法人向け光回線の選び方。インターネット環境を技術的に解説

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  • フレッツ光・Wi-Fi・通信回線
  • DX推進
  • 光回線(フレッツ光)
公開日
2026-05-26

監修 小川晃通(ネットワーク技術解説者・ライター)

編集 NTT東日本編集部

この記事では、法人向け光回線サービスの選び方を技術的視点から解説します。

用途、オフィス規模、想定しているコスト、保守サポートの有無、品質保証など、お客さまごとに着目ポイントもさまざまです。

本記事では、選定基準の整理から、10ギガ回線のメリット、IPv6の技術要件、乗り換え時の注意点まで、インターネット環境の最適化に必要な知識を紹介します。

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1.法人向け光回線、何を基準に選ぶべきか?

法人向けの光回線を選ぶ際には、以下の観点から自社のニーズを整理することが重要です。

  • 利用用途:インターネット接続のみか、拠点間接続も必要か
  • 通信速度:1Gbpsで十分か、10Gbpsが必要か
  • コスト:月額利用料と初期費用のバランス
  • 保守サポート:障害時の対応時間
  • 品質保証:最低限度の通信速度や稼働率保障(SLA)

上記を踏まえて、次のセクションでNTT東日本の法人向け光回線サービスを比較します。

2.NTT東日本の法人向け光回線サービス比較

先ほど紹介した法人向け光回線サービスの選定基準をもとに、NTT東日本の主な法人向け光回線サービスを比較します。

項目 「フレッツ 光ネクスト オフィスタイプ」 「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」 「フレッツ 光クロス Biz」
最大通信速度 概ね1Gbps※1 概ね10Gbps※1※2 概ね10Gbps※1※2
保守サポート

スタンダード:24時間対応

ライト:7-22時対応※3

スタンダード:24時間対応

ライト:7-22時対応※3

24時間対応(駆けつけ保証付き)
SLA(稼働率保証) なし なし 99.99%※4
帯域確保 なし なし 10Mbps確保※5
月額利用料目安 8,030円〜 8,140円〜 20,735円
初期工事費/契約料 初期工事費22,000円、契約料880円 初期工事費22,000円、契約料880円 初期工事費無料※6、契約料880円
おすすめ用途 コスト重視、1Gbpsで十分な場合 高速通信が必要、保守サポート重視 ミッションクリティカル、高可用性が必須

(料金は税込。上記に加え、プロバイダサービスの月額利用料が必要です。)

  1. 最大通信速度は、技術規格上の最大値であり、実際の通信速度を示すものではありません。お客さまのご利用環境(端末機器の仕様など)や回線の混雑状況などにより、十分な通信速度が出ないことがあります。

  2. 本サービスの技術構成においては、通信品質確保などに必要なデータが付与されるため、実際の通信速度の最大値は、技術規格上の最大値より十数%程度低下します。

  3. 受付時間や弊社保守拠点からお客さま事業所、お客さま拠点までの距離により、22時までにお客さま事業所、お客さま拠点への訪問が困難と弊社が判断した場合、翌日以降の修理をご案内させていただきます。

  4. ネットワークの信頼性を担保するSLA(サービス品質保証)により、故障復旧までの時間がサービス基準値を下回る場合はご利用料金を一部返還します。 詳細は提供条件をご参照ください。

  5. 最大概ね10Gbpsの広帯域回線に加え、混雑時も10Mbpsの帯域を確保することにより、万が一の際もインターネット通信を止めることなくお客さまの業務継続をサポートします。帯域確保はONU(回線終端装置)からNTT東日本ビルまでの区間を保証するもので、インターネット上での通信速度を保証するものではございません。詳細な金額の確認はこちらにお問い合わせください。

  6. 光開通工事費には、基本工事費、交換機等工事費、屋内配線工事費、回線終端装置工事費が含まれます。「フレッツ 光クロス Biz」1回線につき、開通工事費の1回にのみ適用されます。「フレッツ 光クロス Biz」が新規に申し込まれた場合に適用されます。上記の開通工事費は標準的な工事費です。オプションサービスをご利用になる場合など、工事の内容によっては別途工事費が発生する場合があります。夜間・深夜工事加算額、土日休日工事加算額については対象外となります。工事費が31,900円を超過する場合に発生する加算額については、割引適用前の合計金額に対して算出し加算となります。土日休日に工事を実施する場合は、3,300円がかかります(初回にお支払いいただきます)。年末年始に工事を実施する場合は料金が異なります。

