COLUMN
Microsoft 365ユーザー必見!CRMコスト削減の最適解
こんにちは。NTT東日本の猪下です。
DX促進の波とあいまって、SaaSサービス市場は盛り上がりを続けています。管理用の会計ソフトや経費精算システムのみならず、チャットツールを利用している会社も多いのではないでしょうか。しかしながら、サービスを導入したものの、期待した結果にならないケースも出てきています。今回は、営業のための支援ITツールとして導入がすすむ顧客情報管理システムCRM(Customer Relation Management)について、つまずくポイントとその打開策についてご紹介いたします。
1. 中小企業がかかえる顧客管理システム活用の課題
1-1. CRM入れたけど、使ってくれない問題
営業の業務効率化や顧客との関係性強化を目指し、投資してCRMを導入したものの、思ったように活用できていないというお悩みをお聞きします。
- 入力項目が多すぎて入れるのが煩わしくなり、Excelなど従来のやり方が続けられている
- 全員が入力しないため適切にデータが蓄積されず、分析や経営判断に利用することができない
- カスタマイズして改善したいが、小さな変更でさえ膨大な費用がかかるため、行き詰まりを感じている
- 活用できていないシステムの月額費用の支払いが続いている
使い勝手がフィットしないこと、現場で活用できていないことにより、割高に感じながら利用している経営者も少なくありません。
1-2. CRM導入時に目指した姿
導入時に描いていたイメージは、全員にとってメリットがあるものでした。
- 社員はCRMを利用することで営業活動の管理が楽になり、業務をこなしていれば自然とデータがたまっていく。
- 経営層は、データをダッシュボードで可視化することで、各案件の成約状況がタイムリーに把握可能に。
- 時間をとられていたヒアリングや情報共有のための会議の時間が削減される。
- 営業メンバーの活動履歴データから受注・失注の要因を分析して勝ちパターンを導きだし、営業力の底上げにつなげていく。
当初の想定ではみんなが嬉しくなるはずが、そうなっていない。
このギャップを解決できる方法のひとつとして、SharePoint CRMを紹介します。
2. Microsoft 365を活用したSharePoint CRMとは?
SharePoint CRM とは、Microsoft 365のサービスに含まれるSharePointリスト機能を活用したCRMです。
Microsoft 365の中で、ポータルサイトや共有フォルダとして利用されているSharePointには、SharePointリストという簡易データベースの機能があり、そのデータベースをもとに開発することで、さまざまなシステムが構築できます。
<機能特徴>
- SharePointリストが持つ簡易データベース機能をもとに開発
- Microsoft 365のライセンスを利用して安価に導入できるCRM
- 顧客情報や活動履歴など基本的な機能が標準装備
- 入力管理項目も自由度高く設定できる
- Microsoft 365の機能を活用した拡張開発も可能
*顧客情報と活動履歴の画面イメージ
3. SharePoint CRMを使うメリット
SharePoint CRMには、一般のCRMサービスにはないメリットがいくつもあります。
3-1. Excelとの親和性が高く、使いやすい
同じMicrosoft製品であるExcelとの相性がよく、もともとExcelになじみがある人にとって使い勝手がよいです。
例えば、SharePointリストのグリッドビュー機能を使えば、シート感覚で編集でき、Excelからコピーした情報をそのままペーストできるなど、操作も簡単です。さらに、蓄積したデータはSharePointリスト内でフィルタ機能を適用しながらブラウザ上でさっと確認することも、CSV、Excelなどの形式でダウンロードしてじっくり確認することも可能です。
*グリッドビュー
3-2. 自分たちでカスタムできる
システムを使っていると、キャプションの言い回しを変えたい、管理項目を2つ増やしたいなど、ちょっとした要望が現場から出てきます。
ところが、CRMの種類によっては、難しすぎてユーザーで変更できないことや、ベンダーや専門業者に依頼すればできるものの、膨大な費用がかかることがあり、設定変更やカスタマイズのハードルは非常に高いことも多いです。
SharePoint CRMは、そもそもSharePointというMicrosoftの基盤の上に構築された高度なテンプレートであり、閉鎖的なプロダクトではありません。ユーザー側での開発や変更も可能です。Microsoftが提供しているドキュメントを参考にするほか、よくある項目については、設定変更用のURLとマニュアルを提供することで、利用者自身でのカスタマイズのハードルが低くなっています。
現在利用中のお客さまも、プログラミング知識なしで、項目追加を担当者ご自身で対応されています。
3-3. Microsoftの提供する世界標準のセキュリティ・テクノロジー基盤の恩恵を受けられる
Microsoft社は、世界中の大企業のITインフラとして、セキュリティ面や最新技術に関しても先端を担うべく、研究・開発に充分な資金と人員をグローバルで投入しています。SharePointのデータも適切に暗号化されてクラウドに保存されるため、大切な顧客情報や契約情報を安心して登録できます。
さらに、Microsoft社は現在AIにも注力しており、Microsoft Copilotのみならず、SharePointにもAI連携などが発表されています。SharePoint上にCRMを構築しているだけで、製品が進化していく恩恵をダイレクトに受けることができます。
3-4. Microsoft 365のライセンスのみでCRMを利用可能
SaaSサービスとしてCRMを利用する場合、利用ユーザー数に応じて追加で別途ライセンス契約が必要です。SharePoint CRMの場合、Microsoft 365のライセンスを活用してのサービスになりますので、新しいライセンス契約は不要です。ユーザーの情報もMicrosoft 365から連携させるため、CRM用の利用者登録などの面倒な作業なしで簡単に利用可能となります。
4. Microsoft 365ユーザーのCRMは、SharePoint CRMで
Microsoft 365を契約していて、これからCRMサービスの導入を検討している方、または、思い切ってCRMを購入したものの、機能を使いこなせず一度見直しをしたい方、SharePoint CRMという選択肢があります。契約中のMicrosoft 365のライセンスをもっと活用して、お得にDXしましょう。
NTT東日本では、SharePoint CRMの提供、導入支援を実施しております。Microsoft 365をもっと活用して業務を改善していきたいというご相談も受け付け中です!Microsoft 365の活用やCRMでお困りの方は是非一度NTT東日本にご相談ください!
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