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防犯カメラで録画する際に知っておくべきこととは? 録画時間や機能について解説

防犯カメラを利用する際は、リアルタイムでの監視だけでなく映像を録画して後で見直したり、事件やトラブルなどの証拠として保存するのが一般的です。

防犯カメラを新しく導入する際には、カメラの撮影機能だけでなく、録画の方式やどのような機材が必要になるか、録画時間がどのくらいあるのかも知っておく必要があります。

今回の記事では、防犯カメラの録画に関する知っておくべきポイントを説明していきます。

目次

防犯カメラの録画媒体

防犯カメラの録画時間を左右する要素

よく使われる録画データの圧縮方式

防犯カメラの録画装置

便利な録画機能

防犯カメラの設置場所ごとで必要な録画期間の目安

まとめ

防犯カメラの録画媒体

防犯カメラで録画した映像を保存する媒体は大きく分けて4種類あります。

HDD(ハードディスクドライブ)

HDD(ハードディスクドライブ)は、パソコンやテレビ用のレコーダーに利用される記録媒体です。価格が安く、保存可能な容量が大きいので長時間の録画が可能で、コストパフォーマンスが高いため防犯カメラ以外でも多く利用されています。

防犯カメラでは、専用のレコーダーにHDDが内蔵されています。主にアナログカメラの映像をケーブルで録画する際に利用されます。近年ではワイヤレスで録画できるタイプも増えています。デメリットとしては、サイズの大きさや振動への弱さによる故障などです。

防犯カメラ専用のHDDもあり、映像だけでなく日時を記録できます。後に録画データを探す際に、日時をもとに検索することでデータのチェックがしやすくなります。複数台のカメラを1つのHDDで録画・再生することもできます。普通のHDDよりも熱がこもらない構造で、耐久性が高い部品が使われているので、常時稼働させることも可能です。

SSD(ソリッドステートドライブ)

SSD(ソリッドステートドライブ)も、HDD同様にパソコンなどに利用される記録媒体で、比較的最近利用されるようになりました。半導体メモリを使い、処理速度がHDDよりも早いため、スペックの高いパソコンなどに組み込まれています。衝撃や振動に強く、動作音が静かで、消費電力も低く、サイズもコンパクトです。デメリットとしては価格が高く、コストパフォーマンスの面からHDDよりも大容量のデータを扱いにくいことが挙げられます。

防犯カメラとしては、屋外用のカメラに内蔵されることが多いです。

SDカード

SDカードは、スマートフォン・デジタルカメラ・ポータブルゲーム機などで使用されている着脱可能な外付けの記録媒体です。非常にサイズが小さく、薄いので持ち運びしやすいです。

SDカードにはデータを記録する際の最低転送スピードに3つのクラスがあります。SDスピードクラス・UHSスピードクラス・ビデオスピードクラスの3つです。高画質の映像データのような大容量ファイルの転送に対応しているかどうかや、利用する機器がどの方式に対応しているかなどで使い分けます。

HDDやSSDに比べると記憶容量が小さく、静電気や衝撃などで壊れやすいので、長期利用する目的には適しません。一時的に保存する媒体としては、容量に対して非常に安価でコストパフォーマンスが高いです。

コンパクトなサイズで多くの防犯カメラやレコーダーで利用されています。

クラウド保存

インターネット上の保管場所であるクラウドに保存する方式です。前述の3つは自分で用意した物理的なデバイスに保存するのに対して、こちらはクラウドサービスの提供者が用意しているサーバーに保存されます。利用しているプランによって保存できる上限が決まるため、必要に応じて柔軟に容量を調整できます。

クラウドサービスはアカウントにログインしていれば、パソコン・スマートフォン・タブレットなどのデバイスから時間と場所を選ばずアクセスできます。

メリットとしては、防犯カメラ導入時にレコーダーを同時に購入する必要がなく、修理代などもかからない点です。また、カメラ付近にレコーダーを設置する必要がなく、スペースを有効活用できる点や、人為的な破壊や盗難・自然災害などによりレコーダーのデータが消失する心配が少ない点も挙げられます。

