Microsoft認定資格合格体験記(AZ-900, SC-900, SC-200)

こんにちは!NTT東日本 セキュリティエンジニアのコーダイです。
私の所属しているチームではMicrosoft製品を主に扱っており、スキルアップのために資格取得が推奨されています。今回は最近Microsoftの認定資格を取得した3名のエンジニアの合格体験記をお届けします。
認定資格を今後取得される方の一助となれば幸いです。
NTT東日本では、Microsoft Azureなどクラウドに関するお役立ち情報をメールマガジンにて発信していますので、ぜひこちらからご登録ください。
目次:
- 1. Microsoft認定資格について
- 1-1. Microsoft認定資格の概要
- 1-2. 資格体系
- 2. Azure Fundamentals(AZ-900)
- 2-1. 試験の概要
- 2-2. 受験者のバックグラウンド、受験の動機
- 2-3. 試験対策
- 2-4. 試験の感想、注意点
- 2-5. 合格後の変化、今後の目標
- 3. Security, Compliance, and Identity Fundamentals(SC-900)
- 3-1. 試験の概要
- 3-2. 受験者のバックグラウンド、受験の動機
- 3-3. 試験対策
- 3-4. 試験の感想、注意点
- 3-5. 合格後の変化、今後の目標
- 4. Security Operations Analyst Associate(SC-200)
- 4-1. 試験の概要
- 4-2. 受験者のバックグラウンド、受験の動機
- 4-3. 試験対策
- 4-4. 試験の感想、注意点
- 4-5. 合格後の変化、今後の目標
- 5. まとめ
1. Microsoft認定資格について
1-1. Microsoft認定資格の概要
Microsoft認定資格とは、Microsoft製品や技術に関する知識・スキルを証明するための公式の資格プログラムです。
全世界共通の資格のため、日本のみならず世界でそのスキルを証明することが可能です。
資格によっては有効期限がありますが、無料の更新試験を受けることで延長が可能です。
1-2. 資格体系
資格は6つの分野に分かれています。またレベルは3段階です。
【分野】
- Infrastructure
- Data and AI
- Digital app and innovation
- Modern work
- Business applications
- Security
【レベル】(下から)
- Fundamentals
- Role-based
- Specialty

Microsoft認定資格一覧(Become Microsoft Certified を参考に作成、2025年7月現在)
資格の詳細情報については、下記のサイトをご確認ください。
今回は上図の青文字の資格について取り上げます。
NTT東日本では、Microsoft Azureなどクラウドに関するお役立ち情報をメールマガジンにて発信していますので、ぜひこちらからご登録ください。
2. Azure Fundamentals(AZ-900)
執筆者:NTT東日本 セキュリティエンジニア イタガキ
2-1. 試験の概要
- レベル:初級
- 試験の内容:クラウドの概念全般および、Microsoft Azureに関する基本的知識
- 対象製品:Microsoft Azure
- 公式サイト:https://learn.microsoft.com/ja-jp/credentials/certifications/azure-fundamentals/?practice-assessment-type=certification
2-2. 受験者のバックグラウンド、受験の動機
私は普段、Microsoft SentinelをはじめとしたMicrosoft製品を活用し、社内の情報セキュリティ強化や運用効率化に取り組んでいます。日々の業務の中でAzure製品に触れる機会が多く、「自分が使っているサービスの基盤をもっと深く理解したい」という思いが強くなってきました。
特に、業務で扱っているAzureサービスやその他の関連技術について、体系的に学びたいという気持ちが芽生え、まずは基礎からしっかり固めようと考えてAZ-900(Azure Fundamentals)の受験を決意しました。
この資格取得を通じて、業務で扱っている製品や構成について整理し、他者にわかりやすく説明できる力を身につけたいと思いました。そしてAzureの基本概念をしっかり押さえることで、より効果的な活用や提案ができるようになることを目指したく受験を決意しました。
2-3. 試験対策
書籍とUdemyを用いて試験対策を行いました。
