- オンプレミスサーバーに構築されたRPAのため、RPA稼働中は専用のパソコンを操作できない
- RPAのパソコンに不具合が起きても他のパソコンが作業を肩代わりすることができない
- 情報システム部がないため、保守・運用ができない
CASE STUDY
「課題探し」からの伴走、粘り強い提案、円滑なコミュニケーションを高く評価。情報システム部門が0名でも、オンプレミス型RPAのクラウド移行に成功した事例
クラウド移行で失敗しないためのお役立ち導入事例8選
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医療法人社団ときわ
業種 | 医療業 |
---|---|
従業員数 | 171名 |
本社所在地 | 東京都北区 |
主な事業内容 | 訪問診療、小児在宅医療、外来医療、など |
ホームページ | https://tokiwagroup.jp/ |
導入サービス | |
クラウド利用サービス | Amazon Web Services(AWS) |
サービス導入時期 | 2023年8月 |
ご担当者さま | オペレーション推進課 業務改善グループ 主任 山口 純平さま |
- 「クラウド」を知っている前提で商談が始まった他社と違い、課題探しから会話が始まった
- 細かく要望が変わっていく中でも、毎回要望に応じた提案があった
- RPAを提供している他社の担当者とのコミュニケーションでは、お客さまのメリットを第一に考え、スピーディに連携した
- AWS以外のクラウドサービスの比較を含めて、担当者から丁寧な説明があった
- 価格がクリアしていたことや担当者の説明から、AWSを選定した
- 情報システム部がなく、サーバーやクラウドに詳しい社員が1人もいない状態でもAWSを導入し、問題なく運用できている
- RPAの更新期限に間に合った
- ネットワークやRPAの知識がしっかり身についた
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2016年9月に赤羽で訪問診療を開始し、社会インフラとして質の高い医療を広めることを目的として事業を展開する医療法人社団ときわさま(以下、「ときわさま」といいます。)。
ときわさまでは医療事務における単純作業の一部をオンプレミスのRPAで自動化していましたが、サーバーの更新期限を機にクラウドへ移行することに成功しました。情報システム部門の社員が不在のときわさまが、RPAのクラウド化に成功した事例をご紹介します。今回は、オペレーション推進課業務改善グループ主任の山口さまにお話を伺いしました。
NTT東日本のクラウド導入・運用サービスはこちらよりダウンロードできます。併せてご確認ください。
1. ご相談前の課題と背景
オンプレミスのRPAのため、データのやり取りや保守・運用に課題があった
今回の取り組み以前より、当院ではルーティン業務が多い医療事務の一部に、他社が提供しているRPAを導入し、同じ内容を繰り返す単純作業を自動化していました。単純作業に割かれる時間と手間がかなり現場の負担になっており、同じことの繰り返しで心理的な負担も大きかったのです。それによってミスが発生しやすくなってしまうのではと危機感を抱いてのRPA導入でした。
その際に導入したRPAは、安価なプランを選定したこともあってオンプレミス型のサービスであり、当院では当初、私のPCにインストールし稼働しておりましたが、稼働中は自分の仕事ができないため、RPA専用の端末を用意して6つのロボットを稼働していました。それぞれのパソコンは独立し、それぞれに別々のシナリオが設定されているので、パソコン間でデータを直接共有したり、パソコンに不具合が起きたときに他のパソコンが作業を肩代わりしたりといった柔軟性がありません。データを共有する際には、わざわざインターネットに繋いでオンラインストレージサービス経由でデータをやり取りするほかなかったのです。
また、オンプレミス型であるため、シナリオの設定や作業の実行はすべて担当者が手作業で、RPAが設定されたパソコンに直接入力する必要があったこと、一度RPAを動かすとそのパソコンではRPAの処理が完了するまで作業ができないこと、さらに処理速度が遅かったことも課題でした。さらに当院には、これらの課題を解決できるパソコン管理やシステムの保守、運用を担当する情報システム部がなく、私の部署の2人で兼任している状態が続いていたのです。
そうした状況下でクラウド化を進めることになったのは、RPAの更新期限が迫っていたことが一番の理由です。社内からも不満が出ていたので、これを機にオンプレミス型のサーバーからクラウドに移行することになりました。(山口さま)