比較表の各項目——通信速度、保守対応、SLA、帯域確保——の違いが、実際の業務にどう影響するのかは、技術的な背景を理解することで判断しやすくなります。

たとえば、「10ギガ回線はオフィス内の機器がすべて10ギガ対応でなければ意味がないのか」「IPv6やIPoEは具体的に何が変わるのか」「1ギガから10ギガへの乗り換えでは何に注意すべきか」といった点は、比較表だけでは見えてきません。

以降のセクションでは、比較表だけでは見えてこない選定基準の技術的なポイントを順に解説していきます。

3.単拠点や複数拠点における光回線の用途

オフィスネットワーク用に光回線を利用する用途として一般的なのは、1つの拠点をインターネットに接続するパターン(後述の図1)や、複数拠点をつなぐ(後述の図2)といったものがあげられます。

ここでは、1拠点をインターネットに接続する場合をパターン1、複数拠点をつなぐ場合をパターン2とします。

パターン① 1拠点をインターネットに接続する

イメージ:オフィスネットワークをインターネットと接続する場合

図1:オフィスネットワークをインターネットと接続する場合

まず、1拠点をインターネットに接続する場合、オフィスネットワークは光回線に接続されたルーターなどの通信機器を通じてインターネットと接続します。

ここでは、NTT東日本の「フレッツ光」を例に詳しく解説します。

パターン①の構成では、インターネット接続にはプロバイダ(ISP)を経由する必要があります。「フレッツ光」では、用途や目的に合わせてプロバイダを柔軟に選択できるのが特徴です。ISPによってサービス内容は異なるため、自社の業務特性(大容量ファイル転送が多い、リアルタイム通信が中心など)にあったものを選ぶことで、回線性能を最大限に活用できます。

ISPについては後述の「IPv6 IPoEとVNE」セクションで詳しく解説します。

パターン② 複数拠点をIP-VPNでつなぐ

イメージ:複数の拠点同士を繋げる場合

図2:複数の拠点同士を繋げる場合

パターン②は、「フレッツ光」を利用して複数拠点間をつなぐ構成です。

たとえば「フレッツ 光ネクスト オフィスタイプ」の場合、インターネットを経由するVPNを構築する方法や、NTT東日本のNGN(Next Generation Network)網内で直接通信を行いつつ、VPN装置を用意する方法などが考えられます。フレッツ網は閉域網であり、インターネットとの接続を行わない契約形態を採用すれば、外部からの不正アクセスリスクを構造的に低減できます。情報セキュリティ対策に必要な機器やソフトウェアの導入コストを抑えられる可能性もあり、通信品質とセキュリティの両面で合理的な選択です。

このように、光回線の用途を「インターネット接続」と「拠点間接続」に整理し、自社に合った構成を選ぶことが、適切なプラン選定の第一歩です。

  • 「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」では「フレッツ・VPN ワイド」「フレッツ・VPN プライオ」などの一部VPNサービスはご利用いただけませんのでご注意ください。

4.ルーターが10ギガ非対応でも、10ギガの光回線にするメリットはある

10ギガの光回線を最大限に利用するには、ルーターやLANケーブル、パソコンやスマホなどネットワークに接続するすべての機器を10ギガ対応にする必要があります。しかし、パソコンなどを含めてすべてを10ギガ対応にしていなくても、回線を10ギガにするメリットは十分にあります。

イメージ:途中経路上の全てを10Gbps対応する場合

図3:途中経路上の全てを10Gbps対応する場合

フレッツ光はPON(Passive Optical Network)方式でサービスが提供されています。実は、お客さま側で光回線を受信する装置であるONU(Optical Network Unit)とつながる、NTT東日本の局舎側のOLT(Optical Line Terminal)は、1Gbps回線と10Gbps回線で、論理的に設定を分けています。

10Gbpsの性能を提供可能な10G-PONは、1G-PONよりも多くの帯域を利用できるように設定されています。

そのため、たとえONUに接続されたお客さまの機器が1Gbpsのルーターだったとしてもスループット(一定時間内に送受信できるデータの量=通信速度)としては1Gbpsの回線よりも良い結果になることが多いとされています。

