高度・複雑化するサイバー攻撃へ必要な情報セキュリティ対策をパッケージ化!
おまかせサイバーみまもり セキュリティパッケージ パンフレット

監修 山口卓也(NTT東日本)
編集 NTT東日本編集部
ランサムウェアとは悪意のあるソフトウェアの一種で、データの暗号化や窃取を行い、身代金を要求するサイバー攻撃です。
万が一感染しても金銭の要求には応じないようにしましょう。金銭を支払ってもデータが復元できるとは限りません。
本記事では、ランサムウェアの感染に備える対策や予防法について解説します。
Summary
高度・複雑化するサイバー攻撃へ必要な情報セキュリティ対策をパッケージ化!
おまかせサイバーみまもり セキュリティパッケージ パンフレット
Index

ランサムウェアはマルウェアの一種で、感染するとデータが暗号化され、パソコンなどのデバイスが利用できなくなります。この制限を解除するために攻撃者は被害者に身代金の支払いを要求するのです。また、感染したコンピューターが接続されているネットワークを通じて、他のシステムにまで感染を広げるものもあります。

IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)は、ランサムウェアによる攻撃を「組織向け情報セキュリティ脅威」として11年連続で挙げており、企業が事業運営の中で警戒すべき深刻なリスクとして位置づけています。
参考:情報セキュリティ10大脅威 2026|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
ランサムウェア対策として、業務用端末へのセキュリティソフトの導入や一元管理が有効です。
関連コラム:「うちみたいな小さい会社は狙われないよ」ってホント? 空き巣やハッカーは大企業だけを狙うのか? 中小企業や自社管理も狙われる怖い時代の対策は?
ランサムウェアは金銭の取得が目的とされています。電子決済や暗号資産の普及により、インターネット上で金銭のやり取りが容易にできるようになりました。このことが、ランサムウェアの普及の一因とも言われています。
近年では特定の企業を攻撃対象にした「標的型ランサムウェア」も増えており、国内でも大手ゲーム会社、飲料メーカー、EC事業者などで甚大な被害が発生しています。
ここでは、ランサムウェアによる最新の被害事例について解説します。
2025年9月、日本の大手飲料メーカーにおいてランサムウェア攻撃による被害が発生しました。グループ内拠点のネットワーク機器を経由して社内ネットワークやデータセンターへ侵入し、起動中のサーバーやパソコンのデータが暗号化されました。あわせて、従業員に貸与していたパソコン内のデータも流出したとされています。
攻撃は週末の夜間の時間帯に実行され、休暇明けの月曜朝に従業員が業務を開始しようとしたタイミングでシステムの暗号化により業務停止に。商品の受発注や出荷、工場での生産が一時停止する事態となりました。
2025年10月には、日本の大手EC事業者においてもランサムウェア被害が発生しました。物流システムや社内システムのデータが暗号化されたほか、一部の外部クラウドサービスも侵害されたとされています。
顧客情報を含むデータが窃取され外部へ流出した影響により、商品のWeb受注や通常の出荷業務が一時停止になりました。さらに、物流業務で提携している他社にも影響が及びました。復旧対応などに要した「システム障害対応費用」として、約52億円の損失額を計上しています。
関連コラム:
サイバー攻撃で工場が操業停止の危機!?対策の第一歩はリスクの把握から
リモートワークの普及も相まって、ランサムウェアの攻撃手法も年々多様化の一途を辿っています。近年のランサムウェアの動向として出てきた攻撃手法についてご紹介します。
近年は、ランサムウェアを不特定多数の人に送りつけることなく、特定の企業を標的と定める傾向が強まっています。攻撃者はその企業のネットワークにひそかに侵入し、ネットワーク内の管理システムなどをランサムウェアに感染させます。さらに復旧を阻害するために、バックアップシステムについても同時にランサムウェアに感染させるのです。
具体的に狙われやすい侵入経路として、次のグラフで示す通り「VPN機器」「リモートデスクトップ」が挙げられます。

