防犯カメラの種類はどのくらいある?代表的な形状や便利機能を紹介!
防犯カメラにはいくつか代表的な種類があり、カメラの形状や、利用可能な便利機能、撮影データの保存方式などに違いがあります。
今回の記事では、防犯カメラを新しく導入を検討していたり、現在利用しているカメラから新しいものを購入しようとしている企業や個人事業主に向けて、防犯カメラの種類を紹介していきます。
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防犯カメラの形状による3つの種類
防犯カメラには代表的な3つの形状があります。
BOX型(バレット型)
M2035-LE(SF)/AXIS社製
BOX型の防犯カメラは、実際の店舗や屋外などで見かける形状のカメラです。カメラとしての存在感があり、犯罪抑止効果があります。広角撮影やズーム機能で撮影範囲を設定できます。撮影方向は一方向のため、広範囲を撮影するには複数台の設置で撮影範囲を広げる必要があります。
筒型のものはバレット型カメラとも呼ばれ、主に屋外用で利用されます。箱からレンズが出ているタイプで、サイズがやや小さいものは屋内用での利用がほとんどです。
ドーム型
M4317-PLVE(SF)/AXIS社製
ドーム型の防犯カメラは、丸型でドーム状になっている形状のカメラです。カメラ本体がめだたないため、風景に馴染ませたい店舗やマンションなどで利用されます。カメラのレンズを見ても撮影している方向がわかりにくく、仮にカメラに映らないように行動しようとしてもカメラの死角を見つけにくいです。
屋外・屋内ともに活用されています。
PTZ型
M5526-E PTZ(SF)/AXIS社製
PTZカメラとは、遠隔操作機能をもつ種類のカメラです。水平回転(パン=P)、垂直回転(チルト=T)、拡大・縮小(ズーム=Z)の操作が可能で、それぞれの頭文字をとった名称となっています。
カメラレンズを左右・上下に動かせ、映像のズームイン・ズームアウトが可能です。広い範囲を自在に撮影可能なため、常に映像を監視・操作できる監視員がいる場合に、リアルタイムでシチュエーションに応じて操作できる点が特徴的です。
撮影範囲を自在に変更できる一方で、その分の死角ができてしまうため、常に同じ範囲を撮影する固定カメラとの併用をすることで漏れなく監視が可能です。
PTZカメラについては別の記事でも詳しく説明していますので、そちらもぜひ読んでみてください。
防犯カメラの便利な11種類の機能
近年の防犯カメラには、証拠映像としての画質の向上や、監視員の工数削減などに役立つ便利な機能が増えています。ここでは11種類の機能を紹介します。
逆光対応・WDR
逆光対応やWDR(ワイドダイナミックレンジ)といった機能があります。逆光状態で撮影しても白飛びして大事な部分が見えなかったり、ぼやけてしまったりすることがありますが、逆光対応していれば暗い部分が潰れて視認できなくなる減少を防げます。
ワイドダイナミックレンジ機能とは、映像の中で明暗差が大きくても対応可能な機能です。録画映像の明るさの調整や補正がされ、被写体を鮮明に撮影できます。
全方位カメラ
全方位カメラとは、1台で360°撮影できる機能を持つカメラのことです。前述したドーム型のカメラが搭載しています。撮影できる死角がほぼないため、設置台数が少なくても問題なく映像を記録できます。
音声録音
音声録音機能があれば、映像だけでなく現場の悲鳴や異常な音を記録することができます。音声をレコーダーで録音するものや、カメラにマイクを内蔵しているものもあります。スピーカーが内蔵されているものはその場で再生して確認することも可能です。
防塵・防水規格(IP規格)
防塵・防水機能のあるカメラであれば、雨や風にも強く耐久性が高いため屋外でも安心して設置・運用ができます。
IP規格という国際電気標準化会議や日本工学規格で採用されている規格があり、IP00か〜IP68まで存在しています。1の位が防水、10の位が防塵の指標で、屋外用カメラはIP66以上が望ましいとされています。
赤外線照明付きデイナイト型
赤外線照明付きデイナイト機能は、日中はカラーで撮影し、照度が基準を下回った夜は白黒のナイトモードで撮影できます。一台あれば日中・夜中でも対応可能です。赤外線では、暗闇でも白黒の映像を高画質で撮影可能なので、夜間の画質が悪く映像がうまく確認できないという問題を回避できます。
人感センサー・動体検知
人感センサー機能とは、赤外線や超音波を利用して温度により人を検知できる機能です。自宅・駐車場・オフィスなどで人が近づくと電灯が自動で点灯するのはこの仕組みです。
