一人作業の安全対策!危険とされる理由やリスクを回避する方法を解説
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2023.4.13 (木)Posted by
企業規模や作業内容によっては、従業員が一人で作業をすることが多いケースもあるでしょう。しかし、一人作業は事故や異常事態が起こった場合、周囲が気付きにくく、最悪の場合に命に危険が及ぶ可能性があります。そのため、普段から安全管理・健康管理体制を整えておくことが重要です。
そこで、今回の記事では、一人作業の危険性や対策方法について解説します。従業員が一人で作業を行う機会が多い企業の担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
1一人作業が危険とされる7つの理由
業務上、一人作業が発生することがありますが、事故が起こる可能性があり危険を伴います。この章では、一人作業が危険とされる主な理由を解説します。一人作業での怪我や事故を軽減するために、リスクとなり得る原因を把握しておきましょう。
危険性の軽視や作業の慣れ
業務に慣れ始めると、「この程度なら問題ない」と自己判断をして、危険性を軽視してしまう傾向があります。特に新人やベテランの従業員が慣れてくると危険性を軽視する傾向が強く、大きな事故を引き起こしてしまうケースも少なくありません。
また、工期の短さや生産性が低下してしまうことから、危険性を軽視する従業員もいます。責任者含め従業員が遠隔地にいる作業者とコミュニケーションを密にとり、ルールを守って作業を行うように心がけることが大切です。
やるべき作業の省略
決められている手順を省略したり、確認作業を怠ったりすると、労働災害につながるリスクがあります。急いで仕事をしているときや慣れが生じてくると、「この程度なら」と手を抜いて作業をしてしまうケースもあるでしょう。しかし、手抜き作業は、大きな事故を引き起こす可能性があります。
大きな事故を起こしてしまうと元も子もないので、急いでいるときでも手を抜かず、正確な手順を守ることが大切です。
疲労・不注意
誰でも疲れが溜まってくると、さまざまな能力が低下します。疲労によって自分が思っているように身体が動かなかったり、頭が働かなかったりすると、大きな事故につながる可能性があります。
事故を起こさないためにも、適度に休憩をとったり、長時間労働を緩和したりすることが大切です。特に気温が高いときは熱中症の危険があるので、十分に注意しましょう。
また、疲労によって注意散漫になったり、周りが見えなくなったりしてしまうので、なるべく疲れを溜めないように定期的にリフレッシュすることをおすすめします。
高齢化による心身機能の低下
日本では高齢化社会が進んでいることから高齢の労働者が増えつつあり、建設業界は3人に1人が55歳以上と言われています。建設業で働く高齢労働者の労働災害のなかで、特に多いのが死亡につながる事故です。
厚生労働省の資料によると建設業における年齢別の死傷災害発生は以下のようになっています。
年齢 |
死傷災害発生数 |
20〜24歳 |
1,311 |
25〜29歳 |
1,295 |
30〜34歳 |
1,113 |
35〜39歳 |
1,267 |
40〜44歳 |
1,455 |
45〜49歳 |
1,622 |
50〜54歳 |
1,394 |
55〜59歳 |
1,388 |
60〜64歳 |
1,428 |
65〜69歳 |
1,304 |
20〜30代と比較して、40歳以降から死傷災害の発生数が増加していることがわかります。 一般的に、年齢を重ねるごとに身体機能が低下し、全体的な筋力や平衡感覚が衰えます。さらに、記憶力や視力、疲労回復力なども落ちてきます。しかし、自分で身体機能の低下を自覚するのが難しく、自分で思っていた通りに身体が動かず事故を起こしてしまうケースが多いです。
高年齢労働者の労働災害を減らすためにも、身体機能の低下を自覚できるように体力測定を実施したり、労働環境の改善・工夫が必要です。
想定外のアクシデント
思いがけない事態や場面に遭遇すると、正常な判断ができなくなります。例えば、機械の操作中に急に人が現れたり、パニックになったりして、焦って行動すると、思わぬ事故につながる可能性があります。
万が一想定していなかったことが起きても冷静に落ち着いて対処できるように、手順や注意喚起を職場内で提示しておくことが重要です。
未経験・不慣れな作業
経験がない、または慣れていない作業を行うことで、大きな事故を起こしてしまう可能性があります。特に新人に多いケースなので、慣れるまでは一人で作業をさせず、必ず他の従業員がつくようにしましょう。
大きな事故を起こさないためにも、作業を行う前に技術や知識をしっかりと習得することも大切です。もし不安な点がある場合は、従業員に対して事前に教育や研修を行い、事故が起きるリスクを低減させましょう。
連絡不足
作業員全員に正しく連絡事項が伝わらないと、事故が起こりやすくなります。特に規模の大きい現場になるほど、関わっている従業員が多くなるため連絡不足が発生しやすい傾向があります。