デメリットとしては、LANケーブルを利用して録画データをインターネット上に保存するため、導入時にはLANケーブルの配線工事やWi-Fi環境の整備が必要になります。また、仮にインターネットへの接続が切れた場合はその時間の映像は録画されません。

防犯カメラの録画時間を左右する要素

防犯カメラの録画時間はどのようにして決まるのか、その要素を説明します。基本的には、静止画1枚あたりのカメラの解像度(画素数)と、その静止画をどのくらいの量を録画して動画にするのかというフレームレート(FPS)、その2つの組み合わせです。さらに録画レコーダーの録画設定により、必要なデータ容量と録画可能時間が決まります。

フレームレート(FPS)

フレームレートとは、1秒間あたりの動画をつくる静止画(フレーム)の枚数のことです。FPS(frames per second)とも呼ばれます。日本のテレビ放送は30FPS(1秒間に30枚の静止画を使っている)で、iPhoneのカメラでビデオを撮影するときもデフォルトの設定は30FPSです。

フレームレートの数字が高いほどなめらかな動画になりますが、必要なデータ容量が多くなるため録画時間は短くなります。防犯カメラを導入する際は、撮影や録画の目的、利用するカメラによって、画質と容量のバランスを設定しましょう。

カメラの解像度(画素数)

画像を構成する点の数を表す「画素」を、どれくらいの密度で並べたかを表すのが「解像度」です。解像度が高いほど、1枚あたりのデータ量が大きく綺麗で鮮明な画像になります。画素数もほぼ似た意味ですが、画像あたりの密度ではなく構成する画素の合計数を表します。

利用する防犯カメラがどのくらいの解像度で撮影が可能かによって、利用する容量が変化します。フルHDやフルハイビジョンと呼ばれる、テレビや動画配信サイトで高画質とされる1080pxの解像度の場合、画素数が207万画素ほどで、4Kになると解像度が2160pxで画素数が829万画素です。

近年の防犯カメラは100万~400万画素が一般的で、テレビや動画サイトの高画質視聴と同じような映像を撮影できるスペックのカメラが増えています。

レコーダー側の画質設定

上記のフレームレートとカメラの解像度に加えて、それを録画するレコーダー側でどのような画質に設定するかによって録画容量・録画可能時間が決まります。撮影時にはフレームレートや解像度が高くても、録画する側の媒体でそれを低く設定することで録画時間を増やすことが可能です。

録画映像の利用用途によって必要な画質を決め、レコーダーを交換しない場合にどのくらいの連続撮影が必要なのか、またレコーダーを購入する金銭的コストがどのくらいかかるのか、などを総合的に判断してカメラや録画機器を選びましょう。

設置する防犯カメラの台数

レコーダー1台で複数の防犯カメラの映像を録画することができます。多ければ1台のレコーダーで100台まで可能なものもあります。当然、録画する台数が多ければ必要なデータ容量が多くなるため、録画時間が短くなります。

動体検知機能(モーション検知)

動体検知機能とは、防犯カメラが人物などの動きを自動で検知し、動きがあった時に録画を行う機能です。モーション検知とも呼ばれます。動きがない時は録画されないため、HDDなどの記憶媒体の容量を節約できます。

利用シーンとして、人の出入りが頻繁ではない場所で常に監視を行う場合に適しています。常に監視をしていても録画されず容量は節約でき、何か動きがあって確認したい部分だけが録画されるので重要な部分の録画容量が足らないという状況を避けられます。

よく使われる録画データの圧縮方式

防犯カメラの映像が高画質になるにつれ録画データの容量が大きくなるので、近年ではデータを圧縮して記録媒体に保存する方法も増えています。圧縮方式にはいくつか種類があります。

Motion JPEG

Motion JPEGとは、静止画のファイル形式で馴染みのあるJPEG形式で静止画を保存し、それの1フレームを鮮明に取り出すことができる方式です。M-JPEGとも呼ばれます。映像を1フレームごとに確認したい場合、画像が劣化せず、編集しやすい点が特徴です。産業用カメラなどに適しています。

