Z世代ってどんな世代。イマドキの新入居者に寄り添う「新しい空室対策」

更新日
2026-01-28

Z世代ってなに? 生まれた時からインターネットが利用可能であった デジタルネイティブ世代。

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最近、ニュースや新聞などで「Z世代」という言葉を見聞きします。若い人を指す言葉は「新人類」とか「ゆとり世代」とか、いつの時代も「最近の若い連中はなに考えているかわからない」と、どうしても上の世代は理解が及ばないことが多いものです。

とはいえ、賃貸経営は、「進学」「就職」「転勤」「結婚」など、若い世代のライフイベントでの新居として選ばれるため、若い世代の考え方や志向を参考にしなければなりません。生まれた時からインターネットが普及していた若い世代は、どんな部屋探しの志向を持っているのでしょう。

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Z世代は「タイパ(タイムパフォーマンス=時間的に効率的か)」や「コスパ(コストパフォーマンス=投資対効果が良いか)」など一見合理性を重視します。アナログで対話や関係構築を重視する世代に比べると、残業や過重労働には否定的で、効率的で一見、ドライなタイプなどと言われます。

TVや新聞を見ない? 日常の情報源はSNS

イメージ:TVや新聞を見ない? 日常の情報源はSNS

最近、TVを見ない若者が増えました。「NHKの受信料がもったいないから」という人もいるようですが、「ネットにつなげば必要な情報は入手できるから」のようです。

賃貸仲介会社のハウスコム株式会社が、『2023年度“部屋選び”に関する調査』で、Z世代の男女のうち1年以内(2022年4月以降)に賃貸物件に引っ越しをした、または今後1年以内(2024年4月まで)に引っ越し予定の人 587 人にネットアンケート調査を行ったところ、Z世代が情報源として普段から利用しているメディアは、約7割が「SNSのいずれか」という回答結果になりました。

「テレビ」は3位(44.0%)で、「見ない」という割には、第3位。しかし、引っ越しを機に「いらない」と判断してしまう人もいるのです。新聞はわずか12.6%。「社会人になったら新聞ぐらい読め」と説教したくなるかもしれませんが、これまた「ネットのニュースで十分」と思っているのです

イメージ:TVや新聞を見ない? 日常の情報源はSNS_2

ハウスコム株式会社『2023年度“部屋選び”に関する調査』 https://ssl4.eir-parts.net/doc/3275/ir_material3/208534/00.pdf


「SNS」とはソーシャルネットワークサービスの訳です。友達同士でつながり、そこにいろいろな人からの口コミの情報が届きます。今回の調査で利用するSNSの内訳は、動画投稿を中心とした「YouTube」が50.1%。写真など画像の投稿を中心とした「Instagram」が、46.8%でした。ニュースなどで、ネット上の文字の投稿サイトである「X(旧Twitter)」が、43.8%。音楽付きで動画を投稿する中国発の「TikTok」は23.2%でした。

半数が利用している「YouTube」は、単なる動画だけでなく、例えば人気のアニメ番組なども配信されていますし、ニュースも配信されています。新聞社やTV局のニュースも配信されているので、いつでも見たいとき時に見られるというわけです。

以前のこの連載の「エゴサーチってご存知ですか?物件名で検索して、評判の確認を」でも書きましたが、ご自身の物件がSNSでどのような評価であるかは、今一度、確認をしたほうがいいでしょう。

不動産会社の「図面」より SUUMO・ホームズ・アットホームで、どう見えるか

お部屋探しに使うツールは、物件検索できるWebサイト(SUUMO、LIFULL HOME'S、athome、アパマンショップ、いい部屋ネット、ハウスコム、R-STOREなど)が全体の60.5%を占めます。不動産会社さんの図面に、どのようにご自身の物件が表現されているかをこだわっても、6割が、物件検索のサイトを見ているということが大きな事実です。まずはこうしたサイトで「見つけられなければ」検討の土俵に乗らないのです。

こうした物件検索のサイトを6割が利用していることは分かったが、では「残り4割はなにを見るの」と疑問に思う方もいるはずです。なんと、31.7%が「物件検索ができるアプリ」を見ていました。複数回答ですから、単純に合計してはいけませんが、60.5%が物件検索のサイトを見て、31.7%がそのアプリ版を見ていたということです。いかに多くのZ世代がSUUMOなどの物件検索のポータルサービスを利用しているかがわかります。

イメージ:不動産会社の「図面」より SUUMO・ホームズ・アットホームで、どう見えるか

ハウスコム株式会社『2023年度“部屋選び”に関する調査』 https://ssl4.eir-parts.net/doc/3275/ir_material3/208534/00.pdf

