レガシーシステムをクラウド化すべき理由と失敗しない移行方法

「オンプレミスの基幹システムが重い」「業務アプリの改修に時間がかかりすぎる」など、日々このような課題に直面しているのではないでしょうか。
本コラムはこうした慢性的な課題を抱えるIT担当者のために、レガシーシステムをクラウド化によって克服し、DXを加速させるためのロードマップを徹底解説します。このコラムを読み終える頃には、会社がレガシーシステムからの脱却に向けた一歩を踏み出せるはずです。
目次:
- 1. なぜ今、レガシーシステムのクラウド化が急務なのか?
- 1-1. 属人化とEoS/EoLによる保守リスクの増大
- 1-2. システムのブラックボックス化と改修コストの増加
- 1-3. データ連携の困難さがDX推進を阻害
- 2. レガシーシステムをクラウド化する主な手段
- 2-1. リホスト
- 2-2. リプラットフォーム
- 2-3. リファクタリング
- 2-4. リビルド
- 2-5. リプレイス
- 3. レガシーシステムをクラウド化する手順
- 3-1. アセスメントと目的を明確にする
- 3-2. クラウド化の手段を選定する
- 3-3. クラウドベンダーを選び環境設計する
- 3-4. システムを本番環境へ切り替える
- 3-5. 継続して運用・監視をして改善する
- 4. レガシーシステムのクラウド化を成功させるポイント
- 4-1. 経営層の協力を得られるように根回しする
- 4-2. スモールスタートからはじめる
- 4-3. 専門知識のある外部パートナーを活用する
- 5. レガシーシステムの移行先に最適な「地域エッジクラウド」とは
- 6. まとめ
1. なぜ今、レガシーシステムのクラウド化が急務なのか?
レガシーシステムのクラウド化が急務とされる背景には、技術的な課題だけでなく、ビジネス環境の急速な変化があります。
経済産業省が2018年に発表した「DXレポート」では、レガシーシステムを放置した場合、2025年以降に年間最大12兆円の経済損失を生む可能性があると警告しています。システムの複雑化・ブラックボックス化が進むことでデータ活用ができず、デジタル競争の敗者になるリスクが高まるというものです。この「2025年の崖」は、まさに今、現実のものとなりつつあります。
1-1. 属人化とEoS/EoLによる保守リスクの増大
古い言語(COBOL等)を扱えるエンジニアの高齢化・引退により、システムの保守は特定の社員しか対応できない「属人化」が深刻化しています。担当者が退職してしまうだけで、ビジネスが継続できなくなるリスクがあるのです。
また、システムを構成するハードウェアやソフトウェアのベンダーサポート終了(EoS/EoL)が相次ぎ、延長保守による費用が急増しています。
1-2. システムのブラックボックス化と改修コストの増加
長年の改修により、設計書と実際のコードが乖離し、システムの全体像を把握できる人がいなくなっているのも事実です。
このブラックボックス化は、簡単な機能追加でも数か月から数年かかる非効率な状態を生み出し、新機能開発のたびに多大なコストと手間を発生させています。
1-3. データ連携の困難さがDX推進を阻害
レガシーシステムは他システムとのデータ連携を前提としていないことが多く、「データのサイロ化」を招いています。
リアルタイムでのデータ連携が不可能であるため、クラウドベースの最新サービスとの統合ができず、データドリブンな経営判断やAI活用の大きな障壁となりがちです。
2. レガシーシステムをクラウド化する主な手段

ここでは、レガシーシステムをクラウド化する主な5つのアプローチについて紹介します。レガシーシステムの場合、「技術的負債(ブラックボックス化)」と「緊急度(EoS/EoLや属人化解消)」という2軸を考慮し、自社の状況に最適な手段を選ぶことが、脱却に向けた戦略的な第一歩です。
2-1. リホスト
リホストは「リフト&シフト」とも呼ばれ、既存のシステムをほぼそのままクラウド環境に移行する手法です。アプリケーションのコードやアーキテクチャには手を加えず、物理サーバーやオンプレミスの仮想マシンをクラウド上の仮想マシンに移し替えます。
この手法の最大の利点は、移行期間がもっとも短く、通常は数週間から数か月で完了する点です。移行コストが比較的低く抑えられ、移行リスクも低いため、既存の運用ノウハウをそのまま活用できます。また、ハードウェア更新コストから解放されるため、緊急性の高い案件に適しています。
一方で、クラウドネイティブな機能を活用できないため、アプリケーションの根本的な問題は解決されません。長期的なコスト最適化も限定的であり、将来的には追加の最適化が必要になる可能性があります。
