Wi-Fiの暗号化キーとは?仕組みや調べ方、法人での安全な運用方法を解説

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  • 業務効率化
  • 職場のネットワーク環境の整備
  • フレッツ光・Wi-Fi・通信回線
  • 情報セキュリティ対策
公開日
2026-09-11

監修 無線&IoTビジネス部 WiFi/LAN企画担当(NTT東日本)

編集 NTT東日本編集部

Wi-Fiの暗号化キーは、暗号化された無線通信を復号するために必要な情報です。設定や管理を誤ると、不正アクセスや情報漏えいといったリスクにつながるおそれがあります。

特に企業のオフィスや店舗では、複数端末の同時接続や来訪者利用などにより、暗号化キーの管理・運用が複雑になりやすい点に注意が必要です。本記事では、Wi-Fiの暗号化と暗号化キーの基本的な仕組みや、法人利用における注意点、安全に運用するためのポイントをわかりやすく解説します。

Summary

この記事でわかること
Wi-Fiの暗号化キーの仕組みと役割、暗号化方式の種類と安全性の違い
ルーター本体や接続済み端末から暗号化キーを確認する方法
企業や店舗における情報セキュリティリスクとその安全な運用方法

1.Wi-Fiの「暗号化キー」とは?

イメージ:Wi-Fiの「暗号化キー」とは?

Wi-Fi通信では、設定された暗号化方式に基づいて通信データが暗号化される場合があります。この「暗号化」とは、通信内容を第三者に読み取られない形に変換する処理のことです。

このように暗号化されたデータを正しく読み取るために必要なのが「暗号化キー」です。暗号化キーとは、Wi-Fi通信において暗号化が行われる場合に、その通信内容を復号するための情報を指します。「パスワード」や「ネットワークセキュリティキー」「PSK(Pre-Shared Key:事前共有鍵)」と呼ばれることも多く、Wi-Fiに接続する際に入力が求められます。

また、アクセスポイントと端末の双方が同じ暗号化キーを共有していることで、通信内容を正しく読み取れる仕組みです。なお、アクセスポイントについては、以下の記事でも詳しく解説しています。

関連コラム:Wi-Fiのアクセスポイントは必要?オフィス・店舗におすすめのネットワーク構成

2.Wi-Fiで使われる暗号化方式の種類

Wi-Fiでは、通信内容を保護するために「暗号化方式」と呼ばれる複数の規格が用いられる場合があります。2026年3月時点では、主に4つの暗号化方式が存在します。

イメージ:Wi-Fiで使われる暗号化方式の種類

まず「WEP」は初期に登場した規格であり、短時間で解読される手法が知られているため、現在では利用は推奨されていません。「WPA」は、WEPの脆弱性を改善した方式ですが、十分な安全性が確保されているとはいえず、こちらも利用は推奨されていないのが実態です。

「WPA2」は現在も広く利用されている暗号化方式であり、WPAより強固なセキュリティを備えています。ただし、一部の脆弱性が指摘されている点には注意が必要です。その点、「WPA3」は2026年4月時点で最新の暗号化方式であり、WPA2で指摘されていた脆弱性が改善され、より高い情報セキュリティ強度が期待できます。

このように、暗号化の規格によってWi-Fiの安全性には差があります。企業や店舗で利用する際には、どの暗号化方式が使われているのかを確認するとともに、暗号化キーが適切に設定・管理されているかを把握することが重要です。

3.Wi-Fi暗号化キーの確認方法

Wi-Fiの暗号化キーの確認方法は、利用しているルーターや環境によって異なるため、状況に応じた手段を知っておく必要があります。

ここでは、主な方法を解説します。

Wi-Fiルーター本体で確認する場合

暗号化キーは、ルーター本体に貼られたシールや同梱の用紙に記載されていることが一般的です。本体の場合、側面・背面・底面などに「パスワード」「暗号化キー」「セキュリティキー」といった名称で記載されています。

