、ネットワーク機器の3つの要素が必要です。1つでも欠けると、思うような動作ができなくなります。ネットワーク構成の基本ステップは、以下のとおりです。
- ネットワークの状況把握
- 問題点の洗い出し
- 構成図の作成
- マニュアル化
会社の規模に合わせて端末台数を調整し、サーバーに負荷が掛からないネットワークを構成していきましょう。
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社内ネットワークの導入・見直しをご検討のみなさま通信速度が遅い、機器が古くなっていつ壊れるかわからないなど不満や不安はありませんか?
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