リホストは、とにかく早くオンプレミスから脱却したい企業、とくにEoS/EoLが迫り保守期限切れのリスクがある場合にオススメです。アプリケーションに手を加えないため、ブラックボックス化したシステムでもハードウェアの老朽化による障害リスクから迅速に退避させられます。まずはクラウドに慣れたいという企業が、段階的移行の第一歩として選択するケースも多く見られます。
2-2. リプラットフォーム
リプラットフォームは、アプリケーションの基本的な構造は維持しながら、クラウド環境に合わせて部分的に最適化を行う手法です。たとえば、データベースをクラウドのマネージドサービスに置き換えたり、ロードバランサーをクラウドサービスに変更したりします。
この手法では、リホストより高いクラウドメリットを享受できるのに加え、移行の複雑さとコストのバランスがよいという特徴があります。段階的にクラウド最適化を進められるため、マネージドサービス活用により運用負荷を軽減しながら、リスクを抑えた移行が可能です。
ただし、リホストより移行期間とコストがかかり、一部のアーキテクチャ変更が必要となります。完全なクラウドネイティブのメリットは得られないものの、運用効率とコストのバランスを重視する企業には適した選択肢です。
リプラットフォームは、クラウドの管理サービスを活用して運用負荷を減らしたい企業や、リホストでは不十分だが全面改修は避けたい場合に適しています。とくに、既存の属人化したミドルウェアの運用をマネージドサービスに置き換えることで、保守要員の高齢化によるリスクを低減したいケースで有効です。
2-3. リファクタリング
リファクタリングは、アプリケーションのコードやアーキテクチャを見直し、クラウドネイティブな設計に作り変える手法です。マイクロサービス化やコンテナ化、サーバーレス化などを実施し、クラウドの特性を最大限に活用できる形に再構築します。
この手法では、クラウドネイティブの機能を最大限に活用できるため、スケーラビリティや可用性、パフォーマンスが大幅に向上します。長期的な運用コストを最適化でき、技術的負債を解消して将来の拡張性を確保できる点が大きな魅力です。
しかし、移行期間が長く6か月から1年以上かかることも珍しくありません。開発コストも高く、高度な技術スキルが必要となるため、既存の業務フローやシステム仕様を深く理解したうえでの再設計が必須です。移行中のビジネス継続性を確保するための計画も綿密に立てる必要があります。
リファクタリングは、システムの抜本的な改善が必要な企業や、今後の事業成長に合わせてスケールする必要がある場合に適しています。とくに、ブラックボックス化の原因となっている技術的負債が深刻で、部分的な対応では限界があるケースにおいて、構造を作り変えることで将来的な属人化や改修コストの増加を防ぐ予防的投資となるでしょう。
2-4. リビルド
リビルドは、既存システムを完全に破棄し、クラウドネイティブな技術環境で一から作りなおす手法です。ビジネス要件は維持しつつ、最新のアーキテクチャとプログラミング言語で再構築します。
この手法では最新技術を採用でき、技術的負債がゼロになるのが特徴です。ビジネス要件に最適化された設計が可能で、保守性・拡張性も大幅に向上します。レガシーな制約から完全に解放されるため、将来のビジネス展開に柔軟に対応できる基盤が構築できます。
一方で、新しく作りなおすため移行期間がもっとも長く、1年以上かかる場合もあります。また、開発コストが非常に高く、既存システムの知見が活かせないため、ビジネスリスクも高くなります。さらに移行期間中は既存システムを維持しなければならず、二重の運用コストが発生する点も考慮が必要です。
リビルドは、既存システムが古すぎて改修が非現実的な場合や、ビジネスモデルが大きく変わりシステム要件も刷新が必要な場合に適しています。ブラックボックス化が極限まで進んだシステムや、古い言語(COBOLなど)で完全に属人化したシステムを、最新の標準技術で再構築し、技術リスクと人材リスクをゼロにする究極の脱却戦略です。
2-5. リプレイス
リプレイスは、既存システムを廃止し、SaaSなどのクラウドベースの既製パッケージに置き換える手法です。自社開発やカスタマイズを最小限にし、標準的なクラウドサービスを採用します。
この手法は開発コストがかからず、最新機能が自動的にアップデートされるのが特徴です。運用・保守の負担が大幅に軽減され、導入期間も比較的短いため、迅速なクラウド化が実現できます。ベンダーがシステムの改善を継続的に行うため、常に最新の機能やセキュリティ対策を利用できる点も魅力です。