Wi-Fiルーターの設定画面で確認する場合

Wi-Fiルーターの管理画面にログインすることで、現在設定されている暗号化キーを確認する方法もあります。管理画面には、無線LANに接続している端末からブラウザを使ってアクセスします。一般的な手順は以下のとおりです。

    1. Wi-FiルーターのIPアドレスをブラウザに入力する
    2. 管理画面用のユーザー名とパスワードを入力してログインする
    3. Wi-Fi設定画面から暗号化キーを確認する

ここで入力するユーザー名とパスワードは、Wi-Fi接続用の暗号化キーとは別の情報です。初期値は製品に付属するカードやマニュアルに記載されているため、事前に確認しておきましょう。

なお、管理画面のログイン情報を変更している場合は、変更後の情報を入力します。

接続済みの端末から確認する場合

接続済みの端末から暗号化キーを確認できる場合もあります。ただし、設定状況やOSのバージョン、利用端末によっては表示できない※1こともあるため、あくまで補助的な手段として利用するのが適切です。

  • ■Windowsの場合
    1. 「設定」を開く
    2. 「ネットワークとインターネット」→「プロパティ」を選択する
    3. 「Wi-Fi ネットワーク パスワード」の「表示」を選択する
    4. 表示されたパスワードが、Wi-Fiの暗号化キーとなる
  • ■Macの場合
    1. 「Finder」→「アプリケーション」→「ユーティリティ」の順に選択する
    2. 「キーチェーンアクセス」→「システム」を起動する
    3. 一覧から該当するWi-Fiネットワーク名(SSID)を探し、ダブルクリックする
    4. 「属性」タブ内の「パスワードを表示」にチェックを入れる
      (必要に応じて、ユーザー名やパスワードを入力する)
    5. 表示されたパスワードが暗号化キーとなる

確実に暗号化キーを確認したい場合は、Wi-Fiルーター本体や管理画面から確認する方法を優先することが望ましいです。

  1. 端末によって画面などが異なる場合があります。

4.企業や店舗でWi-Fi暗号化が重要な理由

企業や店舗でWi-Fiを利用する場合、情報漏えいや不正利用を防ぐための情報セキュリティ対策として暗号化の設定は欠かせません。ここでは、企業のオフィスや店舗で暗号化が重要な理由を解説します。

なお、Wi-Fiのセキュリティに関しては、以下の記事も参考にしてください。

関連コラム:企業や店舗が知っておきたいWi-Fiの情報セキュリティ対策を徹底解説

第三者に利用されるリスク

まず挙げられるのは、第三者に利用されるリスクです。暗号化が施されていない、または設定が不十分なWi-Fiでは、電波が届く範囲内の第三者に利用される可能性があります。その結果、業務と無関係な通信が発生したり、通信量が想定以上に増加したりするおそれがあります。

また、社内ネットワーク内でファイル共有やシステム連携を行っている場合、第三者の接続をきっかけにマルウェアが侵入し、社内システム全体へ感染が拡大する危険性もあるため注意が必要です。場合によっては、業務停止や情報漏えいといった深刻なセキュリティ事故につながり、企業の社会的信用を損なう事態を招くおそれもあります。

通信内容の盗聴リスク

暗号化強度が低い、または暗号化が施されていないWi-Fiでは、通信内容を第三者に盗み見られる可能性があります。業務システムへのログイン情報や、メール・ファイル共有で扱うデータが漏えいすれば、企業にとって大きな被害につながるでしょう。

そのため、企業や店舗では、通信内容が適切に暗号化される環境を前提としてWi-Fiを利用することが重要です。

不正アクセス・マルウェアによる踏み台リスク

暗号化が施されていない、または設定が不十分なWi-Fiは、不正アクセスの侵入口として悪用されるおそれがあります。場合によっては、社内システムへの不正操作や設定改ざんにつながるリスクも生じるでしょう。