参考:令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について|警察庁
VPNとは、仮想の専用回線のことで、やり取りするデータを暗号化してセキュリティを確保する目的で構築されているものです。
一方で、VPN機器の脆弱性に対する対策が不十分な場合、ランサムウェア攻撃の標的となるリスクが高まります。また、ログインID、パスワードなどの認証情報などを適切に管理できていない場合も、攻撃に遭う可能性が高まります。
関連コラム:VPNとは?仕組みや導入メリット・専用線との違いを紹介
リモートデスクトップとは、社内のパソコンを他拠点や外出先から操作するなど、端末を遠隔で操作する仕組みのことです。
しかし、セキュリティ対策が不十分な状態で運用していると、ランサムウェア攻撃の対象となる可能性があります。認証情報を使い回している、システムのアップデートを行っていない、初期設定のままポート(ネットワーク接続を許可する仮想的な接続口)を変更していないといった場合は、特に注意が必要です。
なお、ランサムウェアの感染経路はVPN機器やリモートデスクトップに限られるものではありません。不正なメールや改ざんされたWebサイトへのアクセスなども原因となります。
具体的な対策については後述にて詳しく解説します。
ランサムウェアでは、データの暗号化を行う前に、機密情報などのデータを攻撃者のサーバーに送信して窃取する手法が用いられることがあります。攻撃者は復号キーだけでなく、窃取したデータの公開も脅迫材料として利用して身代金の支払いを要求します。
ノーウェアランサムとは、データを暗号化せず、データの窃取のみを行ったうえで身代金を要求する手口です。従来のようにシステムを停止させるのではなく、盗み取ったデータの公開を示唆することで金銭を要求する点が特徴です。
近年はこうした手口も確認されており、警察庁のWebサイトなどでも注意が呼びかけられています。

参考:令和7年におけるサイバー空間をめぐる脅威の情勢等について|警察庁

ランサムウェアの感染防止や、万が一感染した場合に備えて、具体的な対策についてご紹介します。
ランサムウェアに一度感染すると、データの復号・復旧が困難です。そのためコンピューターを一度初期化することになり、データを復旧するためにはバックアップが必要となります。バックアップについては、できる限り最新のデータが残るように、高頻度で実施しましょう。またバックアップしたデータまでランサムウェアに感染しないように、ネットワークの構成や設定を工夫しておくことも重要です。
クラウドストレージなどを活用すると、バックアップもしやすくなります。
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ランサムウェアの感染元はVPN機器とリモートデスクトップからの侵入が大半です。そのためシステムによる監視や検知を行うことで、感染リスクを大きく軽減させられます。システム的な4つの対策手法をご紹介します。
EDRとは、パソコンやサーバーの不審な挙動を検知して、迅速な対応を支援するセキュリティソフトです。具体的には、サーバーやパソコンの通信内容を監視し、不審な挙動を発見した場合、すぐに管理者に通知します。通知後、管理者はEDRで取得したログを分析して、対策を講じます。ウイルス対策ソフトだけでサイバー攻撃を完全に防ぐことは困難なため、ウイルス侵入や不正アクセスが発生した場合を想定して、被害の拡大を防ぐことが目的です。被害を最小限に抑えられるよう、駆除や隔離などに対応可能なEDRとウイルス対策ソフトのセット導入がおすすめです。
関連コラム:攻撃を察知し先手を取る。「能動的サイバー防御」とは
最新のランサムウェアの脅威に対策できるよう、ウイルス対策ソフトは常に最新の状態にアップデートしておきましょう。ウイルス対策ソフトは、端末内に侵入したマルウェアを検知し自動で駆除する機能や、マルウェアの実行を防ぐ機能を搭載しています。ウイルス対策ソフトを入れておくことで、被害を受ける前にランサムウェアを検知できる可能性が高まります。
受信メールに監視システムを導入することで、身に覚えのない送信元やブラックリストに登録されているアドレスからのメールを除外することが可能です。また、メールの添付ファイルの中身を解析し、ファイルに害がある場合には無害化した上で受信できるシステムもあります。メールはプライバシー問題にも関わるため、監視の線引きが難しいラインではあります。しかし万が一に備えるという意味では、送信元アドレスや添付ファイルは最低限、監視の対象としましょう。
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ランサムウェアはブラウザやOSの脆弱性を狙った攻撃も多くあります。発見された脆弱性は、開発元から定期的に更新プログラムが配布されています。セキュリティリスクを考慮して更新プログラムは適切に適用しましょう。
ランサムウェアに感染しないためには、システム的な対策だけでなく、個々人のITリテラシー向上も大切です。従業員に徹底したい、3つのポイントについてご紹介します。
身に覚えのないメールの本文内のリンクや、Webサイト内にある不審なリンクなどをクリックしないようにしましょう。またWebサイトでは表記上は公式サイトのリンクに見えても、実際のリンク設定が別のサイトになっていることもあります。万が一違和感を抱いた場合には、必ずURLの確認を行い、そのサイトが意図したものかどうかをチェックしましょう。
Webサービスを多数利用していると、登録に利用したメールアドレス宛にさまざまなメールが届きます。利用しているサービスで個人情報流出が発生し、攻撃者の間でメールアドレスが流通している可能性も考えられます。身に覚えのないメールが届いた場合は、開封前に送信元のアドレスを確認しましょう。もし心当たりがない場合は、開かずに削除することが賢明です。
Webサイト上には公式非公式に関わらず、数え切れないファイル・ソフトウェアが流通しています。見た目上問題がなくても、ダウンロードしたファイルの中にランサムウェアが含まれている可能性もあります。運営母体が不明瞭なWebサイトや、違法なソフトウェア・ファイルを配布しているサイトからのダウンロードは避けましょう。

