オンラインスクール(講座)のプラットフォーム比較5選!選び方を解説
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2024.11.14 (木)Posted by NTT東日本

eラーニングの需要が急速に高まるなか、オンラインスクールのプラットフォームは教育機関や企業にとって欠かせない存在となっています。しかし、多様なプラットフォームが存在するなかで、自社や目的に合った最適な選択をするのは容易ではありません。
本記事では、オンラインスクール プラットフォームの主要な機能や種類、選び方のポイント、おすすめのプラットフォームを比較しながら解説します。

オンライン研修の動向や導入ステップまるわかり!
目次:
1オンラインスクールのプラットフォームとは?
オンラインスクールのプラットフォームとは、インターネットを通じてオンライン講座の販売や講座の配信をおこなうために必要な機能を備えたシステムのことです。
企業研修や学校教育機関を中心に、社員や学生のスキルアップを目的とした人材教育を効率的におこなう目的で導入されています。
>> オンラインスクール(講座)とは?運営メリットや作り方を解説
オンラインスクールのプラットフォームの主な機能
オンラインスクールのプラットフォームに搭載されている主な機能は、以下のとおりです。
機能名 |
機能の説明 |
講座作成・管理機能 |
動画などのデータをアップロードして資料の作成・管理ができる |
講座の配信機能 |
外部ツールまたは独自のツールで視聴環境を提供する |
受講者管理機能 |
受講者の視聴履歴、コンテンツの購入履歴、支払い状況などの情報を管理できる |
受講者専用ページ機能 |
受講者専用ページ(マイページ機能)で、受講進捗管理や問い合わせのコミュニティなどを作成できる |
決済機能 |
受講料の決済ができる |
LP作成機能 |
講座を販売するページを作成できる |
2オンラインスクールの種類
オンラインスクールには大きく分けると、リアルタイム型とオンデマンド型の2種類があります。それぞれの特長とメリット、デメリットを見ていきましょう。
リアルタイム型(ライブ配信型)
リアルタイム型は、講師と受講者が同時にインターネットに接続し、オンライン上で開催される講座です。ライブ配信型やWebセミナー・ウェビナーとも呼ばれています。
メリットは、講師の話をリアルタイムで聞きながら質問したり、他の受講者と交流したりできることです。
一方で、受講時間に合わせて参加する必要があるため、忙しい受講者にとってはスケジュールの調整が難しい点はデメリットといえるでしょう。インターネット環境の不調などにより、講座が中断してしまう可能性もあります。
オンデマンド型
オンデマンド型は、あらかじめ録画された動画を、受講者が自由に視聴できる講座です。
メリットは、自分のペースで学習できる点です。忙しい受講者でも、スキマ時間を有効活用して学習できます。また、同じ内容を何度でも見返すことができるため、理解が深まります。
しかし、リアルタイムではないため、疑問点を解決するまでに時間がかかる場合が多いのはデメリットといえるでしょう。
3オンラインスクールのプラットフォームを導入するメリット
オンラインスクール プラットフォームの導入によって、企業や教育機関は多くのメリットを得られます。特に、教育の均一化、時間や場所を選ばない学習環境の提供、コスト削減といった要素が挙げられます。
それぞれのメリットについて具体的に解説します。
教育レベルの向上・均一化が図れる
オンラインスクールのプラットフォームを導入すれば、受講者全体の学習効果を飛躍的に高めることが可能です。受講者の学習状況をデータで細かく分析し、資料を改善すれば、教育レベルの向上にもつながります。
また、オンデマンド型の場合は、全員が同じ内容の授業を受けられるので、教育の質を均一化できるのも魅力です。
時間・場所を選ばない
受講者はスマートフォンやタブレットといったデバイスさえあれば、いつでもどこでも学習できます。つまり、受講対象者を全国、世界中にまで広げることが可能です。
従来のオフライン講座では、開催場所が限定されていたため、受講できる人が限られていました。しかし、オンライン講座であれば、遠隔地に住む人や、多忙で対面講座に参加するのが難しい人でも、自分のペースで学習を進めることができます。
時間や場所に縛られずに、より多くの人々に教育の機会を提供できるのは大きなメリットといえるでしょう。
コストを削減できる
大幅なコスト削減が期待できる点もメリットです。具体的には、オンライン講座の立ち上げに必要な初期費用や、システムの維持管理費などを抑えることができます。
従来の対面式スクールでは、教室のレンタル費用や教材作成費、講師への謝礼など、多くの費用がかかります。一方オンラインでは、これらの費用を大幅に削減することが可能です。
