IoTで変わる稼働監視とは?

IoTを活用した稼働監視とは、現場の設備情報をクラウドで管理することで、業務の効率化や生産性向上の実現が期待できます。
ここではそのメリットや導入へのステップについてご紹介します。

目次

IoTで解決できる課題

IoTを導入する事で、「作業効率の向上・業務の省人化・省エネ」など、工場が抱える課題を解決する事が期待できます。
例えば、工場内の生産ラインの稼働状況を、離れた場所からリアルタイムに監視することにより、点検・巡回業務を効率化・省人化できます。
また、通常と異なる数値を計測できれば、今後起こりうる故障・不具合の予兆検知が可能となり、ダウンタイムの発生による機会損失を防ぐことができます。
収集したデータを活用して設備の制御を自動化すれば人的なミス・事故を防ぐことにも可能となります。

IoTによる稼働監視でできること

設備の稼働状況を「データ」として収集することによって、作業効率向上、省エネ、業務の省人化などにつながる情報をリアルタイムで把握することができます。
また、担当者の経験による知識をベースに行っていた製造現場の業務も、データとして蓄積する事で業務の定量化が可能になります。
ここでは、具体的にどのようなことが実現できるのかいくつかご紹介します。

できること1作業効率向上

データを活用して作業や動線を改善できる

製造現場では生産性向上のために作業内容や生産ラインの動きを最適化することが求められますが、主管的な見方で検討をしても大きな成果は得られにくいです。
設備から取得したデータを分析することで、客観的に現状を理解することが可能となり、作業効率を上げるための課題や解決策が見えてきます。
例えば、振動データを活用して段取り時間を見える化できれば、段取り時間を短縮するために、現状はどの工程でどのくらいの時間を要しているのかを把握できます。
現状を把握したら、機械を停止させて段取り替えをする方法から、機械を停止させずに済む外段取りに変えるなどの対策を行えば、対策後の結果もまたデータで確認してPDCAを回すことができます。

できること2業務の省人化

遠隔での設備状況把握とデータの一元管理ができる

人手不足や長時間労働の解消が急務となっていても、日々数回現場を回るなどの定期巡回が必要な現場がほとんどです。
特に工場の敷地が広いと移動だけでも時間がかかりますし、危険な環境下で巡回をしているケースもあります。
工場内の生産ラインの状況を、離れた場所からリアルタイムに監視できれば、こうした点検・巡回業務を効率化・省人化できます。
例えば、汚水の排水ポンプの稼働状況を現場で確認している場合、振動センサや水位センサを設備に設置することで、24時間365日遠隔で状況を把握することができます。

できること3省エネ対策

設備ごとの電力使用状況がわかる

消費電力が多くなる工場では電力料金が支出の多くを占めるため、コスト削減の対象に上がることがあります。
省エネ設備の導入や照明の節約など一般的な省エネ対策は既に行っており、他にどのような手が打てるのか悩んでいる方もいるでしょう。
工場全体の電力消費量だけではなく、個々の設備の電力消費量が把握できれば、無駄な電力消費が分かることが期待できます。
大規模なEMS(エネルギーマネジメントシステム)を導入しなくても、より安価な電流センサーを各設備に設置するだけで、各設備の電力使用量が把握できます。

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IoTによる稼働監視導入へのステップ

01

カイゼン策の仮説を立てる

02

センサー等を選定して
工場内に設置

03

データ収集・活用

まずは、「どこにどのうような課題(効率化や省人化の促進など)があるか」仮説を立てます。
そして必要なデータを収集できるセンサーやカメラ等を選定・設置します。
この際、収集したデータをクラウドに集めるためのネットワーク環境の構築も合わせて行います。
収集したデータをグラフなどで可視化する仕組みを作る必要もあるため、自社での実施が難しい場合は専門の業者に相談したり、パッケージシステムの導入を検討するのも良いでしょう。

まずはデータの見える化から

製造現場において、業務の標準化や生産性向上を図るためには、現状の「見える化」が必要です。
現状を定量的に把握することで、課題や目標を明確化でき、PDCAを回すことが可能になります。
データ収集の方法としては、設備から直接取得する方法やカメラでの画像取得など状況に応じて様々ですが、設備への後付けが可能で低コストで始められるセンサーを採用する事例も多いです。

機械設備の各種データを計測するセンサは様々な種類があり、用途に応じて設置します。下記は一例となります。

電流センサー
設備の電流値や消費電力を計測して、適正な稼働の確認と異常の検知、電力調整に利用可能。
振動センサー
振動値を計測して、 機械の異常や稼働状況の把握に利用可能。
温度/湿度センサー
空気環境を測定して、安全管理や品質管理に利用可能。
CO2センサー
CO2濃度を測定して、感染症対策や原材料の保管状況把握に利用可能。
風量センサー
風量を測定し、設備やファン等の稼働把握や調節に利用可能。
phセンサー
工場、農業の廃液管理や、植物工場の養液管理に利用可能。

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