ファイルの圧縮効率があまり良くないため、1枚あたりのデータサイズが大きくなり、フレーム間での映像の変化が激しい映像は荒くなる傾向にあります。

MPEG-4

MPEG(Moving Picture Experts Group)方式とは、連続するフレームの中で変化のある部分だけを保存する方式です。圧縮のイメージとしては、画面上半分がまったく動きのない建物で、画面下半分に人物の動きがあるような映像の場合、下半分の動きのある部分のフレームの変化だけを保存し、上半分は1枚のフレームとして処理されます。そのため、圧縮効率がMotion JPEGよりも高く、録画できる容量が大きいです。

MPEG-1からMPEG-4までの圧縮率などの規格が違う方式があり、数字が上がるごとに画質も向上します。Motion JPEGと違い、1フレーム単位で鮮明に取り出すことには不向きです。

H.264

H.264はMPEG-4を改良した、より圧縮効率がよいMPEG方式です。「MPEG-4 Part 10 AVC(Advanced Video Coding)」とも呼ばれる動画ファイルの国際規格になっています。

防犯カメラ以外にも、携帯電話のワンセグ、ビデオ通話、ハイビジョン放送、DVD・Blu-ray Diskなどの様々な用途で幅広く利用されています。画質を損なわず効率の良い圧縮が可能ですが、圧縮時・展開時は機材に高い処理能力が必要です。

H.265

H.265とは、H.264をさらに改良した方式です。同じ画質の映像で約2倍の圧縮率を実現し、録画時間は2倍に増やすことを可能にしました。「HEVC(High Efficiency Video Coding)」とも呼ばれます。フレームごとの差分を保存するという方式は一緒ですが、フレーム全体を均等に細かくブロック分けしているH.264に対して、H.265はフレームごとの変化量によってそのブロックの大きさを細かく変化させるため、より高い圧縮率になっています。

4Kや8Kなどの超高画質の映像にも対応でき、フレームレートも60fpsから300fps程度まで対応しています。1秒間に300枚の静止画を組み合わせて動画にするため、スローモーションで再生してもなめらかな映像になります。

防犯カメラの録画装置

防犯カメラには映像を録画するための装置があります。

DVR(デジタルビデオレコーダー)

DVR(デジタルビデオレコーダー)は、アナログカメラの映像をケーブルで接続して保存する装置です。アナログカメラの映像をデジタル映像に変えるために画質がやや落ちます。利用するケーブルは1台につき電源用と映像用の複数のケーブルが必要になる場合があり、カメラの台数が多いと配線が煩雑になったり、設置画所に困るケースがあります。

NVR(ネットワークビデオレコーダー)

NVR(ネットワークビデオレコーダー)は、カメラの映像を有線のLANケーブルや無線のWi-Fiを通じて保存する装置です。デジタルデータなので画質がきれいです。カメラから離れた場所にも設置できるため、カメラやレコーダーの増設もしやすいです。

ネットワークを通じて、離れた場所でもパソコンやスマホを通じ24時間リアルタイムで映像を確認できます。機能が豊富なものもあり、防犯目的だけでなく顧客分析などのマーケティング活用もされています。

便利な録画機能

ミラーリング

ミラーリング録画とは、1台のカメラで録画したデータを2台のHDDレコーダーに同時に保存する機能です。HDDレコーダーが物理的に破損した場合、録画データはすべて消失しますが、バックアップとして2台で録画していればデータ消失のリスクが下がります

HDDは物理的な衝撃で破損する可能性があるだけでなく、長期間使用すると自然に壊れるケースもあります。数年間の保存期間が必要な防犯カメラのデータ保存などに最適です。

