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IoTで活用されるセンサーの種類とは?特長についても解説!
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2023.12.31 (日)Posted by

IoTで活用されるセンサーの種類とは?特長についても解説!
近年では、インターネットの機能を備えたIoT機器の技術が進歩しており、さまざまな場所で活用されています。
IoT機器の中でも特に「センサー」はその種類が多いです。
そのため、電化製品や製造業の工場設備には、それぞれの目的に適したセンサーが活用されています。
意外にも身近な場所で使われていることがあるので、生活の中でセンサーを意識してみると面白いでしょう。
そこで今回は、IoTで活用されるセンサーの種類を紹介します。
それぞれのセンサーの特徴についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
<目次>
1:IoT機器の中のセンサー
2:IoTで活用されるセンサーの種類と特長
3:介護の場面でも活用、排尿を予知して通知するセンサー
4:まとめ
1:IoT機器の中のセンサー
IoT(Internet of Things)は名前の通り、インターネットに接続して利用する機器です。
IoT機器にはさまざまな種類があり、身近なところでもさまざまな数値を計測しデータを共有できるセンサーが活躍しています。
センサーを活用することによって、電化製品やビルなどの設備はより便利になっています。
そのセンサーにも熱を検知するものや、湿度・傾き・速さを計測するものなど、種類は豊富にあります。
2:IoTで活用されるセンサーの種類と特長
IoTで活用されるセンサーの主な種類は次の通りです。
ここからはそれぞれの特徴を紹介していきます。
温度センサー
温度センサーは設置している対象物・対象空間などの温度を計測するセンサーです。
主に食品・食材など温度管理が必要なものに対し適切な温度管理・維持したり、機械の異常な温度上昇を監視したりなど温度センサーの活用範囲は広いです。
他にも、身近なところでは自動ドアにも使われています。
センサーが人の温度を感じ取ることでドアを開く仕組みです。
また、温度センサーは他のセンサーよりも安価であり、熱を発する対象が多いため、さまざまな場所で採用されています。
このように人を検知するセンサーを「人感センサー」といいますが、その中には温度センサーを使用しているものがあります。
人感センサーには人の発する赤外線を感知するものもあります。
温度センサーにはサーミスター、熱電対、測温抵抗体、バイメタル、圧力温度計、放射温度計などさまざまな種類のセンサーがあります。
湿度センサー
湿度センサーは空気中に含まれる水分量・水蒸気の比率を計測するセンサーです。
主に湿度によって容量が変化する素子を用いて湿度を数値化します。
エアコン・冷蔵庫・空気清浄機などの電化製品に使われていることが多く、温度センサーと同様に対象物の品質を維持する目的で使われることが多いです。
他にも、ビジネス面ではビル・ホテルの空調管理、工場内の特定箇所の湿度調整に使用される場合があります。
電子式の湿度センサーには抵抗式・容量式の2種類があります。
いずれの種類も乾湿材料と呼ばれる物質を用いて湿度の度合いを電気信号に変換する仕組みです。
加速度センサー
加速度センサーは速度を検知するセンサーです。
加速度を測定することにより、移動スピードだけでなく対象物の傾きや振動といったデータも計測できます。
加速度センサーにもさまざまな種類があり、MEMS(Micro Electro Mechanical System)という技術を用いたものもあります。
このMEMSは非常に精細でノイズ耐性も高く、コストパフォーマンスも優れた計測技術です。
主に半導体の上に構成された微細な機械的な構造から物理的な情報を測定します。
GPSセンサー
GPSセンサーは位置測位システムであるGPSを活用したセンサーです。
GPSは「Global Positioning System」の略であり、人工衛星を使い位置情報を特定するシステムです。
現在では、スマートフォンにも標準搭載しているので身近な仕組みといえるでしょう。
