クラウドPBXかAmazon Connectか 特性に合わせたクラウド型PBXの選び方

クラウド型のPBX導入をご検討の方は、NTT東日本までお気軽にご相談ください。
近年、新型コロナウィルス感染症に伴う緊急非常事態宣言をきっかけにしたテレワークの拡大や働き方改革の推進によりPBXのクラウド化が進んでいます。
クラウド型のPBXにはPBX機能に特化した「クラウドPBX」とAmazon Web Services(AWS)が提供するAmazon ConnectというPBX機能を備えた「クラウド型コンタクトセンター」があります。
最近では大手の通信キャリアのクラウドPBXへの参入も進み、さまざまな種類のクラウド型のPBXが提供されています。
その一方でクラウドPBXとAmazon Connectを比較した情報があまり無いため、クラウドPBXとAmazon Connectのどちらを選択すれば良いのか判断に困ってしまうことがあります。
そこで今回はクラウド型PBXの特徴からその種類、およびクラウドPBXとAmazon Connectの違いや用途などを紹介し、適切なクラウド型PBXの選び方を解説します。
目次:
クラウド型のPBX導入をご検討の方は、NTT東日本までお気軽にご相談ください。
1. クラウド型のPBXとは
1.1. 特徴
社内の電話回線を相互接続して電話網を構成するための交換機であるPBX。従来、構内に設置していたPBXをクラウド上に設置し、インターネット環境で通話を行うようにしたものがクラウド型のPBXです。
最近はテレワークの対応やBCP対策として、その需要が高まっています。
1.2. メリット/デメリット
クラウド型のPBXのメリット/デメリットには以下のようなものがあります。
| メリット | 場所を問わず機種を問わず会社宛ての電話対応ができる |
| 自前の設備不要のため初期費用と運用コストを削減できる | |
| 利用規模に合わせて自由に拡張縮小可能 | |
| 短期間での導入が可能 | |
| 災害に強い | |
| デメリット | 音質がネット環境の影響を受け易く安定しない |
| 毎月のランニングコストが発生 | |
| 業者によってはセキュリティに不安がある | |
| FAXが使えない場合がある | |
| 緊急電話がかけられない |
メリット
場所を問わず機種を問わず会社宛ての電話対応ができる
インターネットに繋がってさえいれば、自宅や外出先でも場所を問わず、またIP電話の他にPCやスマートフォンでも機器を問わずに会社宛ての電話を受け取ることができる
自前の設備不要のため初期費用と運用コストを削減できる
社内にPBXなどの機器や配線を配置する必要がないため導入のための初期費用がかからない
利用規模に合わせて自由に拡張縮小可能
事業規模拡大(縮小)による従業員数の増加(減少)に合わせてWeb設定画面から利用者数を変更したり、利用プラン変更を申請するだけで自由に利用規模の変更が可能
短期間での導入が可能
機器の用意や工事不要であるため短期間での導入が可能
デメリット
音質がネット環境の影響を受け易く安定しない
インターネット回線を利用して通話するため、ネット環境によって音質が変化してしまう。回線が混雑している場合は音声が途切れたり歪んだりして聞き取り難くなる場合がある
毎月のランニングコストが発生
毎月の利用料金が発生するため、毎月のランニングコストが発生する
業者によってはセキュリティに不安がある
機器の管理運用はサービス提供業者が行うため、セキュリティはサービス提供業者に依存する。
そのためセキュリティ対策に不安がある業者の場合、クラウドPBXを乗っ取られてしまい、自社の電話番号を使って他人に電話をかけられてしまうこともある
- FAXが使えない場合がある
FAX通信はアナログ回線を利用しているためインターネット回線を利用しているクラウドのPBXでは利用できない
そのためFAXが使えない場合は、以下の方法で対処する
- 専用アダプターを付ける
- FAX番号だけアナログ回線に戻す
- インターネットFAX機能を使う
- 緊急電話がかけられない
110や119などの緊急電話の他、以下の番号にもかけることができない
110 警察への緊急通報
119 消防・救急への緊急通報
118 海上事件・事故の緊急通報
115 電報の申し込み
117 時報
113 設定・トラブルサポート
144 迷惑電話お断り
0570 ナビダイヤル
