COLUMN

1. AWS導入支援サービスとは？

AWS導入支援サービスとは、専門的な知識や技術、経験に基づいてクラウド移行をサポートするサービスです。AWSの認定を受けたパートナー企業や、クラウドインテグレーターなどが提供しており、支援サービスの内容も多岐にわたります。

1-1. 移行支援

オンプレミス環境で運用してきたシステムをAWSへ移行する「移行支援」では、アプリケーションの特性に応じて、リホスト（既存環境をそのまま移行すること）、モダナイズ（クラウドネイティブな構成に再構築すること）、リプレイス（新しいシステムに置き換えること）など、さまざまな移行方式を提案し、実行を支援します。

1-2. 新規導入支援

新たにAWS上にシステムを構築する「新規導入支援」は、企業の新たなビジネスニーズやシステム要件に基づき、AWSの豊富なサービス群から適したものを選択し、設計・構築を行います。最新のベストプラクティスに基づき、スケーラビリティ、可用性、セキュリティなどを考慮したクラウドネイティブなシステム構築が可能です。

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2. AWS導入支援の主な内容

AWS導入支援サービスは、企業のクラウド導入を成功させるために、以下のような支援を行います。

2-1. クラウド戦略の策定

現状のIT環境の分析、将来のシステム要件の予測、移行ロードマップの作成などを行い、企業がクラウド移行の方向性を明確にするための支援を提供します。また、クラウド化によるビジネス価値の最大化や、投資対効果（ROI）の算出なども行います。

2-2. 要件定義と設計

クラウド戦略に基づくシステム要件を定義し、AWSサービスを組み合わせたクラウド環境を設計します。システムの特性、データ量、セキュリティ、可用性を考慮し適切な要件を選定します。また、移行方式（リフト＆シフト、モダナイズなど）の決定や、移行に伴うリスクの評価と対策などもこの段階で行われます。

2-3. システム構築と移行支援

設計されたクラウド環境に基づいて、IaC（Infrastructure as Code）などの自動化技術を活用し、効率的かつ迅速な構築を実現します。その上で、データベース移行やアプリケーション移行、ネットワーク移行などを専門的な知識と技術でサポートします。また、移行時には、ダウンタイムを最小限に抑えるための計画・実施や、移行前後の動作検証なども重要な作業となります。

2-4. 運用・保守体制の構築

クラウド環境の安定稼働と継続的な改善のために、運用・保守体制を構築して支援します。監視、アラート設定、バックアップ、ディザスタリカバリ（DR）対策、パフォーマンスチューニングなど、AWS環境を適切に保つためのプロセスやツールの導入のほか、運用手順書の作成や運用担当者へのトレーニングなども行い、企業が自律的にAWS環境を運用できるようなサポートを行います。

2-5. 情報セキュリティ対策の実施

IAM（Identity and Access Management）によるアクセス制御、VPC（Virtual Private Cloud）によるネットワーク分離、WAF（Web Application Firewall）によるWebアプリケーション保護など、AWSのセキュリティサービスや外部ツールなどを複合的に活用し、企業のセキュリティ要件に合わせた多層防御の仕組みを構築します。また、セキュリティポリシーの策定や、サービスによっては定期的なセキュリティ診断なども提供します。

2-6. 従業員への教育・トレーニング

AWSの導入効果を最大限に引き出すためには、導入企業の社員がAWSの知識やスキルを習得することが重要です。AWSの基本操作から、特定のサービスに関する専門知識まで、企業のニーズに合わせた教育・トレーニングプログラムを提供します。ハンズオン形式の研修やOJTなどを通じて、従業員のスキルアップを支援し、クラウド環境を効果的に活用できる人材の育成をサポートします。

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3. AWS導入支援サービスを利用するメリット

AWS導入支援サービスを利用することには、以下のようなメリットがあります。

3-1. 専門知識と経験によるリスク軽減

クラウド導入は、オンプレミス環境とは異なる特有の技術的課題や、クラウドサービス固有のセキュリティリスクを伴います。AWS導入支援会社の専門家チームであれば、クラウド移行の各段階で発生する可能性のあるリスク（ネットワーク構成の設計ミス、データ移行時のエラーなど）を専門的な視点から回避し、適切な対策を講じることが可能です。

3-2. スムーズな移行

AWS導入支援会社は、セキュアでダウンタイムの少ない移行方法やAWSリソースの選定に関する知識を豊富に有しています。適切な移行戦略と具体的な手順を策定し、実行を支援することで、移行期間を大幅に短縮することが可能です。ダウンタイムを最小限に抑えるための移行計画によって、企業のビジネスチャンスや可用性の損失を防ぎます。

3-3. コスト最適化

専門家の視点で適切なインスタンスタイプ、ストレージサービス、ネットワーク構成などを選定することで、過剰なリソースの利用を防ぎます。導入時点で効率的なシステムを構築することで、長期的な視点でのコスト最適化を支援することが可能です。AWSの多様な料金体系の中から、企業の利用パターンに最も適したものを選択し、場合によっては割引プランの適用なども提案します。

