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1. Microsoft Ignite 2025参加のために訪れたサンフランシスコ

この街で、カンファレンスと同じくらい…いや、実はそれ以上に楽しみにしていたものがあります。それが、自動運転配車サービス「Waymo One(ウェイモ・ワン)」です。

Googleの親会社Alphabet傘下のWaymoが提供するこのサービス、すでにサンフランシスコでは「実験」ではなく、市民の足として完全に定着しています。今回、実際に2回ほど乗車してきましたので、そのレポートです。

2. 街中が「ロボタクシー」だらけ?

まず驚かされたのは、街中を走っているWaymoの多さです。

観光地周辺では3〜4台連なって走っている光景も珍しくありません。サンフランシスコのタクシー市場ですでに20%以上のシェアを占めているとか、そういう情報もあります。

2024年6月に待機リスト(Waitlist)が撤廃され、誰でもすぐに乗れるようになったことで、爆発的に普及したようです。

車体全体。ガラス製のボンネットにセンサーが搭載されていて、高速回転する。

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3. 登録の壁は「SMS」のみ

利用方法はUberやGrabとほぼ同じ。アプリをダウンロードして、Googleアカウントとクレジットカードを紐づけるだけです。

一つだけ注意点があるとすれば、初回登録時にSMS認証が必要なこと。私はdocomoのirumo契約で、現地のT-Mobile回線を拾ってSMSを受信できましたが、海外ローミングの設定をしていないメンバーは登録で躓いていました。もし現地で試すなら、日本にいるうちに登録を済ませておくか、SMSが受信できる環境の準備が必須です。

4. いざ、無人の車内へ

配車を依頼すると、指定の場所へJaguar I-PACE(電気自動車)がやってきます。

乗車手順は非常に未来的です。

  • 車の確認: ボンネット上のLiDARディスプレイに、自分のイニシャルが表示されます。
  • 解錠: アプリ操作でドアロックを解除。
  • 乗車: もちろん運転席には誰もいません。後部座席に乗り込みシートベルトを装着。
  • 出発: 車内の「Start」ボタン、またはアプリで指示を出せば発進します。
アプリの画面。音楽再生も可能。

5. Uberよりも安全? 感嘆のドライビングテクニック

今回、ホテルのあるWestinから約7kmの移動で利用しました。料金は朝の混雑時で約24ドル。Uberと同等レベルで、チップが不要な分、気分的には少し気楽です。

肝心の乗り心地ですが……正直、人間が運転するUberよりずっと安心できました。

「当たり外れ」がないんです。

特筆すべきはその回避能力。

走行中、路肩に止まっていたトラックのドアが突然開くというヒヤリとする場面がありました。しかしWaymoは、急ブレーキではなく、最低限のハンドル操作でスッと回避。

また、電動キックボード(日本のLuupのようなもの)が飛び出してきた際も、非常にスムーズに減速して対応していました。

これは、車両の四方に搭載されたカメラと、屋根の上で高速回転している「LiDAR(ライダー)」が、360度常に周囲を監視しているおかげです。AIである「Waymo Driver」が、人間以上の注意深さで交通状況を把握していることを肌で感じました。

車内の様子。雨が降っているとワイパーもでる。

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6. 車内は「自分だけの空間」

車内では好きな音楽をかけたり、ディスプレイに表示されるリアルタイムの3Dマップを眺めたりと、完全にプライベートな空間です。

面白かったのは、雨天時にワイパーが作動していたこと。センサーの視界確保が主目的でしょうが、乗っている人間からすると「ちゃんと前が見えている」という安心感にも繋がります。

タッチディスプレイ。センサーで検知した動体物をリアルタイムに表示。
3Dマップと統合されているので、極めて精度が高い。

7. 総括:東京でも通用するレベル

サンフランシスコの交通事情は、坂が多く、車やバス、自転車が入り乱れる複雑なものです。この環境でここまで完璧な運行ができているなら、東京や首都圏でも十分に通用する技術レベルに達していると確信しました。

この都市はテクノロジー主導で新しい交通の形を確立しつつあります。今後、有人タクシーとの共存や都市設計がどう変わっていくのか、非常に興味深いです。

皆さんもサンフランシスコに行く機会があれば、ぜひ「未来」を体験してみてください。登録用のSMS受信準備だけは忘れずに!

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8. 補足データ(乗車ログ)

  • ルート1: Westin Hotel →1515 3rd street (約7km) | 時間:36分 | 料金:約$24 (朝のラッシュ時)
  • ルート2: 復路 (約5km) | 料金:約$19 (ランチタイム)
  • 使用車種: Jaguar I-PACE

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