2. クラウドPBXとAmazon Connect
クラウド型PBXにはPBXサービスに特化した「クラウドPBX」とPBX機能の他、CTI(Computer Telephony Integration:コンピューター電話統合)システムやIVR (自動音声応答システム)などから成るコールセンターサービスを提供するAWSの「Amazon Connect」があります。
2.1. 主なクラウドPBXサービス
NTT東日本が提供する社内外との通話機能をクラウド上のサーバから提供するクラウドPBXサービス。
外線の際にNTT東日本の「ひかり電話通信」を使用しているため、安定感の高い通話品質を提供できるのが大きな特徴。また、既存のビジネスフォンやPBXとの併用も可能であるため、既存の拠点との連携やオフィスのレイアウト変更などのタイミングでも導入が可能。
ひかりクラウドPBX(まるらくオフィス対応)に関しては2024年6月30日(日)にサービスを終了しました。
NTTコミュニケーションズが提供するクラウド型PBXサービス。
災害発生~業務復旧までの各フェーズをトータルでサポートしているため「通信設備の復旧を気にせず、それ以外の初動対応を先に行える」点を評価されBCP対策を検討する企業・自治体での導入が進んでいる。
- Dialpad(ダイアルパッド)
Dialpad Japan 株式会社が提供するクラウドPBXサービス。
Googleアカウントでログインするだけで、音声通話やビデオ通話、インスタントメッセージなどを簡素な共通インターフェースによって各種端末から利用できる。
すべてのユーザーへ固有の「050」の電話番号が割り当てられ、IP電話としての機能も有する。代表番号への着信はユーザー全員が受けることができ、しかもユーザーが代表番号を使って発信することもできる。
株式会社Good Relationsが提供するクラウドPBXサービス。
使えるアプリや電話機、インターネット回線などに制限がないため既存の設備を利用しながらスムーズにクラウドPBXを導入できるので、本来の業務になるべく負担をかけずに、クラウドPBXを導入したいユーザーに向いている。
「Teams」「Chatwork」「Slack」などのチャットツールと連携が可能。
NTTコムウェアが提供するクラウド上で内線通話・代表番号着信・各種転送などのPBX機能を提供するクラウドPBXサービス。
音声信号の通信を最短距離とすることで、高い音声品質を確保し、さらに、スマートフォン内線には高音質コーデックを採用することで、電波状況による影響の軽減を実現。
数内線から数万内線まで幅広い回線数の収容が可能なため小規模からスタートして規模を拡大することが可能。
2.2. 主なクラウドコールセンターサービス
AWSが提供しているクラウド型コールセンターサービス。
IVR (Interactive Voice Response)やCTI(Computer Telephony Integration)といったコンタクトセンターとして必要な機能を装備。
Amazon S3などのストレージサービスを組み合わせることにより、通話録音データの保存管理が、Amazon TranscribeやAmazon Comprehendなどを組み合わせることで、音声のテキスト化やテキストデータを基にした感情分析が可能に。
2.3. クラウドPBXとAmazon Connectの比較
クラウドPBXとAmazon Connectでは何が違うのか、ここではクラウドPBXからひかりクラウドPBXを例にAmazon Connectとの比較内容を紹介します。
- 横にスクロールします
| ひかりクラウドPBX | Amazon Connect | |
|---|---|---|
| サービス概要 | ビジネスフォンの主装置機能・内線通話機能をクラウド上で提供するサービス | AWSクラウド上の仮想コールセンターシステム |
| 実現可能な機能 |
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マネジメントコンソール上での手軽な設定・管理 例)利用規模の拡大・縮小等
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| 通話デバイス | デバイスフリー(スマートフォン、タブレット等) | ブラウザ上のソフトフォンで通話(PCでの通話) |
| 留意事項 |
