
AWSとは?自社でクラウドを本格導入する時に困らない為の初心者向け早わかりガイド
仮想デスクトップ技術を使って、シンクライアントを実現しようとする試みは以前から行われてきました。しかし、多額のコストが必要となり、企業に広く普及しているとは言い難いのが実情ではないでしょうか。そんななか、仮想デスクトップを安価に実現できる強力なサービスが登場しています。それが「Amazon WorkSpaces」です。今回は、Amazon WorkSpacesについて解説します。
Amazon WorkSpacesとは、Amazonが提供するクラウド環境を使うことで提供される、クラウド型の仮想デスクトップサービスです。通常、仮想デスクトップ環境を構築するためには、サーバーやソフトウエアを導入する必要があります。そうした仮想デスクトップ環境を構築するために必要なインフラがすべてサービスとして提供されるのがAmazon WorkSpacesなのです。
ここで、仮想デスクトップ環境についておさらいしておきましょう。通常、デスクトップ環境というのは、クライアント側のパソコンの中に構築されます。このため、従来であれば、クライアントが使うパソコンを購入したあとは、個別にセットアップをしたうえで、必要なアプリケーションをインストールする必要がありました。こうした従来型のデスクトップ環境に対し、仮想デスクトップ環境とは、クライアントパソコン側で起動していたOSやアプリケーションといったデスクトップ環境を、サーバーに集約させて構築する環境のことです。仮想デスクトップ環境を構築できれば、クライアントに配布するパソコンは、従来のような高機能のCPUやメモリを備える必要はありません。必要な動作はサーバー側で実施され、クライアント側には必要最小限のハードウエアリソースがあればよいからです。
このため、仮想デスクトップ環境を構築できれば、クライアントに必要なハードウエアは、従来型の高機能パソコン「ファットクライアント(Fat client)」ではなく、必要最低限のパソコン「シンクライアント(Thin client)」で事足ります。仮想デスクトップ環境において、シンクライアント側にデータは残らず、紛失や盗難によるセキュリティリスクを回避できます。パソコンのセットアップの手間も省けることもあり注目されましたが、ハードウエアだけではなく、ソフトウエアに対するコスト負担も大きく、仮想デスクトップ環境の導入は一部の大企業に限られていました。
仮想デスクトップ環境を普及させる実力を持つAmazon WorkSpacesですが、具体的にどのようなメリットをもたらすのでしょうか。ここでは、Amazon WorkSpacesのメリットについて見てみましょう。
仮想デスクトップ環境は、クライアント側は低いスペックの「シンクライアント」で十分な半面、複数の処理を一括して行うサーバー側に負担が集中するため、ハイスペックのサーバーが必要です。場合によっては、1台では処理が難しいため、サーバーの分散配置が必要かもしれません。こうしたハードウエア環境をすべて自前で準備することは困難であると言わざるを得ませんでした。Amazon WorkSpacesは、必要なサーバーを必要なだけ利用できるため、仮想デスクトップ環境の構築にかかる手間やコストを削減することができます。
サーバーを準備して仮想デスクトップ環境が構築できれば、クライアントパソコン側には、面倒なセットアップは必要ありません。必要なセットアップは、サーバー側に対して一括して行えばよいのです。システム管理者の負担は、かなり軽減できるでしょう。OSやアプリケーションといった、ソフトウエアのアップデートも、サーバー側で一括して行うことができます。ユーザー側の負担を軽減しながら、確実なアップデートを実現できることも仮想環境の大きなメリットであると言えます。
仮想デスクトップ環境を構築できれば、必要なデータはユーザーが特に意識しなくても、サーバー側に保存され、クライアント側には残りません。このため、紛失や盗難に伴うリスクを大幅に軽減させ、セキュリティ強度を向上させることができるのです。
さらに仮想デスクトップ環境になれば、必要なアプリケーションのインストールはサーバー側で実施する必要があります。業務に必要ではない不要なアプリケーションを勝手にユーザーがインストールできません。OSやアプリケーションのバージョンアップも、ユーザーの負担なくサーバー側で一括して行うことができます。こうした点も、クライアントパソコンのセキュリティ強度向上につながるでしょう。
Amazon WorkSpacesは多様なOSを利用することができます。2019年8月現在では、Windows 7、Windows 10、またはAmazon Linux 2に対応しているため、最適なデスクトップ環境を選択すればよいでしょう。それだけではなく、クライアントに割り当てるCPU、メモリ、ハードディスクも用途や業務内容に応じて、柔軟に設定できます。必要以上のスペックを避けて、必要最低限のスペックを割り当てることで、コスト削減につなげることもできるでしょう。
また、Amazon WorkSpacesはサポートしている任意のデバイスからアクセスできます。つまり、仮想環境にアクセスするための端末は、パソコンには限らないのです。サポートしているデバイスには、WindowsとMacに加えて、Chromebooks、iPad、Fireタブレット、Androidタブレットが含まれます。ブラウザからのアクセスであれば、ChromeおよびFirefoxをサポートしています。
Amazon WorkSpacesの金額は、仮想デスクトップ環境に割り当てるリソースによって異なります。まずは、以下のバンドルオプションの中から自社のクライアントパソコンに必要なスペックを選択しましょう。
これに、ルートボリューム(Cドライブの容量)やユーザーボリューム(Dドライブの容量)といった必要なハードディスク容量を加味して、Amazon WorkSpacesを使うために必要となる料金を求めることができます。
これに加え、Microsoft Office Professionalといった必要なアプリケーションもオプションで使うことができます。なお、Amazon WorkSpacesでインターネットを使った際には、通信料金がかかるので注意してください。
仮想デスクトップ環境の実現は、セキュリティ強度の向上や管理の手間の削減といった多くのメリットを与える一方で、多額のコスト負担が必要となり、企業が導入することは決して簡単ではありませんでした。しかし、AWSを使えば、仮想デスクトップを実現するためのハードウエアやソフトウエアがオールインワンで提供されます。導入したくてもできなかった仮想デスクトップ環境の現実解が、Amazon WorkSpacesなのです。
仮想デスクトップ環境の構築を行うのであれば、まずはAmazon WorkSpacesの検討から始めてはいかがでしょうか。
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