4オンラインスクールプラットフォームの選び方・比較ポイント
オンラインスクールプラットフォームを選ぶ際は、自社のニーズに適したものを見極めることが重要です。以下の選び方と比較ポイントを押さえておきましょう。
それぞれ詳しく解説します。
自社に必要な機能が備わっているか
オンラインスクールのプラットフォームに備わっている機能は、サービスによって異なります。そのため、自社の希望を実現できるプラットフォームを選ぶことが重要です。
例えば、動画だけでなく、PDFやテキスト形式の資料も提供したい場合、動画配信機能しかないプラットフォームでは、想定したとおりの講座運営は難しいでしょう。
事前に、どのような種類のコンテンツを配信したいのか、どのような学習スタイルを想定しているのかなどを明確にし、それに合った機能が備わっているかを確認することが大切です。
コストパフォーマンスが見合っているか
オンラインスクールのプラットフォーム利用料は基本的に、従量制か定額制、どちらかのタイプに分けられます。従量制は、講座の参加人数や利用する機能の数などによって料金が変動する方式です。例えば、受講者が多いほど、高機能なツールを使うほど、料金が高くなるといったイメージです。
一方定額制は、サブスクリプションとも呼ばれます。月額料金を一定額支払うことで、その範囲内でプラットフォームの機能をすべて利用できるというものです。多くの場合、複数の料金プランが用意されており、使える機能の数やサポート内容などが異なります。年間契約など、まとめて支払うことで割引になる場合もあります。
また、利用料金のほかに、販売手数料、決済手数料、振込手数料などが発生する場合があります。
費用を抑えるためには、必要な機能だけに絞ったり、複数のプラットフォームを比較検討したりすることで、自社の予算や規模に合ったものを選ぶことが重要です。
管理・運用がしやすいか
オンラインスクールのプラットフォームを選ぶ際は、使いやすさと操作性を確認しましょう。
せっかく魅力的な講座を企画しても、プラットフォームの操作が複雑だったり、機能がわかりにくかったりすると、講座の作成や運営に多くの時間と労力を費やしてしまう可能性があります。
実際に使ってみて、ユーザーインターフェース(UI)が直感的かどうかなどを確認し、自分や自社の人が使いやすいプラットフォームを選ぶことが大切です。無料トライアルやデモ版がある場合は、積極的に活用してみましょう。
なお、海外製のプラットフォームのなかには、日本語に対応していないものもあります。日本語で講座を開講したい場合は、日本語に対応しているプラットフォームを選ぶようにしましょう。
サポート体制が整っているか
新しいサービスを使い始めると、使い方がわからなかったり、予期せぬトラブルが発生したりすることがあります。そのようなときに気軽に質問でき、問題をスムーズに解決できるサポート体制が整っているプラットフォームを選ぶことで、安心してサービスを利用できます。
サポート体制が充実していると、何か困ったことがあってもすぐに解決策を見つけられるので、運営側は講座運営そのものに集中できるでしょう。
セキュリティ体制が整っているか
オンラインスクールプラットフォームを選ぶ際には、セキュリティ対策がしっかりと施されているかを確認しましょう。
オンライン上では、不正アクセスによる情報漏えいや情報の不正利用といったリスクが常に存在するためです。受講者の個人情報や講座内容が外部に漏洩してしまうと、大きなトラブルに発展する可能性があります。
そのため、SSL対応やデータ暗号化などのセキュリティ対策がしっかりと施され、受講者の情報を安全に保護できるプラットフォームを選ぶことが大切です。
5オンラインスクールのプラットフォーム比較5選
オンラインスクールのプラットフォーム5選を紹介します。
比較ポイントとなりやすい月額料金や主な機能をまとめたうえで、各プラットフォームの特徴などを解説しているので、参考にしてみてください。
※2024年8月末日現在の情報です。最新情報は各公式HPよりご確認ください。
サービス名 |
月額料金 |
主な機能 |
トライアル |
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◯ |
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◯ |
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◯ |
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× |
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◯ |
1ひかりクラウド スマートスタディ
- 【特徴】
● 独自のカリキュラム作成が可能 - ●分析に役立つ学習履歴機能を搭載
- ●初心者に優しいサポート体制
