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IP電話サービスの導入は、電話業務の効率化やリモートワークの推進、業務の効率化に役立ちます。しかし、自社の利用状況に合わない料金プランや必要な通話品質を満たしていないサービスを選んでしまうと、かえってコストが高く感じられたり、業務に支障をきたす可能性もあります。そのため、自社に最適なIP電話サービスを選ぶことが非常に重要です。
本記事では、IP電話サービスの選び方や導入によるメリット・デメリットを解説します。さらに、自社に合ったサービスを見極めるためのポイントも紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。
※本記事において、「固定電話」とはNTT東日本の電話サービス「加入電話」「INSネット」「ひかり電話」などを指します。
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公開日：2023年10月11日
更新日：2025年9月11日
IP電話とは、インターネット回線を利用して音声通話を行うサービスです。例えば、スマートフォンやタブレットに専用アプリをインストールすることで、インターネットを通じて音声通話が始められるサービスもあります。また、光回線を利用した「ひかり電話」もIP電話の一種です。この章では、IP電話サービスの概要や料金相場を解説します。IP電話を使用する前に、基本情報を確認しましょう。
IP電話サービスとは、インターネット回線を利用して音声通話が可能になる通話サービスです。これまでの電話サービスではアナログ回線やデジタル回線が使用されていましたが、IP電話は音声データをインターネット回線によって受信します。
通話の音声をデジタルデータに変換し、インターネット回線を通じて相手方に音声を届けることで「加入電話」（アナログ回線）のような通話が可能になります。
また、IP電話サービスは、スマートフォンやタブレットなどのデバイスに専用アプリをダウンロードするだけで、すぐに利用ができる場合もあります。クラウドPBXを導入すれば、外出先のスマートフォンからでも企業の電話番号を使用した発着信が可能になる場合もあるため、電話業務のために出社する必要がなくなり業務効率化が期待できます。
IP電話は、すでにインターネット回線を利用している場合、「加入電話」（アナログ回線）と比べて導入コストを安くできる場合があります。
「加入電話」を利用するためには電話回線の引き込み工事が必要ですが、IP電話サービスはインターネット回線を利用するため、すでにインターネット環境が整っていれば、新たな機器設置や配線工事が不要なケースも多く、導入にかかるコストや時間を抑えることが可能な場合もあります。
インターネット回線を利用するIP電話サービスには、「加入電話」（アナログ回線）と異なるメリットがあります。導入や維持の費用が安いだけでなく、ビジネスでの利用に便利なことが特徴です。この章では、IP電話サービスを導入する3つのメリットを紹介します。
IP電話サービスはインターネット回線を利用することから、物理的な電話回線を引く必要がないため、導入や維持に関するコストの低減が期待できます。導入を決めてから利用開始までに時間がかからないだけでなく、利用を開始してからも「加入電話」（アナログ回線）より安価に利用を続けられる場合があります。
IP電話サービスは、工事費用や工事日を意識することなく利用を始めることが可能な場合もあります。例えば、IP電話サービスは、インターネット回線とインターネット回線に接続できるスマートフォンやパソコンなどのデバイスがあれば利用を始められる場合もあります。回線の増設も容易なため、事業の拡大によって新しく電話番号を増やしたい場合にも柔軟に対応することが可能です。
IP電話サービスは低コストで利用できるうえに、後から電話番号を増やしたい場合にも柔軟に対応できるため、臨機応変に利用したい企業での利用にも適しています。
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IP電話サービスは、複数の拠点をまとめて管理できます。社内の電話システムをIP電話にまとめることで、拠点間をまたいで電話システムの一元管理が可能です。
拠点ごとの導入コストや管理にかかる人的コストの低減ができるため、職場の業務効率化が期待できます。
IP電話サービスは外部ツールと連携できるものもあるため、自社に適したシステム構成での利用が可能です。CRMやCTIといった外部ツールとの連携によって、業務の円滑化や効率化が図れます。
CRMとは、顧客情報を管理するシステムです。企業と顧客が良好な関係を築くために、顧客の購入履歴や問い合わせ情報などを一元管理します。部署による隔たりなく顧客情報を共有できるので、円滑に情報を共有することが可能です。
CTIは、主にコールセンターで使用されています。CTIとの連動によって、IP電話と顧客情報の連動が可能です。顧客の入電から迅速に顧客情報へのアクセスができるため、電話先の顧客を待たせずに済みます。よって、クレーム対策や全体の回転率向上に貢献できます。
さまざまな外部ツールと連携できるIP電話サービスで、音声通話だけに留まらない利便性を享受することが可能です。
インターネット回線を利用して音声通話を行うIP電話には、インターネット回線で音声通話を行う仕組みならではのデメリットがあります。この章では、IP電話サービスの利用における2つのデメリットを紹介します。自社での導入前に確認しておきましょう。
IP電話は、インターネット回線を利用して音声をデジタルデータに変換し、送受信する仕組みです。そのため、インターネットの利用環境が通話品質に大きく影響します。
たとえば、同時に大量のデータ通信が行われている場合や、回線が不安定な環境では、音声が途切れたり、ノイズが発生したりする可能性があります。
企業でIP電話を導入する場合には、十分な通信速度と安定性を確保できるインターネット環境が整っているかどうかを事前に確認することが重要です。
