【Amazon Connect agentic voice】日本語音声の新たな選択肢が登場!専門用語の読みとアクセントは指定できるのか検証してみた!!

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こんにちは。エンジニアの森です。 |
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Amazon Connectにagentic voiceという新しい選択肢が加わりました。読み上げと音声認識を担当するサービスとして選べるもので、2026年7月20日から日本語でも使えるようになっています。
この機能を知ったのは、2026年6月のAWS Summit Japan 2026のDay2スペシャルセッションでした。Amazon Connectの音声に関する内容がスライドに投影され、そこで流れた音声の抑揚がこれまで聞いてきた合成音声とは明らかに違っていて、印象に残りました。ただ、その場では機能名が出ていなかったため、Summit後にAWSの営業担当の方へ確認したところ、このagentic voiceであるとのことでした。
Amazon Connectの読み上げは、これまでAmazon Pollyに任せてきました。日本語で自然に聞こえるところまで持っていくには、Speech Synthesis Markup Language(SSML)で間や速さを調整します。窓口や商品の名前の読みといった固有名詞にはルビや発音仮名を指定し、電話番号や予約番号は1文字ずつ読ませます。
このあたりは、音声が滑らかかどうか以前の問題です。窓口での名前が違う読み方で流れたり、折り返し先の番号が聞き取れなかったりすれば、お客さまの手間が増えます。Pollyの読み上げは、こうした作り込みの上に成り立っていました。
今回登場したagentic voiceに切り替えるとすれば、この作り込みの土台も入れ替わります。
agentic voiceが素の状態で滑らかに聞こえるとしても、固有名詞や番号の読みを指定できなければ、そのままでは載せ替えられません。
そこで本コラムでは、Pollyとagentic voiceに同じ原稿を読ませて聴き比べ、SSMLがどこまで置き換えられるのかを検証していきます。
本コラムの画面、公式ドキュメントの記載、実測は、いずれも2026年9月2日から3日にかけて、東京リージョン(ap-northeast-1)の日本語コンソールで確認したものです。
Amazon Connect agentic voiceをはじめ、電話業務のAI活用による効率化・高度化をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください
目次:
- 1. Amazon Connect agentic voiceとは
- 1-1. 日本語対応は2026年7月20日から
- 1-2. 使用するにはAmazon Connect Customerにする必要がある
- 2. Amazon Connect agentic voiceとPollyの出力音声を比較
- 2-1. 検証した環境
- 2-2. 比較結果
- 2-3. 所感
- 3. 日本語の読みの制御は可能?
- 3-1. Amazon Connect agentic voiceには独自の音声制御タグが用意されている
- 3-2. 音声制御タグを日本語で使ってみた
- 3-3. Pollyでは発音仮名で読みとアクセントを指定できた
- 3-4. Amazon Connect agentic voiceで専門用語の読みを指定できるか検証
- 3-5.アクセントの指定は反映されなかった
- 4. Amazon Connect agentic voiceで読み上げを設定する方法
- 4-1.Amazon Connect Customerかどうかを確認する
- 4-2. 読み上げを設定する
- 4-3. 公式ドキュメントに載っていないので注意
- 5. ElevenLabsやDeepgramを使う場合との違い
- 6. まとめ
1. Amazon Connect agentic voiceとは
Amazon Connect agentic voiceは、表現力のある音声と強化された音声認識を提供するサービスです。読み上げと音声認識の両方に関わりますが、本コラムで扱うのは読み上げのほうです。
既存のフローやボットの設定にそのまま組み込めるとされています。
Amazon Connectの読み上げは、これまでAmazon Pollyが基本でした。
ElevenLabsやDeepgramも選べますが、こちらは各社と契約してAPIキーを用意する必要があります。
agentic voiceでは外部の契約やAPIキーは不要です(5章)。
1-1. 日本語対応は2026年7月20日から
2026年7月20日のアナウンスで対応言語が50以上に広がり、そこに日本語が含まれました。日本語だけを対象にした告知ではありません。私が確認した範囲では、対応言語に日本語が挙げられたのはこの告知が最初です。
出典: Amazon Connect が、拡張された言語サポートと音声制御により、より自然なエージェント音声エクスペリエンスを提供
