Microsoft Ignite 2025 参加体験記（Microsoft Ignite 2025参加レポート）

1. Microsoft Igniteとは？

Microsoftの公式文書には、Microsoft Igniteについて次のように説明されています。

Microsoft Igniteは、顧客、パートナー、開発者がマイクロソフトのテクノロジーを最大限に活用し、人々や組織が仕事に取り組む方法を変えるための最新情報と創造物を紹介する毎年恒例のイベントです。

引用：マイクロソフト・イグナイト　BOOK OF NEWS　2025年11月18日～11月21日

Microsoft Igniteには世界中からITエンジニアや開発者、DX推進担当者が集まり、セッションやデモ、展示ブースを通じて最新トレンドに触れられます。

2025年のテーマはまさに「AIトランスフォーメーション」といえるほど、AIに関する情報が数多く紹介されました。

今年は11月18日〜21日（現地時間）で開催され、開催場所はサンフランシスコ（CA,USA）。

参加形態は現地＋オンラインのハイブリッドでした。

現地参加が約2万人、オンラインは20万人以上と、昨年の約2倍に増加しており、年々注目度が高まっていることが数字にも表れています。

Microsoft Igniteは、単なる技術発表の場にとどまらず、主に次の3つの形式で“体験しながら学ぶ”ことができるのが特徴です。

• セッション： 最新技術情報や事例の講演
• ラボ： 手を動かして技術を体験する実践型プログラム
• ハブ： Microsoft各部門や企業ブースと対話しながら学ぶ交流スペース

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2. 参加までの道のり

Microsoft Igniteに参加するためには、まずオンラインで「Microsoft Ignite パス」を購入する必要があります。

特に現地参加のパスは毎年人気が高く、早い時期に売り切れることもあるため、参加を検討している場合は早めの購入がおすすめです。

イベント前には、公式サイト上で自分のスケジュールを組むことができます。

Microsoft Ignite Session catalog

セッションやラボの一覧が公開され、気になるものを事前に登録しておくと当日の移動がスムーズになります。

なお、一部のラボは事前登録が必須で、人気のものはすぐに満席になるため、公開されたら早めにチェックしておく方が安心です。

実際に、同僚が申し込み予定だったラボが満席で取れなかったことがありました。しかし時間を置いて再度確認したところ、同じ内容の追加開催が後から設定されていて参加できた例もあり、こまめなチェックが有効だと感じました。

私は開催日前日にサンフランシスコ入りしました。今回の滞在先はユニオンスクエア周辺で、会場となる Moscone Centerまでは徒歩10〜15分程度。

また、前日には会場でバッジ（参加証）を受け取ることができます。

このバッジは会場に入るたびに提示が必要なため、期間中ずっと携帯する必須アイテムになります。

バッジ受け取りの際には、ノベルティとしてリュックサックとボトルもいただけました。街を歩いていると、同じリュックサックを背負っている人があちこちにいて、イベントの一体感を感じました。

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3. 現場で感じたMicrosoft Igniteの魅力

Microsoft Ignite 2025の初日は、Keynoteの会場に開始の約1時間前から並びました。

特にKeynoteは座席がすぐに埋まるため、余裕を持って並ぶのが定番だそうです。

会場に入ると、大きなスクリーンとライブイベントのような演出で、まるでテクノロジーのライブを観に来たような高揚感がありました。

keynoteでは、AIやエージェントなどの最新技術が次々と紹介されていきました。

特に印象的だったのは、WordとExcelのAgent Mode(エージェントモード)追加発表の際のデモンストレーションです。AIが見積り取得から注文までのタスクを支援する未来像が示されていました。

Keynote終了後に会場の外へ出ると、そのデモで作られたTシャツが実際に並べられ、参加者に配られていました。こうした遊び心のある演出は、現地だからこそ体験できるポイントだと感じます。

ハブには、Microsoft各部門のブースとパートナー企業のブースが並んでいます。カジュアルに見える雰囲気とは裏腹に、ここでは担当者と近い距離で気になったことを質問したりデモを見せてもらったりと実務的な会話ができます。

ブース数が多く迷うこともありますが、日本人のMicrosoft社員の方がツアー形式でブース紹介をしてくれるプログラムもあるので、迷った方は参加してみるのがおすすめです。

初歩的な質問でも丁寧に答えてくれ、「エージェントを作るときにどんな工夫をしているのか」などの雑談レベルのコミュニケーションもできるのが魅力的です。

一方で、パートナー企業のブースはミニゲームやノベルティ配布が目を引き、他社製品に触れてみるいい機会となりました。

途中でクッキーや緑茶などの軽食が配られることもあり、場の雰囲気は明るく、参加者同士が自然と会話を始めやすい空気があります。

セッションでは、私は主にマルチエージェント関連や Microsoft Foundry関連を中心に回りました。

英語のセッションではすべて細かく理解するのは難しい場面もありましたが、スライドに示されるキーワードやデモの動きから、内容の核心はつかみやすいと感じました。

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4. まとめ

Microsoft Igniteは、技術イベントでありながら堅苦しさがなく、朝の軽食からランチ、午後のおやつまで提供されたりと、参加者が自然に楽しめる工夫が随所にありました。「学びながら楽しむ」というスタイルをいたるところで感じ、テクノロジーのお祭りという言葉がしっくりくる体験でした。

今回の参加を通じて、いくつか印象に残ったことがあります。

まず、AIがより身近に、人に寄り添う存在として進化しているということです。誰でもエージェントを作れる時代になったからこそ、最も重要になるのは「どう使うか？」という人の工夫の部分であり、ここに技術者としての腕の見せどころがあると感じました。

また、PRのうまさも強く印象に残りました。ブースにゲーム要素を取り入れたり、思わず手に取りたくなるノベルティが並んでいたり、keynoteと連動した演出があったりと、「新しい技術に触れてもらうためのワクワク感づくり」が非常に巧みでした。

現地に行って初めて、Microsoft Igniteは“学ぶ場”であると同時に、“魅せる場”でもあることに気づきました。このPRの仕方を学べるのも、現地参加ならではの価値だと思います。

初参加で得た経験は、今後のプロダクト開発や情報発信にも活かしていきたいと感じています。

来年のMicrosoft Ignite 2026も同じサンフランシスコのMoscone会場で開催されます。初めて参加する方にとって、このレポートが少しでも雰囲気をつかむヒントになれば幸いです。

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