- 書籍:最短突破 Microsoft Azure Fundamentals[AZ-900]合格教本 改訂新版
こちらの本は約300ページあり、基本的な知識を身につけるには非常に役立ちました。特に、通勤時間やちょっとした隙間時間にも読み進められる構成になっていたため、日々の忙しい業務の合間でも無理なく学習を続けることができました。
- Udemy:AZ-900 Microsoft Azure Fundamentals模擬試験問題集(7回分490問)
1回の問題演習は20~30分程度です。実際の試験も模擬問題と似ているため、多く解いて繰り返すことが重要です。間違えた問題は原因を確認し、資料やドキュメントで補強しました。正解を覚えるよりも意味や背景を理解するよう意識しました。
学習は本を読んだ後に模擬問題を解く流れで進めました。
2-4. 試験の感想、注意点
AZ-900の試験は選択式で回答する形式のため、事前に模擬試験をしっかり解いておけば、基本的には合格できる内容だと感じました。模擬問題を繰り返し解いて出題傾向や選択肢のパターンに慣れていたため、本番でも落ち着いて対応できました。
試験時間には十分な余裕があり、わからない問題は後で見直せます。私は全問解いた後も見直しの時間があり、落ち着いて取り組めました。
試験内容は基本的な概念や用語・機能の理解が中心なので、Azureに少しでも触れたことがある方なら気軽に受験できます。初めての方も十分に準備すれば対応できます。
2-5. 合格後の変化、今後の目標
試験に合格したことで自信がつき、次は「AZ-500」試験への挑戦を目標としています。資格取得による達成感が今後のスキルアップの原動力になっています。
NTT東日本では、Microsoft Azureなどクラウドに関するお役立ち情報をメールマガジンにて発信していますので、ぜひこちらからご登録ください。
3. Security, Compliance, and Identity Fundamentals(SC-900)
執筆者:NTT東日本 セキュリティエンジニア カズキ
3-1. 試験の概要
- レベル:初級
- 試験の内容:クラウド自体、もしくはMicrosoftサービス全体の情報セキュリティ、コンプライアンス、認証・認可
- 対象製品:Microsoft Entra ID、Microsoft365、Microsoft Azure
- 公式サイト:https://learn.microsoft.com/ja-jp/credentials/certifications/security-compliance-and-identity-fundamentals/?practice-assessment-type=certification
3-2. 受験者のバックグラウンド、受験の動機
2024年4月に情報セキュリティ関連の部署へ異動しましたカズキです。以前は情報通信機器分野の業務を行う担当に所属しており、Microsoftの情報セキュリティ製品についてはDefenderのみ知識がありました。
Microsoft Entra IDやMicrosoft Intuneについては全く知識がなく、業務では戸惑いました。最初の数ヶ月はポータル画面や用語の意味を調べることに集中しましたが、実践を重ねるうちに徐々に理解できるようになりました。そこで基礎知識を確認するため、SC-900の受験を決めました。
3-3. 試験対策
受験を決めてから数ヶ月間、なかなか行動できずにいました。計画的に進めるのが苦手なので、年末年始の連休に集中して勉強することにしました。Microsoft Learnの公式トレーニングコースや練習問題を繰り返し活用しましたが、受験日前日まで模擬試験の合格ラインをギリギリで本番を迎えました。
3-4. 試験の感想、注意点
試験はPearson Vue試験センターで受験しました。いつもと違う初めての会場で戸惑いながらも、試験は集中して取り組めました。
Microsoftの認定資格は試験終了と同時に結果が判明します。あの瞬間のドキドキ感は、何度経験してもたまらないです。結果、業務に直結している分野でしっかり得点を稼いで合格しました。
試験では、海外ベンダー資格あるあるだとは思いますが、英語で作成されたものが日本語に翻訳されているため、試験問題や選択肢に惑わされる場面もありました。そこで時間を取られすぎず、次に進み、余った時間で戻るのが得策です。ある程度スキルがついていれば、試験時間には余裕があります。
今回、50代での挑戦は簡単ではありませんでしたが、それだけに価値があると感じました。「今さら」と迷っている方も、ぜひチャレンジしてください。 試験は、基礎知識を確認する良い機会であり、何より自己成長を実感できる貴重な体験になります。
3-5. 合格後の変化、今後の目標
SC-900に合格して自信がつきました。試験勉強のおかげで他の製品の打ち合わせも以前より理解しやすくなりました。次はID管理スキル向上のためにSC-300に挑戦します。