イメージ:途中経路上に10Gbpsではない部分がある場合

図4:途中経路上に10Gbpsではない部分がある場合

また、図4のように、お客さま側のルーターが10Gbps対応である一方で、オフィス内のパソコンなどの機器が1Gbpsのイーサネットであったり、古い規格のWi-Fiであったりする場合には、すべての箇所が10Gbps対応とは限らないという環境になります。オフィスネットワーク内にある特定のパソコンのみに着目した場合には、10Gbpsに満たない通信路上のボトルネックが存在しているため、そのパソコンでは10Gbpsの通信を行えないのです。

ちなみに、「ボトルネック」はガラス瓶の最も狭い部分を「首」(ボトルネック)を指す言葉です。液体を瓶から流すときに流量がこの「首」の部分で決まるのと同様に、ネットワークの通信性能も通信経路の中に速度の遅い箇所が一つでもあると大きく影響されます。 このように、通信速度や処理能力の上限となっている箇所を「ボトルネック」と呼びます(図5)。

イメージ:ボトルネック

図5:ボトルネック

オフィスネットワーク通信においてもボトルネックによって通信性能が大きく左右されますが、10ギガの性能を「フルに活用」するには、図3のようにオフィス内の回線と機器をすべて10ギガ対応する必要があります。

ただし、パソコンなどのデバイスを10Gbps対応に揃えられない場合も、オフィスネットワーク全体という視点では、外部とつながる回線を10Gbpsにしておく意味はあります。 対外線を10Gbpsにすることで、対外線付近での輻輳(ネットワーク混雑によるパケット喪失など)を防ぎやすくなるからです。

ここで、オフィスから外につながる回線(対外線)が1Gbpsで、オフィスネットワークが3つのサブネットに分かれている場合を考えてみましょう(図6)。

イメージ:対外線1Gbps、オフィスのサブネットが3つでのバーストトラフィック

図6:対外線1Gbps、オフィスのサブネットが3つでのバーストトラフィック

たとえば、月曜朝に全員が一斉にメールを受信しクラウドサービスにアクセスする場面で、3つのサブネットからそれぞれ1Gbps相当のバーストトラフィック(短時間に瞬間的に発生する大きなトラフィック)が同時に発生したとします。通信量が対外線の容量を瞬間的に超えてしまうと、対外ルーターにおいてパケットを受信した順に処理する方式のキュー(待ち行列)にパケットが溜まり、遅延や揺らぎ(ジッタ)、最悪の場合パケット喪失が発生します。しかし対外線が10Gbpsであれば、オフィス内部のネットワークよりも対外線が十分に大きくなるため、このようなバーストトラフィックによる通信品質低下が発生しにくくなります。

つまり、「10ギガ回線にするのなら、社内のすべての機器を10ギガ対応にしなければ意味がない」というわけではないのです。

5.「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」とIPv6

IPoEやPPPoEなどの接続方式や契約するプロバイダ(ISP)ならびにVNEの要件を整理しておくことも重要です。固定IPの可否や求められる機器の要件、同時セッション数などに影響を与え得るからです。

インターネットはIP(インターネットプロトコル)という仕組みで動いています。インターネットプロトコルには、バージョン4(IPv4)とバージョン6(IPv6)があります。IPv6はIPv4に比べてアドレス空間が広大です。「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」が運用されているフレッツ網はIPv6で運用されています。そのため、NTTによるフレッツ光を利用するとき、環境によってはIPv4を使う場合であってもIPv6が関係してくることもあります。契約内容や設定によっては、IPv6の通信が適切に行えていなければ、IPv4での通信も行えないこともあるのです。

フレッツ網を通じてIPv4インターネットとの通信を行う場合、IPv6 IPoE上で実施するIPv4 over IPv6方式か、IPv6 PPPoE方式を使うという2つの方法があります。(ただし、2026年現在、IPv6 PPPoE方式の利用は多くありません)

IPv6 IPoEとVNE

一般的に、インターネットへはプロバイダ(ISP)を経由して接続します。

インターネット接続を行う場合、「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」は、ISPまでの通信経路を提供するサービスでもあります。そのため、ISPの選択がひとつの大きな要素と言えます。

「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」をIPv6インターネット接続サービスとして利用する場合には、VNE(Virtual Network Enabler)がIPによるインターネットとの接続サービスを提供するため、「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」に加えてプロバイダとの契約が必要です。

IPSサービスには、「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」とセットで申し込めるものと、独立して契約できるものがあります。どの会社・どのサービスを選ぶかによっても色々と変わってくるのです。

