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20年後には日本の労働力人口の大きな減少が予見されており、自治体は従来の半分の職員でも本来担うべき機能が発揮できる「スマート自治体」に転換することが必要となっています。そんななか、茨城県大子町では紙帳票の入力業務においてAI-OCRを活用して業務効率化を図っています。大子町役場の担当者2人に、AI-OCRを導入した経緯や今後の活用法などをうかがいました。
Index

Summary
――「AIよみと~る」で業務効率化を図ったのは、どのような業務でしょうか。
佐川:平成26年度から行っている、「タクシー利用助成事業」の紙帳票入力業務です。大子町では65歳以上で車が運転できない方に対し、通常料金の半額で利用できるタクシー券をお渡ししています。タクシーを降りる際、運転手さんが「どの区間を走って料金がいくらかかったか」を手書きで記入します。それを事業者に月末締めで、まとめて提出してもらい、それらを集計したうえで割引分を役場が支払う仕組みです。
月平均で約1,100枚のタクシー券が役場に届いており、その入力業務を藤田がひとりで担当していたのです。
藤田:本来業務を別に抱えており、すべてのタクシー券を一枚一枚確認してExcelに手入力するのは、本来の業務に集中できない状態につながっていました。
――「AIよみと~る」を採用いただいた理由を教えてください。

大子町 まちづくり課
主任 佐川 元気氏
佐川:NTT東日本からの提案を受けたことがきっかけです。そのとき紙帳票の手書き文字をコンピュータが利用できるデジタルの文字コードに変換するOCR(※)技術に、AIを組み込んだAI-OCRの存在を初めて知りました。他のサービスはインターネットに接続するものが多いなか、「AIよみと~る」はLGWAN内で閉じたシステム構成と聞きました。住民情報を取り扱うため、インターネットに接続せず強固な情報セキュリティが担保されていることが大きな決め手になり、令和2年の1月から導入しています。

大子町 まちづくり課
藤田 美由紀氏

実際にスキャンするタクシー券の見本
――導入効果はいかがでしょうか。
藤田:これまで丸4日間かかりきりで処理していましたが、3割ほど作業時間が削減されました。そのぶん、事業者に早く料金が振り込めるようになりました。タクシー券をスキャンしたデータを「AIよみと~る」で読み取り、CSVデータに変換、Excelに貼り付けるだけ、という簡単な作業なので、最初からスムーズに実施することができました。さらに、私がぱっと見て読めないような、くずれている文字がちゃんと認識できていたときには、読取精度の高さにたいへん驚かされましたね。
――今後における「AIよみと~る」の活用方針を聞かせてください。
佐川:紙帳票を大量に処理する業務に、活用領域を広げていきたいですね。たとえば、税務課の給与支払報告書入力業務での利用を検討しています。大子町としても、職員の人数が減っているなか、いかにICTツールを活用して業務効率化を図っていくかが重要だと考えています。今後も積極的に、「AIよみと~る」を活用していきます。


東日本電信電話株式会社
ビジネス開発本部 第二部門
北森 雅雄
――自治体における業務効率化のポイントとは。
大子町のように、紙の入力作業は業務効率化の入口として取り組みやすいでしょう。行政業務は多岐にわたることから、「どこから着手すべきかわからない」というご相談をいただくことが多いです。そういったなかでも、紙の入力作業は定型作業のため着手しやすく、成果が目に見えやすいです。また、「税」や「福祉」分野を中心とした「入力・確認」の業務量が自治体では特に多いという調査結果を総務省も示しており、紙の入力作業は業務の効率化が高く期待できます。
くわえて、RPAも組み合わせると業務の効率性がさらに高まるのでおススメです。
――「AIよみと~る」の特徴とは。
高い読み取り精度と業務効率化効果です。自治体とのトライアル※では、平均で読み取り精度97.6%、RPAを組み合わせることで、稼働削減率58.6%という高い効果が出ました。そして、強固な情報セキュリティです。インターネットに接続せず、LGWAN内で閉じたシステム構成のため、住民情報も安心して読み込めます。
さらに、当社独自のサポート体制があります。年中無休9~21時で電話サポートデスクを整備しており、お困りの時に電話でお問い合わせできるため安心です。また、有償ですが、オンサイトで操作説明や読み取り設定支援を行う訪問サポートメニューも利用可能です。
――自治体における今後の支援方針とは。
「AIよみと~る」の活用シーンを広げて、大子町のように住民サービスに注力できる体制づくりに貢献してまいります。また、昨今の「コロナ禍」にくわえ、総務省がテレワークを推進しており、今後は自治体もテレワークの検討が始まると考えられます。「文書電子化」が進めば、テレワークで対応できる業務も増えていきます。我々のソリューションで、自治体の「ニューノーマル」な未来を実現していきたいですね。

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