ひかりクラウド スマートスタディは、NTT東日本が提供するオンラインスクールのプラットフォーム。既存のスライドや動画をアップロードするだけで、オリジナルの学習コースを簡単に作成できます。
また、受講者の進捗状況や理解度を詳細に把握できる機能も充実しており、効果的な学習支援が可能です。月額利用料は1人あたり198円〜と定額制で、コスト削減効果も期待できます。
操作や利用方法で不明な点はカスタマーサポートに気軽に問い合わせでき、サポート体制も整っています。
【サービス詳細】
初期費用 |
月額料金 |
無料トライアルの有無 |
5,500円/契約 |
198円(税込)~/受講者ID |
◯ |
2コエテコカレッジ
- 【特徴】
- ● 広告なしの動画講座販売
- ● 料金プランが豊富
- ● AI機能で販売・運営をサポート
GMOメディア株式会社が提供するコエテコカレッジは、動画講座を広告なしで配信できるオンラインスクールのプラットフォーム。シンプルフリー、プロ、プロPlus、ビジネスの4つの料金プランがあり、最適なものを選択可能です。
また、AIによる市場分析や販売促進サポートも充実しています。利用者のスキルに合わせてAIが市場規模や作れる講座を分析します。
さらに販売までのスケジュールも立てアシストしてくれるため、初心者でもスムーズに講座運営を開始できるサービスです。
【サービス詳細】
初期費用 |
月額料金 |
無料トライアルの有無 |
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3オンクラス
- 【特徴】
- ● 柔軟なコンテンツ提供
- ● コミュニティ形成の支援
- ● スムーズな決済連携
株式会社オンクラスが提供するオンラインスクールプラットフォーム。動画やテキスト、外部サービスの動画などを組み合わせ、多様な学習コンテンツを提供できます。
受講者の学習進捗管理や、コミュニティ形成など、オンライン学習に必要な機能が豊富です。また、外部決済プラットフォームとの連携により、スムーズな受講者管理がおこなえます。
【サービス詳細】
初期費用 |
月額料金 |
無料トライアルの有無 |
要問い合わせ |
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◯ |
4Teachable
- 【特徴】
- ● コース作成がシンプルで簡単
- ● マーケティングのサポートあり
- ● コミュニティ作成が可能
Teachableは、グローバルに展開するアメリカのオンラインスクールプラットフォーム。海外製ではあるものの、Google Chromeの拡張機能を設定すれば日本語表示にできます。ドラッグ&ドロップでコンテンツを組み立てられる直感的なインターフェースが魅力です。
また、アフィリエイトマーケティング機能や自動支払い機能を活用して、コースの収益化を最大限にサポート。さらに、視聴者との関係を深めるため、コメントやクイズ、証明書などの機能を活用し、学習成果を向上させるコミュニティを構築・維持する機能があります。
【サービス詳細】
初期費用 |
月額料金 |
無料トライアルの有無 |
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× |
5Udemy Business
- 【特徴】
- ● 多様な学習ニーズに対応
- ● 高い更新性
- ● データに基づいた学習管理
Udemy Businessは、株式会社ベネッセコーポレーションが提供するオンラインスクールプラットフォーム。データサイエンス、開発、語学学習など、幅広い分野のコースが用意されており、従業員の多様な学習ニーズに対応できます。
世界中の講師が毎月Udemyに講座を提供しているため、最先端の内容が学べるのも特徴。また、データに基づいた学習管理など、企業の学習課題を解決するための機能が充実しているのも魅力です。
【サービス詳細】
初期費用 |
年額料金 |
無料トライアルの有無 |
要問い合わせ |
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◯ |
6オンラインスクールプラットフォームで効率的な教育を実現しよう
オンラインスクールのプラットフォームは、教育機関や企業にとって、効率的かつ柔軟な教育を提供するための強力なツールです。リアルタイム型やオンデマンド型といった学習形式に加え、サポートがプラットフォームごとに搭載されている機能やサポート体制が異なります。
自社や目的に合ったプラットフォームを選ぶためには、必要な機能、コスト、使いやすさ、サポート体制、セキュリティ対策といったポイントをしっかりと確認することが重要です。
今回紹介した比較ポイントや具体的なサービスを参考に、自社に最適なオンラインスクールプラットフォームを選定し、効果的な教育を実現してみてください。