さらに、Wi-Fiルーターがマルウェア配布などの踏み台として利用された場合、被害が社内にとどまらず、取引先や顧客にまで及ぶ可能性がある点にも注意が必要です。

機器裏面に記載されたキー運用のリスク

暗号化キーをルーター本体の裏面など、誰でも確認できる状態で運用しているケースも少なくありません。このような運用では、暗号化が設定されていても実質的な情報セキュリティ対策として十分とはいえません。

企業や店舗では、暗号化を設定することに加え、その管理・運用方法まで含めて見直すことが重要です。

5.企業や店舗がWi-Fiを安全に運用するためのポイント

前章で解説したようなリスクを抑えるには、暗号化の設定や暗号化キーの管理に加え、安全に運用できる体制を整えることが大切です。ここでは、主なポイントを解説します。

強度の高い暗号化方式を利用する

Wi-Fiを安全に利用するためには、前提として暗号化方式自体が十分な強度を備えている必要があります。

たとえば、暗号化方式の規格が「WEP」の場合、第三者によって通信内容が解読されるリスクが高まります。そのため、WPA2やWPA3など、より情報セキュリティ強度の高い規格を利用することが重要です。

複雑な暗号化キーを設定する

暗号化方式が適切であっても、暗号化キーが単純もしくは初期設定のままだと、不正アクセスを許してしまうおそれがあります。そのため、暗号化キーを設定する際には、英字の大文字・小文字、数字、記号を組み合わせた12文字以上(できれば15文字以上)の複雑な文字列を設定することが推奨されます。

ゲスト用Wi-Fiを用意する

企業や店舗では、業務用と来客・顧客向けのWi-Fiを分離して運用することが重要です。同一ネットワークを共有している場合、来訪者の端末を経由して社内ネットワークへ不正アクセスされるおそれがあります。来客の使用端末がウイルスに感染していた場合には、ネットワークを通じて社内システム全体に被害が及ぶリスクも否定できません。

ゲスト用Wi-Fiを整備することで、社内ネットワークへの影響を抑えられる以外に、社内用の暗号化キーを社外に共有せずに済むといった効果も期待できます。一方で、ゲスト用Wi-Fiを用意していても、設定内容によっては業務用ネットワークと十分に分離されていないケースもあります。その場合、想定していたセキュリティ効果が得られない可能性があるため、設計や設定方法には注意が必要です。

ゲストWi-Fiの仕組みや分離の考え方については、以下の記事も参考にしてください。

関連コラム:ゲストWi-Fiとは?危険性は?導入メリットや設定方法、注意点をわかりやすく解説!

端末認証を導入する

Wi-Fi運用においては、あらかじめ許可した端末のみが接続できる端末認証の仕組みを導入することも有効です。端末認証を導入することで、業務で使用する端末以外の接続制限や、暗号化キーの管理負担の軽減といったメリットが期待できます。

暗号化キーの運用ルールを明確にする

暗号化キーを設定していても、管理者や変更ルールが不明確であったり、機器裏面の記載をそのまま使い続けていたりする状態では、実効性のある対策とはいえません。

企業や店舗では、暗号化キーの管理責任者や変更・更新のタイミング、第三者に共有する場合のルールなどを明確にし、対策が形だけにならない運用体制を整えることが重要です。

6.法人向けのWi-Fi運用なら「ギガらくWi-Fi」

企業や店舗でWi-Fiを安全に運用するには、暗号化方式や暗号化キーの設定だけでなく、継続的な管理・運用まで含めた総合的な対策が求められます。しかし、これらを自社だけで対応することが難しいケースも少なくありません。

こうした運用上の課題に対応するサービスが、NTT東日本の「ギガらくWi-Fi」です。これは法人利用を前提としたWi-Fiサービスで、最新の暗号化規格「WPA3」に対応しており、情報セキュリティに配慮したWi-Fi環境の構築を支援します。主な機能は、以下のとおりです。

