オープンローミングとは?安全性は?導入のメリットと事例まとめ

イメージ:オープンローミングとは?安全性は?導入のメリットと事例まとめ
  • 業務効率化
  • 職場のネットワーク環境の整備
  • フレッツ光・Wi-Fi・通信回線
  • 情報セキュリティ対策
公開日
2026-09-11

監修 無線&IoTビジネス部 WiFi/LAN企画担当(NTT東日本)

編集 NTT東日本編集部

外出時や旅行先での利用者側の利便性と、提供側のセキュリティリスクを一挙に解決するインターネット接続手段として注目されているのが「オープンローミング(OpenRoaming)」です。

オープンローミングは、従来の公衆Wi-Fiとは異なり、一度の設定で世界中の対応スポットに自動で接続できる技術を活用しています。今やスマートシティの実現や観光振興に欠かせないインフラとなりつつあり、自治体で観光関連の部署に所属している担当者が知っておくべき知識といえます。

本記事では、オープンローミングの仕組みから、従来の公衆Wi-Fiとの違い、さらには先行して導入している自治体の事例までを詳しく解説。オープンローミングの基礎を知りたい方は、最後までお読みください。

Summary

この記事でわかること
オープンローミングの仕組みと従来の公衆Wi-Fiとの違い
導入により実現する高い利便性とセキュリティの両立
東京都をはじめとする全国の自治体における導入事例

1.オープンローミング(OpenRoaming)とは?

オープンローミングとは、Wireless Broadband Alliance(WBA)※1とその参加企業が共同で開発した、シームレスでセキュアな公衆Wi-Fiを実現する認証基盤の仕組みのことです。

ユーザー登録を初回に行い、スマートフォンなどの端末にプロファイル設定を行うことで、世界中のオープンローミング対応Wi-Fiに自動的に接続できることが特徴です。プロファイルを設定した後は対応しているWi-Fiスポットへ近づくだけで自動で接続できるため、利用する側にとっては高い利便性がメリットといえるでしょう。

近年オープンローミングの需要は高まっており、国内外のオープンローミング対応スポット数は350万以上に達しています。一度の登録作業のみで世界中のさまざまな所から安全に接続できるため、今後も利用者数・スポット数ともに増加することが考えられるでしょう。

  1. Wireless Broadband Alliance(WBA):2003年に設立された、Wi-Fiを介しシームレスで相互運用可能なサービスを推進することを目的とした国際的なWi-Fi業界団体

オープンローミングの仕組み

従来の公衆Wi-Fi(フリーWi-Fi)は、提供する事業者が変わるたびに異なる利用手続きが必要でした。一方でオープンローミングは、一度端末で利用登録をするだけで世界中の対応Wi-Fiに自動接続できる仕組みを実現しています。

イメージ:従来の公衆Wi-Fiとオープンローミングの違い

従来の公衆Wi-Fi(フリーWi-Fi)との違い

フリーWi-Fiとオープンローミングの違いを表で比較しながら、詳しくオープンローミングの特徴を見ていきましょう。

​ ​オープンローミング ​公衆Wi-Fi(フリーWi-Fi)
セキュリティ
  • 高い
  • セキュアなIEEE802.1x※2ベースの認証
  • WPA2※3/WPA3※4で暗号化
  • 低い
  • 暗号化されていないことが多い
  • 利用者自身で注意が必要
自動接続性
  • 有り
  • 一度の登録で世界中の対応Wi-Fiに自動接続可能
  • 基本的には無し
  • サービスごとにID/パスワードやメール登録が必要
提供者 WBAが認定した基盤 自治体ごと

上記の表の通り、従来の公衆Wi-Fiとオープンローミングの違いとして、主に以下の点が挙げられます。

  • セキュリティの高さ
  • 再認証の有無
  • 自動接続性

オープンローミングは、フリーWi-Fiのように接続しやすい公衆Wi-Fiでありながらもセキュリティ性が高く、安全性・利便性の両方が高いことが特徴です。

  1. IEEE802.1x:「802.1X認証」とも呼ばれ、ネットワークにつなげたい機器が「本当に許可された機器かどうか」を確認し、アクセス制御を行う技術のこと

  2. WPA2:Wi-Fiの通信を暗号化して、不正アクセスから守るセキュリティの仕組みのこと

  3. WPA3:WPA2をさらに強化した、より安全なWi-Fiセキュリティの仕組みのこと

2.オープンローミングを導入するメリット

オープンローミングを導入することで、自治体にとっても利用者にとっても利点が多く生まれます。ここでは、自治体の視点でオープンローミングを導入するメリットを解説します。

「高い利便性」と「高いセキュリティ」の両立

オープンローミングを導入する大きなメリットとして「高い利便性」と「高いセキュリティ」が両立したWi-Fi環境を構築できることが挙げられます。

オープンローミングでは、公衆Wi-Fiへ安全かつ自動的に接続する技術規格「Passpoint※5」の仕組みを活用して、高セキュリティに自動接続を実現しています。これにより、従来の公衆Wi-Fiの課題であった利便性とセキュリティを大幅に改善しながら、Wi-Fi環境を提供することが可能です。

