COLUMN
新入社員が入社半年でAmazon Connect構築してみた!!!
はじめまして! 2020年4月に入社しました新入社員のしなもんです。
コロナ禍で相談を受ける機会が多くあったAmazon Connectと呼ばれるAmazon Web Services(以下AWSとする)で提供されている低コストなオムニチャネルのクラウドコンタクトセンターのサービスについてコラムを作成していきます。当コラム(第1回)ではAmazon Connectの基本的な構築方法をご紹介します。
Amazon Connectの基本的な構築から応用的な範囲まで簡単に構築できるよう情報を掲載していきますのでぜひ読んでみて下さい!
Ⅰ.Amazon Connectとは?
Amazon Connectとは、簡単に構築可能な低コストのオムニチャネルのクラウドコンタクトセンターです。従量課金で使用することができ、コンタクトセンターの運用を簡素化し、オペレーターの効率を向上させ、コスト削減を行う事ができるサービスです。
Amazon ConnectではContact Control Panel(以下CCPとする)を使用し、通常のコンタクトセンターと殆ど変わらない機能を体感することができます。また、Amazon Connectでは多くのAWSサービス・CRM製品と統合することも可能となっており、使用する方に合わせてカスタマイズができることも魅力の一つです。
Amazon Connectは既存の物理的なコンタクトセンター(PBX)と比較した場合、メリットがいくつか存在します。固定電話契約が不要であること・インターネット環境につながるパソコンがあれば数日でコンタクトセンターの環境構築が完了出来るためPBXと比較した場合圧倒的に短納期で対応可能なことなどが挙げられます。以上から在宅時のコンタクトセンター立ち上げなど短納期が求められる際にも非常に活躍するサービスと言えます。
Ⅱ.Amazon Connect構築
それではここからAmazon Connectの実際の構築に入っていきます。
4つの手順を行うことでAmazon Connectを使用して会話をすることができます。
① インスタンス作成
まず始めにインスタンスを作成しましょう。Amazon Connectに接続するためのURLを作成する手順と考えてもらって大丈夫です。
1. Amazon Connectのインスタンス名を入力(図1)し、画面右下にある次のステップを選択します。
図1
2. 管理者の作成ではスキップを選び、次のステップを選択します。
3. テレフォニーオプションでは「着信通話をAmazon Connectで処理します」と「発信通話をAmazon Connectで処理します」にチェックをつけ、次のステップを選択します
4. データストレージでは通話録音を行なった際に通話が保存される場所を把握し、次のステップを選択します
5. 確認して作成では、作成内容に誤りがなければ画面右下にあるインスタンスの作成を選択します
2~3分待機したあとに下記画面が出てきたら成功です!今すぐ始めるを選択します。
Amazon Connectではデフォルトで英語表記になっているため、日本語表記に変更したい場合は画面上部右側(図2)で日本語を選択し、日本語表記に変更してください。
図2
画面に従い今すぐ始めるを選択し、電話番号の取得画面ではここではスキップを選択します。
② コールフロー作成
ここでは、着信がかかってきた際の実際のAmazon Connectの動きを作成します。
ダッシュボードの画面左側にある選択肢から図3にあるように問い合わせフローを選択します。
図3
画面が遷移したら画面右上にある問い合わせフローの作成を選択し、コールフローを作成していきます。
遷移すると最初の画面は図4のようになっています。
図4
ⅱからコンタクトセンターで使用したい操作内容をクリック&ドラッグしてⅲにおきます。
選択できる30種類の中から自由に組み合わせコールフローを作成します。
今回は図5のようなコールフローを作成しました。
図5
作成が完了したら、ⅳの公開ボタンを選択しコールフローの作成を完了します。
③ ユーザー作成
Amazon Connectを管理する管理者と通話対応を行うオペレーターの二人を設定します。
ダッシュボードの画面左側にある選択肢から図6にあるようにユーザー管理を選択します。
図6
画面遷移後、画面右側上部にある新しいユーザー追加を選択します。
新しいユーザーの追加ページでは、作成もしくはアップロードを選択します。複数のユーザーを登録する場合は、エクセルなどで一括に記入したものをアップロードするためアップロードを選択することをお勧めします。今回は2名しか作成しないため、作成を選択します。
はじめに管理者から作成します。
<管理者>
名・姓・ログイン名・パスワード・パスワードの確認を入力します。
ルーティングプロファイルではBasic Routing Profile、セキュリティプロファイルではAdmin、電話の種類ではソフトフォンを選択します。内容を確認後、保存を押してください。
続いてオペレーターの作成です。
<オペレーター>
先ほどと同様に名・姓・ログイン名・パスワード・パスワードの確認を入力します。ルーティングプロファイルではBasic Routing Profile、セキュリティプロファイルではAgent、電話の種類ではソフトフォンを選択します。内容を確認後、保存を押してください。
これでユーザー登録は完了です。
④ 電話番号取得
現在Amazon Connectでは電話番号の取得はAWSサポート窓口に申請を行わなければ取得ができません。(2020年11月現在)
必要となる書類としては、下記4点です。
- 番号を必要とするAmazon ConnectのインスタンスのARN
- 必要な電話番号の数
- 申請者の政府発行の有効な身分証明書(運転免許証、パスポートなど
- お客さま住所が記載されている書類(公共料金の請求書、法務省からの企業登録証(登録事項証明書など)、行政機関からの領収書、国税または地方税に関する証明書(納税証明書など)、社会保険料の領収書等)
1~2週間待つとAWSから電話番号が付与されたことが確認できるようになります。
①~④の構築終了後オペレーターでログインし、ステータスをAvailableに変更すると通話が受信できるようになります。(図7)
図7
以上でAmazon Connectを使用して通話ができるようになりました!
Amazon Connectは、クラウド環境のコンタクトセンターのためスモールスタートで始めたい方や小規模の企業にて導入するシーンで大いに役立ちます。また、普段利用している電話と比べ海外にも非常に安いコストで通話をかけることができるため、海外の方とお話しする機会が多くある現場にもお勧め出来るサービスです。
シンプルなCCPでできており、どなたでも利用いただけるサービスかと思いますので、是非一度導入をご検討されてみてはいかがでしょうか?
Ⅲ.次回は
第2回では、コールフローをより複雑に作り込み、転送機能やIVR機能の実装をしていきます。
それでは、次回もお楽しみに!
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