課題
林業においては伐木作業中の倒木事故など林業従事者の労働災害が多く※、早期の対応が急務となっています。
また、持続可能な森づくりや災害対策の観点から、伐採後の植林や育林の必要性が高まっている一方、シカなどによる新苗などへの食害が深刻な状況もあり、安心安全で効率的な林業経営に向けた対策が求められています。- ※死傷率は全産業平均の約10倍(林野庁ホームページ「林業労働災害の現況」参照)
取り組み
森林面積95%の山梨県小菅村をフィールドに、LPWAや中継機のメッシュマルチホップ機能※を活用することで、山間部のネットワーク環境を構築します。センサーやカメラなどのIoT技術の活用により、安心安全で効率的な林業経営をめざします。
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※無線機に備え付けられたセンサーを中継器として利用し、広範囲におよぶ通信を可能とするネットワーク技術
林業従事者の労働災害抑止
緊急時の現場から事務所への救助要請や、業務を円滑化するコミュニケーションが可能となる以下3つの仕組みを提供します。
- ① SOS発信
- 作業中の事故などの際、子機に内蔵された加速度センサーにより転落など急な衝撃をもとにトラブルを検知し、SOS信号の自動発信が可能です。
- ② 位置情報把握
- 子機内蔵のGPSにより、救助要請者の居場所の把握が可能です。
- ③ チャットコミュニケーション
- 専用アプリチャットにより携帯電話の電波が届かない所でも通信が可能です。
シカなどの獣害対策
子機に内蔵されたセンサーが罠の作動を検知することで、巡回稼働の効率化を図ります。