開業届の出し方を解説!提出する税務署・必要書類とは?

イメージ:開業届の出し方を解説!提出する税務署・必要書類とは?
公開日
2023-04-10
更新日
2026-03-04

個人事業主やフリーランスとして事業を始める際は、開業届と呼ばれる書類を税務署に提出します。しかし、税務署や税務署に関連する書類に馴染みがなく、どのように対応すればいいのかわからないという方もいるのではないでしょうか。

開業届の出し方には、窓口への持参・郵送・オンラインでの提出などがあり、好きな方法を選択できます。本記事では開業届の出し方や記入方法についてわかりやすく解説します。本記事を参考に、スムーズに開業届を提出しましょう。

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1.開業届とは

イメージ:開業届とは

個人事業主として開業する際に税務署に提出する書類を「開業届」と言います。開業届を提出することで、以下をはじめとするメリットを受けることが可能です。

  • 青色申告での確定申告ができる
  • 屋号名義で銀行口座を開設できる
  • 法人用のクレジットカードを申し込める
  • 個人事業主として働いていることの証明になる

開業届を出さなくてもペナルティはありませんが、所得税法では開業から1ヶ月以内に提出するように定められています。また、開業届は正式名称を「個人事業の開業届出・廃業届出書」と言います。

参照:[手続名]個人事業の開業届出・廃業届出等手続

1-1.所得税の青色申告承認申請書とは

開業届を提出して青色申告を行う場合には「所得税の青色申告承認申請手続」と呼ばれる書類が必要です。提出先は同じ税務署であるため、青色申告をすると開業時点で決めている場合には、開業届と同じタイミングで提出するといいでしょう。

個人事業主の確定申告には、青色申告と白色申告と呼ばれる2つの方法があります。青色申告は複式簿記と呼ばれる本格的な帳簿付けを一般的には行うため、会計ソフトの導入や税理士・経理スタッフへの依頼をすることがおすすめです。

その代わり、青色申告は高い節税効果が得られるため、本格的に事業を営みたいという場合には書類を提出し、青色申告を選択するといいでしょう。

参照:[手続名]所得税の青色申告承認申請手続

2.【税務署へ持ち込み】開業届の出し方

開業届を税務署に直接持ち込む場合の方法について、実際の流れに沿って解説します。

2-1.開業届を入手

まずは以下のいずれかの方法によって開業届の用紙を入手します。

  • 国税庁のホームページでダウンロードする
  • 税務署でもらう

以下のURLでは、PDFに直接入力して開業届を印刷できます。

参照:個人事業の開業・廃業等届出書

2-2.必要事項を記入する

開業届に必要事項を記入していきます。屋号や事業内容についてあらかじめ考えておいたり、マイナンバーのわかるものを用意しておいたりするとスムーズです。具体的な記入方法については本記事の後半で解説します。

2-3.税務署へ提出する

税務署の所定の窓口で開業届を提出します。提出時の持ち物は以下の通りです。

  • 開業届
  • 開業届の控え
  • マイナンバーが確認できるもの(マイナンバーカード、通知カードなど)
  • 本人確認書類(マイナンバーカードがある場合は不要)
  • 印鑑
  • その他の書類

マイナンバーカードがあれば、マイナンバーの確認と本人であることの確認の両方ができるため、運転免許証やパスポートなどの本人確認書類を改めて提示する必要はありません。

開業届に印鑑の押印は不要ですが、窓口でチェックしてもらう際に書き間違いに気づけば、印鑑による訂正を行う可能性があります。念のため印鑑を用意しておくと安心です。

また、開業届の他にも前述した「所得税の青色申告承認申請手続」などの書類を提出する場合は、あわせて用意します。開業届と一緒に提出する可能性のある書類には、以下をはじめとする書類があります。

書類名 提出するケース
所得税の青色申告承認申請手続 青色申告を行う場合
青色事業専従者給与に関する届出書 青色申告を行う事業者で、家族に支払う給与を経費としたい場合
源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書 従業員の給与から源泉徴収した所得税を、半年に一回まとめて納付したい場合
課税事業者選択届出書 消費税の課税事業者となることを選択する場合

