事例紹介満室物件も 将来を見据え全戸光回線でネット無料に。「管理を徹底すれば入居者に支持される」川崎・第一ハウジングの三方よしの戦略
物件のご紹介
▶ コーポヤマト
・神奈川県川崎市幸区(最寄り:川崎駅)
・1997年築
・10階建・2DK・SRC
・18戸
▶導入サービス
・フレッツ 光ネクスト
ギガマンション・スマートタイプ 全戸加入プラン
・2025年2月導入

本記事のTOPICS
▶ コーポヤマトでの成功
‐ 築30年物件の未来を考える
‐ 募集するとすぐに決まる状態に
▶ 第一ハウジングの戦略
‐ 満室であっても、定期的にオーナー提案を
‐ 空室対策より、相続対策
‐ VDSL物件やネット未導入物件へアプローチ
▶ 神奈川県初の最大概ね10Gネット無料物件も
▶ やりがいのある仕事を通じて、成長する日々

【 コーポヤマトでの成功① 】築30年物件の未来を考える
「そもそも、空室に困っていたというわけではないんですよ」と語るのは、第一ハウジング株式会社 川崎西口本店 店長の小宮健太郎さん。
昨今、人気エリアとなっている川崎。
ラゾーナ方面に降りると、平坦で閑静な住宅街が広がるエリアは、長期空室に悩むという立地ではありません。川崎駅から徒歩5分、京急川崎駅から徒歩11分、南武線 尻手駅から徒歩8分という利便性は、筆者の目から見ても「ネット無料にしなくても入居はほどなく決まる」と思われ、なかなか設備強化をしないのではないか、という物件でした。
筆者の経験でも「都心ほどネット無料物件が少ない。そこまでしなくても入居が決まるから」という感覚です。そこで、まずは、「なぜネット無料にしたのか」「しかも高速で、最大概ね1G※の光回線で」と、直球でお聞きしました。
「実は、回線はVDSL。希望者が自分でネットを引いているという状況でしたが、将来のことを考えると、今、物件の付加価値を上げるべきと提案したんです」と小宮さん。
※最大通信速度は、技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではありません。お客さまのご利用環境(端末機器の仕様など)や回線の混雑状況により大幅に低下する場合があります。
【 コーポヤマトでの成功② 】募集するとすぐに決まる状態に
カップル、もしくは子どもが産まれたばかりのファミリーに好まれる間取り。様々なライフイベントの中で、新居購入までの2~5年ほどの期間を過ごす方が多くなります。人気エリアとはいえ、1月~3月の繁忙期には、3~5部屋(全体の1/6~1/4程度)が入れ替わる物件でした。
「今は満室ですが毎年入れ替わりが多く、新居の購入タイミングは人それぞれですから、6月に1部屋空き8月に1部屋空き…という状態だったのです。それが、高速光のネット無料にしたとたんに、『退去前に募集をするとすぐ申込が入る』状態になりました」と小宮さん。お部屋の原状回復工事が終わる前に、360度のVRで室内を見せ、すぐに決まってしまうのだそうです。「家賃も、募集のタイミングで5,000円~6,000円上げて決まっています。」
まさに、見事な資産価値の向上提案です。
全戸が光回線ですから「入居者は快適なネット無料物件に入居」、そして「オーナーは家賃収入があがり、空室期間も超短縮」「管理会社としても入居付けに苦労せず、かつ、家賃と連動している仲介手数料・管理料をあげられる」ので、まさに「三方よし」なのです。