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3. クラウドPBXとAmazon Connectの用途に合った選び方紹介
クラウドPBXとクラウドコールセンターのそれぞれの特性に注目し、どのような用途がそれぞれに適しているか、ひかりクラウドPBXとAmazon Connectを例に、それぞれに適した用途を紹介します。

4. クラウドPBXとAmazon Connectの活用例
~NTT東日本における事例紹介~
4.1. クラウドPBXの活用例
株式会社シナノインターナショナルさま
出展:社員9名全員の全面テレワーク移行でオフィスを縮小移転
クラウドPBXと労務管理システムで新時代の経営スタイルへ
導入背景
2020年4月の緊急事態宣言の際、社員全員がテレワークで働いていたが、代表電話への対応のために誰かが終日出社する必要があった。新規のお客さまからの問い合わせは代表電話にかかってくることが大半なので代表電話への対応は必須課題であった。
導入システム
- ひかりクラウドPBX
選んだ理由:
国際電話を「安定して受発信できる」という明確な回答を得られたため
- KING OF TIME for おまかせ はたラクサポート
選んだ理由:
従来の勤怠管理はタイムカードで行っていた。NTT東日本からの提案から導入を検討。初期設定からと一からサポートを得られることが導入の決め手となった。
- 人事労務freee
選んだ理由:
従来は税理士が用意した給与ソフトで計算し給与明細を手渡していた。NTT東日本からの提案から導入を検討。一からサポートを得られることが決め手になった。
導入効果
-
ひかりクラウドPBXの導入により、代表電話をそのまま転送で受けられるようになり、スムーズな応対が出来るようになった。音質も非常によく、社員から聞き取り難くいという声は上がらなかった。
また、オフィスの縮小移転で賃料や、テレワークで通勤費を大きく削減できた。
- KING OF TIME for おまかせ はたラクサポート導入により、勤怠管理をタイムカードからスマートフォンによる打刻へ完全に切り替えることができた。
- 人事労務freee導入により、現在は給与体系に合わせてカスタマイズ中。手作業だった部分を自動化でき、業務効率化につながると考えられる。
4.2. Amazon Connectの活用例
株式会社コジマさま
出展:クラウド+ボイスワープで改装/移転時のビジネス継続性を向上
導入背景
改装や移転中の店舗への電話による問い合わせを営業中の別の店舗に転送することによって対応していた。しかし、電話をしたお客さまも電話を受けた店員もそれが転送された電話と気づけないため、お客さまが改装や移転中の店舗について問い合わせているのに店員が営業中の自分の店舗への問い合わせと勘違いすることがあった。
導入システム
ボイスワープ+Amazon Connect
選んだ理由:
Amazon Connectでお客さま、店員の双方に転送であることを認識できる設定が可能であること
ボイスワープにより既存の電話番号の利用が可能であること
導入効果
- 改装/移転中店舗に架電されたお客さまに対して他店へ転送する旨の案内を流すことで転送であることを認識可能になった
- 転送先店舗へAmazon Connect取得番号を通知することで、電話を受けた店員が改装/移転中店舗からの転送電話と認識できるようになった
- 転送先の即時変更や営業時間外の電話に対しガイダンスを流す設定をコジマさま自身で設定できるようになった
- 短期間(2週間程度)での運用開始を実現できた
5. おわりに
今回はPBXのクラウド化を検討中の方に向けてPBXのサービスに特化した「クラウドPBX」とPBX機能を備えた「クラウド型コンタクトセンター」であるAmazon Connectの違いをその特徴から予算面、そしてそれぞれに適した選び方について解説しました。
これからPBXのクラウド化を検討されている方の参考になれば幸いです。
NTT東日本ではクラウドPBX「ひかりクラウドPBX」や「AWS、Microsoft Azureの導入運用支援」サービスをおこなっています。
Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azureの導入・運用支援
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