関連コラム:IPoEとは?PPPoEやIPv6、IPv4との違いを比較【図表付き解説】

IPv4 over IPv6の利用

イメージ:IPv4 over IPv6トンネル

図7:IPv4 over IPv6トンネル

「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」を利用してIPv4インターネットと接続するとき、基本的にIPv6 IPoEを経由した接続の設定を行うことになります。

かつてはインターネット接続サービスの多くがIPv4 PPPoEによるものでした。しかし、IPv4アドレスの枯渇やIPv6の普及に伴い、現在はIPv6トンネルを経由するIPv4 over IPv6によるIPv4インターネット接続サービスの割合が増えています。NTT東日本の「フレッツ光」でも同様の傾向が見られます。

IPv4 over IPv6は、IPv6ネットワーク上でIPv4通信を可能にする技術で、PPPoE方式と比較して混雑の影響を受けにくく、安定した通信速度が期待できるという利点があります。具体的には、図7のようにIPv4パケットをIPv6パケットでカプセル化して配送する仕組みです。ユーザ側のオフィスでIPv4パケットのカプセル化が行われ、VNEでIPv6パケットからIPv4パケットが取り出される脱カプセル化が行われます(この例ではユーザ側のDHCPv6-PDルーターにてIPv4パケットのカプセル化を行っています。ただし、この図とは異なる箇所でカプセル化を行う場合もあり得ます)。

利用するIPv4 over IPv6の仕組みやVNE側での設定によって、オフィス内でグローバルIPv4アドレスが利用可能であるかや、同時にIPv4インターネットと接続できるセッション数などに違いがあります。

そのため、どのVNEを採用しているプロバイダ(ISP)を選択するかが、IPv4 over IPv6の方式やルーター要件を左右する重要な判断となります。

DHCPv6-PDルーター

イメージ:DHCPv6―PD

図8:DHCPv6―PD

上の画像は「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」をご利用いただく場合の機器構成を図にしたものです。光回線をONUで終端し、ONUとDHCPv6-PD対応ルーターをつないでいます。

DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)は、パソコンやスマートフォンなどの機器がネットワークにつながる際に利用できるIPアドレスを割り当てるためのサービスです。IPv6では、DHCPv6を使ってルーターに対してIPアドレスブロックを割り当てることができる仕組みであるDHCPv6-PDという仕組みが加えられました。この仕組みはIPv4にはないものです。フレッツ光クロスでは、このDHCPv6-PDという仕組みの利用が必要になります。

「フレッツ 光ネクスト」ではIP電話サービスの「ひかり電話」契約時にのみDHCPv6-PD対応ルーターが必要ですが、「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」では、「ひかり電話」契約の有無に関わらずDHCPv6-PD対応ルーターが必要です。

DHCPv6-PDの役割

DHCPv6-PDは、その名の通り、ネットワークプレフィックスの権限委譲を行うための仕組みです。

図8の「DHCPv6-PDでプレフィックスを委任」という部分では、DHCPv6-PDルーターが「このネットワークアドレスの利用をあなたに委譲します」というやり取りを上位ルーターと交わします。ユーザ側となるオフィスネットワークでは、受け取ったネットワークアドレスをオフィス内で運用することができます。IPv4では、ユーザ側のルーターがIPv4アドレスを1つだけ受け取りつつIPv4 NATを行い、オフィスネットワーク内はプライベートIPv4アドレスで運用するという方法が一般的です。その一方で、IPv6では、DHCPv6-PDを利用してグローバルIPv6アドレス(パブリックIPv6アドレス)を受け取り、オフィス内の個々の機器に対してグローバルIPv6アドレスが設定されるという方法もあります。

IPv6には、IPv4にあるプライベートIPv4アドレスにあたる役割のIPアドレスがありません。そのため、オフィスネットワーク内で利用されるIPv6アドレスはすべてグローバルIPv6アドレスになります。

IPv4では、オフィスネットワークをプライベートIPv4アドレスで運用することが多いのですが、こういったIPv4とIPv6そのものの違いには注意が必要です。IPv4とIPv6の違いによって、オフィスネットワーク構成がIPv4とIPv6で異なってしまうことも考えられます。少し極端な例になりますが、たとえば、何らかの理由によってDHCPv6-PDによって受け取るグローバルIPv6アドレスのプレフィックスが変化した場合、オフィスネットワーク内で利用されるIPv6アドレスも、その変化に対応する必要があります。プライベートIPv4アドレスを使ってオフィス内の機器に固定IPv4アドレスを設定しているような環境で、IPv4と同様にIPv6も手動による固定IPv6アドレスが設定されているときに、DHCPv6-PDから得られるIPv6アドレスプレフィックスが変化してしまうと、オフィス内の機器とIPv6インターネットとの通信が行えなくなってしまいます。IPv6には、ULA(Unique Local Address)というIPv6アドレスもありますが、2026年現在においては、ULAはIPv6 NATとともに使うことはIETFの仕様上は推奨されていません。なお、IPv6に関するそこら辺は、議論の途上でもある話なので、将来的には変わっている可能性もあるかも知れません。