ランサムウェアに感染すると画面上に脅迫文が表示されることもあり、焦って行動してしまいがちです。事前に被害が発生した場合を想定し、攻撃者の意図通りに被害が拡大することを防ぎましょう。万が一ランサムウェアに感染した場合の対処法について説明します。
感染が確認された直後は、金銭の支払いに応じないように気をつけましょう。金銭を支払っても暗号化が解除されないケースも考えられます。また自身がセキュリティの専門家でない限り、自力での解決は非常に危険です。ランサムウェアへの感染が確認された場合には、組織内の担当者へ報告するとともに、警察のサイバー犯罪窓口に相談を行いましょう。
ランサムウェアへの感染が確認された場合には、2次被害を防ぐためにコンピューターをネットワークから切り離します。想定される対処として、Wi-Fiの無効化や物理ケーブルの取り外しがあります。また、外部ストレージについても、ランサムウェアの暗号化対象に含まれる可能性があるため、ネットワークを切断しましょう。
ネットワークの切断が完了した後は、ウイルス対策ソフトなどを利用してランサムウェアの種類を特定しましょう。
また、被害の拡大・再発防止のため、感染原因なども特定します。ランサムウェアの感染が確認されていないパソコンやサーバーも含めて調査することが推奨されます。
ランサムウェアによって対処方針は変わってくるため、種類の特定は非常に大事なステップです。
ランサムウェアが特定できた後は、コンピューター内からの駆除を行います。駆除についてはウイルス対策ソフトを利用したり、場合によってはコンピューターを初期化して駆除したりします。
復号ツールが開発・公開されているランサムウェアも一部あります。ランサムウェアが特定できた後は、復号ツールの有無について「No More Ransom」のWebサイトで検索してみましょう。
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関連ページ:卸売業の法改正に伴う業務のデジタル化対応と、情報セキュリティ強化で業務改革の支援事例|Nにおまかせ!
ここからは、ランサムウェア対策に関してよくある質問をまとめました。
感染すると、画面上に脅迫文が表示されたり、パソコン内のファイルが暗号化されて開けなくなったりする場合があります。さらに、ネットワークに接続されている他の端末へ感染が広がることもあります。
身代金を支払っても、必ずしもデータが復号されるとは限らず、復旧できないケースも多く報告されています。犯罪行為を助長することにつながるため、支払いは推奨されていません。
無料版のウイルス対策ソフトは機能が限定されていて、法人利用には適さないケースがあります。高度化するランサムウェアの対策としては、EDRや監視サービスの併用がおすすめです。
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ランサムウェアによる報告件数は年々増加し、手口が多様化・巧妙化しているため、侵入を100%防ぐのは困難です。そのため、ウイルス対策ソフトによるサイバー攻撃をブロックする対策と、EDRによるサイバー攻撃の被害に遭った場合の対策の両方を講じておくことが効果的です。さらに、UTMによって包括的に対策を行うことで、よりセキュリティ体制を強化できます。
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監修 山口 卓也(NTT東日本)
ビジネス開発本部 サイバーセキュリティビジネス部 セキュリティソリューション担当
2000年入社。法人営業SEとして大学・自治体向けシステム構築を経験後、2006年よりセキュリティ業務に従事。サービス開発や研究技術の事業化、社内システムのセキュリティ審査などを経て、現在は「おまかせサイバーみまもり」などのサービス開発PMを担当。グローバルな情報セキュリティ資格である、CISSP・CCSP保有。

編集 NTT東日本編集部
NTT東日本のサービス担当者が企画・監修を行う編集チームです。
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