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「フレッツ・VPN アドバンス」ホワイトペーパー
監修:REIWAネットワークサービス担当(NTT東日本)
本社と支店、あるいは店舗間を安全に結ぶVPN。社内リソースを共有し、円滑な業務遂行を支えるインフラとして欠かせない仕組みですが、「本社のサーバーにあるファイルが開けない」「基幹システムのレスポンスが遅く、業務が滞る」といった不満の声も少なくありません。
VPNの速度低下は、単なる設定ミスだけではなく、利用している回線の性質やネットワーク構成そのものに原因があるケースもあります。そこで本記事では、VPNが遅くなる主な原因と改善策、安定した企業ネットワークの構築に役立つおすすめのサービスについて解説します。

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Index

「VPNを利用しているものの、そもそも仕組みを知らない」という方に、VPNとは何か、簡単に説明いたします。
VPNとは、Virtual Private Networkの略で、仮想的に作ったプライベートネットワークを意味します。VPNはネットワーク上にトンネルのようなものを作成し、その中で情報をやりとりするため、通常のインターネットでの通信よりも高いセキュリティ性が期待できます。
トンネリングと呼ばれるプライベート化の技術だけでなく、通信の暗号化や、情報をやりとりするユーザー同士に認証が必要である点が、VPNのセキュリティを支えています。
VPNと比較されることが多いのが、企業の拠点間で利用される専用線です。専用線はインターネットを利用しない完全にプライベートな通信であるためセキュリティ性が高いですが、複数の拠点を結んで利用できない点や、設置・運用のコストが大きい点がデメリットです。
一方、VPNは方式にもよりますが、基本的には公衆回線を利用してその中で仮想のプライベートネットワークを構築するため、専用線よりセキュリティがやや落ちます。メリットとしては、複数の遠隔地点同士でも通信が可能なためテレワークに適していること、導入・運用のコストが専用線に比べて大幅に低いことが挙げられます。
VPNには、大きく分けてインターネットVPNと閉域網(IP-VPNなど)の2種類があります。
インターネットVPNは、コストを抑えられる反面、遅延が発生しやすいことが弱点です。不特定多数が利用するインターネットを経由するため、混雑時にはトラフィックの影響を直接的に受け、パケットロスや遅延が生じます。どれほど高性能なルーターを拠点に設置しても、公衆網である以上、通信の安定性を自社で完全にコントロールすることはできません。
一方の閉域網は、通信事業者が独自に保有・管理する専用のネットワーク網を利用します。公衆インターネットとは完全に切り離されているため、通信速度が安定しており、高いセキュリティを確保できることが大きなメリットです。
とくに、拠点間で大容量のデータを頻繁にやりとりする場合や、基幹システムのレスポンスを重視する環境であれば、インターネットVPNから閉域網への移行が業務効率化への有効な解決策となるでしょう。
VPNにはプロトコル(通信のルールのようなもの)と呼ばれる、いくつかの接続方法があります。プロトコルによって、通信の安全性やコスト、通信速度などがそれぞれ異なります(詳しくは以下の関連記事をご参照ください)。
VPNのプロトコルには「IPsec-VPN」「L2TP」「PPTP」「SSL-VPN」の4種類があります。利用しているVPNによってこれらのどれに対応しているのかが異なり、同じVPNでも別のプロトコルを利用できるケースもあります。

VPNの通信速度が遅い代表的な原因について紹介します。
前述の通り、インターネットVPNは既存のインターネット回線を利用する形式のため、契約しているインターネット回線の速度が遅くなっているとVPNの速度も遅くなります。とくにインターネット利用者が多くなる時間帯は同様にVPNも影響を受けて遅くなります。
同じVPNを利用しているユーザーの同時接続数が多くなると、VPNサーバーの容量の上限に達し、回線速度が遅くなります。とくに、VPNは通信内容を暗号化しているため通常の通信内容よりもデータが大きいので、サーバーへの負担も大きくなる傾向があります。
MTU(Maximum Transmission Unit)とは、一度の通信で転送できるデータ容量の上限のことです。VPN通信においては、VPNのルーターと利用する機器それぞれに設定されています。MTU設定の上限が低い場合は、通信速度が遅くなります。
VPNの暗号化通信に加えて、ファイアウォールなどのセキュリティソフトが作動していると通信速度が遅くなる傾向にあります。ウイルスを検知するための通信のチェックやフィルタリングなどは、セキュリティが厳重になるほど接続速度が遅くなるのが一般的です。
VPNに限らないインターネット全般の利用において、表示するWebサイトの容量が大きければ表示速度が遅くなります。特定のサイトにおいて通信速度が遅い場合は、原因はVPNではなくサイトにある可能性が高いです。
VPNに限らないインターネット全般の利用において、Webサイトは同時にアクセスする人が増えればサイトが重くなります。VPNの問題ではないため、時間帯をずらしてアクセスするとスムーズに表示される可能性があります。