ただし、既存の業務プロセスをサービスに合わせる必要があり、カスタマイズにも制限があります。データ移行の複雑さは残るため、既存データの整理や移行作業には相応の労力が必要です。また、ベンダーロックインのリスクも考慮しなければなりません。
リプレイスは、会計、人事、CRMなど汎用的な業務システムの刷新に適しています。自社開発・保守によって属人化していた汎用業務をSaaSに置き換えることで、システムそのものの保守・運用から完全に解放されます。独自性よりも標準化を優先したい企業や、運用負荷を最小化したい場合には最適な選択肢です。
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【関連コラム】【事例あり】クラウド化とは?種類やメリットを具体的に解説
3. レガシーシステムをクラウド化する手順
ここでは、クラウド化プロジェクトを確実に進めるための5つのステップを解説します。各ステップで適切な判断と実行を行うことで、業務停止や予算超過といったトラブルを防ぎ、コスト削減や開発スピード向上といった成果を手に入れましょう。
3-1. アセスメントと目的を明確にする
まずはじめに現状のシステムを正確に把握し、何のためにクラウド化するのかという目的を明確にしましょう。このステップを疎かにすると、移行後に「思っていた効果が得られない」「予想外のコストがかかる」といった問題が発生する可能性もあります。
まず、既存システムの棚卸しからはじめます。どのようなアプリケーションやサービスが稼働しているのか、それぞれの依存関係はどうなっているのか、データベースやミドルウェアの構成はどうか、といった技術的な情報を整理しましょう。とくにレガシーシステムでは、ドキュメントが不十分なため、ヒアリングやコード解析を通じてシステムのブラックボックス度を特定する作業が不可欠です。
次に、システムの課題を洗い出します。「保守費用の問題なのか」「パフォーマンスの問題なのか」「それとも拡張性の欠如なのか」など課題を具体的に特定することで、クラウド化で解決すべき優先事項が見えてきます。
現状を把握したら、クラウド化の目的を明確に定義しましょう。コスト削減が目的なのか、ビジネス俊敏性の向上が目的なのか、それともDX推進の基盤づくりが目的なのかなどです。目的によって選ぶべきクラウド化の手段やベンダーも変わってくるため、経営層を含めた関係者間で目的を共有し、合意を得ておくことで後のステップがスムーズに進みます。
また、クラウド移行時の制約条件も整理しておきましょう。予算はどれくらいか、期限はいつまでか、移行中の業務停止はどの程度許容できるのかなど、こうした制約を明確にすることで、実行可能な移行計画の範囲が定まります。
これらがアセスメントと目的を明確にする、クラウド化プロジェクトにおける最初のステップです。
3-2. クラウド化の手段を選定する
アセスメントで得られた情報をもとに、前章で解説した5つの手段の中から、自社に最適なアプローチを選定しましょう。
| 移行方式 | 適している企業の特徴 |
|---|---|
| リホスト(単純移行) |
|
| リプラットフォーム(軽微な最適化) |
|
| リファクタリング(段階的改修) |
|
| リビルド(全面再構築) |
|
| リプレイス(別製品へ移行) |
|
移行方式を選ぶ際は、システムの性質・緊急度・社内リソースを総合的に判断します。
たとえば、基幹システムのように停止リスクが大きい領域は、まずリホストでEoS/EoLのリスクから早期にクラウドへ退避し、後から段階的に最適化する進め方が現実的です。
一方で、既に成熟したSaaSがある業務領域であれば、リプレイスを選ぶことで開発コストや属人化リスクを大幅に抑えられます。すべてのシステムを同じ方式で移行する必要はなく、重要度や改善余地に応じて組み合わせることが効果的です。必要に応じて外部パートナーの活用も検討すべきでしょう。
3-3. クラウドベンダーを選び環境設計する
クラウド化の手段が決まったら、次は具体的なクラウドベンダーの選定と、そこでどのような環境を構築するかの設計に入ります。
クラウドベンダーの選定では、主にAWS、Microsoft Azure、Google Cloud Platformといった大手パブリッククラウドが候補となりますが、それぞれ特徴が異なります。自社の既存システムや今後の戦略、そして技術者のスキルセットに合わせて選択しましょう。
また、パブリッククラウドだけでなく、データ主権やレイテンシの要件によっては、国内のクラウドサービスも選択肢となります。とくに、個人情報や機密データを扱うシステムでは、データの所在地やコンプライアンス要件を慎重に検討する必要があります。