NTT東日本ではクラウド導入に関するご相談を承っております。こちらよりお気軽にご相談ください。
2. クラウド・AWSを選んだ理由
利便性やBCPの観点から、クラウド化は必ずすべきと考えていた
私は以前より「クラウド化しない理由がどこにあるのか」と考えるほど、クラウド化を希望していました。たとえば、特定のパソコンだけにしか保存されていないデータがあり、特定の人にしか開けないソフトがある状態は、組織として危ない状態です。BCPの観点からも、クラウド化で誰もが必要な資料をいつでも閲覧、共有できる状態であるべきでしょう。昨今は、紙のカルテから電子カルテへの置き換えが進む医療施設も増えており、医療業におけるクラウド化は今後ますます進んでいくものだと思います。(山口さま)
他社のクラウドサービスとの違いが分からなかったが、担当者から丁寧な説明でAWSを選定
クラウド化にあたって、クラウドサービスの比較検討を実施しました。Amazon Web Services(AWS)と中国系大手企業が手掛けるクラウドサービスの、大きく2つのサービスで比較検討しています。
ただ正直なところ、両者のクラウドサービスのセキュリティ面や安定性などの違いが未経験の自分には分からなかったのです。そのことを率直にNTT東日本さまのご担当者に相談したところ、私が疑問に思っている部分を的確に教えていただけました。たとえば「そもそもクラウドサーバーとは何か」「利用料によるサーバースペックの違い」「RPAを動かすために必要なスペックとは」など、1から教えていただいたのです。最終的には「NTT東日本さまを信じよう」と社内で合意し、ご担当者が推すAWSの導入を決定しました。(山口さま)
3. NTT東日本を選んだ理由
「課題探し」からの伴走や粘り強い提案、円滑なコミュニケーションを評価
NTT東日本さまとの取り組みは展示会がきっかけでした。NTT東日本さまを含め、展示会で数社にお声がけさせていただき、その場で比較検討をしています。数社の方からは、ある程度クラウドについて知っている前提でいきなり話しかけられたため、正直驚いてしまいました。
一方、NTT東日本さまのご担当者は、「そもそも何にお困りですか」という課題探しからお話を聞いていただいたことが、印象に残っています。その展示会会場で、NTT東日本さまにクラウド化のご相談をしようと決定しました。
実際の取り組みでは、細かく要望が変わっていく中でも毎回ご提案いただけたことが嬉しかったです。また、RPAを提供している他社とのコミュニケーションが必要な場面もあったのですが、当院にとってのメリットを第一に考えスピーディに連携いただけたおかげで、三者間のコミュニケーションをとても円滑に進めることができた点も、高く評価しているポイントです。(山口さま)
24時間年中無休で保守のサポートと、コストを抑えられたことで、ギガラクVPNを採用
今回の取り組みでは「RPAサーバーのクラウド化」が最終的なゴールです。ただ、RPAサーバーの構築は、当院のシステムのコアな部分まで関わってくるため、患者さんの大事なデータや経営データが流出することを防ぐためにネットワークのセキュリティを確保する、つまりVPN環境を構築する必要がありました。
そのため、AWSの導入だけでなく、VPN接続も必要になったのです。さまざまなサービスを選定する上で、以下の条件で比較検討しました。
- 24時間年中無休で保守のサポートをしていただけること
- システム上の要件を満たした上で、コストをできる限り抑える
VPN環境を0から構築すると高額なため、他社が提供しているサービスの見積りは想定よりも高いものでした。しかし、「ギガらくVPN」とAWSを組合せた構築であれば、他社の2/3近くのコストに押さえられるとNTT東日本さまのご担当者にご提案いただきました。その後、最終的には半分近くまでコストを抑えられており、大変満足しています。(山口さま)
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4.クラウド・AWS導入後の成果
RPAの更新期限に間に合い、クラウドへの移行を無事に完了
2022年秋の展示会からご相談させていただき、2023年5月に無事、RPAサーバーのクラウド化が完了しました。大まかな流れとして、最初の数ヶ月すべてを要件定義に使い、その後、社内稟議を通しました。承認後、AWSの設定を含めてNTT東日本さまにお任せし、その都度私が理解できるまで説明いただき、そして構築をしていただきました。