防犯カメラの設置場所ごとで必要な録画期間の目安

防犯カメラを設置する場所や、どのような用途で利用するかによって必要となる録画可能期間は変わります。

マンション・アパートなどの集合住宅

集合住宅のエントランスは人の出入りが激しく、お盆や正月などの長期休暇での住人の不在期間を考えると2週間~1カ月ほどの録画期間が望ましいです。泥棒や空き巣などが侵入していないか、ポストへのいたずらがないかを後で確認できるようにしましょう。

ゴミ捨て場では不法投棄やトラブルがあった時などに直近のゴミ捨ての様子がわかるように、収集サイクルがまとまって記録できる1~2週間ほどあると安心です。

駐車場

駐車場では、事故・車上荒らし・自動車の盗難・トラブルなどが起きやすく、夜間ではすぐに気付けない場合も多いです。後から確認できるように1カ月程度の録画期間が求められます。駐車場の種類にもよりますが、月極駐車場やマンションなどは長めに、滞在の短いコインパーキングは短めのケースが多いです。

一軒家などの戸建て住宅

一軒家などの戸建て住宅では、1~2週間程度ほどの録画期間が適切です。基本的に住んでいる家であれば何か変化が起きればすぐに気がつけるため、録画期間は短めでも問題ありません。

ご近所トラブルの解決や泥棒や空き巣などの防犯対策、新居への入居タイミングでの導入などに利用されます。

コンビニなどの店舗

コンビニや小売店の店舗では、1週間~1カ月程度の録画期間が求められます。

レジ周り・ATMや、出入口・店舗全体・倉庫など、場所によって必要な期間が変わります。

金銭を取り扱うレジやATMは、カード決済などで購入時と引き落とし時の期間が開くことがあり、他の場所よりも長く2カ月ほど録画しておくケースもあります。月ごとの精算や帳簿をつける際に金額が合わない時の振り返りなどにも利用できます。

店舗全体は、防犯目的だけでなくマーケティング目的での顧客分析や商品の陳列による売上の違いなどを記録することもあります。

製造・食品などの工場

工場では様々なトラブルや事故が想定され、製造段階ではなく出荷され消費者に届いた後に発覚することもあるため、長期間の保存が好ましいです。半年間から、長い場合は数年間の保存が必要になるケースもあります。

録画した映像の利用ケースは以下の例が挙げられます。

・不良品が発覚した場合、製造日時にさかのぼって確認する・食品工場の安全管理の証拠としての映像を残す
・事故やトラブルなどが起きた際に、労災や業務改善のために保存する
・製造や実験の過程を資料として保存する
・倉庫の稼働状況を確認する

建築現場

建築現場では、建築期間の長さにもよりますが、建設中の期間をすべて保存したいというニーズがあるため、3カ月~1年ほどの録画期間が必要な場合があります。防犯目的以外にも、工事期間中の出入りする車両・人物、またその詳細を保存しておくことで、従業員の作業工程の確認や、資料用のアーカイブとして後々活用することが可能です。

戸建住宅を建築するケースでは、サービスの一環として住宅が建築される過程を映像で記録しダイジェスト映像にして家主に贈ることもあります。

防犯カメラの録画期間一覧

設置場所 録画期間の目安
マンション・アパートなどの集合住宅 2週間~1カ月
ゴミ捨て場 1~2週間
駐車場 1カ月程度
一軒家などの戸建て住宅 1~2週間
コンビニなどの店舗 1週間~1カ月
レジ・ATM 2カ月
製造・食品などの工場 半年~数年
建築現場 3カ月~1年

まとめ

今回の記事の前半では、防犯カメラの録画媒体や録画方式の違いや、録画時間に影響する要素、録画機材などの防犯カメラをこれから導入する時に知っておきたい技術的な仕組みについて説明していきました。これから防犯カメラの導入を検討している方は、製品やサービスを選ぶ際に参考にしてみてください。

後半では実際の利用シーンごとに求められる録画期間について紹介していきました。導入する場所や目的によって必要な期間が違うだけでなく、その映像がどのくらい鮮明であるべきなのかという実際の活用時のことも想像しながら、必要な防犯カメラやレコーダーを検討してみてください。

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