人感センサーは人や動物などを赤外線で検知しますが、動体検知はフレーム(映像を構成する静止画)の間で変化があった場合に動きのあるものとして検知をします。
それぞれの機能で、人や動きを検知するまでは録画がされず、検知してから数秒後に録画を開始する防犯カメラもあります。常に録画されるわけではないためデータ容量の削減になります。
また、検知時にアラートとしてメールや専用アプリに通知がくる設定もでき、何かあれば遠隔でリアルタイムで確認することができます。
光学ズーム
光学ズームは、録画映像を拡大するデジタルズームではなく、カメラの焦点距離を変化させて被写体を拡大させるズームです。光学ズームでは、映像を拡大しても画素数が低下せず鮮明な映像を確認することが可能です。かつての防犯カメラによくあるイメージの、録画映像で気になる部分を拡大しても画像が荒く役に立たないなどの問題を回避できます。
オートフォーカス
オートフォーカス機能とは、録画時に被写体にピントを自動で合わせる機能です。事前に想定される利用シーンに応じて設定しておけば、動きのあるものに対しての自動操作や常に止まっているものが複数ある場合のピントの切り替えなどが行えます。
顔認証
顔認証機能は、撮影・録画映像の中で、事前に登録された顔を識別する機能です。オフィスでの来客や出社などで主に利用されるシステムです。防犯カメラにおいては、別で撮影した映像をもとに顔認識の設定をしておけば、その後カメラに写った時に自動で認識されます。自動で人を識別できるためユーザー側での操作が必要ない点や、その後の映像の活用がしやすい点がメリットです。
混雑検知
混雑検知機能は、カメラの範囲内で人が多くなると検知できる機能です。混雑状況を把握できるので、店舗であればコロナ禍でも密を回避できているという安心な状況をWebで公開でき、オフィスであればアラートを設けることで会議室などでの三密回避に役立ちます。
カメラから取得した混雑状況をサイネージ(電子看板)にリアルタイム表示することで注意喚起にもつながります。
サーモセンサー
サーモセンサー機能は発熱者を検知できます。カメラを利用して非接触で検温を行うことで体温状況を把握し、サーモセンサーと連携したサイネージ(電子看板)に表示することで接触せずとも検温を行えます。防犯対策に加えて、感染リスクの低減にも役立ちます。
NTT東日本で提供している防犯カメラ一覧はこちら撮影データの保存方法による2つの種類
撮影したデータを録画する方式は大きく分けて2つあります。
クラウド保存(ネットワークカメラ)
クラウド保存とは、撮影した映像をHDDレコーダーではなく、インターネット上のクラウドサーバーに保存する方式です。ネットワークカメラとも呼ばれます。
映像がインターネット上に保存されているため、レコーダーなどの機材の故障によるデータの消失や、デバイスの盗難の心配が少なくなります。店舗の限られた設置スペースでも、レコーダーの設置スペースが必要ないためコンパクトにカメラを利用できます。
録画映像はインターネットにアクセスできれば、撮影現場に行かなくても遠隔でパソコンやスマートフォンなどから確認可能です。確認のための専用アプリケーションや、Webブラウザからも確認可能です。AIなどを利用したソフトウェアでの映像分析がしやすい点もメリットです。
クラウドサーバーの利用料金が月額でかかり、ネットワークに接続するための光回線やLANケーブルなどの準備が必要です。
レコーダー保存
レコーダー保存とは、撮影した映像をHDDレコーダーに保存する方式です。内属HDDレコーダーには容量の制限があるため、不要なデータの削除や別の保存デバイスへの定期的なデータ移行が必要になります。
カメラに加えてレコーダーを設置するスペースが必要で、故障や盗難などの物理的なデータ消失の可能性があります。
映像の確認方法はHDDをモニターにつないで視聴するのが一般的です。目的や利用可能なデータ量に応じてコマ数や解像度の調整ができる機能がついているレコーダーもあります。
まとめ
今回の記事では、防犯カメラの種類について代表的な3つの形状、便利な11種類の機能、2つの保存方式について紹介していきました。
防犯カメラにはいろいろな種類があるため、利用シーンや利用目的、使える予算や設置できる台数・スペースなどのさまざまな要素を考慮して適したものを選ぶ必要があります。
この記事で説明しきれなかった防犯カメラの選び方については、別のページで詳しく解説していますので、ぜひチェックしてみてください。
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