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Notionのデータベースとは?機能の特長やユースケースをわかりやすく解説
こんにちは、南です。普段はネクストモード株式会社でNotionのセールスエンジニアとして活動をしています。 |
アメリカのサンフランシスコ発のサービスであるNotionは、従来別々に分かれていたツールやアプリケーションを一つにまとめ、ナレッジの蓄積や整理、タスクやプロジェクトの管理など、業務を進める上で有用なさまざまな機能を有するアプリです。
今回はNotionの多くの機能の中でも、要と言えるデータベースについて解説します。
1.Notionとは?
Notion(ノーション)とはアメリカのサンフランシスコ発の多機能クラウドツールです。タスク管理や社内Wiki、ドキュメント作成など多くの機能を備えており、仕事で使うさまざまなツールが一つにまとまっているオールインワンツールで、複数のツールを使い分ける必要がありません。
マルチデバイス対応であるため、スマートフォンやタブレット、パソコンからも情報を閲覧でき、どのデバイスからも変わらない操作感で利用できるのも嬉しいポイントです。Notionはもともと英語のみ対応しているアプリであったものの、2021年10月には日本語のベータ版、2022年11月には日本語の正式版が発表されました。また、2023年2月には生成AIの機能であるNotion AIがリリースされるなど、新しい機能も次々に提供されています。
個人利用はもちろん、サイバーエージェントやSmartNews、SUNTORYなどの大手企業もNotionを導入して利用していることから、国内の企業でもますます注目度が上がっているサービスとなります。
なお、NotionやNotion AIについては以下の記事で詳しく紹介しています。
2.Notionのデータベースとは?
Notionのデータベースは、Notion上の情報を整理し、管理することができる強力な機能です。
Notionのページではブロックを配置してさまざまなコンテンツを作成することができますが、データベースを使うと複数のページを一元管理し、情報を柔軟に表示させることができるようになります。
カスタマイズ性も優れているので、さまざまな業務やシーンに適用できます。
企業やチームで使用する場合には、ナレッジベース、プロジェクト・タスク管理、議事録管理、趣味やイベント情報の共有など、アイディア次第でいろいろなシーンで活用することができます。
また、シンプルなテーブル形式のビューだけでなく、ボード形式やタイムライン形式のように、利用シーンに合わせて最適な表示方法を選択することができます。
- ボード形式
- タイムライン形式
3.Notionのデータベースの特長
この章ではデータベースの特長について解説します。
3-1.データベースの一つ一つはページ
データベースと聞くと難しそうに感じるかもしれませんが、Notionのデータベースについては心配する必要はありません。
非常にシンプルに「データベースはページが集合したもの」と考えていただければ大丈夫です。
例えば下のデータベースは一見するとテーブルやExcelの表のように見えますが、データベースの一つ一つの行はページとなっており、通常のNotionページと同じようにさまざまなコンテンツを配置することができます。
- データベースのビュー
- 1つの行(ページ)を開く
→ 通常のNotionページと同じようにコンテンツを配置できる
データベースの各行をページとして扱うことができる点は、他のツールのテーブルや表とは大きく異なります。これによりデータベースでは情報を柔軟に扱うことができます。
例えば議事録やナレッジをデータベースで管理する場合も、詳細な内容や手順などはページの中にフリーフォーマットで記載することができます。
共通化したい情報についてはプロパティ(次章で解説)で整理し、共通化しにくい情報についてはページの中に記載するという具合で、どんな情報でも柔軟に整理することができるのがデータベースの特長となります。
3-2.プロパティで属性を付与する
特長の2点目ですが、データベースにはプロパティという属性を設定して、ページごとに値を付与することができます。このプロパティの有無が通常のページと異なる点となります。
例えば以下は議事録のデータベースですが、日付、チーム名、会議の種類、参加者といった列があり、それぞれの行(ページ)で異なる値が入力されています。
これらがプロパティとなります。
プロパティの種類も多種多様なものが用意されており、ユーザーは自由にプロパティを追加・削除することができます。
データベースの用途に合わせてプロパティの種類を変更したり、整理したい観点などをプロパティとして追加するなど、思い思いにカスタマイズすることが可能です。
- プロパティの種類
種類 | 説明 |
---|---|
テキスト | テキスト形式で入力。メモや説明などに使用 |
数値 | 数値を入力。通貨や%などの表示形式も選択可能 |
ステータス | 未着手、進行中、完了の値で分類。タスク管理などで使用 |
セレクト | リストから値を一つ選択する |
マルチセレクト | 任意のリストから値を選択する(複数選択可能) |
日付 | 日付、時刻を入力(範囲も指定可能) |
数式 | Notionの数式を使用して計算を実行 |
リレーション | データベースのページ同士をリンクする |
ロールアップ | リレーションでリンクした先のページプロパティを参照する |
ユーザー | ワークスペース内のユーザーを選択 |
ファイル&メディア | ファイルをアップロード可能 |
チェックボックス | チェックボックス形式のプロパティ |
URL | URLリンクを入力 |
メール | メールアドレスを入力 |
電話 | 電話番号を入力 |
作成日時 | ページの作成日時を表示 |
作成者 | ページの作成者を表示 |
最終更新日時 | ページの最終更新日時を表示 |
最終更新者 | ページの最終更新者を表示 |
ボタン | ボタンで設定したワークフローを実行 |
ID | データベース内で一意のIDを自動生成して表示 |
テキスト | テキスト形式で入力。メモや説明などに使用 |
また、プロパティを使って絞り込み(フィルタリング)やソートといった操作をすることができます。