1-2. 使用するにはAmazon Connect Customerにする必要がある
agentic voiceを使うには、インスタンスがAmazon Connect Customerである必要があります。Amazon Connect Customerは、インスタンスに設定される利用区分です。
Connect Customer Basicでは使えません。公式ドキュメントの「Connect Customer Basicに切り替えると使えなくなる機能」の一覧に、agentic voiceとElevenLabsやDeepgramのサポートが挙げられています。
新しく作成したインスタンスはAmazon Connect Customerになるとのことです。既存のインスタンスをお使いの場合は、確認方法を4-1に書きました。
対応リージョンには東京リージョン(ap-northeast-1)が含まれます。
- 対応リージョンや対応言語は変更される可能性がありますので、最新の情報はAWS公式ページをご確認ください。
- 料金ページにagentic voice固有の記載は見つけられませんでした。Amazon Connectの料金全般については、【機能別】Amazon Connectの料金を徹底解説|無料枠についても紹介で解説していますのでこちらもぜひご覧ください。
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2. Amazon Connect agentic voiceとPollyの出力音声を比較
同じ原稿をagentic voiceとPolly両方に読ませた音声を比較します。
2-1. 検証した環境
検証用のフローを2本作り、原稿もブロック構成も同一にしました。違うのは「音声の設定」ブロックの中身だけです。
両方のフローに電話をかけ、自動インタラクション通話録音で収録しました。電話帯域の音になります。
比較条件は以下となります。
| 項目 | agentic voice | Polly |
|---|---|---|
| リージョン | 東京リージョン(ap-northeast-1) | |
| 音声名 | Kazuha | Aiko |
| エンジンまたはサービス | agentic voice | ニューラルエンジン |
| 収録方法 | 検証用フローへ発信し、自動インタラクション通話録音で収録 | |
| ファイル形式 | WAV。16ビット、8kHz、モノラル | |
| 加工 | ステレオ録音の左チャンネル(システム側)を取り出し、メニュー案内の部分を切り落とした。再エンコードはしていない | |
原稿は以下となります。
こちらは、NTT東日本、クラウドソリューション、お問い合わせ窓口です。
お待たせしており申し訳ございません。
ただいまAIによるご案内ができないため、担当者へおつなぎいたします。
今後のサービス向上のため、今回のご案内についての満足度を、電話機のボタンでお聞かせください。
ご回答ありがとうございました。
お電話いただき、ありがとうございました。
原稿の内容によって、受ける印象が変わる可能性があります。
2-2. 比較結果
出力された音声を聴き比べてみてください。
どちらも発音の指定をしていない、素の状態の読み上げです。
2-3. 所感
Pollyには機械音声らしさが残ると感じました。agentic voiceは抑揚が人間の話し方に近く、何も指定しない素の状態でも聞き取りやすい日本語でした。
差が出るのは「お待たせしており申し訳ございません」のような、感情の乗る言い回しです。Pollyは一定の調子で読みますが、agentic voiceは文の意味に合わせて起伏がつきます。
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3. 日本語の読みの制御は可能?
読み上げをPollyからagentic voiceに変更しようと思った場合、制御の方法も変わります。
agentic voiceには独自の音声制御タグがあり、PollyのSSMLとは別の体系です。SSMLでやっていたことのうち、どこまでが置き換えられるのかを見ていきます。
3-1. Amazon Connect agentic voiceには独自の音声制御タグが用意されている
agentic voiceで使える音声制御タグは以下の6つです。タグは原稿の中に直接書き込みます。
| タグ | 用途 | 記法と範囲 |
|---|---|---|
| speed | 話す速さ | <speed ratio="0.85"/>。0.6から1.5、既定は1.0 |
| volume | 音量 | <volume ratio="0.5"/>。0.5から2.0、既定は1.0 |
| break | 間を入れる | <break time="500ms"/>。秒またはミリ秒で指定 |
| spell | 1文字ずつ読ませる | <spell>TKT4829XB</spell> |
| emotion | 感情のトーン | <emotion value="sympathetic"/> |
| laughter | 笑い声 | [laughter] |
出番が多いのはspellです。電話番号や受付番号を1文字ずつ読ませます。
