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  • 2025.5.26 (月)
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コロナ禍での「オンライン授業」の環境から、ようやく「リアルでの授業」が普通になったキャンパスライフ。
そんなキャンパスライフに大きな変化を与えているのが、AIの浸透です。昨今の学生生活でのAI活用の様子をご紹介します。

■ノートのコピーは不要。 データで送信

昭和の時代に大学生活を送った私は、期末試験前になると「さぼった授業のノート」と「先輩が昨年の定期テストで実際にやったテスト問題」のコピーを取るのに走り回ったものです。サークル活動や麻雀などで私が自由闊達な大学生活を過ごした昭和の時代は、大学周辺は「友人のノートのコピーをとる」学生であふれかえり、コピーセンターはある種の産業となっていました。

そして平成の時代となると、「コピーをとる」という極めてアナログな手間のかかる行為は衰退し、「友人のノート」や「過去の定期試験問題」がPDFなどのファイルでメール送信されるようになりました。

PDFとは「Portable Document Format」の略で、Adobe Systemsが開発した電子文書のファイル形式のことです。もちろんスマホで撮影されたノートや試験問題の画像も出回っていますが、GIFJPEGなどの画像データだとデータ容量が大きくなるため、WordPowerPoint、あるいはPDFといったファイル形式でのやり取りも増えるというわけです。

さらに最近では、技術の進歩により、共有する方法も変わってきています。
メールだけではなく、クラウドサービスを通じてファイルが簡単に転送されていますし、SNSや大学専用のオンラインプラットフォームを利用して情報を共有することも一般的になっています。これにより、情報のアクセスがより迅速かつ便利になっているのです。

■ノートを取らない?今どきの学生は、どうAIを活用するのか

さて、ノートのコピーの昭和から、メールの平成になり、令和の今。
なんとノートを取らず、録音するという学生も出てきました。

コロナ禍でオンライン授業が浸透しましたが、「過去の授業録画を早送りして視聴する」という学生が現れ、さらに進化して、そうした音声データから文字起こしまでできてしまいます。
これにより、授業中にノートを取る手間が省け、後で効率的に内容を復習することができる、というわけです。

実際に企業でもオンラインで会議をすることが増えましたが、こうしたソフトには「録音録画機能」だけでなく「文字起こし」をする機能も出ています。ZOOMなどには、「レコーディング」「字幕」「AI Companion」「議事録」などの機能が実装されています。

ただ、こうして授業の内容が全部文字になっていても、それを全部読んで勉強するとか、聞いて学習をする、というわけではありません。

記録しテキスト化した内容を、AIを使って「要約」してしまうのです。便利ですね。
もちろん授業での利用を禁止している大学や教員もいますが、その大学での職員の会議でさえ、音声認識機能で文字起こしをして自動要約機能で議事録作成しているぐらい、AI活用は進んでいます。

こうなると、授業に出なくても、重要なポイントを簡単に把握できるようになります。AIを使ったノートアプリやツールも多く登場しており、学生は案外使っているのです。

詳しいサービス内容や導入に関するご相談・お問い合わせは、お気軽にこちらから

■変わる大学生の勉強ツール

最近の学生は、ノートをとって整理するという学習ぶりからかなり進化しているようですが、前提として、その授業がどれだけデジタル化されているかにもよるようです。

教員たちのITリテラシーも差があり、昔ながらの方法で授業中に黒板に板書するタイプの授業は、なかなかIT化しにくいでしょう。案外、数式などはタイピングしにくく板書が多かったりするのかもしれません。
授業がPDFWordファイル、PowerPointスライド、あるいはオンライン記事といったデジタル形式で提供されていると、その後の学生のデジタルツールの活用もしやすいでしょう。

対面授業であれば、スマートフォン等のボイスメモアプリで録音し、生成AIに要約させることができます。オンラインであれば、そのオンラインを見ているZOOMmeetの機能で文字起こしが可能です。

大学や教員によっては「生成AIを使うな」「使った場合のプロンプトを記載しろ」というところもあります。カンニングの心配を想定してのことでしょう。大学のガイドラインでも迷いがまだまだあります。しかし、AIは、カンニングするものではなく学習を深化させるためのツールとして、むしろ「活用」を進めている大学や教員も存在するのです。

AIであれば、「これまでの上野教授の講義で述べられている論点を要約せよ」「これまでの講義から想定される試験問題とその模範回答を示せ」「上野教授の講義を初心者でもわかるように簡単な言葉で要約せよ」「上野教授の授業で繰り返し述べられていて、重要と思われる内容を箇条書きで挙げて」「これまでの授業での賛成派と反対派の論点を、多少、馬鹿っぽく解説せよ」などと質問をすると、上手に回答してくれます。

「模範解答」や「馬鹿っぽく解説」は、ややカンニングっぽいですが、論点の整理や、賛成派と反対派の対立構造の理解などは、学習の理解を深めるという観点ではよい活用方法といえるでしょう。

■新入社員もメモはスマホ?

さて。実際、私がいま新入社員研修をしていても、
  ■次回の研修までの宿題は、スマホで写真をとる
  ■その宿題の回答は、AIの模範解答の丸写し
  ■研修中のメモは、スマホで記録
  ■わからない単語は、すぐスマホで検索する
といった事くらいは普通です。

また、写真のような電子パッドでもメモがとれる時代です。普通に文房具屋さんで販売されています。

私の周りでも、オーナーセミナーのプレゼン資料を「AIで作らせた」という管理会社の社員がいました。
いまのところ、そこまで立派な内容ではありませんでしたが、これも「AIにどう指示を出すか」という「プロンプト」次第。
なかなか恐ろしい時代です。

■学生・新入社員がターゲットなら、高速回線のネット無料

このように、昭和での「ノートのコピー」から、「AIで議事録をとったり要約したりする」時代に変わっています。コロナ禍という社会情勢の変化から、オンラインが一般化したように、これから猛スピードでAIが社会に浸透します。

この時代の変化に我々オーナーも対応していかねばなりません。
そうでなければ、大学前のコピーセンターがもう廃れてしまったように、我々の物件も単純に古くなり、若い世代から見向きもされなくなるかもしれません。

データでのやりとりは増え容量も大きくなり、活用するにはネット回線の高速化は必須となるでしょう。時代は変化しています。オーナーも物件も歳をとるだけではなく、若い世代の変化に敏感になり、空室対策に役立てていくべきでしょう。

  • 執筆:上野 典行(うえの のりゆき)

    【プロフィール】プリンシプル住まい総研 所長

    1988年慶應義塾大学法学部卒・リクルート入社。リクルートナビを開発後、住宅情報タウンズ・住宅情報マンションズ編集長を歴任。現スーモも含めた商品・事業開発責任者・ディビジョンオフィサー・賃貸営業部長に従事。20121月プリンシプル住まい総研を設立。All Aboutガイド「賃貸」「土地活用」。日管協・研修副委員長・中国ブロック副ブロック長。全国賃貸住宅新聞連載。全国で、講演・執筆・企業コンサルティングを行っている。

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