項目ごとの整列や必要な情報のみ表示することができるので、利用シーンに応じて最適な見せ方をすることができます。
- 例:特定のチームのみフィルタリングして表示
3-3.同じデータソースからいろいろなビューを作成
データベースでは同じデータソースを使って、さまざまなレイアウトに変えることができます。
このデータベースのレイアウトのことを「ビュー」と呼びますが、ビューの機能を使って同じデータソースをいろいろな見せ方にできるという点もデータベースの大きな特長となります。
ビューにはオーソドックスなテーブルビューの他に、5つの種類が用意されています。
データベースの用途や利用シーンに合わせて、最適なビューを選択することができます。
- テーブルビュー
オーソドックスなテーブル形式のビュー
- リストビュー
シンプルな表示形式のビュー
- ボードビュー
カンバン形式のビュー、任意のプロパティでアイテムを分類できる
- カレンダービュー
カレンダー上にアイテムを表示できる
- ギャラリービュー
画像をフロントに表示したビュー
- タイムラインビュー
時系列でアイテムを表示できる
また、データベースは「リンクドデータベース」という機能を使って、同じデータベースのビューを複数のページに配置することができます。さらに、リンクドデータベースごとにビューの種類を変更したり、フィルタリングやソートを使って表示されている情報を変えることもできます。
- オリジナルのデータベースのビュー
- 別ページに作成したリンクドデータベース
→ フィルタリングを設定してオリジナルと表示内容を変える
また、リンクドデータベース側でページのプロパティや内容を変更しても、ソース元のデータベースや他のリンクドデータベースにも変更内容が反映(同期)されます。
リンクドデータベースを活用すると情報を一元管理しながらさまざまな見せ方を同時に実現することができるので、組織やチームで利用する場合には非常に役立つ機能となります。
4.Notionのデータベースの活用例
この章では企業や組織におけるデータベースの活用例を紹介します。
4-1.ナレッジベース
業務上のナレッジやQAといった情報をデータベースに蓄積する、というのは非常にポピュラーな活用方法です。NotionはWikiツールとしても広く認知されていますが、データベースを活用することで情報のカテゴライズや整理が非常にやりやすくなります。
4-2.プロジェクト・タスク管理
データベースをプロジェクト・タスク管理の用途で使うケースも非常に増えています。ステータスや担当者や期限などをプロパティで設定して管理すれば、タスクやプロジェクトの進捗状況も簡単に可視化することができます。
また、Notionではさまざまなユースケースのコンテンツがテンプレートとして用意されており、アプリケーションから利用できるようになっています。プロジェクト・タスク管理のテンプレートも非常に使いやすいので、まずはテンプレートをそのまま使ってみる、ということをおすすめします。
4-3.議事録管理
議事録のようなテンポラリ情報やフロー情報をNotionで管理することも業務の効率化に役立ちます。議事録を共通のデータベースに記録するようにすれば、他のチームやプロジェクトの情報をシェアすることもスムーズにできるようになります。
また、定例会のフォーマットをデータベースのテンプレートとして作成しておけば、打ち合わせの準備や進行も効率的に進めることができます。
4-4.オンボーディング
データベースは繰り返し使う業務でも活用することができます。
例えばオンボーディングでやることをデータベースで整理しておけば、データベースを複製するだけで新しいメンバー用のタスクセットを簡単に用意することができます。また、概要や項目はプロパティで整理し、詳細な内容はページの中に記載すれば、全体のボリュームや進捗状況も一目で把握することができます。
4-5.KPT
アイディアの創出やディスカッションの場でもNotionは力を発揮します。
例えばチームのKPTを議論する際にNotionのデータベースを使ってみましょう。Notionはレスポンス性も優れているので、複数人でもストレスなく編集することができます。ディスカッションをしながらデータベースにアイディアを溜め込んでいけば、効率よく議論を整理することができます。
4-6.趣味などの情報のシェア
業務の情報だけでなく、趣味やイベントなどの情報もNotionでシェアをしてみましょう。
例えばおすすめの本やグルメ情報などをデータベースで共有すれば、社員同士のコミュニケーションの促進につながります。Notionはポップな見た目のコンテンツを作成することも簡単にできるので、業務以外の情報に使ってみることもおすすめします。
6.まとめ
この記事では、「Notion」のデータベースについて詳しく解説しました。データベースはNotion上の情報を整理し管理することができる、Notionの要とも言える機能です。ナレッジベース、プロジェクト・タスク管理、議事録管理など、さまざまな業務で活用することが可能で、特に組織やチームでNotionを使う際には非常に強力な機能となります。
Notionは便利なアプリですが、使い方の幅が非常に広く機能も豊富なので、実際に自社で導入するにあたり、不安や疑問を抱えてしまう方も少なくありません。機能や使い方はもちろん、Notionを導入する際に不安や疑問がある場合は、ぜひネクストモードブログをご覧ください。
著者
ネクストモードは「クラウドであたらしい働き方を」というビジョンを掲げ、NTT東日本とクラスメソッドが設立したジョイントベンチャーです。2年連続*で日本において最も多くの新規顧客へOkta製品を販売したことが評価され、「Reseller New Business of the Year」を受賞しました。また、2023年度Netskopeの販売代理店として、日本で最も多くの新規顧客を獲得したことなどが評価され「Top Hunter award」「Ambassador award」「SE MVP」を受賞いたしました。どうしたら快適に働けるかを実証するショールームとして、オフィスを持たず全社員がリモートワークをしています。お客さまが本来取り組むべきクリエイティブな業務にさらに向き合えるよう、働く環境のクラウド化を当社が体験したノウハウと共にAWSとSaaSでトータルサポートしていきます。*2021年度,2022年度
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