IP電話は、FAXやフリーダイヤルが使えない場合があります。
業務の都合でFAXやフリーダイヤルが必要な場合は、IP電話とFAXやフリーダイヤル専用の別回線を併用したり、インターネットFAXの活用も検討しましょう。
この章では、IP電話サービスの選び方における4つのポイントを解説します。さまざまな機能やオプションを持ったサービスがあるため、自社に適した条件のIP電話サービスを選ぶことが大切です。
企業での利用時に注目すべきポイントについて紹介します。自社にIP電話を導入するか検討している方は参考にしてください。
IP電話サービスは、「加入電話」（アナログ回線）とは異なる料金体系です。IP電話サービスは、月額制（定額制）または時間課金制（従量課金制）に分かれます。どちらがより経費の低減効果が高いのかどうか、自社での利用を想定して選ぶことが大切です。
なお、すべてのIP電話サービスに共通しているのは、通話料が距離に関係なく一律である点です。通話相手との距離が離れていても、通話料金が割高になることはありません。
また、同じサービス同士であれば通話料が無料になるケースも多く、社内や取引先との通話コストをさらに抑えることができる可能性があります。
IP電話サービスを選ぶ際は、自社の通話量や利用スタイルに合った料金体系を選ぶことが経費低減において非常に重要です。
IP電話サービスを選ぶ際には、利用できる電話番号の種類を確認しましょう。IP電話で取得できる電話番号は、「050番号」または「市外局番から始まる電話番号」です。
050番号は、IP電話で取得できる一般的な電話番号です。050番号を利用する場合は、事業者の識別番号と加入者番号を含めた11桁が利用する電話番号になります。番号の取得が容易で費用がかからないため、サブ番号としても利用しやすいです。ただし、050から始まる電話番号は容易に取得できるため、取引先などに迷惑電話と思われてしまう可能性があります。セールスで利用する場合には、市外局番から始まる10桁の電話番号を利用するのも一つの方法です。
市外局番から始まる10桁の電話番号は、「ひかり電話」などのIP電話サービスで多く利用されています。「加入電話」（アナログ回線）などの電話番号をそのまま使用できる場合もあるため、信頼性を重視する企業でも利用しやすいことが魅力です。
また、050番号からは緊急電話やフリーダイヤルには発信できない場合もあるため注意しましょう。
IP電話サービスの利用で電話番号を新規に取得する場合には、電話をかける相手や緊急電話・フリーダイヤルを利用するかどうかが選ぶポイントとなります。使用用途に応じた電話番号が取得できるIP電話サービスを選びましょう。
IP電話は利用環境だけでなく、IP電話サービス自体の品質や音声をデジタルデータに変換する方式、使用しているOSやハードウェアとの相性などでも通話品質に影響を受けます。
これらの要素が複雑に絡み合うため、通話品質は一概に判断しづらいことがあります。そのため、利用を検討しているIP電話サービスに無料トライアル期間がある場合には、実際の利用環境で試してみましょう。
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IP電話サービスは、提供する企業によって使用できる機能が異なります。音声通話以外の機能が必要な場合には、求める機能が利用できるのかどうかを確認しましょう。
サービスによって利用できるかどうかがわかれる機能には、留守番電話機能や録音機能などが挙げられます。必要な機能が搭載されたIP電話サービスを選ぶためには、自社に必要な機能をリストアップしておくことが大切です。
企業で利用するIP電話サービスは通話料金の経費低減が実現できるのはもちろん、音声通話に求める機能を満たしていることが大切です。
一般的に企業ではIP電話サービスをPBXやビジネスフォンで制御することが多く、PBXの利用方法に合わせた電話サービスを選択しましょう。
次の項目からは、NTT東日本の「ひかりクラウド電話」と「ひかり電話オフィスタイプ」を詳しく解説します。
「ひかりクラウド電話」とは、NTT東日本のIP電話環境をクラウドPBX上で利用できるサービスです。「ひかりクラウド電話」の利用で、スマートフォンやパソコンから会社の電話番号を使用して発着信ができます。「ひかりクラウド電話」と組み合わせが可能なサービスには、「Webex Calling」「Microsoft Teams」「ひかりクラウドPBX」「MiiTel」「RING x LINK」の5種類があります。
例えば、「Webex by Cisco」と組み合わせることで、普段使用しているパソコンやスマートフォンから会社の電話番号で通話をできるようになり、Web会議やチャットツール、ファイル共有などの機能も一つにまとめられて業務効率化に役立ちます。WebexはMicrosoft Teamsへの拡張機能も備えているため、Microsoft Teamsをご利用中の端末からWebex Callingで通話することも可能です。また「MiiTel」と組み合わせれば、通話内容を録音してSalesforceやkintoneと自動連携したり、通話内容の音声解析をしたりできるため、インサイドセールス部門がある企業などにおすすめです。自社の環境に適しているものを選びましょう。
また、「ひかりクラウド電話」はオフィスから離れた場所でも会社の電話番号が利用できるため、社員個人の携帯電話番号を取引先や顧客に知らせる必要がなくなり、プライバシーの確保やリモートワークの推進が可能です。
「ひかりクラウド電話」は、導入実績が豊富で導入事例も多数公開されているため、自社に近しい業種業態などの事例を参考にしていただくことも可能です。導入に際して料金やお困りごとなどを相談できる体制が整っていますのでお気軽にご相談ください。
「ひかり電話オフィスタイプ」は、NTT東日本のオンプレミスPBX向け 光IP電話サービスです。「フレッツ光」の月額利用料に加えて1,430円（税込）から契約できます※。通信コストを低減したい企業にもおすすめです。
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