VPNの通信速度が遅いときの具体的な対処方法について紹介します。
VPNやWi-Fiルーター・モデムを再起動すると速くなることがあります。利用しているパソコンなどの機器も同様です。長く電源を付けているといつのまにかメモリが不足していたり、CPUの処理能力が落ちたりすることがあるためです。
利用している機器ごとのMTUの値と、VPNルーターのMTUの値を同じにする、VPNのほうの値を低くするなどを試してみましょう。ただし基本的にVPNルーター側の値しか変更できない点に注意してください。
VPN接続で利用するプロトコル(通信の規約・方法)やポート(通信する場所)を変更すると、速度が改善されることがあります。利用しているVPNが別のプロトコルに対応している場合は試してみましょう。
VPNの安全な接続を確保するためにはセキュリティソフトの稼働は必要ですが、回線が遅い原因を特定するために一時的に停止するのも手です。基本的にはセキュリティの観点から停止すべきではないので、停止した場合には、怪しいサイトや見知らぬメールやファイルを開かないように注意しましょう。
もし、常駐セキュリティソフトの影響で通信速度があまりにも遅い場合は、セキュリティソフトの設定変更や、製品そのものの乗り換えも検討してみてください。セキュリティソフトは厳重にセキュリティチェックを行う反面速度が遅くなる可能性があり、また利用しているサービスによって快適性に違いもあります。
VPNに限らずネットワーク通信全般において、無線での接続よりも有線での接続のほうが通信速度は速い傾向があります。近年は無線LANに対応したデバイスが増加していますが、デスクトップパソコンやLANケーブルを接続できるノートパソコンの場合は有線LANの運用に切り替えると通信速度の上昇が期待できます。
VPNに限らずネットワーク回線の速度の向上のためには、利用しているWi-Fiルーターの設置場所の変更や、パソコンとの距離の調整をしましょう。階をまたいでいるなど、Wi-Fiルーターとパソコンの距離が遠く、遮蔽物がある場合は距離を近くすると速度が上昇する可能性があります。また、裏ワザとしてルーターをアルミホイルで囲むことでパラボラアンテナのように電波を集めて強化する方法もあります。
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インターネット回線そのものが普段よりも遅い場合は、一時的な通信障害などのサービス上でのトラブルの可能性があるため事業者に問い合わせましょう。
上記の方法を試しても速度低下が改善されない場合、インターネットVPNという仕組みそのものが、現在の通信量に対して限界に達している可能性があります。どれだけ設定を工夫しても、公衆網の混雑からは逃れられません。より高速かつ安定した通信を求めるのであれば、インターネットの混雑に左右されない閉域網(IP-VPNなど)サービスへの乗り換えを検討しましょう。

VPNが遅い・重いという課題の解決に役立つのが、NTT東日本が提供する「フレッツ・VPN アドバンス」です。不特定多数が利用するインターネットを経由せず、IPoE方式を採用したセキュアな閉域網での通信を提供するため、快適で安定したネットワーク環境を実現できます。
また、最大概ね10Gbpsの高速アクセス回線に標準対応しており、大容量データのやりとりもスムーズです。ルーターなどの管理もNTT東日本に任せられるため、情報システム担当者の負担も軽減されるでしょう。

VPNが遅くなる原因は、端末の設定不足やネットワーク機器への負荷、セキュリティソフトの干渉などの身近な要因から、インターネット回線の混雑という構造的な問題まで多岐にわたります。機器の再起動や有線LANへの切り替え、MTU値の最適化などで改善できる可能性はありますが、根本的な解決を目指すのであれば、インターネットを介さない閉域網への移行が有効です。
「フレッツ・VPN アドバンス」を導入すれば、大容量データの共有やWeb会議の遅延といったストレスを解消し、全社的な生産性の向上が期待できます。自社のニーズを見極め、安定したネットワーク環境を構築して強固な拠点間連携を実現しましょう。

監修 REIWAネットワークサービス担当(NTT東日本)
多様なネットワークサービスを提供し、企業のネットワーク導入を支援しています。



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