【 第一ハウジングの戦略① 】満室であっても、定期的にオーナー提案を
満室になるとオーナーも管理会社も安心してしまうのが、賃貸経営。
「管理料もらってなにやってるんだ、となってはいけない、常に物件とオーナーに向き合うように指導されています」と小宮さん。「満室物件は放置」という管理会社も少なくないが、店長として入居希望者と向き合いながら、オーナーとの情報交換を欠かさないのが第一ハウジング流です。
「実際に、入居希望者と接していると、『ここのネットは速いのか』『セキュリティは万全か』と質問されることが増えたんです」。店長をしている小宮さんは、最前線の入居者ニーズの変化を的確にとらえており、オーナーへのタイムリーな情報提供に汗を流していることが伺えます。
「最近は4K8Kの放送も始まりましたし、チューナレスTVでテレビ番組を見ずネット動画だけという若い世代が増えています。遅い回線のVDSLなどでは入居者からのクレームも多くなってしまいます」と小宮さん。
満室物件の退去から入居までの日数は賃料収入ロスであり、築年が古くなっても家賃を維持かつ上げられるのは、物件とオーナーに常に向き合う姿勢だからこそ実現できているのです。
小宮さんは異業種からの転職組。27歳で転職。経営者の理念にひかれ入社し、現在は35歳で店長に抜擢されている。
【 第一ハウジングの戦略② 】空室対策より、相続対策
第一ハウジングは、先ほど紹介したVRによる物件紹介のみならず、ホームステージングによるモデルルームづくりなど、空室対策でも全国で稀に見る先進企業です。こうした空室対策が功を奏して、現在の入居率は97%以上を常に維持。全国で尊敬される不動産会社です。
「この辺の業者でFAXを一番最初に使ったのはうちの会社」「ホームページがまだ世の中に普及していなかった時代に、ホームページで物件紹介をした先駆け」と会長がおっしゃっているそうです。
この第一ハウジングが力を入れているのが、「相続対策」。
目の前の空室対策はもはや当然であり、10年後20年後の賃貸経営を考えて物件に向き合っているのです。すでにAIを用いて相続相談に乗るシステムも開発。難解で個別的案件が多い相続に対して、「財産ドック」という別会社も隣に作り、コンサル提案をしています。
小宮さんもこうした社風にひかれて入社したため、空室対策も相続対策も考える賃貸仲介の店長。オーナーへも、10年後20年後の先を見据えての提案をしているのです。
【 第一ハウジングの戦略③ 】VDSL物件やネット無料未導入物件をリストアップしアプローチ
入居者と接していて「ネット環境についての質問が増えたな」と感じていた小宮さんは、たまたま飛び込み営業で訪問したNTT東日本の菅井 桂亮さんとの出会いで、「これだ」と確信します。
「ネットのクレームはわからないことも多い。でも、設備の説明や問い合わせはインターネット会社さんにお願いします、と言っていながら、将来まで考えるとどこが信頼できるのか課題だったのです」と、小宮さんはその出会いを活かしていきます。
管理物件の中で、「VDSLの物件」と「ネット無料未導入の物件」を一覧にし、物件ごとに将来を考えたのです。「入居者のニーズに応えることで信頼を勝ち取る」というスタンスが、オーナーの心を動かし、何棟も設備改善が進みました
「コロナ禍でオンライン授業やテレワークが進み、ネットについて一歩踏み込んだ提案が、管理会社としても付加価値につながります。情報提供にNTT東日本さんと足を運ぶことで、第一ハウジングに管理を任せている信頼感が増しました」とのことです。

【 最新トピックス 】神奈川県初の、最大概ね10Gネット無料物件も
そんな小宮さんが将来を考えて提案した物件には、全戸最大概ね10G※1※2 の光回線というハイスペックな物件も。全戸最大概ね10G※1※2 の「フレッツ 光クロス 全戸加入プラン」導入は、神奈川県初だそうです。導入したソフィア(旧小林ビル)も空室には困っていませんでしたが、1Kの激戦区でもある川崎で、ほかにはない「差異化」で満室経営をしています。
世の中のネット無料物件は、まだ4割程度。全国賃貸住宅新聞の付加価値設備ランキングで、ここ数年1位となっているネット無料も、オーナーからすれば投資を伴う決断であり、まだまだためらっている人が多いのも現状です。
また、入居者は高速を望んでいても、オーナーとしてはなるべく出費は抑えたいもの。速度は落ちても安い回線で、とりあえず「ネット無料」で検索さえしてもらえれば、と考える方もいらっしゃいます。
そんな中、第一ハウジングでは、「高速で最大概ね1G※1 ネット無料の光回線」と「高速で最大概ね10G※1※2 ネット無料の光回線」の設備強化を提案し、空室期間を短縮し、家賃アップにも成功し、将来の物件資産価値向上に尽力しているのです。
※1 最大通信速度は、技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではありません。お客さまのご利用環境(端末機器の仕様など)や回線の混雑状況などにより大幅に低下することがあります。
※2 本サービスの技術規格においては、通信品質確保などに必要なデータが付与されるため、実際の通信速度の最大値は、技術規格上の最大値より十数%程度低下します。

【 社員のやりがいに 】やりがいのある仕事を通じて、成長する日々
昨今は人手不足が深刻化し、採用難が続いています。となれば、企業としては「いい人を採用する」のと合わせて「いい人に育てる」という育成力が求められます。
小宮さんが第一ハウジングに転職してからの日々は、入居希望者にお部屋を案内し契約を獲得するだけではなく、空室対策や相続相談、そして、10年先20年先を見据えた「物件の資産向上」に向けた提案の日々です。
こうした状況で小宮さんのモチベーションは常に高く、向上心を持って各種資格の取得にも挑戦。オーナーの未来を考え、丁寧な対応を続けています。
「転職してよかったです。今とても楽しいです」。
小宮さんの笑顔に、あるべき賃貸不動産業界の未来を感じました。とても素敵な一日でした。

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インタビュアー:上野 典行(うえの のりゆき)
【プロフィール】
プリンシプル住まい総研 所長1988年慶應義塾大学法学部卒・リクルート入社。リクルートナビを開発後、住宅情報タウンズ・住宅情報マンションズ編集長を歴任。現スーモも含めた商品・事業開発責任者・ディビジョンオフィサー・賃貸営業部長に従事。2012年1月プリンシプル住まい総研を設立。All Aboutガイド「賃貸」「土地活用」。日管協・研修副委員長。全国賃貸住宅新聞連載。全国で、講演・執筆・企業コンサルティングを行っている。

◎事例は一例であり、すべてのお客さまに同様の効果があることを保証するものではありません。
◎記載の内容はすべて2025年7月時点(インタビュー時)のものです。
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