AWS請求代行サービスとは?~利用するメリットとNTT東日本のリセールサービスについて解説~

1. AWS請求代行サービスとは?
企業がAWSを利用する際、通常はAWSと直接契約し、利用料金をアメリカ・シアトルにあるAWS本社に対して支払う形となります。しかし、直接契約の支払いフローは日本企業の運用と合わない点も多く、特に経理処理やアカウント管理に課題を感じる企業は少なくありません。
1-1. AWS利用のよくある課題
企業がAWSを直接契約で利用する場合、以下のような課題がしばしば指摘されます。
- 支払いがドル建てのため、為替変動によるコスト増の懸念があり、予算管理が不安定になる
- クレジットカード決済が基本で、銀行振り込みには対応しておらず、法人の経理方法と合致しにくい
- AWSアカウントを複数持っている場合、全社的な利用状況の把握やコスト管理が困難になる
- 技術サポートが英語対応中心のため、問い合わせのハードルが高い
これらの課題が、企業の運用効率やガバナンス、さらには社内のIT部門と経理部門の連携に支障をきたす要因にもなっています。
こういった課題を解決するのがAWSの認定パートナー(以下、パートナー)が提供するAWS請求代行サービスです。
1-2. AWS請求代行と直接契約の違い
AWS請求代行サービスとは、AWSから公式認定された国内のAWSパートナー(以下、パートナー)が、利用企業に代わって請求および支払い業務を担う仕組みです。
主に以下のような直接契約との違いがあります。
| 項目 | 直接契約 | 請求代行サービス |
|---|---|---|
| 支払い方法 | クレジットカード(米ドル建て) | 請求書払い(円建て) |
| 請求元 | AWS本社(米国) | 国内のパートナー(例:NTT東日本) |
| サポート | AWS公式によるサポート (英語中心) |
国内パートナーによる日本語サポート |
| アカウント請求 | アカウントごとに請求が発生 | 複数アカウントの請求書の一本化も可能 |
| 請求書の仕様 | 英語表記/米ドル建て | 日本語表記/日本円建て |
また請求代行以外にも、パ―トナーによっては、AWSの導入や運用に関連するさまざまなサービスプランを提供しています。支払い業務の効率化だけでなく、技術支援や情報セキュリティサポートなど、AWS全体の運用をより効果的かつ安定的に進められる点も大きな特長です。
以下の章では、NTT東日本が提供する「AWS請求代行サービス」について詳しくご紹介します。
2. NTT東日本のAWS請求代行サービス
NTT東日本では「AWS請求代行サービス」を提供しています。本章では主要な特長7点ご紹介します。
- ①円建ての請求書による支払い
- AWSと直接契約する場合、クレジットカードによるドル決済が基本となります。クレジットカードでドル決済する場合、「外貨取扱手数料」の支払いが生じるなど経理処理の負担が増加するリスクがありますが、当社サービスをご利用いただくことで日本円建てかつ請求書による支払いが可能です。
- ②AWSアカウントの新規作成・迅速な環境構築
- スピーディにセキュアなアカウントを発行します(最短3営業日~)。またご要望に応じて、アカウント発行のみならずお客さまのクラウド環境構築や運用保守もご支援可能です。
- ③技術的な相談も日本語でサポート
- 請求対応にとどまらず、「AWSの設定で困った」「夜間や休日のトラブル対応」といった技術的なご相談も24時間365日体制の当社専用窓口にて日本語で承ります。
- ④セキュアなAWS利用を支援
-
お客さまのAWSにおける操作ログは当社管理のAmazon S3バケットにセキュアに保存され、定期的な改ざん有無の確認が行われます。
お客さまは操作ログの可用性、改ざん防止等の検討を行う必要なく、AWS環境のコンプライアンスを高めることが可能です。
- ⑤ご利用状況に関する月次レポートの送付
-
月に一度、主に情報セキュリティに関する利用状況レポートを送付します。
例えば、多要素認証(MFA)が有効化されていないユーザーが存在しないか、弱いパスワードポリシーが設定されていないかなどを定期的にレポートとして送付し、お客さまの安心・安全なAWS利用を支援します。
- ⑥活用促進に向けたポータルサイト
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AWSのご利用に関するさまざまな情報を提供するポータルサイトをご覧になれます。
AWS活用のTIPSやご利用開始時の設定項目、注意点などをご確認いただけます。
- ⑦豊富な実績と高い技術力
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NTT東日本は、業界トップクラス(3,000名以上)のクラウド認定技術者が在籍しAWSおよびMicrosoft Azureに関する高度な認定資格を保有しています。中小企業から大企業まで200社以上のクラウド環境構築支援実績があり、安心と信頼のサービスを提供し続けています。


3.AWS請求代行サービスの利用がおすすめな場合
最後に当社請求代行サービスに寄せられるよくあるご質問をご紹介します。
-
Q
請求書払いではなく口座引き落としも可能ですか?
-
A
可能です。ご契約時にお申し付けください。
-
Q
支払いのタイミングについて教えてください。
-
A

月額料金が発生した月の翌々月に当社からご契約者へ請求書を発行いたします。ご契約者は請求書発行日の月末までにお支払いください。
※詳細はこちらの利用規約をご覧ください。(Amazon Web Services(AWS)、Microsoft Azureの導入・運用支援 サポート情報)
-
Q
申し込み方法について教えてください。
-
A
当社営業担当からご案内いたしますので、まずはこちらのフォームからお問い合わせください。
-
Q
1契約で最大何個のアカウントを発行することができますか?
-
A
1契約あたり最大10アカウントまで発行が可能です。
-
Q
現在AWSから直接調達したアカウントがあります。NTT東日本のリセールサービスに移管することは可能ですか?
-
A
既存のAWSアカウントをNTT東日本のサービスへ移管することも可能です。
-
Q
クラウドの構築や運用についてもお願いできるのでしょうか?
-
A
クラウドの構築・運用もうけたまわりますのでぜひお気軽にお問い合わせください。
4. まとめ
クラウド活用を進める企業にとって、AWS請求代行サービスを導入することは、経理処理の効率化だけでなく、AWSを活用するためのサポート体制を強化する有効な手段です。メリットだけでなく注意点や選定のポイントをおさえ、自社にとって適切なサービスパートナーを見極めることが重要です。AWS請求代行サービスの導入をお考えの方は、ぜひNTT東日本にお任せください!
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