各従業員に連絡事項が伝わっていることを確認し、十分にコミュニケーションを取るようにしましょう。一人作業を行っている従業員に対して、管理者が適切に管理できる体制作りを心がけることが大切です。
2一人作業を安全に行うための2つの対策
一人作業を行うことが多い業種では、事故のリスクが高くなるため安全管理が大切です。この章では、一人作業を安全に行うための対策を解説します。十分に対策を行い、一人で作業を行う従業員が安全に業務が行える環境を作りましょう。
危険性が生じる可能性を低くする
慣れによる手抜きや技術・知識不足、疲労などが引き金となって、一人作業時の事故が起こりやすくなります。これらの原因を少しでも失くすために、マニュアルおよびチェックリスト、報告書などを適切に作成しましょう。また、従業員へ下記の点を徹底することをおすすめします。
- ●作業に関する技術や知識の習得
- ●安全意識の向上
- ●リスクの所在の把握 など
管理する側がどこにリスクが潜んでいるのか把握するために、従業員に直接ヒアリングを行い、具体的に危険だと感じたことを調査・改善することも大切です。お互いに情報交換をして、リスクを減らせるように心がけましょう。
リスクを対処できる環境の構築
事故が起こらないように対策を取ることはもちろんですが、万が一起こってしまった場合の対処法や環境を整えておくことも重要なポイントです。一人作業時に事故が発生したらすぐに対処できるよう、管理者や周りの従業員が検知しやすい仕組みを用意しておきましょう。
また、事故が起こってしまった後は、発生した原因を分析して、今後の対策に活かしていくことも重要です。
3一人作業の際は「Wearable Connect(ウェアラブルコネクト)」で安全対策
では、従業員の安全管理・健康管理が重要です。NTT東日本が提供する「Wearable Connect(ウェアラブルコネクト)」は、ウェアラブル端末やセンサーと接続し、データの取得や分析、加工を行うことで、さまざまな業務のDX化が期待できます。
この章では、「Wearable Connect(ウェアラブルコネクト)」に具体的にどのような機能が搭載されているのか、詳しく解説します。
転倒事故・停滞の検知
「Wearable Connect(ウェアラブルコネクト)」には、転倒や停滞を検知するとアラートを通知する機能が搭載されているので、異常事態が発生してから救助までの迅速な対応が期待できます。従業員のバイタルや転倒、位置情報の検知に役立ちます。
「Wearable Connect(ウェアラブルコネクト)」が異常を検知するとディスプレイに確認メッセージが表示されるため、従業員が操作を行うことで誤検知を防ぐことも可能です。
体調の管理
「Wearable Connect(ウェアラブルコネクト)」は装着者の脈拍や消費カロリー、歩数などを計測できます。取得したデータは管理画面に一覧で表示されるため、従業員の健康状態を一元的に管理できます。
また、脈拍がしきい値を超えるとアラートを通知してくれるため、健康状態に異常が発生したときにも迅速な対応が期待できます。
熱中症の防止
「Wearable Connect(ウェアラブルコネクト)」では、温湿度センサーと組み合わせることで作業中に温度と湿度を測定し、WBGT(暑さ指数)がしきい値を超えると通知してくれるので、熱中症対策として利用できます。
また、脈拍データを取得することで、体温上昇のおそれがある従業員の把握も可能です。職場の健康管理・安全管理の効率化を検討している企業の方は、ぜひ下記資料を参考にしてみてください。
※「Wearable Connect(ウェアラブルコネクト)」は、富士フイルムデジタルソリューションズ(株)が提供するクラウドサービスにおいて、NTT東日本用にカスタマイズしたサービス名称です。
※本端末は医療機器ではありません。本ソリューションで提供されるデータ・通知内容は、医療目的に利用されることを意図したものではなく、いかなる病気の診断、治療、予防を目的とするものではありません。
「ウェアラブル プラットフォーム「Wearable Connect」を活用した安全・体調管理×業務DXソリューションのご紹介」資料DL
4一人作業時の安全対策を徹底しよう
一人で作業を行うときには、慣れや疲労、想定外のアクシデントなどによって事故を起こす可能性が高まります。そのため、一人作業時には特に安全管理が必要となります。
事故が起こる可能性を低くするため、従業員への技術・知識の周知や、リスクの所在の把握などを徹底しましょう。また、万が一事故が起こった場合に、すぐに検知できる仕組みを作っておくことも、安全管理にとって大切なポイントです。
具体的なリスクを把握するためには、普段から従業員とコミュニケーションを取ることも必要です。従業員と情報を共有しながら、一人作業時の安全対策を徹底していきましょう。
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