​機能名 概要
来訪者向けWi-Fi 社員が利用するネットワークとは分離された来訪者向けWi-Fiを安全に提供します
接続ユーザー認証 SSIDごとに、あらかじめ登録したIDとパスワードを入力した端末のみに接続を限定します
ブラウザ認証 メールアドレスやSNSアカウントを用いた認証により、スムーズなWi-Fi接続を可能にします
接続端末限定 SSIDごとに、あらかじめ登録したMACアドレスの端末のみに接続を限定します
SSID別のアクセス制限 SSIDごとにVLAN(仮想LAN)タグを設定し社内システムへのアクセスを制御します

導入の際は、Wi-Fiアクセスポイント装置をLANケーブルでインターネットに接続可能な機器と接続することで利用できます※2。初期設定から日常の運用、トラブル対応までまとめてサポートするため、専門知識を持つ担当者がいない企業や店舗でも情報セキュリティに配慮したWi-Fi環境を維持しやすい点が特長です。

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  1. 既設のLANで固定IPアドレスを利用している場合など、別途お客さまにてネットワークの設定変更が必要となることがあります。

7.Wi-Fiの暗号化キーに関するよくある質問

ここからは、Wi-Fiの暗号化キーに関するよくある質問に回答します。

Wi-Fiの暗号化キーはどこで確認できますか?

Wi-Fiの暗号化キーは、主に以下の3つの方法で確認できます。

  • ルーター本体に記載されたラベルを確認する
  • ルーターの設定画面から確認する
  • 接続済みの端末の設定画面から確認する

機種や端末によって確認方法は異なるため、使用している機器に応じて確認しましょう。

ルーターの暗号化キーは変更したほうがよいですか?

ルーターの暗号化キーは、初期設定のまま使用している場合は変更が推奨されます。

初期設定の暗号化キーは推測されやすい場合があるため、英字の大文字・小文字、数字、記号を組み合わせた12桁以上の複雑な文字列で設定することが重要です。

Wi-Fi暗号化キーを入力しても接続されない理由は?

暗号化キーを正しく入力しているつもりでも、接続できないケースがあります。考えられる主な理由は、以下のとおりです。

    • 暗号化キーの入力ミス…大文字・小文字の違いや、数字の「0」とアルファベットの「O」などを誤って入力している可能性がある
    • 暗号化方式が一致していない…ルーター側と端末側で暗号化方式(WPA2・WPA3など)が合っていない場合、接続できないことがある
    • 過去に暗号化キーを変更している…ルーターの暗号化キーを変更後、端末側に古い設定情報が残っていると接続に失敗する

法人利用では端末ごとの設定や管理状況が影響する場合もあるため、原因が特定できない場合は専門窓口へ相談するのが有効です。

8.まとめ

Wi-Fiの暗号化キーは、暗号化された通信内容を復号・認証するために用いられる情報です。Wi-Fi通信の安全性は、通信内容を第三者から守るための暗号化方式と、その暗号化された通信を正規の端末だけが利用できるようにする認証の仕組みによって支えられています。

そのため、企業や店舗でWi-Fiを安全に利用するには、強度の高い暗号化方式の選定と暗号化キーの適切な設定・管理が重要です。これらをあわせて行うことで、不正アクセスや通信内容の盗聴、情報漏えいといったリスクの低減につながります。さらに、こうした設定を一度行って終わりにするのではなく、継続的な管理・運用まで含めた対策が求められます。

しかし、これらを自社だけで対応するのは、IT専任担当者がいない企業や店舗にとっては大きな負担となるケースも少なくありません。そのような課題に対応するのが、NTT東日本の「ギガらくWi-Fi」です。

「ギガらくWi-Fi」は最新の暗号化規格である「WPA3」に対応しているほか、初期設定から運用・管理までを含めたサポートにより、企業や店舗でも安全性に配慮したWi-Fi環境の構築と維持が期待できます。サービスの詳細は、以下のページよりご確認ください。

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  • 「Wi-Fi」は、Wi-Fi Allianceの商標または登録商標です。

  • 「Windows」は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。

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