課題
酪農家の数は、30年間で3分の1へ減少、一方、1戸あたりの飼育頭数は約3倍と急拡大しています。
そうした中、「長時間労働・担い手の不足」「ふん尿処理負担の増加」「悪臭・水質汚染」などが課題として挙げられます。- ※出典:2020年1月31日 e-Sat 畜産統計調査「乳用牛飼養戸数・頭数累年統計(全国)」
さらに地震や集中豪雨等の予期せぬ自然災害による停電対策だけでなく、いかに再生可能エネギーを活用し、カーボンニュートラルを促進していくかが課題となっております。
取り組み
NTT東日本は、 ”地域産業の課題解決を通じた持続可能な循環型社会の実現”をめざし、「株式会社ビオストック」を設立しました。
課題である「長時間労働・担い手の不足」「ふん尿処理負担の増加」「悪臭・水質汚染」を解決するには、バイオガスプラントの導入が有効。ビオストックは、より多くの畜産・酪農家の皆さまが導入しやすいよう、バイオガスプラントを「小型化」「低コスト化」。導入したバイオガスプラントから生み出されるクリーンエネルギーや、有機質液肥を活用し、地域循環エコシステムを実現します。また、NTT東日本グループの強みを活かし、IoT・AIを駆使したバイオガスプラントの運用・保守を目指しています。
ビオストックは、バイオガスプラントを活用し、自治体やJA、畜産・酪農家、地域企業と連携した地域循環型エコシステムを構築することにより、資源・エネルギーの地産地消を実現していきます。
その地域は、ふん尿の処理に関わる悩みから解消されるだけでなく、そこで生み出すクリーンエネルギーに地域にあるNTT電話局の蓄電池を活用することで、地域電力の再生可能エネルギー使用率を高めたり、また、そこで生まれた電気を、非常用電源とすることで、災害に強い街づくりが可能となります。あわせて、バイオガスプラントの運転時に排出される余剰熱やCo2を活用することで、新産業の創出にも取り組んでいます。
展開イメージ

地域循環型エコシステムイメージ

バイオガスプラントのメリット
取り組み事例
地域課題の解決、地域活性化の実現に向けた自治体等との取り組み事例(北海道湧別町)
北海道湧別町の基幹産業である農業の課題解決に向けて、2020年12月23日、連携メンバー6者で「湧別町バイオガス事業推進に関する連携協定」を締結し、2021年11月1日、バイオガスプラント運営会社となる『オホーツク湧別バイオガス株式会社』を設立。現在は農家様も事業に参画しています。バイオガスプラントの整備を通して、持続可能な酪農体型の確立、環境保全及び地域の活性化を具体的に進めており、 2025年7月、オホーツク湧別バイオガスプラントが竣工しました。
株式会社ビオストックがめざす姿
ビオストックは、自治体や地域の関係者と連携を拡大。地域循環エコシステムの構築、新産業の創出、災害につよいまちづくりを通じて地域に貢献していきます。 さらに、一般廃棄物を原料とした都市型プラントによる、都市部地域の再エネルギー推進を拡大していきます。