  1. Passpoint:Wi-Fiのスポットに自動で安全に接続できる仕組みのこと。一度登録しておけば、対応しているWi-Fiスポットに自動でつなげる

観光客の満足度向上

観光地において、来訪者がストレスなくWi-Fiを利用できる環境を整えることは重要です。特に、欧米やアジアなどの観光地や都市部では公共Wi-Fiが生活インフラとして浸透しているエリアは多くあります。海外からの観光客も「公共の場で無料Wi-Fiが使えるのは当たり前」という認識を持っている層が多いことが考えられるでしょう。

このような背景から、日本でも観光地や空港などの施設を中心にオープンローミングの導入が進められており、Wi-Fiスポット数は10万を超えています。

安全かつシームレスにインターネットに接続できるオープンローミングの導入は、インバウンド・アウトバウンド両方の需要を満たすとともに、観光の質を高めるために必須といっても過言ではありません。

3.オープンローミングの導入事例

オープンローミングの導入事例として記憶に新しいものに、2025年に開催された「大阪・関西万博」があります。自治体においては東京都での導入を皮切りに、大阪府・京都市・函館市など、全国各地で導入が進んでいます。

以下に、自治体のオープンローミング導入事例を一部まとめました。

​自治体 運用開始 ​概要
東京都 2023年3月〜 自治体として全国初の導入。公衆電話ボックスを活用したWi-Fi設置も展開
函館市 2023年12月〜 Wi-Fi 6※6対応の通信を提供
京都市 2024年2月〜 6言語(日本語・英語・中国語(簡体字・繁体字)・韓国語・タイ語)に対応
神戸市 2024年3月〜 神戸空港、主要観光案内所、市役所展望ロビー、六甲・摩耶ケーブル駅など12施設でサービスを開始
大阪府 2024年10月〜 関西国際空港、主要駅(JR西日本、大阪メトロ、南海、京阪、近鉄)、空港アクセスバスなど、順次エリアを拡大中

上記に挙げた事例以外にも、全国の各自治体でオープンローミングの導入が進んでいます。オープンローミングの導入を検討している方は、自治体規模や観光客数が近い自治体の事例がないかを調べ、ぜひ参考にしてみてください。

  1. Wi-Fi 6:Wi-Fiの規格の一つで、2026年3月時点では最新の規格。これまでの規格と比較し、複数台の機器が同時接続しても混雑しにくく、スムーズな通信が可能

4.オープンローミングの導入は「ギガらくWi-Fi」

オープンローミングに対応したWi-Fi環境を構築するには、まずWBAに申請し、OpenRoamingに参加する必要があります。そのうえで、オープンローミングに対応した機器の導入や設定を行いますが、専門用語の多さにハードルの高さを感じる方も多いでしょう。

オープンローミングを迅速かつ安全に導入・運用するためには、プロの力を借りることが賢明です。NTT東日本の「ギガらくWi-Fi」は、業務用Wi‑Fiに特化したサービスであり、オープンローミングにも対応可能です。

オープンローミングの導入から運用までプロが一貫してサポートするため、専任の担当者がいない場合でも安心してご利用いただけます。ご自身が所属する自治体での導入を検討している場合は、まずはお気軽にご相談ください。

5.オープンローミング導入についてよくある質問

最後に、オープンローミングをより安心して導入するために、オープンローミングについてよくある質問にお答えします。

オープンローミングの安全性に問題はない?

オープンローミングは、公衆Wi-Fiでありながらセキュリティ性が高いことが特徴です。PasspointとIEEE802.1x認証という接続・認証のための規格を用いており、これにより盗聴などのリスクが減るほか、認証サーバーへの攻撃といったリスクにも対応しています。

そのため、オープンローミングは安全性に最大限に配慮した仕組みであるといえるでしょう。

オープンローミングの導入にデメリットはある?

オープンローミングを導入するデメリットとして、高機能なPasspoint対応機器の導入コストや初期設定の複雑さが挙げられます。

しかし「ギガらくWi-Fi」であれば、オープンローミングに対応したSSIDを基本料金の範囲で設定可能です。また、プロが導入から運用までサポートするため、導入ハードルを下げられます。

6.まとめ

オープンローミングとは、Wireless Broadband Alliance(WBA)とその参加企業が共同で開発した、シームレスでセキュアな公衆Wi-Fiを実現する認証基盤の仕組みのことです。

オープンローミングでは、公衆Wi-Fiへ安全かつ自動的に接続する技術規格「Passpoint」の仕組みを活用して、高セキュリティに自動接続を実現しています。利便性とセキュリティの高さを両立しつつ、さまざまな場所で気軽にネットワーク接続できるのが特徴です。

導入を検討されている方は、ぜひ下記のページからNTT東日本の「ギガらくWi-Fi」の詳細をご覧ください。

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