COLUMN

【AWS re:Invent】Transform your contact center using generative AI in Amazon Connect (BIZ222)

こんにちは、中村です。
11/30のBreakout session、Transform your contact center using generative AI in Amazon Connect(BIZ222)のレポートをお送りします。

AWS Certification Lounge.

スケジュールがタイトだったため、やはり急いで昼⾷を済ませてセッション会場に向かいました。

mandalay Lunch Meals

mealsの会場は複数あり、会場により多少異なることがあるようです。

⾷事。例によって、私が少しだけしか⾷べなかったので。本当はもっと豪華です。

BIZ222:Transform your contact center using generative AI in Amazon Connect

Session Level:200(Intermeditate)

Amazon Connectと⽣成AIをどのように組み合わせるか?という利⽤例を紹介するセッションとなります。

東⽇本ではAmazon Connectを活⽤したコンタクトセンターの構築や、カスタマイズを多く取り扱っており、私もカスタムCCPを活⽤したAmazon ConnectのWebアプリケーションの開発に携わっています。

もとより、今回のre:Inventは⽣成AIを全⾯に押し出したセッションが多かったのですが、前⽇のAdam Selipskyの基調講演で、⽬⽟となるAmazon Qが発表されました。

セッションカタログにも⾮公開だったAmazon Qのセッションが次々に追加された状態で、⽣成AI周りのセッションの⼈気が⾮常に⾼くなり、⾏列になっていました。

私も別のセッションを予約していましたが、恐らくAmazon Q in Connect等の機能紹介もあると思い、急遽こちらのセッションに参加することになりました。

なお、Amazon Qは2024年3⽉1⽇まで無料ですが、現時点で⽇本語には未対応です。

Amazon ConnectがAmazon社内でも使われており、ブラウザとヘッドセットがあれば使えるセットアップの容易性と、使いやすい(カスタマイズ可能な)UI、分析機能やMLとの統合、スケーリングのメリットを上げていました。

また、初期構築費⽤が必要なく、使っただけのOn-demandな料⾦体系であることも強調されています。

次に、Amazon Connectというサービスが、コンタクトセンターの4つのペルソナである、「顧客」「エージェント」「SV」「管理者」それぞれに、好ましい体験がどのように提供できるかを⽰しています。

MLにより、顧客の意図を理解し⾃動でナレッジを提供する機能や、会話を分析したリアルタイムアラートや、チャットボットは既に存在していましたが、AIによりこれらの機能が⼤幅に強化され、⽣成AIに基づいた、より豊かなレコメンドや、総合

的な情報の提供、通話語の会話の要約提供により、CXの向上に繋がると説明しています。

AIの利⽤については

  • 使いやすさ
  • AIのメンテナンス性
  • 既存のサービスとの統合

を念頭に置いて開発を⾏っています。

このAIが追加されたことにより、既存のAmazon Connectが更に強化されます。

その作⽤について、改めて4つのペルソナを元に説明を⾏っています。

Agent Assist

エージェントはお客様と応対をして、意図を理解しつつ情報を検索し、正しい回答を⾏わなければなりません。

これまでも情報の検索機能はありましたが(Amazon Wisdom)、このエージェント業務をさらに⽀援するものとして、Amazon Q in Connectにより、顧客の意図を図り、適切な情報を選別、要約(summarize)することができます。

Amazon Connectのサイドコンテンツとして、Amazon Qが埋め込まれています。

画⾯右側で、顧客が抱えている問題、解答例、解決策、関連情報が⽣成されています。

この⽣成は、顧客の応対内容をAmazon Qが⾃動判別し、⽣成します。

このデモはチャットベースのコンタクトデモになっており、解答例をコピーしてチャット欄で回答するだけ。⼀連の業務でタイピングが発⽣しないことを説明していました。

Manager(SuperVisor) Assist

マネージャは数⼗⼈のエージェントの管理を⾏い、業務中、応対内容を確認してエージェントにフィードバックを与えたり、応対品質を確認してエージェントへの教育を⾏う必要があります。

従来よりAmazon ConnectはContact Lensの分析機能や、感情の分析の機能が存在しましたが、⽣成AIにより、通話の要約(summerize)を出⼒して、迅速に内容を理解できるようになります。

通話詳細として、感情の変化、感情度合いに加え、通話の要約が追加されています。

問題のある通話に対してはアラートを出し、通話詳細からエージェント評価を⾏える。この評価について、⽣成AIからの提案を受けることが出来ます。

Customer self-service

顧客が会話を⾏うとき、応対番号や、顧客番号をダイヤルで⼊⼒することにより、対応が変化します。これをAmazon Connectではコンタクトフローと呼びますが、この構築には多くの時間を費やします。

解決策として、チャットベースの⽣成AIを⽤いて、ナレッジベースとBOTを紐付けるだけで、BOTはナレッジベースから情報を引き出し、⾃然⾔語により柔軟な回答を顧客に回答することができます。すると、電話を書けなくても、問題が解決できる可能性が⾼まります。

また、⽣成AIはチャットの前後関係を把握しており、前の質問や回答を⾏ったという前提で次の回答を⾏うため、全体の会話には整合性がある、ということを説明しています。これは⼀般的なLLMの特徴でもありますね。

また、BOTの振る舞いや特性について、⾃然⾔語で設定できるようになりました。

従来はやりとりを予測し、全ての回答例を実装する必要がありましたが、⽣成AIにより、実装が半⾃動化されます。⾃然⾔語での設定により、こういった構築の⼿間が⼤幅に削減されることになります。

BOTは⾃然⾔語を理解するようになりました。

これまでは、例えば「何⼈で宿泊しますか?」という質問に対し、「私と、妻と、⼆⼈の⼦供です」という回答を、BOTは理解できませんでした。⼈数が回答されるまで、何度も質問を繰り返すことになります。

⾃然⾔語を理解した結果、直接的でない回答であっても、ごく⾃然な会話として、それを正しく理解することができるようになりました。これは優れたアップデートだと思います。

Administrator assist

⽣成AIにより、顧客の統⼀されたビュー(顧客のプロファイル)を提供します。

ビューの提供には、様々なアプリケーションとのデータ連携が必要で、整合性の取れたデータ設計をする、いわゆるデータモデリングは専⾨知識が必要で、難易度が⾼いものでしたがこのモデリングを⽣成AIが⾏うことにより、相互のデータの関係性を理解し、データのマッピングを⾏えるようになりました。

⾃動のデータマッピングにより、アカウント番号、メールアドレス、住所等の項⽬が⾃動で選別され、顧客プロファイルとして紐付けられ、使⽤されていることが分かります。

レポートは以上となります。

Amazon Connectは本当に⼈気の⾼いサービスで(私はAmazon Chimeも好きなのですが、同じような機能もありつつ、常に先を越されている感じがあって残念です)、⽣成AIとの連携により、業務全体を効率化し、ひいてはお客様へのCXの向上に繋がるアップデートがなされていると感じました。

特にWebからの導線のクオリティが向上していることに感動しており、電話を掛けても混み合っていて繋がらなかったり、何度も電話を掛けなければならないお客様のストレスが、こういった機能向上により、少しでも軽減されるのではないかと感じました。

期待感の持てるセッションでした。⽇本語で使えるのを楽しみにしたいと思います。

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