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終了アナウンス

公式ホームページでのアナウンスはありませんが、利用している方には4月下旬にアナウンスメールを受領している、またはマネジメントコンソールにアクセスすると下記のようなバナーが表示されておりますので、ご自身のアカウントが移行対象かどうかを確認することができます。

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移行手順と移行先で必要になる設定

AWSからは、下記の移行支援が用意されています。

  • WorkDocsのファイルのAmazon S3への移行ツール
  • Amazon S3へ移行した際の増分コストに対するクレジット提供(3か月)

最終的なファイル保存先をAmazon S3にすることも可能ですが、ファイルの利用用途やインターフェースなどを踏まえて決定する必要があります。本コラムでは、Amazon WorkDocsから最終的なファイル保存先の決定までを対象として進めていきます。

移行手順

最終的なファイル保存先への移行に向けては、2段階の移行が必要となります。

①Amazon WorkDocsから、Amazon S3またはローカルストレージへの移行

②Amazon S3またはローカルストレージから最終的なファイル保存先への移行

①については、移行ガイドをもとに移行することになります。マネジメントコンソールでの移行手順については、DevelopersIOにゲスト寄稿しておりますのでこちらもご参照ください。(Amazon WorkDocsのデータ移行をやってみた | DevelopersIO (classmethod.jp))

移行ツールにはいくつか制限事項があるため、移行ツールを利用する場合制限事項に該当したファイルは個別にダウンロードする必要があります。

  • 一つのファイルで50GBを超えるファイル(CSVにリストが残るため、リストに応じて個別ダウンロードします)

②の場合はWorkDocsの管理者が一括で行うか、各ファイルの所有者がそれぞれ行うかを決めておきましょう。

移行先で必要になる設定

ZIPファイルをアップロードし解凍することでフォルダ構成は移行されますが、空のフォルダは移行されませんので、空のフォルダがある場合は改めて作成しましょう。

また。ユーザ・アクセス権の設定は移行先での設定が必要です。移行先のシステムに合わせて設定していきましょう。

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移行先の検討ポイント

では移行先を検討するにあたり、どのような観点が必要でしょうか?いくつかの観点を深堀しながら考えていきたいと思います。

  • キャパシティ・拡張性
  • 運用性・信頼性
  • セキュリティ
  • コスト

キャパシティ・拡張性

WorkDocsの場合はマネージドでしたので、ユーザ数や容量が増えて利用できなくなる、ということはありませんでしたが、移行先では考慮が必要なります。今時点でのファイルの容量やユーザ数も大切な観点ですが、今後どの程度のファイルを利用しているか、ユーザ数がどのくらい増える予定なのかも同様に検討する観点になります。ユーザ数毎に課金されるSaaS型を選択するか、保存容量で課金される、オンプレミスの場合はストレージ拡張が必要になるなどの観点で移行先を検討する必要があります。

運用性・信頼性

運用性については、どこまでの作業を自身で対応する必要があり、どこからが事業者や保守業者に委託するかを決定する、特にWorkDocsで実行しているユーザ管理を中心に自身の作業を洗い出し、移行先で必要となる作業との比較を行ったうえで実運用が可能か、もしくは委託が可能か検討します。

信頼性については、データの耐障害性やサービスの可用性だけではなく、クラウドサービスを利用する場合はデータの保存先となる国や地域などが指定できる、事業者都合でほかの地域にコピーされてもかまわないかなどのデータレジデンシーを考慮する必要があります。

セキュリティ

Amazon WorkDocsではデータ保護だけではなく、アクセス管理や多要素認証といった認証系の機能、HIPAA/PCI DSSといったコンプライアンス基準が定められています。移行先においてセキュリティを担保する必要があるか、また移行先においても必要十分なセキュリティレベルが確保されているかは考慮する必要があります。

コスト

コスト比較はおそらく多くの方が検討されると思いますが、現在のWorkDocsやAD系サービスの利用料と、移行先でかかる初期費用と月額費用だけで比較するのは早計です。実際の運用作業にかかる費用や、オンプレミスの場合は電気代やコロケーション費用などのコスト、管理にかかる人件費などの見えないコストも踏まえたトータルコストでの比較検討が必要となります。

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移行先のソリューションとメリット・デメリット

SaaS型のストレージサービス

WorkDocsとは機能面や使い勝手で比較されることが多いかと思います。メリット・デメリットは次のようなものがございます。

メリット:ユーザ数や容量ベースでの課金体系が近く、比較しやすい
インフラ運用の手間は変わらない

デメリット:ユーザインターフェースが変更となるため、利用者側の習熟が必要
セキュリティや信頼性の観点でサービスレベルが変わることがある

弊社のストレージサービスである「コワークストレージ」も検討可能です。SaaS型ながら、Windowsのエクスプローラに近いユーザインターフェースでの提供が強みになります。その他、コワークストレージのサービス詳細はこちらをご覧ください。

また、AWSからのアナウンスではDropboxへの移行時には特別プランがアナウンスされておりますので、多くのユーザで利用中の場合はこちらも移行先の候補となりえます。

AWS上のファイルサーバ・ストレージサービス

WorkDocs Driveを使っている方にはユーザインターフェースが大きく変わらないAWS上のファイルサーバ構築も検討先の候補となります。メリット・デメリットは次のようなものがございます。

メリット:ユーザ数に依存しない課金体系となるため、1ユーザあたりのファイル容量が少なく、多数のユーザを抱えている方には集約効果がある

WorkDocs Driveを使っている場合は、ユーザインターフェースが大きく変わらずユーザの習熟負担が少ない

デメリット:AWS側のアーキテクチャにいくつか候補があり、可用性やセキュリティなどの観点で設計を行う必要がある。

ファイル容量や性能管理などのインフラ部分の設計・運用面を自身で行う必要がある

AWS上でのファイルサーバーの構築方法やベストプラクティスにつきましては、弊社のホワイトペーパーでも公開しておりますし、インフラ部分の設計・運用面については当社がお客さまに代わって実施することも可能です。

詳細はこちらをご覧ください

オンプレミスのNAS/ファイルサーバー

ファイルの容量が少ない、容量も増える見込みが少ないという場合や、自社内でデータを利用したい場合にはオンプレミスのNAS/ファイルサーバーの利用も候補になります。

メリット:自社で責任をもってハードウェアまで管理できる

小容量であれば安価に構築できる

デメリット:ハードウェア・セキュリティも含めたデータ保護対策を自社で責任を持つ必要がある

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そもそも「移行しない」という選択肢も検討する

「移行しない」という選択肢も検討をお勧めします。そもそもファイルがあまり使われない、WorkDocs終了とともにファイルの利用がなくなるということであれば移行しない、保存期限のみが定められており、使わないファイルであればAmazon S3にバックアップのみ残し、期限が来たら削除するようなライフサイクルルールを定めるといった運用で安価に済ませることも可能です。

まとめ

サポート終了まで1年弱ありますが、こうした終了に伴う移行対応は社内の調整事項や意思決定など、テクニカルな部分以外の要素も多く含むため、計画的に移行を進めることをお勧めします。

ファイルサーバー構築・移行 for AWS

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