お電話番号は<spell>0312345678</spell>でお間違いないでしょうか。
すべて大文字で書いた文字列も`<spell>`で囲んだのと同じ扱いになり、1文字ずつ読み上げられます。原稿に大文字の略語を書くと、意図せず1文字ずつ読まれます。
なお、emotionはベータ機能です。`<speak>`のようなSSMLのラッパーは入れるべきでなく、形式が不正なタグや閉じ忘れたタグはそのまま読み上げられると公式ドキュメントに書かれています。
この6つに、発音を指定するタグはありません。Pollyの発音レキシコンもフローのブロックから指定する手段は文書化されていません。PollyのSSMLを投入したときの挙動も書かれていません。
タグの仕様は変わる可能性がありますので、最新の情報はAWS公式ページをご確認ください。
3-2. 音声制御タグを日本語で使ってみた
3-1のタグを日本語の原稿で使います。
音声制御タグのテストです。
<speed ratio="0.85"/>ここから少しゆっくり読み上げます。<speed ratio="1.0"/>速さを戻しました。
<volume ratio="0.5"/>ここから小さな声で読み上げます。<volume ratio="1.0"/>音量を戻しました。
<break time="1s"/>いま一秒の間を空けました。
お電話番号は<spell>0312345678</spell>です。
受付番号は<spell>AB12</spell>です。
<emotion value="sympathetic"/>ご不便をおかけして申し訳ございません。
テストは以上です。[laughter]
比較のため、Polly側でも同じ文に、相当するSSMLを当てて読ませました。`speed`は`prosody rate`、`volume`は`prosody volume`、`spell`は`say-as interpret-as="spell-out"`に置き換えています。`emotion`と`[laughter]`に相当するものはPollyにありませんので、その文はタグなしで読ませています。
agentic voiceのほうが優れていると感じました。速さを落としたところが滑らかにゆっくりになり、音量の調節も効いています。Pollyは`prosody rate`で遅くすると、動画をスロー再生したように音が伸びます。電話番号の読み上げなどしっかりと伝えるためにゆっくり読ませたい場面は実案件の中でもたびたびありますが、商用では使いづらいと感じました。
3-3. Pollyでは発音仮名で読みとアクセントを指定できた
Polly側で読みを指定するのは、`phoneme`タグの発音仮名です。alphabetに`x-amazon-pron-kana`を指定します。
<phoneme alphabet="x-amazon-pron-kana" ph="ゴア'ンナ'イ">ご案内</phoneme>
この記法では、アポストロフィがピッチの下がる位置を示します。上の例であれば「ア」の後ろと「ナ」の後ろで下がります。
公式ドキュメントでは、1つの単語に含められるアクセントは1つまでとされています。複数ある語句は、発音仮名をスペースで区切るか、別々のタグで囲む、という書き方です。
ただ、この書き方どおりに1単語1アクセントへ分けて試したところ、かえって不自然に聞こえました。そのため今回は、上の例のように1つのタグへ複数のアポストロフィを打っています。実際の構築でも同じ形を使っています。
読みだけでなくアクセントまで指定できるため、この記法で読み上げを仕上げてきました。
音声は3-4に添付しています。
3-4. Amazon Connect agentic voiceで専門用語の読みを指定できるか検証
読み間違いが起きやすい専門用語とサービス名を試します。読み方が割れる語を集めた原稿を、指定なしと指定ありの2通りで読ませました。
本日はNTT東日本のクラウドソリューションが、ご案内いたします。
対象のサービスは、フレッツ光、ひかり電話、ギガらくWi-Fiです。
ご契約者IDと回線番号を、お手元にご用意ください。
開通工事の日程は、担当者よりご連絡いたします。
音声認識でお伺いしますので、番号は一桁ずつお話しください。
まずは指定なしで読ませたものです。
「フレッツ光」が「フレッツツキラ?」と読まれました。サービス名としては誤りです。(正解はフレッツヒカリ)
同じ文に`phoneme`で発音を指定しました。「フレッツ光」に当てたのは次の指定です。
<phoneme alphabet="x-amazon-pron-kana" ph="フ'レッ'ツヒカリ">フレッツ光</phoneme>
「フレッツヒカリ」と正しく読まれました。読みは指定できています。
公式ドキュメントに発音を指定するタグの記載はなく、SSMLについても「`<speak>`のようなラッパーは入れるべきでない」としか書かれていません。それでも`phoneme`で指定した読みが反映されました。`<phoneme`のようなタグ片がそのまま読み上げられることもありません。
3-5. アクセントの指定は反映されなかった
直るのは読みだけでした。