業務上の小さな変化として、まず以前RPAを動かしていた専用パソコン以外のパソコンからいつでも使えるようになりました。また、RPAはオンプレミス版からクラウド対応のプランに変更され、無事にAWSのサーバーに構築することができています。すべての移行にはまだ時間がかかりますが、RPAを使いたい人はだれでも好きなタイミングで使えるような環境は整っています。
また、RPAの更新期限に間に合ったことも高く評価しています。(山口さま)
情報システム部がいなくとも、AWSを導入、運用できていることが最大の成果
予算の都合上、ミニマム構成にしていますが、現状は問題なく運用ができています。今回の取り組みにおける1番の成果は、情報システム部がなく、サーバーやクラウドに詳しい社員がいない状態でもAWSを導入し、現在まで問題なく運用できていることです。
当初は「クラウド」についてまったく分からない状態からの取り組みでしたが、NTT東日本さまのご担当者に丁寧に教えていただいたおかげで、今ではネットワークやAWSの知識がしっかり身についたことが、特に私個人が最も評価しているポイントです。知識が身についたことで、院内のシステムで何に困っているのか、どこが問題なのかを理解することができるようになったため、NTT東日本さま以外のパートナー企業さまへの相談がしやすくなりました。(山口さま)
5. クラウドを導入し、今後挑戦していきたいこと
今後もICTやクラウドを活用し、法人内の手作業を減らしていきたい
まだまだ当院のDXは現在も進行中ですが、今後も手作業をいかに減らしていくことができるか、ICTを活用しながら模索していきたいですね。今回はRPAサーバーのクラウド化の取り組みですが、今後はどこにいても同じ事務作業ができるようになれば、より一層生産性が向上できるはずです。
今回の取り組みで得られたネットワーク、そして実績をベースに、これからもDXに取り組んでいきたいですね。(山口さま)
6. これから取り組む方へのアドバイス
「DXなんてハードルが高くて無理だ」と思い込まず、まずはやってみて
最近では、クリニックや医療施設を対象にした業界専門の展示会もあり、さらにコロナ禍でウェビナーもかなり増えました。ウェビナーの内容も、インターネット回線を引くところから始まる初歩的なものから、RPAやクラウドを活用してどんどんDXを進めていこう、といった上級者向けのものまで幅広いです。
「DXなんてハードルが高くて無理だ」と思い込まずに、まずやってみるのはいかがでしょうか。意外な気づきが得られるかもしれませんし、思ったよりも簡単だったと拍子抜けすることもあるかもしれません。また、多くの医療機関がDXを進めると医療業界全体でより縦も横も繋がりがスムーズになります。それは患者さんの為にもなるのです。とにかくまずはやってみること、その際にはNTT東日本さまのような強力なパートナーに相談するのも正しい選択だと思います。(山口さま)
7. おわりに
クラウド導入を検討されている方は、NTT東日本へご相談ください
医療法人社団ときわさまでは、一箇所の拠点で保守・管理していたオンプレミスのRPAサーバーをクラウドに移行されました。
クラウドを導入することになった背景として、
- RPAが稼働しているときは、専用のパソコンは操作できない
- RPAのパソコンに不具合が起きても他のパソコンが作業を肩代わりすることができない
- 情報システム部がないため、保守・運用ができない
という状況がありました。
医療法人社団ときわさまと同じように、オンプレミスで運用するRPAにお悩みの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回の事例と同様に、RPAサーバーをクラウドに移行すれば、その管理負担は低減・解消される可能性があります。
NTT東日本なら、そもそもクラウド化するべきかのご相談や、ネットワークの構築から保守・管理まで対応できるため、企業ごとの状況や課題に最適なクラウド環境をワンストップでご提供することもできます。
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上記のようにお悩みなら、まずはNTT東日本にご相談ください。
- 文中記載の組織名・所属・肩書き・取材内容などは、すべて2023年8月時点(インタビュー時点)のものです。
- 事例はあくまでも一例であり、すべてのお客さまについて同様の効果があることを保証するものではありません。
- Amazon Web Services(AWS)は、米国その他の諸国における、Amazon.com, Inc.またはその関連会社の商標です。
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