自身の状況に合わせて必要な書類を選択し、開業届と一緒に提出しましょう。

参照:No.2075 青色事業専従者給与と事業専従者控除

参照:[手続名]源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請

2-4.受領印の押された控えをもらう

開業届を提出した後は、持参した控えに受領印を押してもらった状態で受け取ります。この控えは個人事業主として開業していることの証明となるため、大切に保管しましょう。

3.【郵送】開業届の出し方

イメージ:【郵送】開業届の出し方

税務署が開いている平日に時間が取れなかったり、税務署が近くになかったりする場合には、郵送による提出がおすすめです。開業届を郵送で提出する場合の出し方について解説します。

3-1.必要書類を準備する

開業届を郵送で提出する際は、以下を準備します。

  • 開業届
  • 開業届の控え
  • マイナンバーが確認できるもの(マイナンバーカード、通知カードなど)
  • 本人確認書類(マイナンバーカードがある場合は不要)
  • その他の書類(所得税の青色申告承認申請手続など)

郵送での提出の場合は、開業届の控えと返信用封筒を同封することで、受領印の押された控えを返送してもらいます。封筒には自宅や事業所の住所を記載し、切手も忘れずに貼り付けましょう。

マイナンバーの確認や本人であることの確認は、マイナンバーカードや運転免許証などの書類をコピーしたものを「本人確認書類(写)添付台紙」に貼り付けることで行います。この台紙は、国税庁のホームページからダウンロードして印刷しましょう。

開業届は個人情報の含まれる重要な書類であることから、簡易書留などの方法で送ることが一般的です。

参照:本人確認書類(写)添付台紙

3-2.時間外収受箱への投函もOK

全国の税務署には、開庁時間以外にも書類を提出することのできる「時間外収受箱」が設置されています。休日や夜間にも投函することができるため、税務署が近くにある方はそちらを利用してもいいでしょう。

時間外収受箱に投函する際は、郵送で送る場合と同様に書類を準備します。税務署の職員が直接確認してくれるため、封筒に税務署の住所を記入する必要がなく、切手も貼り付ける必要がありません。

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4.【オンライン】開業届の出し方

税務署や郵便局に足を運びたくないという方は、オンラインによって開業届を出すことも可能です。「e-Tax」と「freee開業」の2つの方法を紹介します。

4-1.e-Tax

国税庁による電子申告・納税システムであるe-Taxを利用する方法です。初めて利用する際は事前の登録などが必要ですが、e-Taxは確定申告にも利用できるため、一度登録しておくとその後も便利に利用できるでしょう。

また、e-Taxの利用にはマイナンバーカードとそれを読み取るためのICカードリーダライタ、読み取りに対応したスマートフォンを用意します。

  1. 利用者識別番号を取得する
  2. 電子証明書を取得する
  3. e-Taxをインストールする
  4. 「所得税」を追加する
  5. 「個人事業の開業・廃業等届出書」を選択する
  6. 必要項目を入力する
  7. .電子署名を付与して送信する

青色申告をする場合には、同様に「所得税の青色申告承認申請書」を作成することもできます。

その後は、e-Taxのメッセージボックスに受信通知が届きます。この受信通知と送信した開業届のデータが開業届の控えの代わりとなるため、印刷して保管しておきましょう。また、e-Taxを利用する際はホームページに記載された説明を確認した上で利用してください。

参照:e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナーについて

4-2.freee開業

「freee会計」「freee人事労務」など、さまざまな業務システムを提供するfreee株式会社によるシステムです。

freee開業は無料で簡単に開業届を作成できることが特徴のシステムで、開業届の提出が初めての方や、事務手続きが苦手な方にも適しています。選択肢から選んだり、解説を読みながら入力したりすることで、迷いやすい開業届の作成をスムーズに行うことができます。

作成後は、マイナンバーカードがあればスマホから提出することが可能です。マイナンバーカードがない方は郵送での提出となりますが、提出先の税務署の住所を印字することで、すぐに投函することができます。

