COLUMN
クラウドゲートウェイ アプリパッケージを使ってAmazon Web Services(AWS)に閉域接続してみた
NTT東日本が提供している「クラウドゲートウェイ」。今回は、クラウドゲートウェイの中でも、従量課金でAWSへの閉域接続ができる「クラウドゲートウェイ アプリパッケージ」について、開通の手続きから実際の利用までイメージしやすくなるように、クラウドゲートウェイ アプリパッケージの試用レポートをお届けします。
クラウドゲートウェイ アプリパッケージの特徴
閉域接続によるセキュア通信
フレッツ光回線があればすぐに使える(最短即日)※
従量課金でリーズナブルにダイレクトコネクト接続を利用可能
IPv4に対応
サービス開始当初、クラウドゲートウェイ アプリパッケージはIPv6接続での提供となっており、IPv4を利用するには一工夫する必要がありましたが、2018年11月、正式にIPv4に対応しました。使い慣れたIPv4を利用して、気軽にAWSへの閉域接続をできるようになりましたので、今回はIPv4で閉域接続しレポートしてみます。
検証が済んでいる機器
クラウドゲートウェイ アプリパッケージIPv4を利用するには、専用の機能を搭載したFirmwareが組み込まれた下記のネットワーク機器が必要です。
NEC IX2105 IX2106 IX2207 IX2215およびヤマハ株式会社製のRTX830、RTX1210
クラウドゲートウェイ アプリパッケージ開通までの流れ
クラウドゲートウェイ アプリパッケージを開通するには、以下のような流れになります。
- [1]お申し込み
- [2]AWS設定
- [3]接続承認
- [4]拠点ルータ登録・設定
各手順の詳細につきましては、以下の通りです。
[1]お申し込み
NTT東日本の営業担当に連絡し、クラウドゲートウェイ アプリパッケージ開通のお申し込みを行います。その後、申込情報確認のためのメールが届きます。
メールイメージ
<タイトル>
【クラウドゲートウェイ アプリパッケージ】新規申込受付 宛先メール
<本文>
この度は、クラウドゲートウェイ アプリパッケージをご利用いただき誠にありがとうございます。
お申込いただいた内容について、以下の通り受け付けましたのでお知らせいたします。
■ お申込内容
新規申込
■ 事業者名
xxx株式会社
■ 操作アカウント
xxx@xxx.com
■ エンドユーザ情報
【契約ID】test
【お客さま請求番号】未発行
【記事欄】zzzzz
※お客さま請求番号は、発行完了後にポータル画面上でご確認いただくことができます。
■ お申込み情報
【お申込メニュー】クラウド管理ASPメニュー(IPv4接続)
【お申込オプション】オプション契約なし
【AWSアカウント】123456789012
【開通希望日】yyyy-mm-dd
■ 割り当てネットワークリソース
【仮想インターフェース情報(1本目)】NTTEAST-CGW-VLANxx-001
【仮想インターフェース情報(2本目)】NTTEAST-CGW-VLANxx-002
(以下略)
接続イメージ
今回はこんな感じでやってみます。
VPC:10.10.0.0/16
Subnet:10.10.0.0/24
オンプレ環境:10.100.0.0/24
[2]AWS設定
申込みが終わったら、AWSの検証環境を構築していきます。
VPC作成
仮想プライベートゲートウェイ(VGW)作成
Subnet作成
ルートテーブル編集「ルート伝搬」
[3]接続承認
先ほど作成したVGWのVGW-IDをメモしておきます。
Direct Connectを選択します
仮想インターフェースをクリックします
先の手順で作成しましたNTT-EAST-CGW-VLANで始まる2本の仮想インターフェースがありますのでこちらのステータスが[confirming]であることを確認します。
1本目の仮想インターフェースをクリックして、[承諾する]のボタンを押下します。
仮想プライベートゲートウェイを選択肢、先ほど作成した仮想プライベートゲートウェイを選択します。
[仮想インターフェースを承諾する]をクリックします。
同様の手順で2本目の仮想インターフェースも承諾します。
先ほど仮想インターフェースのステータスが[confirming]でしたが、[pending]→[down]と遷移します。
[4]拠点ルータ登録・設定
◆拠点ルータ登録
先のAWS上の作業が終わりましたら次にクラウドゲートウェイのポータルサイトにログインし、下記の作業を実施しますが、契約者向けの情報ですので詳細は割愛いたしますが、下記4点を実施します。
[登録] VPCのネットワークアドレスを登録
[登録] 拠点ルータの情報を登録
[メモ] AmazonルータのIPアドレス
[メモ] シークレットキー
◆拠点ルータ設定
コンフィグ作成ツールでコンフィグを作成します。
次にIXルータにコンフィグを投入します。
CiscoのIOSライクなCUI環境が提供されていますので、Ciscoの機器になれた方なら簡単に使えるでしょう。。
これが今回使用するNECのIXルータIX2106です。
Ciscoのコンソールケーブルです。このケーブルでIXルータとパソコンのUSB端子を接続します。
ターミナルエミュレータTeraTermを起動
IXルータを初期化して再起動します
enable-config
erase startup-config
Are you sure you want to erase the startup-configuration? (Yes or [No]): y
exit
default-console command-line
reload
Are you sure you want to reload the router? (Yes or [No]): y
再起動後、設定が初期化されていることを確認します。
enable-config
show startup-config
コンフィグ生成ツールで出力した下記コンフィグを投入します。
[ TABLE:config貼り付け ]
コンフィグを保存して再起動します。
show running-config
write memory
show startup-config
念のため、再起動してコンフィグを確認します。
reload
enable-config
show running-config
show startup-config
無事にコンフィグが投入され、再起動後も再現されています。
◆祝!開通
Direct Connectの仮想インターフェースのステータスがdownからavailableに変わりました!
コマンドプロンプトからPing実施
オンプレ環境の端末とVPCに設置したLinuxインスタンスとが疎通をとれました。
速度を計測してみましょう。
(2019年7月時点での測定結果)
★追加コメント:この速度測定サイトはAWS内に構築されています
ベストエフォートのサービスのため参考値ですが、日中帯でもこれくらいの速度が出ることを確認できました。皆さんはこのクラウドゲートウェイアプリパッケージ、どう活用されますか。
以上、クラウドゲートウェイ アプリパッケージの試用レポートでした。
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