ベンダーが決まったら、環境設計を行いましょう。ネットワーク構成はどうするか、セキュリティ対策はどのように実装するか、バックアップや災害復旧の仕組みはどうするかなどです。たとえば可用性を高めるための複数リージョン構成や、コスト最適化のための自動スケーリングなど、クラウド環境特有の設計原則を取り入れながら、自社の要件を満たす設計にしましょう。
また、移行が最も複雑となるレガシーシステムから新システムへの「データ連携・移行」の戦略についても、この段階で詳細に設計することが成功に直結します。
3-4. システムを本番環境へ切り替える
設計と計画が固まったら、いよいよ本番環境への移行を実施します。移行作業は段階的に進めましょう。
まず、影響範囲が小さく重要度の低いシステムから移行を開始し、移行のノウハウを蓄積します。なぜなら初期の移行で問題が発生しても、ビジネスへの影響を最小限に抑えられるためです。最初の移行で得られた教訓を次の移行に活かすことで、プロジェクト全体の成功確率が高まります。
また、新システムへの切り替えのタイミングも重要です。業務への影響を最小化するため、多くの企業は連休前や月初・月末を避けた週末に実施します。とくにレガシーシステムは予期せぬトラブルが発生しやすいため、万が一問題が発生した場合に備えて、すぐに旧システムに戻せるロールバック計画も用意しておきましょう。
移行後は、想定通りにシステムが稼働しているか、ユーザーが問題なく利用できているか、パフォーマンスに問題はないかを集中的に監視します。最初の数日から数週間は、システム担当者が常時対応できる体制を整えておくことが望ましいです。
3-5. 継続して運用・監視をして改善する
クラウド環境は、移行後の運用と改善が前提となります。日々の状態を把握し、負荷やセキュリティ面を定期的に見直すことで、安定した運用につながります。
まず、クラウド環境の監視体制を確立しましょう。リソース使用状況、アプリケーションのパフォーマンス、エラーログ、セキュリティイベントなどを常時監視し、異常を早期に検知できる仕組みを整えます。クラウドベンダーが提供する監視ツールや、サードパーティの統合監視ツールを活用することで、効率的な運用が可能です。
コスト管理も重要な継続業務です。定期的にコストレポートを確認し、ムダなリソースがないか、最適化の余地はないかをチェックしましょう。たとえば、使われていない開発環境を削除したり、リソースサイズを最適化したりといった施策を継続的に実施します。
さらにクラウド化の効果測定も忘れてはいけません。当初設定した目的に対して、どれだけの成果が出ているのかを定量的に評価します。効果が出ていない場合は、原因を分析し、追加の改善策を検討します。こうしたPDCAサイクルを回し続けることで、クラウド化の投資対効果を最大化できるのです。
4. レガシーシステムのクラウド化を成功させるポイント
クラウド化を成功に導くためには、技術的な準備だけでなく、組織的な取り組みも重要です。ここでは、企業が実践すべき3つのポイントを紹介します。
4-1. 経営層の協力を得られるように根回しする
レガシーシステムのクラウド化は、単なるIT部門の業務ではなく、経営戦略に直結する重要プロジェクトです。にもかかわらず、現場だけで進めようとして失敗するケースが少なくありません。
クラウド化には相応の予算と時間が必要です。とくにリファクタリングやリビルドを選択する場合、数千万円から億単位の投資が必要になることもあります。こうした投資判断には経営層の承認が不可欠であり、プロジェクトの途中で予算不足に陥らないよう、初期段階から経営層を巻き込むことが重要です。
効果的なアプローチは、経営層が関心をもつ言葉で説明することです。技術的な詳細よりも、「年間5,000万円の保守費用を3,000万円に削減できる」「新機能のリリースが3か月から2週間に短縮される」「DX推進の基盤が整う」といったビジネス価値を明確に示します。とくに、2025年の崖による損失や属人化によるビジネスストップの危機など、対応を先送りした際のリスクを具体的に伝えることで、経営層の危機感を喚起できます。
また、クラウド化は複数部門に影響を及ぼすため、業務部門の協力も必要です。移行期間中の業務停止や新システムへの移行に伴う業務プロセスの変更について、各部門の理解と協力を得るには、経営層からのトップダウンのメッセージが効果的です。
4-2. スモールスタートからはじめる
クラウド化を一気に進めようとして失敗するケースは多く見られます。
