
集合住宅向け 全戸一括 光回線インターネットサービス
フレッツ光 全戸加入プランパンフレット

2015年。今から10年ほど前の話です。
新築時7万円で貸していた賃貸物件の家賃は築年と共に、周辺全体で下落し、3.5万円まで下がっていました。郡山駅からバスで20分ほどのエリアは日大工学部があり、周囲は学生向け物件がたくさん建築されていました。
A物件は、全14室。震災後ということもあり、近隣は満室が多く、A物件も既に入居は満室となっていました。
しかし、毎年卒業生が出ていき新入生を獲得するのは、周辺との競争となります。入居対策は熾烈でした。新築時7万円だった家賃は、今は3.5万円。もう半額まで落ちていました。そこでオーナーは、入居者にアンケートを実施。すでに、14室中、13室が、フレッツ光を個人で契約して引いていることがわかりました。
そこで、13戸の人は個人契約で6000円近いフレッツを使っているのですから、次の募集では、フレッツ光全戸型を入れてインターネット無料にして、3.8万円の家賃で募集をすることにしました。毎年3-4人が入れ替わります。オーナーの収支は以下のようになりました。

一方で、このA物件に隣接するB物件のオーナーは「本当にネット無料にしたぐらいで、空室が決まるだろうか。それより家賃を下げたほうが決まりやすいのではないか」と考えました。当時はまだまだネット無料物件も少なく、ネット代をオーナーが負担をするのは勇気が必要でした。まだなんとか賃料を調整すれば、部屋は決まります。
「近隣より3000円安ければ、魅力的にアピールできるだろう」というのがオーナーのヨミでした。3000円家賃が安くても、隣のA物件はネットが無料ですから、実際には学生さんへのアピールでは拮抗していました。工学部という特性からも、当時はインターネット環境の人気が高く、6,000円家賃が安いB物件も、自分でネットをひくと、同じぐらいの月々の出費になるからです。



さて、2019年には、かなり卒業生も増え、新規募集で家賃を下げて闘ってきたB物件についに空室が2件発生します。そして、2020年には新型コロナ感染拡大で大学はオンライン授業・オンライン面接と流れが変わります。
「様子を見ていた」B物件のオーナーもようやくネット無料に舵を切る事になります。しかし、できるだけ出費は減らしたい。もう、家賃も下げているし、空室も出ているので、一番安い見積もりのインターネット会社を選択しました。
また、なんとか収支を改善したいので、家賃改定時に「ネット無料にするので、今住んでいる入居者さんも1000円家賃を上げさせてほしい」と更新時に交渉することにしました。ネットがタダになるので、割と入居者には好評で、3/4の入居者は合意。
ところが、安いネットだったので「前のネットのほうが早くて快適だったので、以前と同じフレッツ光を自分で引く。ついては、家賃を以前の水準に戻してほしい」という入居者も現れます。結局、入居者の半数ぐらいが、3.3万円の家賃、半数ぐらいが3.2万円の家賃となりました。


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実はこの間の、毎年の家賃収入はざっと図のようになりました。高速ネット無料導入の初年度は、家賃を下げたB物件が収支で上回りましたが、その後は、3倍ほど価格の高い、高速ネット無料にしたA物件のほうが収支が良くなっています。
特に空室が出始めた時期はその差は顕著です。この9年間で、389万も合計収支に差が出てしまったのです。

実は、「中古を買ってリフォームして高く売る」といった「買取再販」というビジネスは、このように「一時は投資をして収支が悪化しても、高い賃料設定で満室にして、利回りを改善」して売っているのです。
お金がある人が慈善事業で、温水洗浄便座をつけたり、防犯カメラをつけたり、ネット無料にしているわけではありません。それにかかる「投資」は、その後の空室改善や家賃下落を避け、投資回収できるからやっているのです。

実際に、SUUMOに掲載されている、郡山の単身物件の家賃相場は、築年を経ることに下がってしまっています。新築築浅で、5.5万前後の相場であるのに、築10-20年で4.7万、築20-30年で4.3万、築30年以上で3.6万円となるのです。
こうした傾向は、全国で起こっています。新築は原材料費高騰で家賃が高く、築古は世帯数減少の波で、家賃を下げて闘ってきました。



賃料には、実際には現場で差があり、「安いけど設備不足な物件」と「ちょっと高いけど、人気設備が付いている物件」が闘っています。もちろん、「でも安いほうがいい」という入居希望者もいます。ただ、現在のように、「家賃の幅が広い」時代では、「ちょっと高くても人気設備が付いている物件」で入居が決まれば、設備投資を回収しても収支改善できるチャンスがあるのです。
時代は今やインフレ。先行投資をして、より付加価値の高い物件にして収支改善をしていくことが、これからの賃貸経営の大きなヒントとなるのです。
(文中のA物件・B物件はモデルが実際にありますが、物件の特定を避けるため、数字は一部変更しています)

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執筆:上野 典行(うえの のりゆき)
【プロフィール】プリンシプル住まい総研 所長
1988年慶應義塾大学法学部卒・リクルート入社。リクルートナビを開発後、住宅情報タウンズ・住宅情報マンションズ編集長を歴任。現スーモも含めた商品・事業開発責任者・ディビジョンオフィサー・賃貸営業部長に従事。2012年1月プリンシプル住まい総研を設立。All Aboutガイド「賃貸」「土地活用」。日管協・研修副委員長・中国ブロック副ブロック長。全国賃貸住宅新聞連載。全国で、講演・執筆・企業コンサルティングを行っている。
集合住宅向け 全戸一括 光回線インターネットサービス フレッツ光 全戸加入プラン
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