
AWS入門 初心者が覚えておくべきAWSの基本
はじめまして。2019年6月28日に申込開始となりました「クラウド導入・運用サービス」の企画業務をしております、とりとりと申します。
NTT東日本の提供する「クラウド導入・運用サービス」では、株式会社はてなの「Mackerel」を利用してお客さまクラウド環境の監視・保守業務を行っております。複数回に分けて、「Mackerel」の各種機能に触れながら、「クラウド導入・運用サービス」のご紹介ができればと思います。
サーバー監視サービス「Mackerel」は、はてなブックマーク、はてなブログ等を運営するはてな社のサービスです。はてな社の各種サービスを監視・運用するノウハウをもとに開発され、2014年にSaaS型サービスとして提供開始されました。
『エンジニアをワクワクさせる「直感的サーバー監視サービス」』として、可視化されたグラフや柔軟な通知設定機能、その他革新的な機能によって、大小さまざまな企業での利用が進んでおります。私もワクワクした一人です。
「クラウド導入・運用サービス」の提供にあたり、中堅・中小企業のお客さまにパブリッククラウドを使っていただきたいと考えました。情報システム担当のお客さまから、情報システムの保守・運用に関して「情報システムを24時間365日運用しなければならないが、人手不足で体制が整えられない」「全ての分野に専門知識を持っているわけではないので、故障切り分けや対処が難しい」などのお声をいただきました。これらのお客さまの声に対し、以下の3点を重視したところ「Mackerel」がピッタリと当てはまったのです。
1つ目は、情報システム担当の方の負荷軽減を少しでも手助けしたいという思いからです。情報システム担当の方は、日々社員からIT環境についてさまざまな問い合わせを受けていると思います。しかし、社員からは「なんとなく遅い」などの抽象的な質問になりがちです。これに対しては、情報収集と可視化及び、適切な対処が必要です。例えば当社の場合、お客さまと同じ情報を見ながら、当社サービスを監視・運用してきたプロフェッショナルの視点で対処していくことで、お客さまのIT環境の改善をお手伝いできる方法を検討してきました。また、情報閲覧においては、当社は日本国内のお客さまがメインとなることから、日本語での画面やヘルプが充実していることも重視しました。
2つ目は、当コラムでもご紹介しておりますが、AWSやAzureは日々新サービスをリリースしており、クラウドソリューションの最適な形は常に変わっていきます。お客さまや当社がAWSやAzureの最新サービスを利用したいと考えていても、その最新サービスを監視・運用できないとなると、万が一のときに切り分けや代替案の検討に多くの時間を要することになります。そのため、クラウドサービスの進化に合わせて、継続的にサービス改善できるための監視方式が必要でした。
3つ目は、せっかくクラウドの導入や運用をサービスにするのだから、当社がサービス運用のために支払うコストも初期費用を抑えつつ、使った分だけ支払いをする仕組みにしていきたいと考えました。もちろん監視システムも自社基盤で構築することは可能ですが、自社基盤で構築した場合の可用性や情報セキュリティ対策、運用体制にかかる費用をSaaSと比較しました。
さて、前置きが長くなりましたが、実際にMackerelを使ってみます。
今回は、Mackerelを使い始めるまでの手順を紹介します。
Mackerelアカウントを開設するためには次のいずれかが必要です。
セキュリティ強化のため、二段階認証を導入することも可能です。その場合は、Google Authenticator等の認証アプリも必要となります。
今回はメールアドレスでアカウントを作成します。
Mackerelのトップページ(https://mackerel.io/)にアクセスし、右上の「無料で試してみる」をクリックします。
サインインの画面が表示された場合は、「サインアップ」をクリックします。
メールアドレスを入力し、チェックボックスにチェックを入れてサインアップをクリック
これでアカウントの作成は完了です
次に、オーガニゼーションを作成します。オーガニゼーションとは、「Mackerelを利用する会社・組織・個人を指します。Mackerelのユーザアカウントはいずれかのオーガニゼーションに所属します。ホストやサービスの情報がオーガニゼーションの枠を越えて共有されることはありません。」(Mackerel用語集より)とのことです。各ホストは、いずれかのオーガニゼーションに属することになります。ここでは、そのオーガニゼーション名をつけます。名前が決まったら、作成ボタンを押します。
注意しなければいけないのは、「他のオーガニゼーションに使用されている名前のオーガニゼーションを新たに作成することはできません」(Mackerel用語集より)とのことなので、他の方が使っているオーガニゼーション名を使おうとするとエラーとなります。他の方が使っていないオーガニゼーション名を付ける必要があります。
次に、料金プランを決めます。料金プランは、無料だが機能制限のあるFreeプラン、有料プランであるStandardプラン、オーガニゼーション開設後の2週間のみStandardプランと同等の機能が無料で使えるTrialプランがあります。最初の2週間はTrialプランのみとなりますので、Trialプランで始めます。Trialプランは、有料プランであるStandardプランと同じ機能を使うことができます。もしStandardプランを利用したいとなった場合は、プランのアップグレードが必要です。プラン変更はオーガニゼーションの作成後いつでも可能となりますが、方法については後ほどご紹介します。
クリックすると、オーガニゼーションの作成が完了します。
オーガニゼーションの作成が完了したら、早速ホストを登録します。今回は、AWSに1台だけ仮想サーバを構築してある環境にエージェントソフトウェアをインストールすることにします。(仮想ネットワーク、セキュリティ、OS等の初期設定は済んでいるものとします。)
構成図
右側または左メニュー一番下にある「新規ホストの登録」をクリックします。
監視対象となるサーバのOSによってインストール方法が異なりますので、監視対象のサーバのOSを選択します。今回は、Amazon Linux2を選択しているので、一番上のAmazon Linuxを選択します。
するとありがたいことに、OSごとにエージェントソフトウェアをダウンロードし、インストールするためのコマンドがコピー&ペーストできるようになってます。クリップボードにコピーして、サーバーのコンソールペーストします。
インストールが完了し、左のHostsメニューをクリックすると先程インストールしたホストが登録されています。これでインストールは完了です。
ホストをクリックすると、ホストごとの運用状況が1ページで見えるようになっています。
上部はインスタンスタイプやOSなどの基本データとなっており、グラフは時間単位、日単位での確認が可能です。インストールした直後の状態では、以下の項目が確認可能です。(Amazon Linuxの場合)
上記以外の項目の監視も可能です。その場合は、個別に設定していきます。個別設定は第3回でご紹介します。
Trialプランで14日間利用できますが、それ以降はどうなるのでしょうか?何もしないと、Freeプランになります。Freeプランでも監視自体は可能ですが、ホスト5台まで、グラフ表示期間が1日など、機能が限定されますので、ある程度の準備が完了したら、Standardプランに移行します。
ここから移行手順をご紹介します。
クレジットカード(Visa, MasterCard, JCB, American Express, Diners Club, Discover Card)
他の支払い方法につきましては、利用実績に応じてはてな社とご相談が可能なようです。
画面の右上にある、自身のメールアドレスをクリックし、「プランをアップグレード」を選択します。
右側にある、「プランを変更」をクリックします。
クレジットカードの入力画面が出てきますので、カード番号を入力しプラン変更が完了します。
ここまでMackerelのアカウントを登録し、最初のホストを登録するところまでやりました。Web画面の操作と、コピー&ペーストでインストールが完了するあたり、直感的なユーザー操作となっていると感じました。今回紹介できませんでしたが、コマンドベースでインストールする方法もありますので、プログラムを使ってインストールすることも可能です。
次回は、エージェントをインストールしたホストのサービス・ロール等の設定、通知の設定を行います。お楽しみに!
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