他にも、車のカーナビなどにも活用されており、精度が高い位置情報を提供するだけでなく、その地点の正確な時刻を算出するためにも使われています。
ジャイロセンサー
ジャイロセンサーは対象の角度・傾きを検出するセンサーです。
主に対象の角度が時間の経過によってどれくらい変化しているのかを把握するために使われますが、物体を水平に保つ際にも使われることがあります。
例えば、スマートフォン・デジタルカメラの手ブレ補正機能やドローンの水平運転などに活用されることが多いです。
光センサー
光センサーは光を検知するセンサーです。
光にはさまざまな光線によって構成されており、光センサーも種類によって検知できるものが変わります。例えば、紫外線・可視光・赤外線といったものがあるでしょう。
また、光センサーは基本的に物質に光を当てた際に、光電効果と呼ばれる電子の変化が起こるため、これを利用して光を検知します。
先程紹介した人感センサーの中にも光センサーを使ったものがあります。
イメージセンサー(画像センサー)
イメージセンサー(画像センサー)は、カメラなどで捉えた画像データを活用し判定結果を出力するセンサーです。
主に画像の光を電気信号に変換し像を取得する仕組みです。
このような仕組みからイメージセンサーは高度な光センサーの一種であるといえるでしょう。
イメージセンサーが使用されている代表例はデジタルカメラ・デジタルビデオカメラです。
このようなカメラはCMOSやCCDといった撮像素子を介し、光を電気信号に変換することで画像データを取得しています。
他にも、製造業の工場では不良品を検知する際にも使用されていたり、日常生活の中では人の顔を判別する機器などにも活用されていたりします。
距離センサー
距離センサーは距離を計測するもので、大きく分けて光学・電波・超音波を使った種類があります。
主に測定する対象物に対して光や電波を照射し、反射して戻ってきた時間などから距離を算出しています。
振動センサー
振動センサーは振動を検知するセンサーです。
主に測定対象物の位置や速度・加速度を測定・検知することで振動の度合いを算出しています。
音センサー
音センサーは音の振動を検知するセンサーです。
主に音の大きさ・音の高さなどを判別できるもので、スマートフォンなどの音声をテキストに変換する技術などに利用されています。
電流センサー
電流センサーは電流の各数値を計測できるセンサーです。
主に電気の抵抗や磁場を用いて回路中の電流を数値化します。
電流を計測できることから、機械設備の稼働状況の監視などにも使われます。
他にも電圧センサーと組み合わせることで、各設備の消費電力を測定しモニタリングすることも可能です。
においセンサー
においセンサーはさまざまなニオイを検知し、数値化できるセンサーです。ニオイは化学物質によるものであるため、その要因となる成分を検知します。
また、この成分によって抵抗値が変わる半導体素子を活用し、その度合いを数値化しています。
主に空調設備の清浄度の判定に使われますが、化学工場などの異常検知としても活用されています。
また、施設によっては悪
臭が出る可能性があることから、周囲環境への影響を抑える意味でも活用される場合も少なくありません。他にも、消臭効果の測定・判定にも使われることがあります。
3:介護の場面でも活用、排尿を予知して通知するセンサー
介護施設の現場では利用者の排尿を予知するセンサーが注目されています。
このセンサーを下腹部に医療用テープで固定すると、内蔵された超音波センサーが膀胱の状態を分析します。
膀胱にある程度の水分が貯まることを検知することにより、排尿のタイミングを予測するという仕組みです。
このセンサーが排尿を検知するとあらかじめインストールされたスマートフォンのアプリに通知が届くため、トイレへ適切に案内できます。
介護施設などを利用している高齢者や障害を持つ方は、体を思うように動かせず急な尿意に対応できないケースがあります。
その際に、このセンサーを活用することで、そのような事態を防ぎやすくなります。
4:まとめ
この記事では、IoTで活用されるセンサーの種類について紹介しました。
IoTセンサーは工場などの施設で利用されることが多いですが、自動ドアには以前からセンサーが使われています。
他にもスマートフォンや家電にもさまざまなセンサーが使われていることが分かるでしょう。
IoTセンサーを意識してみると、普段の生活の中からもさまざまな技術や工夫が見えて面白さを感じるでしょう。