6.1ギガプランから10ギガプランへの乗り換えの注意点

新規で10ギガを契約するのではなく、既存の1ギガ「フレッツ 光ネクスト オフィスタイプ」から10ギガ「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」への乗り換えたいというご要望も多いと思います。

このとき注意が必要なのが、お客さま側で運用されているONUと、NTT東日本のビルで運用されているOLTの両方を1ギガから10ギガに対応したものに変更しなければならないという点です。回線切り替え工事の日時を業務影響が少ない夜間・休日などの時間帯に調整することが重要です。

また、回線契約の形態によっては、10ギガ回線に乗り換えるためにフレッツ側の契約だけではなく、ISP契約もあわせて変更する必要がある場合もあるのでご注意ください。

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7.安定性・可用性を追求したインターネット回線「フレッツ 光クロス Biz」

「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」よりもさらに高品質な回線として「フレッツ 光クロス Biz」もあります。

「フレッツ 光クロス Biz」と「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」の違いとしてまず挙げられるのが、「10Mbpsの帯域確保」機能です。

最低限の帯域確保は、たとえ他のユーザが大量のトラフィックを発生させていたとしても、対象ユーザの通信に関しては最低限の優先を行うというものです。この最低限の優先された通信経路によって、たとえば、遠隔地にある機器に対して制御信号を送ったりといった致命的な部分だけは生かすといった運用が可能です。

複数拠点を持つ企業が本社のサーバーに同時アクセスする場面や、クラウド型の業務システムを全社で利用している場面では、回線が混雑する時間帯にレスポンスが低下し、業務全体のスピードが落ちるリスクがあります。帯域確保があれば、混雑時でも最低限の通信が維持されるため、基幹業務が完全に停止する事態を避けられます。

さらに、サービス品質が一定の条件を満たさなかった場合には利用料金の一部返還が行われるSLA(サービス品質保証)があるのも「フレッツ 光クロス Biz」の特徴です。

工場の遠隔監視システムや医療機関の電子カルテなど、回線の一時的な途絶が業務に重大な影響を及ぼすケースでは、帯域確保とSLAの存在が大きな安心材料となります。自社の業務において「回線が止まるとどの程度の損失が発生するか」を基準に、より可用性が求められる場合は「フレッツ 光クロス Biz」の導入を検討してみてください。

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8.まとめ

本記事では、法人向け光回線の選び方について、技術的な視点から解説しました。NTT東日本の法人向け光回線サービスは、インターネット接続を中心とした用途であれば「フレッツ 光ネクスト オフィスタイプ」、通信の安定性や速度を重視するなら「フレッツ 光クロス オフィスタイプ」、回線停止が業務損失に直結する環境では「フレッツ 光クロス Biz」と、自社の要件に応じて選択できます。社内機器が10ギガへ未対応であっても1ギガから10ギガ回線にアップグレードすることで、Web会議利用時などの通信はより安定します。まずは現状のインターネットの利用状況や課題を起点にサービスを検討するとよいでしょう。

加えて、IPv6 IPoEによる混雑時の安定性確保、閉域網を活用したセキュアな拠点間VPN構築、ISP・VNE選択による通信構成の最適化など、速度以外にもビジネスを支える技術的な要素があります。これらを理解しておくことで、回線選定における要件定義の精度は大きく変わります。

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監修 小川晃通

慶應義塾大学 博士(政策・メディア)。著書に『プロフェッショナルIPv6』『ピアリング戦記』『インターネットのカタチ』『徹底解説v6プラス』『マスタリングTCP/IP OpenFlow編』など。

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編集 NTT東日本編集部

NTT東日本のサービス担当者が企画・監修を行う編集チームです。
中小企業の皆さまにとって身近で役立つ情報をお届けすることを目的に、サービスの特長や活用方法をわかりやすくご紹介しています。
日々の業務にすぐに活かせるヒントや、経営課題の解決につながるサービスの魅力を丁寧に発信しています。

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