課題
さまざまな産業や地域の課題解決の手段としてICTの活用が進んでいます。しかし、特定分野や産業のみでの個別の対応では、その効果の範囲も限定的になってしまいます。
地域のニーズを横断的にカバーするベースネットワークインフラを整備することで、複数のシーンで重畳的に利用するワンインフラ・マルチユースにより、投資対効果の最大化にも貢献します。
エコシステムの展開により、地域におけるIoTの総合的な実装を加速し、「持続可能」な街づくりを大きく前進させます。
取り組み
山梨県では、2014年の豪雪により多くのビニールハウスが倒壊しました。地域を挙げた早期復興に向けて、高単価のシャインマスカット栽培において「多様なプレイヤー」とともに、NTT東日本もプロジェクトに参画しています。
JA・自治体とNTT東日本が一体となり、データに基づく失敗のない栽培が可能になるだけでなく、農家の営農、省力化の支援(巡回回数▲20%)や、経済的損失の抑止についても実現しました。
無線の自営ネットワークを整備することで、市全体にカメラやセンサー等のIoT機器が設置可能となります。一つの通信インフラでマルチユースケースの重畳が可能なため、通信手段の効率化・最適化が見込めます。
イメージ
プライベートネットワーク導入によるメリット
自治体によるネットワーク整備を推進
山梨市自らがプライベートネットワークを整備し、「官民連携」のもと、地域の基幹産業である農業分野での取り組みを起点に無線ネットワークを活用することで、自立的に自走する社会的仕組みの形成を推進しています。その利用分野は、防災対策、見守りサービスにまで拡張しています。
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※1小電力で長距離通信できる無線通信技術の総称(Low Power Wide Area)
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※22021年5月時点
プライベートネットワークを活用した新たな取り組み
構築したプライベートネットワークを、高齢者の安否確認や緩やかな見守りに活用することで、「自宅」と「高齢者が集まる施設」の出入りを検知し、安否確認を実施していきます。
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※3宅内の近距離通信の無線規格を、LPWA通信の規格に変換し、センサーIDを送信する機器
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※4温湿度、照度、加速度、マグネットを搭載したセンサー
- 取り組み①
- 取り組み②
- 取り組み③
靴内蔵センサーにより、自宅からの外出/帰宅時、公民館への訪問/退出時に検知して家族に通知
温湿度やドアの開閉を感知できるマルチセンサーにより、宅内の状況を見える化・家族が確認可能
キーホルダー型センサーにより、自宅からの外出時、避難所への避難時に検知して家族や職員に通知