3-4. セキュリティ強化とコンプライアンス対応

AWS導入支援会社は、AWSのセキュリティサービスやベストプラクティスに関する深い知識を持ち、企業のセキュリティ要件や業界のコンプライアンス基準に合わせた安全なクラウド環境を構築します。アクセス制御、データ暗号化、脆弱性対策などを実施し、企業の機密情報を保護します。また、各種コンプライアンス認証の取得支援なども行う場合があります。

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4. AWS導入支援のステップ

AWS導入支援サービスを利用したクラウド導入は、一般的に以下のステップで進められます。

4-1. 現状把握と要件整理

まず、企業の現状のIT環境（ネットワーク構成など）や新規導入する環境の要件を把握し、クラウド移行・新規構築の目的や目標、移行範囲などを定義します。この段階で、企業のビジネス戦略やIT戦略との整合性を確認し、クラウド移行の全体像を明確化します。

4-2. クラウド設計・構築

要件に基づいて、ネットワーク構成やサーバー構成を詳細に設計し、構成図や設計書を作成します。設計が完了したら、IaCなどのツールを活用して、AWS上に実際にクラウド環境を構築します。この段階では、情報セキュリティ対策や運用・監視体制の構築も並行して行われます。

4-3. システム移行・テスト

設計・構築されたクラウド環境に、既存のシステムやデータを移行します。移行方式はアプリケーションの特性や移行期間、コストなどを考慮して決定されます。移行作業は、ダウンタイムを最小限に抑えるための綿密な計画と実施が重要です。移行後や新規導入の構築後は、システムが正常に動作するかどうか、性能要件を満たしているかなどを厳密かつ網羅的にテストします。

4-4. 運用・保守と教育

構築・移行完了後は、安定した運用と継続的な改善が重要です。AWS導入支援会社は、運用・保守体制の構築を支援し、監視・アラート対応などの手順を確立します。またサービスによっては、企業のIT担当者に対して、AWS環境の運用に必要な知識やスキルを習得するための教育・トレーニングを提供します。これにより、企業は自律的にAWS環境を運用し、ビジネスの変化に柔軟に対応できるようになります。

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5. AWS導入支援会社（AWSパートナー）の選定ポイント

AWS導入支援を依頼するパートナー企業の選定は、クラウド移行の成否を左右する重要な要素です。以下のポイントを考慮して、慎重に選定する必要があります。

5-1. 認定レベルと実績の確認

AWSパートナーネットワーク（APN）には、さまざまなティアが存在します。ここでいうティアとは、認定を受けたパートナー企業の実績や、その社員が持つ資格を示すものです。より上位のティアに認定されているパートナーは、AWSに関する高度な専門知識と豊富な実績を持っていることをAWSから認定されている、ということになります。2025年5月現在で、ティアには「セレクト」「アドバンスト」「プレミア」の3つがあります。

5-2. 業界・分野における専門性

企業によっては、特定の業界や分野に特化したノウハウを持つパートナーを選ぶことで、より効果的にAWSの導入を進められる場合があります。自社の属する業界やビジネス分野における導入実績や専門知識を持つパートナーを選ぶことで、より的確なアドバイスや支援を期待できます。

5-3. 提供サービスの範囲と柔軟性

AWS導入支援サービスの内容は、パートナー企業によって異なります。クラウド戦略の策定や設計から社員教育まで、一貫したサポートを提供できるパートナーもいれば、特定のフェーズに特化したサービスを提供しているパートナーもいます。自社のニーズに合わせて、必要なサービスを過不足なく提供してくれるパートナーを選びましょう。また、企業の状況や要望に合わせて、柔軟にサービス内容を調整してくれるかどうかも重要なポイントです。

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6. AWS導入支援ならNTT東日本の「クラウド導入・運用 for AWS/ Microsoft Azure」

NTT東日本では、AWSの導入設計から構築、情報セキュリティ対策、運用保守まで、クラウド導入をワンストップでサポートしています。業界トップクラスの3,000名以上のクラウド認定技術者が在籍し、中小企業から大企業まで200社以上のクラウド環境構築を支援してきた実績があります。第三者目線でのクラウド環境チェックも実施し、24時間365日の対応・保守体制で導入後も継続的なサポートを提供します。

クラウド導入・運用 for AWS/ Microsoft Azure

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7. まとめ

AWS導入を検討する際には、本コラムで解説した導入ステップや支援会社の選定ポイントを参考に、自社に適したパートナーを見つけてください。適切なパートナーとの連携を通じて、AWSの潜在能力を最大限に引き出し、ビジネスの成長を加速させましょう。AWSの導入をお考えの方は、ぜひNTT東日本にお任せください！