アポストロフィで指定するアクセントは、Polly側では効きます。Amazon Connectの構築では「ご案内」を`ゴア'ンナ'イ`、「満足度」を`マ'ンゾ'クド`のように当てて仕上げてきました。agentic voiceでは、今回試した範囲でこれが反映されませんでした。
Polly側で同じ指定を当てたものです。
Pollyで実施していた調整をagentic voiceではどうなるか整理します。
| Pollyでやっていたこと | agentic voiceでどうなるか | 根拠 |
|---|---|---|
| 読みの指定(`phoneme`の発音仮名) | 今回試した語では反映された | 実測 |
| アクセントの指定(アポストロフィ) | 今回試した範囲では反映されなかった | 実測 |
| 話す速さ(`prosody rate`) | `speed`がある。こちらのほうが滑らか | 実測 |
| 音量(`prosody volume`) | `volume`がある。効く | 実測 |
| 間(`break`) | `break`がある。記法も同じ | 公式ドキュメント |
| 1文字ずつ読ませる(`say-as spell-out`) | `spell`がある | 公式ドキュメント |
| 感情 | Polly側に無い。agentic voiceには`emotion`がある(ベータ) | 公式ドキュメント |
`phoneme`以外のSSMLタグは今回投入していません。ここは未確認です。
今回試した「フレッツ光」では、読み間違いを指定で直せました。ただ、専門用語やサービス名は読みだけでなくアクセントも独特で、読みが合っていても不自然に聞こえることがあります。そこを直せないのは、専門用語が多い窓口ほど効いてくるかと思います。
ここで確かめたのは、`x-amazon-pron-kana`の記法を投入した場合の挙動です。句読点の打ち方を変える、表記そのものを変えるといった別の手でアクセントが変わるかどうかは試していません。また、`phoneme`が反映されることは公式ドキュメントに書かれておらず、今回の実機で観測された挙動です。今後変わる可能性があります。
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4. Amazon Connect agentic voiceで読み上げを設定する方法
ここでは、Amazon Connect agentic voiceの設定方法をご紹介します。
前提としてAmazon Connectインスタンスの作成は済んでいるものとして進めます。
4-1. Amazon Connect Customerかどうかを確認する
AWSマネジメントコンソールにログインし、検索ボックスに「Connect」と入力してAmazon Connectを選択します。「Amazon Connect カスタマーインスタンス」のページが開きますので、対象のインスタンスエイリアスを選択します。
ナビゲーションペインから「Customer」を選択します。ページの一番下の「Amazon Connect Customer を確認」セクションに現在の状態が出ます。

「Amazon Connect Customer」と表示されていればagentic voiceを使えます。
同じセクションに「変更」ボタンがあります。すでにAmazon Connect Customerであるインスタンスでこれを押すと、Connect Customer Basicへ切り替える操作になります。確認だけであれば押さないでください。
4-2. 読み上げを設定する

読み上げはフローの「音声の設定」ブロックで設定します。
「フロー」からフローを開き、「音声の設定」ブロックを追加するか既存のブロックを開きます。ブロックのタイトルをクリックすると右側に設定パネルが開きます。設定するのは「Config」タブです。

「音声プロバイダー」のプルダウンを開くと、次の4つが並びます。ここは日本語で表示されます。
- Amazon
- Amazon Connect エージェントボイス
- Deepgram
- ElevenLabs
「Amazon Connect エージェントボイス」を選択します。

「言語」で日本語を選ぶと、音声が絞り込まれます。表示されたのは次の3つでした。
- Aiko
- Ren
- Yumiko
フローの定義では大文字で保存されます。Aikoを選ぶと、ブロックの表示は「AIKO (connect:agentic)」となります。
音声サンプルを試聴するリンクから、選んだ音声を確認できます。決まったら「保存」してフローを公開します。
4-3. 公式ドキュメントに載っていないので注意
AWS公式ドキュメントの「音声の設定」ブロックのページには、agentic voiceの記載がありません。日本語版だけでなく英語版も同じで、既定の音声はJoannaという説明にとどまっており、「音声プロバイダー」のプルダウン自体が出てきません。
設定手順は専用のページに書かれています。ブロックのページだけを見ていると、読み上げのサービスを差し替えられること自体に気づけません。私も最初は見落としました。
agentic voiceの設定手順: Agentic voice configuration guide