NTT東日本では、Microsoft Azureなどクラウドに関するお役立ち情報をメールマガジンにて発信していますので、ぜひこちらからご登録ください。
4. Security Operations Analyst Associate(SC-200)
執筆者:NTT東日本 セキュリティエンジニア コーダイ
4-1. 試験の概要
- レベル:中級
- 試験の内容:セキュリティオペレーションアナリストに求められるトリアージ、インシデントレスポンス、脅威検出
- 対象製品:Microsoft Defender XDR、Security Copilot、Microsoft Defender for Cloud、Microsoft Sentinel
- 公式サイト:https://learn.microsoft.com/ja-jp/credentials/certifications/security-operations-analyst/?practice-assessment-type=certification
4-2. 受験者のバックグラウンド、受験の動機
社内の情報セキュリティの設計・構築・運用を担当し、主にMicrosoft IntuneやEntra IDを扱っています。サブでDefender XDRやSentinelも利用しています。SC-900と安全確保支援士の資格を持ち、情報セキュリティの基礎知識がありました。
情報セキュリティ業務に携わっていますが、分野が広く網羅的に学ぶのは難しいため、Microsoft資格試験を活用して効率よく知識を身につけようと受験を決めました。
4-3. 試験対策
試験対策として、次の2つを活用しました。その結果について自分の考えを述べます。
-
Microsoft Learn
- Microsoft公式の学習教材
- テキストだけではなく、SC-200で扱われる製品環境を模擬したデモ環境で操作を体験できるため良い
-
Udemy
- 会社でUdemy Businessを契約していたため活用
- 「SC-200: Microsoft Security Operations Analyst」というコースを受講
- Microsoft 365の試用環境を活用してハンズオン形式で学習できる。ただ、模擬問題等はないため注意が必要
試験対策には毎日1時間、約2か月間取り組みました。
4-4. 試験の感想、注意点
試験中は、確信をもって答えることができた問題が少なく合格できないのではないかと思っていました。
業務ではMicrosoft Defender for CloudやKQLを扱う機会が少なく、知識としては覚えていても、それを活用して問題を解くレベルには達していなかったことが原因だと思います。
また、Microsoft Learnの模擬試験にて練習を行ったのですが、4択問題しか出題されないため、試験で出題されるような並び替え、ケーススタディといった多彩な問題に慣れていなかったことも一因でした。
試験中はMicrosoft Learnですぐ調べられますが、使いすぎると時間不足になるため、適度に利用することが大切です。
4-5. 合格後の変化、今後の目標
一定レベルの知識、製品活用のためのスキルを持っているという証明を得られたため自信にはなりました。ただ、試験の感想にも記載した通り実際の活用という観点では課題を感じたのも事実です。
今後の目標は、同レベルの情報セキュリティ分野の認定資格の取得です。SC-200よりも自身の現在の業務に近いSC-300やSC-401の取得にチャレンジしたいと思います。
NTT東日本では、Microsoft Azureなどクラウドに関するお役立ち情報をメールマガジンにて発信していますので、ぜひこちらからご登録ください。
5. まとめ
本コラムでは、Microsoftの認定資格を取得した3名のエンジニアの合格体験記をお届けいたしました。今後は上位の資格を取得すべく、各々学習を進めていく予定です。
また、今回記事を執筆しているエンジニアはMicrosoft製品を利用した社内のゼロトラストセキュリティ環境の実装に従事しております。別の記事にて実装した内容や運用についてわかりやすくまとめておりますので、ぜひご確認ください。
イタガキ執筆のコラム:
カズキ執筆のコラム:
コーダイ執筆のコラム:
NTT東日本では、Microsoft Azureなどクラウドに関するお役立ち情報をメールマガジンにて発信していますので、ぜひこちらからご登録ください。
本コラムに記載されてる会社名、サービス名、商品名は、各社の商標または登録商標です。
RECOMMEND
その他のコラム
相談無料!プロが中立的にアドバイスいたします
クラウド・AWS・Azureでお困りの方はお気軽にご相談ください。






