【第3回】業務システム導入の勘所

皆さま、こんにちは。しなもんです。
顧客データに関するコラムも第3回までやってまいりました。第2回では、CRM機能を実装した事例を紹介しましたが、皆さま読んでいただけましたか?
【第2回】CRM機能の活用事例
第3回では、ついにCRM機能を導入するために何を準備すべきなのか?という部分を掘り下げていきます。
CRMを導入し業務を改善したお客さまのように、本コラムで必要な準備項目をマスターし、CRM機能を導入してみましょう!

Ⅰ.CRM機能を導入する5つのステップ

①課題を明確化する

課題を明確化し、CRMを活用した解決方法を検討します。

<例1>

課題:人手が不足しており採用活動を行いたいが手が回らない

解決案:情報管理を自動化し、人手不足解消に繋げる

<例2>

課題:売上を向上させたい

解決案:営業一人ひとりの受注率を向上させるために、優れた営業方法の型を作り受注率の向上に繋げる

課題を明確化し、どのような解決方法があるか検討することが重要です。

②課題解決方法を具体化する

課題を明確化し解決案を検討した後は、解決方法を具体的に検討しましょう。
検討方法は2種類あります。

1.運用を変更する方法:社員の動きを変え、課題を解決する
2.システムで補う方法:システム要件を定め、CRMで課題を解決する

2.の場合は、解決案を細部まで確認・取捨選択し、システム要件に落とし込む必要があります。
この時、部分最適ではなく全体最適を目指し、大きな視点で解決方法を考える必要が有ります。

③要件に合ったCRMを選定する

システムを利用し課題解決を行う場合は、③に進みます。
はじめから自社に合ったCRMシステムを導入することができればベストですが、容易ではありません。そのため、まずは汎用的な機能が具備されているか確認しましょう。将来的にCRMを利用する業務範囲を拡大する際、コストや手間を削減することができます。
CRM選定に迷う場合は、複数社に相談し選定することも必要となってきます。

④CRMを設定、開発、導入する

システムを決定した後は、CRMベンダーに課題と解決案を明確に伝え、CRMの設定を行っていきます。③の選定を経て自身で構築することができると判断した場合は自社開発も手段の一つです。初期段階から設計をしっかり行うことが設定の手戻りや不整合の防止に有効です。不慣れな場合はベンダーに依頼することをおすすめします。

⑤定着活動を行う

せっかくCRMを導入しても、入力の手間等が現場に理解されずシステム活用が定着しない…こういった事象は珍しいことではありません。また、導入当初は入力されていたが、時間が経つにつれ更新頻度が落ちていくこともあります。この場合、利用者に最も身近な管理者が根気強く入力を確認し、入力されていない時は入力を促し、徐々に定着させていく必要が有ります。こうした定着活動を経て、システムが業務に組み込まれていくのです。

各ステップを検討しCRMを導入していきますが、CRMシステムはサービス数が多く、要件に合わせたカスタマイズまで加味すると選定が難しく感じられるかと思います。
Ⅱでは、どのCRM機能に決定すべきか決め手をご紹介します。

Ⅱ.自社に合ったCRMを選択してみましょう!

Ⅰを元にCRMを選択します。この時、課題に加え、利用部署も合わせて検討することが重要です。

例えば、営業部のみで利用する場合はお客さま情報を保管し、過去の対応履歴のみを確認できるシンプルなCRMでも問題ないかもしれません。初期費用やランニングコストが安く、短期間で導入できる!とメリットばかり、それで良いのでは?と思う方もいらっしゃるかと思います。

しかし、ここで考えてください!
その導入範囲で、本当に課題解決になっていますか?
社内の課題は、単一部署の業務変革だけで解決できるものは少なく、他部署との連動が必要なケースが多くあります。

目の前にある課題を解決するためだけにCRMを利用するのではなく、ぜひ視野を広げ社内の全体最適を見据えたCRMを導入ください。
「個別最適ではなく全体最適で考える」これがキーワードとなりますので、皆さんもぜひその視点を取り入れて検討を進めて下さい。

Ⅲ.料金体系は?

CRMの提供形態としては、大きく分けて3種類(独自開発型・パッケージ型・クラウド型
)あり、それぞれで費用が異なります。
メリット・デメリットを元に違いを見ていきます。

図にある通り、業務に合わせてカスタマイズしながらCRMを導入する場合は開発費用が高くなる傾向のため、予算と課題解決の双方を意識し、自社に合った最適なプランを選択していく必要があります。
また、料金比較を行う際はスモールスタートする場合の費用、本格利用時の費用どちらも予算に収まるかを確認しておきましょう。

Ⅳ.費用対効果の見極め方

続いては、費用対効果を見極める方法です。
「導入した機能で費用対効果は十分と言えるのか?」という目線でチェックしましょう。

①コスト削減効果

こちらの項目は、【工数(時間)×人数】により比較可能です。最も想像しやすい項目ではないでしょうか?
例えば「過去打ち合わせを行ったが、期間が空きすぎてお客さまの希望・現状を思い出せない」といったケースでは、メモを探す作業から始まり、確認までに非常に時間を要する場合もあります。この時、CRMに情報を入力していれば瞬時に確認することができ、新しい担当者が増えた場合も情報をシステマチックに共有することができます。

②顧客の維持効果

この項目は即効性は低いものの、長期的な利用により効果が積もっていく未来への投資です。①コスト削減にも記載した通り、CRMに情報を登録すれば過去の取引履歴を容易に参照できます。担当者が変わった場合も情報を参照すれば、引継ぎまでのやり取りを継続でき、お客さまとのリレーションが弱まることはありません。長期的に製品やサービスを利用することで効果を生み出します。

③営業組織の底上げ

お客さま対応を蓄積することは、チームメンバーそれぞれの営業方法の可視化につながります。売り上げを比較しながら個々の営業内容を分析するとより効果的な営業方法を見出すことができるのではないでしょうか?効果的な営業方法を見極め、社内展開することで営業部全体の質の向上が期待できます。

これらの項目を参照しながら、費用対効果を見極めていきましょう!

Ⅴ.システムの定着

「CRMを導入したのに運用が定着しない!」これはどの会社でも起こりうることです。「何十年間も紙で行ってきたのに、なぜ今更電子化?」や「入力する時間がもったいない」と思われる社員の方もいらっしゃると思います。
そんな時は、下記の工夫をしましょう。

①まずは効果を実感しやすい一部分のみ入力してもらう
②入力内容を可視化する

社員に「これは便利だ!」と思わせる内容が可視化できると非常に効果的です。

③入力内容を徐々に増やし、レポート化する

「可視化だけでなくレポート化することで、報告資料作成にも使える!」と実感していただくことが目的です。

そのためには、各現場で【入力してもらう】ことを何度も指導しましょう。その後は、CRM機能を利用して可視化・レポート化させることができます。
入力して良かったと思ってもらう仕組みを検討・実施することで、システムの定着を推進していきましょう!

Ⅵ.まとめ

本コラムでは、CRM機能を導入する上でのステップなどをご紹介しました。
次回は、数あるCRM機能から1つを実際に試してみようと思います!
ついに最終回です。次回もぜひご覧ください。

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