
「生成AIの利用ガイドライン」制作者に聞く
生成AIのリスクを回避しながらビジネスに採り入れる方法とは

資料探しや問い合わせ対応で手が止まる原因は、社内情報の検索にあるかもしれません。調査データから「探す時間」の負担と生成AI活用の可能性を解説します。
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「生成AIの利用ガイドライン」制作者に聞く
生成AIのリスクを回避しながらビジネスに採り入れる方法とは
仕事をしている最中に、必要な資料の場所が分からなくなったり、過去の問い合わせ対応の履歴が見つからなくなることはよくあることです。こうした「社内情報の検索」に、想像以上の時間を使っている企業は多いかもしれません。
株式会社Helpfeelが2023年に発表した、社内情報の検索にかかる時間の調査によると、1日のうち社内情報を調べる時間は平均1時間5分にのぼっていたといいます。しかも、そのうち約77%が自己解決“できていない”という結果でした(従業員2,000人以上の企業に勤める400人が調査対象)。
さらに、自己解決できなかった場合、70.8%が上司や同僚に、59.8%が関連部署に問い合わせているといいます。調査では、社内情報の検索の難しさが、他の従業員の業務負荷となり、結果的に会社全体の生産性を下げてしまう可能性を指摘しています。
「社内の情報が見つけにくい、整備されていないことにストレスを感じるか」という問いでは、「とても感じる」「やや感じる」と回答した従業員は約7割にのぼっています。多くのビジネスパーソンにとっては、仕事の前段階にある「探す時間」が、業務の大きな負担になっているようです。
一般的に考えれば、社内にノウハウが蓄積されることは、ビジネス的には喜ばしいことのはずです。しかし実際には、情報が増えれば増えるほど、その情報に辿り着くまでの検索の手間も増えるため、社内のどこにどの情報があるのかを把握することが難しくなります。
知識や経験のある担当者なら、必要な規程や過去の経緯をすぐに思い出せます。しかし、異動してきたばかりの担当者や、初めてその業務を扱う人は、そう簡単にはいきません。もし部署ごとにファイルの置き場所や命名ルールが異なれば、必要な情報にたどり着くまでの時間はさらに長くなります。
リモートワークの広がりも、探す時間の長期化に影響しているようです。先に挙げたHelpfeelの調査では、週に一度以上リモートワークをする従業員の約54%が、以前よりも社内情報を見つけにくくなったと回答しています。オフィスであれば隣の席に聞けたことも、離れた環境ではチャットでメンバーに確認し、そのメンバーとともに資料を探し、無ければ別の関係部署に問い合わせるという、さらなる手間が必要になります。
情報が存在することと、必要なときに見つけられることは別の問題です。資料や対応履歴のデータが蓄積されても、そこにたどりつくまでの検索に時間をかけてしまっていては、業務のスピードは上がりません。せっかく蓄積されたノウハウも、必要なときに見つけられなければ、活用の機会を逃してしまいます。
こうした社内情報の検索時における課題の解決策として、生成AIが社内文書や過去の対応履歴を参照しながら回答を作るという仕組みが、ビジネスの現場で使われ始めています。要は「探す工程」を従業員に代わって代行し、回答案を代行するというものです。
ある証券会社では、社内ルールや手続きなど4,000件を超える文書を横断検索できる生成AIシステムを開発しています。リリース前のユーザーテストでは、社内ルールの検索や問い合わせにかかる時間を最大約6割、1人あたり月340分削減し、利用者の約98%が継続利用を希望したとされています。
NTT東日本グループのNTT-MEでも、総務・人事関連の問い合わせ対応に生成AIを導入しています。同社では社内の問い合わせについて、従来は担当者が規程や過去の回答を確認しながら返答していましたが、生成AIが必要な情報を参照しながら回答案を作ることで、担当者が一から資料を探す時間を減少。対応稼働を約40%削減したと報告しています。
生成AIを用いて、社内にある情報を検索しやすくするには、一般的な生成AIサービスを導入するだけでは足りません。必要なのは、過去に作られた文書や対応履歴を参照し、回答の根拠が確認可能な状態にする生成AIです。
NTT東日本が提供する「BizDrive生成AIシングルテナント」も、社内における生成AI活用を支援するソリューションのひとつです。本サービスはお客さま専用の生成AI環境を提供し、生成AI活用におけるコスト、セキュリティ、精度改善の負担を解消することで、業務改革の推進に貢献します。
本サービスの最大の特徴が、自社専用の独立したクラウド環境を用意できる点です。セキュリティポリシー上、SaaS型サービスに社内文書をアップロードしにくい場合でも、自社の方針に合わせた環境を構築し、機密情報を扱いやすくすることができます。専用線やLGWANでの接続、セキュリティ設定のチューニングにも対応可能です。

BizDrive生成AIシングルテナントのソリューション概要
社内情報の検索という観点では、業務に合わせた柔軟なAIエージェントの作成や、高度な文書検索であるナレッジ検索が可能です。社内の規程、マニュアル、過去の対応履歴などを探しやすくすることで、担当者が一から資料を探す時間を減らし、回答や資料作成に必要な情報へたどり着きやすくなります。
生成AIを全社的に使いたい場合は、利用規模に応じたコストも課題になりますが、BizDrive生成AIシングルテナントは、従業員が500人以上の規模の大きい企業でも、コストメリットが発生します。全社員が使えるよう利用規模を広げたいものの、SaaS型の生成あいではライセンス費用が膨らみやすいという企業にとっては、特に検討しやすい選択肢の一つとなるでしょう。
資料作成や問い合わせ対応が遅くなる原因は、作業そのものではなく、必要な情報にたどり着くまでの時間にあります。情報が増え続ける中で、社内の知識をすぐに使える状態に整えることは、業務効率化の土台になります。
業務で積み上げたノウハウは、本来、次の仕事を助けるためのものです。必要な情報を探し回る時間を減らし、根拠を確認しながら回答や資料作成に活用できる状態を整えることが、社内情報活用の第一歩になります。ミンクスプラス生成AIのように、社内データを参照しながら回答を生成できる仕組みは、そのための選択肢の一つといえるでしょう。


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