その専用ページの日本語版は機械翻訳のようで、同じ「音声の設定」ブロックが「音声設定ブロック」と表記されるなどの揺れがあります。コンソールの表示とも一致しません。ドキュメントは「Amazon Connect エージェント音声」と訳していますが、コンソールは「Amazon Connect エージェントボイス」です。本コラムは実機の表示に合わせています。日本語の項目名で検索して見つからないときは、英語版もご確認ください。
Amazon Connect agentic voiceをはじめ、電話業務のAI活用による効率化・高度化をご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください
5. ElevenLabsやDeepgramを使う場合との違い
ElevenLabsやDeepgramも「音声の設定」ブロックから選べます。呼び出し部分を自前で実装する必要はありません。違いは、設定に必要なものです。
一番大きいのは、APIキーをAWS外から取得する必要があることです。
キーを発行するのはElevenLabsやDeepgramですので、まず各社と契約してキーを受け取るところから始まります。AWS側の作業はその後です。
公式ドキュメントに前提条件として挙げられているのは、キーを手に入れた後の話になります。
- APIキーをAWS Secrets Managerに保管しておくこと
- Amazon Connect Customerがそのキーを取得できるようSecrets Managerのリソースポリシーを設定すること
- 復号のためのAWS KMSキーの権限を設定すること
この違いは設定画面にも出ます。ElevenLabsを選んでいるブロックには「Secrets Manager ARN – 必須」の欄があります。

一方、agentic voiceを選んだフローの定義には、この認証情報のARNを保持する項目自体が入りません。
agentic voiceはAmazon Connectの中で完結しますので、社外との契約もAPIキーのローテーションやそれに伴う権限の管理も不要です。
ElevenLabsやDeepgramとの音質の比較は、同じ条件で検証できていません。
6. まとめ
今回は、Amazon Connect agentic voiceとAmazon Pollyに同じ原稿を読ませ、読みとアクセントを指定できるのかを検証しました。
一般的な言い回しだけの原稿であれば、agentic voiceは何も調整せずに自然に聞こえ、話す速さは、Pollyより滑らかに変えられました。音量の指定も反映されました。
専門用語が入ると読み間違いが出ます。「フレッツ光」は「フレッツツキラ?」と読まれました。`phoneme`で指定すれば「フレッツヒカリ」に直せます。公式ドキュメントに発音を指定する手段は書かれていませんが、今回の検証では反映されました。
反映されたのは読みだけです。アポストロフィで指定するアクセントは反映されませんでした。ここが、既存の音声自動応答(Polly)から切り替えできるかどうかの分かれ目になります。
| 観点 | agentic voice | Amazon Polly |
|---|---|---|
| 抑揚(所感) | 人間の話し方に近いと感じた | 機械音声らしさが残ると感じた |
| 素の状態(所感) | 今回の原稿ではそのまま使えると感じた | 作り込みが要ると感じた |
| 読みの指定 | 今回試した語では反映された | できる |
| アクセントの指定 | 今回試した範囲では反映されなかった | できる |
| 速さの指定 | 滑らかだと感じた | 速度を落とすと間延びすると感じた |
| 固定の文言 | アクセントまでは仕上げられない | 事前に指定できる |
| LLMが生成する文言 | 指定しなくても素の品質が出る | 事前に文言が分からず指定しづらい |
読ませるものが固定の文言でアクセントまで作り込みたいならPollyのほうが有利です。
AIエージェントに応答を生成させるような、文言が事前に分からない使い方ならagentic voiceのほうが扱いやすいです。
Pollyでも、読みを直したい語をあらかじめ辞書にしておき、生成された文言をあとから置き換えれば指定できます。ただ、語を洗い出して置換の仕組みを用意する手間がかかります。固定の文言に当てるのに比べると指定しづらいというのが実務での感覚です。
切り替えを検討される場合は、いまPollyで当てている発音の指定を洗い出し、読みの指定なのかアクセントの指定なのかを仕分けるところから始めるとよいかと思います。読みの指定だけであっても、語ごとに反映されるかを確かめる必要があります。
agentic voiceはまだ登場して間もないものです。emotionもベータとされていますので、今後の拡充が期待できます。
日本語のアクセントの制御についても引き続き追いかけていこうと思っております。
今回のコラムが参考になれば幸いです。
NTT東日本では、今回ご紹介したAmazon Connect agentic voiceをはじめ、Amazon Connectや生成AIを使用したプロダクト開発に力を入れています。
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