参照:freee開業

5.開業届の記入方法

イメージ:開業届の記入方法
本項では、開業届の記入項目と記入方法について解説します。マイナンバーや事業所の住所などがわかるものを準備して、順番に入力していきましょう。

5-1.納税地の税務署名、提出日

管轄の税務署の名前を「○○税務署長」となるように記入します。 記入するのは納税地となる地域を管轄する税務署であり、国税庁のホームページで調べることができます。

提出日は自由に設定することができますが、後で記入する開業日から1ヶ月以内と定められていることを覚えておきましょう。

参照:国税局・税務署を調べる

5-2.納税地

自宅や店舗・オフィスといった事業所の住所を納税地として記入します。事業所がなく、生活や仕事の拠点が自宅である場合には「住所地」を選択し、自宅の住所を記入しましょう。

下段にある「上記以外の住所地・事業所等」は、納税地が自宅で事業所が別にある場合や、自宅ではなく事業所の住所で納税したい場合に記入します。自宅と事業所を兼ねる場合には記入しなくて構いません。

5-3.氏名・生年月日・個人番号

自分の氏名と生年月日、マイナンバーを正しく記入します。

5-4.職業・屋号

職業の項目には「デザイナー」「飲食業」など、職業の名称を記入します。書き方に明確なルールはなく、一般的に考えて相手に伝わるような名称であれば問題ありません。

なお、個人事業税は業種ごとに税率が定められているため、自分の職業の税率を確かめてから記載することが望ましいでしょう。 税率は各都道府県の公的なホームページなどを参考にできます。

屋号とはビジネス用の名称であり、株式会社における会社名のような位置づけです。 決められない場合には空欄でも構いません。

参照:個人事業税

5-5.届出の区分

ここでは新規で開業することを想定しているため「開業」を選択します。住所や氏名は空欄で構いません。

5-6.所得の種類

不動産からの所得は「不動産所得」、山林による所得は「山林所得」をチェックします。それ以外の場合は「事業所得」をチェックします。

5-7.開業・廃業等日

開業日を記入します。なお、どの時点で開業と認識するかどうかという明確なルールはありません。

5-8.事業所等を新増設、移転、廃止した場合/廃業の事由が法人の設立に伴うものである場合

新規で開業する場合には記入する必要はありません。

5-9.開業・廃業に伴う届出書の提出の有無

開業届と同時に青色申告承認申請書や課税事業者選択届出書を提出する場合は「有」をチェックします。

5-10.事業の概要

「職業」の項目に記入した内容を、さらに具体的に記入します。「企業ロゴのデザイン」「イタリアンレストランの経営」など、客観的に見て仕事内容がわかるように記入しましょう。

5-11.給与等の支払の状況

専従者(家族従業員)や、使用人(家族以外の従業員)を雇う場合に記入します。

「給与の定め方」とは、月給や時給など、給与の具体的な支払い方法を意味します。「税額の有無」の項目には、源泉徴収を行う場合に「有」を、行わない場合に「無」を選択します。

源泉徴収を行うかどうかは、給与額などをもとに「源泉徴収税額表」をチェックして判断しましょう。

参照:令和4年分 源泉徴収税額表

5-12.源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書の提出の有無

所得税の源泉徴収を行った場合には、原則翌月の10日までに納付する必要があります。しかし「源泉所得税の納期の特例の承認に関する申請書」を提出すれば半年に1回の納付まとめることが可能です。

この申請書を提出する場合には「有」をチェックします。

5-13.給与支払を開始する年月日

従業員に対して給与を支払う場合に、支払いを開始する予定日を記入します。すでに支払っている場合には過去の日付を記入します。
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6.まとめ

開業届の出し方には、窓口への持ち込み・郵送・オンラインでの提出などの方法があります。自分の都合にあわせて好きな方法を選択しましょう。

また、開業届のそれぞれの項目は税金などに関わるため、慎重に記載することが大切です。制度や書類の意味をよく理解した上で記入するように心がけましょう。

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