★2024年11月更新★国内大手電力会社10社別【中国電力】最新電力値上げ情報!
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2024.11.28 (木)Posted by
★2024年11月更新★国内大手電力会社10社別【中国電力】最新電力値上げ情報!
このコラムは、2024年11月に更新されました。最新のトレンドや新しいデータを反映させ、より詳しい情報をお届けしています。
2023年以降、大手電力会社による電気料金の値上げが相次ぎ、全国的に電気代の高騰が家計や企業に深刻な影響を与えています。
中国電力も2023年6月に大幅な値上げを実施し、11月にはさらに燃料費調整単価の見直しが行われたことで、同社と契約している方々にとって大きな負担となっています。
本記事では、中国電力の電気料金値上げについて最新情報を整理し、負担を軽減するための対処法なども含めて解説します。
<目次>
1:中国電力の電気料金値上げ最新情報
2:電気料金の値上げ理由は?
3:企業にとっては死活問題
4:まとめ
1:中国電力の電気料金値上げ最新情報
中国電力は2023年6月1日、家庭向けの「規制料金」を約26%引き上げました。
標準的な家庭で従量電灯B・30Aで月400kWh使用する場合、従来の電気代が6,053円から7,720円に上昇し、月額で1,667円の負担増となっていました。
11月の追加値上げと他社比較
2024年11月分の電気料金では、政府の電気・ガス料金支援策が10月分で終了したことに伴い、さらに燃料費調整単価が見直されました。
これにより、11月分は前月比で1.44円/kWh増加し、▲10.69円/kWhが適用されることとなりました。
また、他の大手電力会社でも補助金の終了により値上げが行われており、全国的に負担増の傾向が見られます。
自由料金の変更
一方で、中国電力は自由料金の一部を約4%値下げしました。
自由料金は各電力会社が独自に設定するプランで、顧客獲得を目的とし他社との差別化を図るものです。
今回の値下げにより、自由料金契約者の約6割が恩恵を受けることになり、中国電力は「規制料金の値上げは苦渋の決断だが、自由料金の値下げで引き続き選んでいただきたい」とコメントしています。
高圧・特別高圧の変更
法人向けの高圧・特別高圧料金も2023年4月に見直され、燃料費調整制度により追加料金の請求が可能になりました。
この制度は、燃料価格の変動に対応するもので、価格が高騰した場合はその分が電気料金に反映されます。
企業にとってこの仕組みは負担増加の要因となっており、特に電力消費が多い業種にとっては厳しい状況が続いています。
しかし、今後の電源調達環境の変化等を勘案し2025年4月1日から見直しが決定しており、高圧および特別高圧の標準料金メニューの電力量料金単価を原則として一律0.3円/kWh値下げされと発表がありました。
2:電気料金の値上げ理由は?
全国的に電気料金が値上げされている背景には、大きく分けて以下の2つの要因があります。
燃料コストの負担増加
電気料金の値上げの主な原因は燃料価格の高騰です。
火力発電を主体とする日本は、石油や天然ガス、石炭などの化石燃料に依存しています。
しかし、2022年のロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、ロシアからの化石燃料供給が制限され、世界的なエネルギー価格が急上昇しました。
このため、燃料費の上昇分が電気料金に反映され、電力各社の経営にも大きな打撃を与えています。
こうした状況の中、中国電力の2023年3月期決算では、過去最大の1,740億円の赤字が発表されました。
この大幅な赤字が、電気料金のさらなる値上げを余儀なくした一因です。
原子力発電の未稼働
中国エリア管内には、島根原子力発電所と上関原子力発電所がありますが、島根原発の一部が未稼働のままです。
原子力発電所は、低コストで大量の電力を安定的に供給できるため、稼働すれば電気料金の低下が期待されます。
2024年12月7日に迫っている島根原発2号機の再稼働、これが実現すれば供給体制が改善され、電気料金の見直しにもつながる可能性があります。
3:企業にとっては死活問題
電気料金の値上げは、家庭にも大きな影響を与えますが、特に企業にとって深刻な問題となります。
製造業や工場では電力消費を抑えることが難しく、コスト増が業績に直接響くため、電力の効率的な使用が求められています。
このような企業向けの対策として、DX(デジタルトランスフォーメーション)の導入が推奨されています。
DXは、製造現場のデータをデジタル化し「見える化」することで、生産効率や電力コストの最適化を図る取り組みです。
また、電力使用量のリアルタイム分析が可能なシステムの導入により、電力消費を効率化しながら業務を維持することが可能です。
こうした取り組みには社員の協力も必要ですが、企業全体でDXを進めることで、長期的なコスト削減と業務の効率化が期待されます。
4:まとめ
本記事では、中国電力の電気料金値上げについて、背景や影響を詳しく解説しました。
2023年以降の電気料金の大幅な値上げには、エネルギー市場の不安定さや原発未稼働の影響があり、将来的な展開も予測が難しい状況です。
家庭では節電を意識した生活、企業ではDXを活用した効率的な電力管理が重要です。今できる対策を講じ、さらなる負担増に備えながら、
新しいライフスタイルや業務スタイルの構築を目指しましょう。