今、家賃はいくらが妥当か。 収益物件オーナーが活用したい家賃査定ツールと有効な設備強化策

イメージ:今、家賃はいくらが妥当か。 収益物件オーナーが活用したい家賃査定ツールと有効な設備強化策
更新日
2026-01-28

収益物件オーナーにとって、「今の家賃が世間の相場並みなのか」は重要な関心事項です。
どうやって家賃の相場を知り、適正な賃料にしていくのがよいのでしょう。

「家賃が上がっている」は、ほんとうですか?

世の中はインフレ。お米もラーメンも電気代もガソリン代も、「値上げラッシュ」と言われます。
マスコミの報道などでは「平均賃料」が「東京で」上がっている、といった情報も出ていますが、ほんとうには上がっているのでしょうか?
イメージ:「家賃が上がっている」は、ほんとうですか?
たしかに新築の賃料はかなり高くなっていますが、一方で、築古物件は、人口減少の影響もありなかなか上がっていないのが現状です。
新築が高いのは、原材料費や人件費が高くなっていることも要因ですが、新築分譲マンションの販売価格設定が高くなっていることもあって、かなり強気な賃料設定になっています。

すなわち、新築がその街に建つと、「新築の賃料設定は高い」ので街の平均賃料も高くなります。
平均の罠ですね。新築の割合によって平均家賃が変わってくるため、あまり平均で語っても仕方がないというのが実情です。

調べてみると、家賃が高いのは「新築・築浅」

表:

(2023年7月13日・2024年6月1~3日スーモ掲載物件による。プリンシプル住まい総研株式会社調べ)

実際に、SUUMOで募集されている単身物件の賃料を全国各地で調べてみると、この図のように、そこまで上がってはいません。
新築は6.4万円→6.7万円と上がっており、築1~5年の物件も6.3万円→6.5万円とあがっていますが、それ以外の築年別ではほぼ変わっていません。

このように「新築・築浅が高い」ということで平均が上がっているだけで、物価上昇ほどには家賃全体は上がっていません。

6.7万円の新築が築30年以上では3.7万円と、3万円も差があるのですから、築年による乖離はかなりあります。
ここでポイントとなるのは、「私の物件のあるエリア」で「私の物件の間取りタイプ」で「私の物件の築年数」だといくらが平均か、がわかるかどうかです。「エリア」×「物件タイプ」×「築年」でかなり異なる賃料相場を、「どうやって収益物件オーナーが把握するか」が重要です。

オーナーがSUUMOの平均賃料を調べられる

SUUMOに掲載されている物件の「エリア」×「物件タイプ」×「築年」の賃料相場が、なんと無料でわかる、オーナー向けのサービスがあります。

SUUMOが提供している「SUUMO賃貸経営サポート」は、会員登録が必要ですが、利用は無料。駅名もしくは住所を入力して検索ボタンを押すと、近隣の賃料と設備の相場チェックができるのです。
筆者も実際に収益物件を所有しており、オーナーとしてこれを利用していますが、実に使い勝手が良いと感じています。
イメージ:SUUMO
イメージ:SUUMO
イメージ:SUUMO

あっというまに、上図のように例えば「秋田駅周辺」では「賃料5.1万円」「管理・共益費0.3万円」「坪賃料/㎡賃料 4,998円/1,512円」「初期費用4.21万円」「専有面積37.97㎡」と相場がわかるのです。

ただ、これは、マンションもアパートも、新築も中古も、ワンルームも2LDKも混ざってしまっているので、あまりこの「平均」に意味がないのはここまで述べた通り。
そこで、左側の「条件絞り込み」で、自分の物件の種別や築年などを入力すると、より精度があがるというわけです。

物件種別や間取りタイプ、駅距離、築年数などを入力すれば、今SUUMOでいくらの家賃で募集されているのかが、一目瞭然。しかも無料。
これを活用すれば、我々収益物件オーナーは、自身の物件について最新の相場と比較検討することができるのです。

ポイントは 、「設備の違い」での比較

イメージ:ポイントは 、「設備の違い」での比較

築年で家賃が変わるといわれても、築年は建て替えない限り変えることはできません。
そこで重要なのが、「人気設備をつけたら家賃をどれくらいにできるのか」を把握することです。

築年数は変えられませんが、設備は強化することができます。
「このあたりなら、ネット無料にすれば、もう3,000円ぐらい家賃はあげられると思うのですが」という不動産会社さんの「経験と勘」も大切です。
加えて、こうしたデジタルツールを活用して人気設備が付いている近隣物件の家賃を確認することで、データとしても裏付けることができるのです。

SUUMO以外の情報も調べたければ、「スマサテ」も活用

SUUMOでの賃料相場は分かったが、「この地域ではほかのポータルサイトやホームページではいくらの賃料で募集されているのだろう」と考える収益物件オーナーもいらっしゃるでしょう。そこで頼りになるのが、スマサテです。

こちらも、オーナー版は無料で調べることができます。
このサービスは、近隣物件がマップですべて表示され、築年や間取りタイプで検索することができ、かつ、個別の物件がいくらの家賃で募集されて、どのくらいの期間空室だったのかまで一目瞭然なのです。すごいですね。

スマサテ

イメージ:スマサテ
イメージ:スマサテ
イメージ:スマサテ
イメージ:スマサテ
イメージ:スマサテ

データに強くなると、設備強化も自信をもって積極的に

これまでは不動産会社さん主導で、空室対策を検討してきた収益物件オーナーも多いでしょう。
例えば、「空室が続いてしまって困ったなあ」→「バストイレ一緒では決まりませんよ」という、オーナーと不動産会社さんのやり取りは、経験と勘が頼りでした。

実際には、築年が古くても、設備強化をすることで、近隣の同じ築年タイプの物件に差別化ができます。
特にネット代は、入居者が自分で回線を引けば月額5,000円~6,000円かかってしまうこともあります。回線スピードが変わらずに「ネット無料」となれば、家賃を数千円上げても入居者の生活費はトータルでは下がるケースも多くなります。

こうした事情を鑑みて、データに強い収益物件オーナーとなり、優先順位の高い設備強化を行うことで、少しでも賃料の維持やアップを狙っていきましよう。

写真:執筆:上野 典行(うえの のりゆき)

執筆:上野 典行(うえの のりゆき)

【プロフィール】プリンシプル住まい総研 所長

1988年慶應義塾大学法学部卒・リクルート入社。リクルートナビを開発後、住宅情報タウンズ・住宅情報マンションズ編集長を歴任。現スーモも含めた商品・事業開発責任者・ディビジョンオフィサー・賃貸営業部長に従事。2012年1月プリンシプル住まい総研を設立。All Aboutガイド「賃貸」「土地活用」。日管協・研修副委員長・中国ブロック副ブロック長。全国賃貸住宅新聞連載。全国で、講演・執筆・企業コンサルティングを行っている。

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