SUUMO検索項目の 「1+12」の強化を

SUUMOのWEBサイト版、あるいはアプリ版を使って部屋探しをするZ世代の入居促進を考えると、その「検索」にひっかかって候補になることが重要です。

実際にSUUMOのスマホ版を使ってご自身の物件を検索してみてください。まずその情報量に圧倒される事でしょう。なにしろTVCMでも「物件数ナンバーワンのSUUMO」と言っています。住みたいエリアを選ぶと、何万件という物件が該当し、その中から全部を見比べて探すことはできません。

そこで、「絞り込み検索」をすることになります。

その画面では、下記のような画面になります。

イメージ:SUUMO検索項目の 「1+12」の強化を

家賃の選択バーは、3万円以下から100万円以上とかなり幅があり、次に「お得条件」という項目があります。ここで「フリーレント」「特定優良賃貸住宅」「保証人不要」といった項目は、どうでしょう。さほどエリア内には該当物件がなかったりします。そしてこの「お得条件」に「インターネット無料」があるのです。

まさに生まれた時からインターネットが存在し、学生生活でもスマホを日常使っていたZ世代にとって、「インターネット無料」は、まず一画面目、それも間取りタイプよりも優先して検索される位置にあるのです。

続いて、「間取りタイプ」「築年数」「駅距離」などの検索項目が並びます。こうした項目を選択するには、下にスマホをさげていかねばいけません。「スクロール」といわれる行為です。そして一番下までいくとこのようになります。

イメージ:SUUMO検索項目の 「1+12」の強化を_2

「人気のこだわり条件」として、12項目の検索項目が出てきます。

この項目以外にも様々な検索項目があるのですが、それは「別の画面」で指定しなければ選択することが出来ません。それだけ、「使われにくく」なるので、ここまでの検索でひっかかるかどうかが重要です。

とはいえ、物件の「間取り」「築年」「駅距離」はなかなか変えるのは出来ないものです。とすると、「インターネット無料」の「1項目」と「人気のこだわり条件」の「12項目」、すなわち「1+12項目」でいかに検索に、ひっかかるかが空室対策の基本ということになります。これらの設備の強化をすることが、Z世代のお部屋探しには、重要なPRポイントとなるのです。

大学生活や高校生活でコロナ禍のステイホームを経験

イメージ:大学生活や高校生活でコロナ禍のステイホームを経験

Z世代、特に今年の新入生・新入社員は、コロナ禍での自粛を余儀なくさせられました。

例えば、新社会人。高校3年生の冬は、クルーズ船で新型コロナが発生し、びくびくしながら大学受験。高校の卒業式は延期となってしまいました。入学した2020年4月にはオンライン授業が始まり、部活動が自粛。新入生歓迎コンパもなにもかも自粛。4/7には第1階の緊急事態宣言が発令。バイトも飲食店などが大打撃。高校野球大会も中止。オリンピックも中止。2021年2年生、2022年3年生となる間、ほぼオンライン授業の毎日でした。オンライン会社説明会・WEB面接で就職活動。2023年の4年生でようやく5類に分類が変わったものの、楽しいキャンパスライフを過ごすことが出来ませんでした。

生まれた時からネットがあった世代、というより、多感な大学生活が、オンライン環境であった新社会人。部屋探しでも、デジタル環境は重視されるでしょう。

ステイホームで、「家で料理」や「おうちでデート」といった習慣も身についており、「部屋で過ごす時間の豊かさ」を求める世代です。一方で、バイトや部活で先輩後輩との関係に揉まれておらず、「社会慣れ」していない可能性があります。しかしそれは彼ら世代の責任ではなく、我々大人がそうさせてしまったとも言えます。

「1+12」の設備強化を進めつつ、彼らとSNSでつながりながら、ゆるやかにリアルでも笑顔の関係を創っていく。新しい「大家と店子」像を、ちょっと工夫していきたいですね。

写真:執筆:上野 典行(うえの のりゆき)

執筆:上野 典行(うえの のりゆき)

【プロフィール】プリンシプル住まい総研 所長

1988年慶應義塾大学法学部卒・リクルート入社。リクルートナビを開発後、住宅情報タウンズ・住宅情報マンションズ編集長を歴任。現スーモも含めた商品・事業開発責任者・ディビジョンオフィサー・賃貸営業部長に従事。2012年1月プリンシプル住まい総研を設立。All Aboutガイド「賃貸」「土地活用」。日管協・研修副委員長・中国ブロック副ブロック長。全国賃貸住宅新聞連載。全国で、講演・執筆・企業コンサルティングを行っている。

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