まず、影響範囲が限定的で、かつビジネスへの影響が小さいシステムから移行をはじめましょう。たとえば、社内の情報共有システムや開発環境など、万が一トラブルが発生しても業務への直接的な影響の少ないシステムが候補となります。小規模な移行で成功体験を積むことで、チームの自信とスキルが向上し、次のより重要なシステムの移行に活かせます。
スモールスタートのもうひとつの利点は、早期に問題を発見できることです。レガシーシステムではアセスメントで見抜けなかった「ブラックボックス」部分や運用上の問題、ユーザーの反応などを小規模なうちに把握し、改善策を講じられます。こうして得られた知見を次の移行に反映させることで、プロジェクト全体のリスクを大幅に低減できるのです。
また、スモールスタートは経営層や現場の理解を得やすいという利点もあります。大規模な投資を一度に求めるのではなく、小さな成果を示しながら段階的に投資を拡大していくことで、関係者の信頼を獲得できます。最初の移行でコスト削減やパフォーマンス向上などの目に見える成果を示せれば、次の段階への承認も得やすくなるでしょう。
4-3. 専門知識のある外部パートナーを活用する
クラウド化には、クラウドアーキテクチャやセキュリティ、ネットワーク、データ移行など、多岐にわたる専門知識が必要です。社内にこうしたスキルをもつ人材がいない場合、外部パートナーを活用しましょう。
外部パートナーを活用する最大のメリットは、豊富な経験と専門知識を即座に活用できることです。クラウド移行の経験が豊富なベンダーやSIerは、さまざまな業界・規模の企業での移行実績があり、成功パターンだけでなく、避けるべき失敗パターンも熟知しています。こうした知見を活用することで、試行錯誤の時間を大幅に短縮できます。
ただし、レガシーシステムの移行では、COBOLなどの古い言語の解析技術や、移行期間中の新旧システム並行稼働(二重運用)のリスク管理、そして長年蓄積されたデータの移行・クレンジングといった、専門性が極めて高い作業が発生します。社内に古い技術とクラウド技術の両方に精通した人材がいない場合は、外部のマイグレーション専門家に依頼することが、属人化リスクを回避し、移行プロジェクトを安定させるために必要です。外部パートナーと協業しながら、社内の技術者がクラウドスキルを習得できる体制も整えましょう。
5. レガシーシステムの移行先に最適な「地域エッジクラウド」とは
レガシーシステムの移行では、海外パブリッククラウドでは満たしにくい「国内データ保管」や「セキュリティ基準への適合」が課題になることがあります。地域エッジクラウドは、こうした日本企業特有の要件を満たすために設計された国産クラウド基盤です。
NTT東日本の自社データセンターに配置されたクラウド基盤は、ハードウェアを二重化しており、24時間365日の保守運用を自社のエンジニアが担当します。国内拠点で完結する運用体制により、迅速な対応が可能です。
また、ISO/IEC27001・27017の認証を取得しており、個人情報保護法や業界固有のルールに沿った運用にも適しています。移行後の構築や運用支援もセットで依頼できるため、専門人材がいない企業でもスムーズにクラウド化を進められます。
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6. まとめ
レガシーシステムのクラウド化は、もはや「やるべきか」ではなく「いつ、どのように進めるか」を決断すべき段階に来ています。2025年の崖は現実のものとなり、保守要員の高齢化やシステムのブラックボックス化、保守費用の増大、データ連携の困難さといった課題は、放置すればするほど深刻化していきます。これらの課題は企業の競争力を確実にむしばみ、DXやAI活用といった新たな価値創造の機会を奪っていくのです。
移行先の選定においては、単に技術的な優位性だけでなく、日本企業が抱える特有の課題への対応も重要な判断基準となります。データの所在地やコンプライアンスへの対応、予算管理のしやすさ、そして手厚い運用サポート。こうした要件を満たすクラウドサービスとして、NTT東日本の地域エッジクラウドは有力な選択肢となります。
クラウド化は単なるシステムの移行ではなく、企業がデジタル時代の競争を勝ち抜くための基盤を整備し、新たなビジネス価値を創造するための戦略的な投資です。現状のシステムに課題を感じているなら、まずは自社のシステムがどのような状態にあるのか、クラウド化によってどのような効果が期待できるのかを見極めることからはじめましょう。
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